芸術家の身体ケアセミナー開催 俳優ら87人が参加 [2008年03月25日(火)]
![]() 身体ケアセミナーのフェルデンクライス 芸術家にとって、体の自己管理は重要だ。舞踊や演劇はもとより、音楽や伝統芸能でも、イメージどおりの表現をするには身体コントロールが欠かせない。しかし、芸術家の身体ケアの重要性は、日本では充分に認識されていないのが現状だ。こうした芸術家の身体ケアについて啓発し実践を促すため、東京・新宿にある「芸能花伝舎」で、8日、「芸術家のくすり箱 第3回ヘルスケアセミナー」が開かれた。 主催した(特)芸術家のくすり箱は、芸術家のヘルスケア支援を目的に設立された国内初の団体。理事長の慶應義塾大学アート・センター副所長・美山良夫教授をはじめ、身体調整法や医学、公益・メセナ活動の専門家らが、芸術家の体づくりと健康管理を支えるために活動している。この日の参加者は、ダンサー、俳優、伝統芸能実演家など87人。会場の「芸能花伝舎」は廃校になった小学校を改修したもので、教室や体育館が現在は稽古場やスタジオとして使われている。この改修事業も支援した日本財団は、今回のセミナーにも協力している。(写真:美山理事長と横山理事) セミナーでは、複数の「教室」を併用し、体づくりのワークショップや講義、健康診断などを半日以上にわたって同時開催。3年目となった今回は、啓発から一歩進んでジャンルごとの推奨メニューも設定、参加者はそれぞれの分野と興味に応じてメニューを選んだ。今回紹介されたのは、部位を特化したストレッチやピラティス(正確な動きにより心と身体を調和させる調整法)、体や骨格の動きを感じながら身体能力を引き出すフェルデンクライス、応急処置、テーピングなど。参加者からは、「囃子方は膝や肩を痛めやすいが、塗り薬などで対処する程度。こういう(ストレッチ方法などの)情報は全くないので、今回のワークショップはよかった」(長唄協会囃子笛方、福原百七氏)「仲間にも伝えたいと思って参加した。年に1回と言わず回数を増やし、今後も続けてほしい」(振付家、不動まゆう氏)など、身体ケアの必要性や重要性を感じ取ったことを示す言葉が聞かれた。(写真:参加者同士が協力してストレッチ) 実践者であると同時に、教える立場として教室や弟子を持つ芸術家も多い。しかし、本人も弟子も体の使い方を知らないために無理をして故障を招き、キャリアを断たれることも少なくない。ケアを提供する側も、スポーツ医学という分野はあるが、芸術医学という分野は確立されていない。充分な身体ケアの知識を身に付け実践することが、プロの芸術家だけでなくあらゆる芸術活動に携わる人にとって当たり前になることを、芸術家のくすり箱は目指している。「芸術の土台を支えたい」(美山理事長)。華やかな舞台を地道な身体ケアが支えるように、見えないところで芸術を支える活動が始まっている。(写真:ストレッチに取り組む参加者) |








主催した
セミナーでは、複数の「教室」を併用し、体づくりのワークショップや講義、健康診断などを半日以上にわたって同時開催。3年目となった今回は、啓発から一歩進んでジャンルごとの推奨メニューも設定、参加者はそれぞれの分野と興味に応じてメニューを選んだ。今回紹介されたのは、部位を特化したストレッチやピラティス(正確な動きにより心と身体を調和させる調整法)、体や骨格の動きを感じながら身体能力を引き出すフェルデンクライス、応急処置、テーピングなど。参加者からは、「囃子方は膝や肩を痛めやすいが、塗り薬などで対処する程度。こういう(ストレッチ方法などの)情報は全くないので、今回のワークショップはよかった」(長唄協会囃子笛方、福原百七氏)「仲間にも伝えたいと思って参加した。年に1回と言わず回数を増やし、今後も続けてほしい」(振付家、不動まゆう氏)など、身体ケアの必要性や重要性を感じ取ったことを示す言葉が聞かれた。(写真:参加者同士が協力してストレッチ)
実践者であると同時に、教える立場として教室や弟子を持つ芸術家も多い。しかし、本人も弟子も体の使い方を知らないために無理をして故障を招き、キャリアを断たれることも少なくない。ケアを提供する側も、スポーツ医学という分野はあるが、芸術医学という分野は確立されていない。充分な身体ケアの知識を身に付け実践することが、プロの芸術家だけでなくあらゆる芸術活動に携わる人にとって当たり前になることを、芸術家のくすり箱は目指している。「芸術の土台を支えたい」(美山理事長)。華やかな舞台を地道な身体ケアが支えるように、見えないところで芸術を支える活動が始まっている。(写真:ストレッチに取り組む参加者)