「さまざまな地域、分野で活躍できる」 アハティサーリ氏、日本の貢献に期待 [2011年11月30日(Wed)]
![]() 講演するアハティサーリ氏(笹川平和財団提供) 平和構築の専門家として知られ2008年にノーベル平和賞を受賞したアハティサーリ前フィンランド大統領が笹川平和財団の招請で来日、11月24日、東京都内のホテルで「和平調停とは何か」をテーマに記念講演を行った。この中でアハティサーリ氏「日本はさまざまな地域や分野で活躍できる。自国の役割を、過小評価してはいけない」と述べるとともに、7月に独立した南スーダンの国連平和維持活動(PKO)への陸上自衛隊施設部隊の派遣に大きな期待を示した。 |
![]() 会場には400人を超す人が詰め掛けた(笹川平和財団提供) アハティサーリ氏は1994年から6年間、大統領を務め、2000年には紛争解決と平和構築を担う非政府組織「危機管理イニシアィブ(CMI)」を組織。インドネシア政府と反政府組織「自由アチェ運動(GAM)」との和平調停を実現したほか、セルビア・コソボの地位問題など世界各地の紛争解決に尽力している。 ![]() 会場からの質問にも答えた(笹川平和財団提供) 講演会は平和構築分野で日本がどのような国際貢献をなし得るかがテーマ。「アハティサーリ氏の経験から学ぶ」とのサブタイトルが付けられ、会場には400人を超す人が集まった。講演でアハティサーリ氏は紛争調停について「成功させる単独の答えはない」「主役はあくまで紛争当事者。仲介者に注目が集まり過ぎるのはよくない」とするとともに、「和平合意はあくまで始まり。合意できた枠組みの中で当事者がどう和平を模索、構築するかが問題」「平和は望まなければやってこない」などと述べた。 同時にインドネシア政府とGAMの和平を例に和平構築におけるタイミングの重要性を指摘。2004年末に20万人を超す犠牲者が出たスマトラ島沖大地震が発生したことで当事者間に生まれた「和平に合意しないと国際的な援助が得られない」といった機運が翌年の和平合意につながった、説明した。 ![]() 被災地・七ヶ浜町も訪問した さらに会場からの質問に答え、和平構築における日本の役割にも言及。年明けにも予定される南スーダンへの陸自施設部隊の派遣について「道路建設などインフラの整備が役割と聞く。インフラが整備されなければ社会の混乱は続く。企業が進出し人々が活動するためにも、インフラの整備こそ重要」と派遣部隊の役割に大きな期待を寄せた。 アハティサーリ氏は日本財団が2008年に設けた「西アジア・北アフリカ・フォーラム」(委員長、ハッサン・ヨルダン王子)の委員も務める。26日には東日本大震災の被災地、宮城県・七ヶ浜町を訪問、渡辺善夫町長らから説明を受けた後、被災者やボランティアを激励した。(宮崎正) |











