FM臨時災害放送18局を支援 ラジオ1万個も被災地に [2011年05月09日(Mon)]
![]() 届けられたラジオ、表面に周波数の一覧シール 東日本大震災の被災者に生活情報を届けるFM臨時災害放送局の支援に向け日本財団は岩手、宮城、福島3県の18局に対する資金援助を開始するとともに4月末から5月上旬の連休中、受信用のラジオ1万個を関係市町村に届けた。ラジオは5月中にさらに3万個が中国から届く予定。災害放送局の整備と受信機の配布は、被災者にきめ細かい情報を日常的に届ける貴重なツールとなる。 |
![]() 南相馬市のFM局 夫婦ボランティアがDJ 今回支援の対象となったFM災害放送局は岩手県が「みやこさいがいエフエム」など3局、宮城県が「いしのまきさいがいエフエム」など11局、福島県が「いわきさいがいエフエム」など4局。従来のコミュニティーFMを臨時災害放送局に切り替えた計5局に対しては20万円の切替補助金のほか月200万円の運営補助金が、またボランティアの協力などで新たに立ち上げられた新規局に対しては50万円の開局補助金と月150万円の運営補助金がいずれも最大4ヶ月支給される。 ![]() 須賀川市のFM局はビル最上階 茨木県の「かしまさいがいエフエム」は地元自治体が運営費全般を支援しており対象から外れたが、各局ともフリーのアナウンサーや地元ボランティアが放送を通じて連日、被災者にきめ細かい生活情報や地元民の安否情報、地元の話題などを提供しており、大震災発生後の停電機関中はもちろん、電気が復旧した現在も不可欠な情報源になりつつある。 ![]() ボランティアがシール張りに参加 大津波で受信用のラジオが流失したほか、テレビ中心の生活が定着する中、もともとラジオを持っていなかった家庭も多く、国内で大量に確保するのが困難だったこともあり、中国広東省東莞市のラジオメーカーから急きょ、輸入することになった。近く届く3万個のうち2万個は中国国内で寄せられた義援金で購入し、支援物資として被災地へ贈られる。 ![]() 破壊された気仙沼港 復旧はまだ遠い 一足早く到着した1万個は各臨時災害放送局の周波数を一覧にしたシールをボランティアの協力で表面に張り、4月29日から5月2日にかけ日本財団の職員2人が車でFM局のある18市町村の窓口に届けた。希望数に満たない地域やその後さらに追加の希望を寄せている自治体も多く、今後、新たなラジオが届き次第、現地に届けられる。 ラジオを届けた際、市町村の職員から窮状を訴える声も多く寄せられ、東電福島第1原発事故で「自主避難地域」となっている20〜30キロ圏の南相馬市や周辺のいわき市、須賀川市などでは「農水産物だけでなく工業製品を出荷するにも安全性を裏付ける証明書を求められている。しかし現在、放射能測定器は1台しかなく、とても対応できない」と放射能測定器の増設を求める声や、「小さな子供を持つ母親や妊娠中の女性の不安が何よりも大きい。不安を取り除くためにも幼児に対する甲状腺検査を毎年定期的に実施できるよう手を打つべきだ」といった要望も出た。 また、その他市町村でも「防災無線が震災で機能しなくなった」とラジオに期待する声や、「テレビ放送と違い市長や町長が直接、被災者に語り掛けることができる」「役所の掲示板に張り出すような細かい行政の情報も伝えられる」など歓迎の声が多く聞かれた。(了) |












