難病の子どもたちが楽しむキャンプ場 国内初、北海道滝川の高原に [2012年03月29日(Thu)]
![]() キャンプ場の全景 20万人の子どもたちが小児がんや心臓病などの難病と闘っているといわれている。そんな子どもたちと家族のための医療ケア付きのキャンプ場が北海道滝川市の丸加高原に完成間近となり、この夏から本格利用が始まる。公益財団法人そらぷちキッズキャンプ(代表理事・細谷亮太聖路加国際病院副院長)が建設を進めている夢のキャンプ場だ。米国の俳優・ポールニューマンが開設した難病の子どもたちのキャンプ場(コネチカット州)をモデルにしたもので、国内での開設は初めて。北海道の大自然と親しみ、生きる力を得た子どもたちの歓声が聞こえる日はそう遠くはない。 |
![]() 開設準備に当たる佐々木さん(真ん中)、宮坂さん(右)施設管理担当の児玉泰治さん(左) このキャンプ計画は医療関係者と公園づくりの専門家たちがそれぞれに実現に向け動き始め、その2つの流れが1つになった。2004年3月には任意団体「そらぷちキッズキャンプを創る会」が結成され、現在の公益財団法人に発展する。滝川出身の同法人理事の仲立ちで同市が全面協力、丸加高原の市有地の無償提供を受け、施設作りへと動き始める。2001年にポールニューマンのキャンプ場を視察した造園コンサルタントの佐々木健一郎さんは、キャンプ場の責任者として2007年から滝川に移り住んだ。この年、専用施設の建設工事が始まった。聖路加国際病院の小児科に勤務していた看護師の宮坂真紗規さんも2010年春から常駐し、施設の開設準備やプレキャンプでやってくる子どもたちを支えている。 ![]() 子どもたちを待つ宿泊棟 施設は16ヘクタールの草原と森を利用した事務棟、医療棟、食堂・浴室棟、宿泊棟2棟(うち1棟を日本財団が建設を支援)から成り、これまでにほぼ完成した。森の中にはツリーハウスづくりの第一人者、鎌倉在住の小林崇さんによって車いすで利用できるツリーハウスの建設も進められている。おおむね製作を終え、吊り橋等付帯施設工事を経て5月に完成予定だ。 ![]() 車いすで利用できるツリーハウス 滝川市立病院の協力で2004年から始まったプレキャンプ(3泊4日程度、夏と冬)はこれまでに20回を数え、400人を超える子どもたちが参加した。乗馬や雪だるま作りなどキャンプの楽しみは多く、夏はグライダーや軽飛行機に搭乗し、空から雄大な北海道の景色も眺めることもできる。キャンプ場づくりに人生をかけているという佐々木さんは「ボランティアの協力を得てここから医療や福祉の新しいあり方を発信したい」と夢を語り、宮坂さんも「子どもたちに寄り添う看護師として難病の子どもと家族を支えたい。病気の軽重に関係なくキャンプ場を使ってほしい」と、子どもたちが高原にやってくる日を待ち望んでいる。 ![]() キャンプ応援のステッカーを張った滝川のタクシー 計画によると、2012年度は8月の第1週からキャンプをスタートさせ、約30人の子どもと家族(子ども単独もある)を集めて3泊4日のキャンプを計3回実施。2013年度からは10回程度に増やす予定で、丸加高原は難病の子どもたちの心のふるさとになりそうだ。(石井克則) |














