青パト!岩手・陸前高田へ 1000キロ先の山口のボランティア [2011年05月24日(Tue)]
がれき脇を登校する生徒たちを見守る青パト 東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手県陸前高田市に、1000キロ以上離れた山口市から応援の青パトが入って活動する。山口市のボランティア団体「じゃがいもの会」の車両で、会長の橋本強さん(「強」の字は、正しくはつくりの「ム」が「口」となります)自身がハンドルを握り23日朝山口を出発、現地に向かった。子どもたちの登校の際の見守りや避難所から病院への送迎の活動を長期的に行う計画だ。 |
橋本さんは元自衛官で、山口市内で介護事業運営のかたわら、じゃがいもの会で青色の回転灯を装備した青パトなどを活用した地域の防犯活動を続けている。2009年には日本財団が会専用の青パト購入を支援している。自衛官としてしばしば災害地に足を運んでおり、阪神・淡路大震災の現場にも入ったという。
岩手で活躍したじゃがいもの会の青パト 今回は、陸前高田市のボランティアセンターの依頼で、青パトを支援に活用することになった。橋本さんは24日には同市に入り、警察の許可証が届き次第青パトで活動を始める。市内の小学生の登校時の安全パトロール、避難所にいる人たちの病院への送迎が目的で、当初は橋本さんが10日程度続け、そのあと会員が交代で活動を行う予定だ。橋本さんは、同市での活動について「長期の支援を考えている」と語っている。 陸前高田市災害ボランティアセンター前にて 陸前高田市は岩手県南東部の三陸沿岸に位置し、今回の巨大地震に伴う大津波で市庁舎を含む中心部が壊滅状態になった。死者・行方不明者は2300人を上回り、岩手県内で最大の被害を出した。5月10日現在、市内に86カ所の避難所があり、1万3970人が避難所暮らしを続けている。これに対し5月21日までに同市に入ったボランティアは約9800人(岩手県全体では約8万240人)で、現在も多くのボランティアが活動している。 日本財団は2007年度から、地域の防犯活動をする団体が青パト用の車両を購入する際、その費用を助成しており、これまでに33都道府県で87台を支援している。 |