正しい知識で差別はなくなる〜ペルー・ハンセン病の現状を視察 [2012年02月15日(Wed)]
![]() 患者や家族らを励ます笹川会長 世界保健機関(WHO)ハンセン病制圧特別大使を務める日本財団の笹川陽平会長が1月28日、南米ペルーのウカリヤ州プカルパ市にあるアマゾニコ・デ・ヤリナコチャ病院を訪問した。同国のハンセン病の状況を視察するためで、治療にあたる医師をはじめ約20人の患者や回復者、その家族らに、現在直面する問題点や課題などを訊ね、「自信と誇りを持って生きてほしい」と激励した。 |
![]() チェ・ゲバラも訪れたヤリナコチャ病院 ヤリナコチャ病院は、首都のリマから飛行機で1時間のアマゾン地帯にある。アルゼンチン出身でキューバ革命などを指導したことで有名なチェ・ゲバラが若かりし頃(1952年頃)、オートバイで南米縦断した時に訪れた病院でもあるが、当時ゲバラと会った病院関係者は今はほとんどいないとか。病院のロペス医師による「ペルーのハンセン病の現状」は、登録患者数が2011年初頭の時点で32人。ウカリヤ州と北部のロレート州に集中しているが、年間3万人の新規患者を抱える隣国ブラジルに比べると、患者数は極めて少ない。 ![]() ハンセン病の現状を聞く それでも問題点はある。ロペス医師は「的確に診断できる専門医が少ない」「予算が結核やデング熱に優先的に使われている」の2点をあげた。今後は医師・看護師等の専門家の訓練強化に力を入れていくことと、そのために保健省から予算を増やすための働きかけを行うという。偏見や差別の有無については「病気に対する無知から患者に対する差別も時折見られる。しかし、病院から正しい情報を伝えると解消されている」と、改善への手ごたえを語った。笹川会長は「隣国のブラジルに比べて大幅に患者数が少ないのは、皆さんの努力の成果。保健省のサポートを受けながら更なる努力を続け、撲滅(患者数0人)を目指してほしい」と激励した。 ![]() 集まってくれた人々と 集会所に移動すると、約20人のハンセン病患者や回復者とその家族らが遠方から集まり、笹川会長の到着を待っていた。ハンセン病の後遺症で目が見えない老婆は、孫に付き添われていた。足に障害が残り車いすに乗る女性のそばには夫と娘の姿があった。残る後遺症。それでも南米特有なのか、会場の雰囲気は明るい。笹川会長は「家族のみなさんと一緒で何よりです。ハンセン病は今や治る病気。お医者さんの指導を受けて最後まで薬を飲んでほしい。そして自信と誇りをもって生きてほしい」とあいさつ、会場から大きな拍手が起こった。(富永夏子) |













