私たちにもできることがある〜真心絶品からも救援物資 [2011年03月17日(Thu)]
救援トラックに積み込まれる真心絶品などの品々 「私たちに何ができるか、考えました。施設で作った食品を送りたい」。日本財団の東北地方太平洋沖地震の被災地への支援の呼びかけに、全国の障害者施設から『真心絶品』に認定された逸品の提供が相次いでいる。窓口となる日本財団にはクッキーやシロップ、塩あめなどが届き、その後も贈呈品目のリストアップが続いている。運送役を買って出るNPO法人もいて、施設個々の“点”の思いが“線”を結び始めた。 |
神奈川県横須賀市の社会福祉法人「心の会」(吉田弘治理事長)は、ショウガの香り豊かな『真心絶品』商品の焼き菓子(1000個)やシロップ(300個)を被災地に送りたいと県庁と市役所に申し出た。だが、受け付けていないと断られる。そんな折に日本財団の活動〜物資をむやみに送っても、現地に体制ができていないと放置されて、処理に困る。財団は物資を預かり、必要な場所に届けるハブの役目をします〜のサポートを知った。
救援物資には飲料水入りのタンク、灯油なども 愛知県東海市の「さつき福祉会」(山根實一理事長)が提供する「びすけ亭」は小麦粉とバターを使った風味豊かなクッキー。栄養価も高く、「被災地の皆さん頑張って、との思いを込めています。就職を世話してもらうなど付き合いの深いNPO法人に運搬を託しました」と施設長の棚瀬英明さん。その法人は、災害時に移送サービスの全国ネットを組んで活動する東海福祉移動研究協議会(名古屋市、山田和男理事長)で、運転手は金澤哲夫・事務局長。17日午前10時に名古屋を出発、午後2時半ごろ東京・赤坂の日本財団に立ち寄り、真心絶品や他の救援物資などを積み込んだ。向かった先は石巻市内の避難所に使われている湊小学校。要請を受け、市と協議して場所を決めた。 救援に向かう金澤さん 金澤さんは岩手県出身。内陸部にある実家は無事だったが、学生時代の仲間7〜8人が沿岸部に住んでおり、今も連絡が取れないままという。「ざっと7時間はかかりそう。パソコンで事務所に道路状況を聞きながら走ります。被災者の手元に届けるには小回りのきく車が必要です。花火的なその場だけの支援は、かえって迷惑。次の人にバトンタッチできる、息の長い救援活動を続けたい」と、気がかりな気持ちを抑えて、淡々と話した。 このほか、17日現在で寄贈・寄贈申し出のあった『真心絶品』は次の通り。 田村やまびこ会(冷凍うどん)=香川県◆コミュニティーネットワークふくい(丸餅6つ入り250個、軍手12入り100個、塩あめ10つ入り1000個)=福井県◆県南福祉会(クッキー100個、野菜せんべい100個)=大分県◆みやこ(缶入りパン1000個)=京都府◆愛知福祉会(トウモロコシの真空パック・あまきび600本)=北海道◆共生シンフォニー(クッキー900個)=滋賀県◆美深福祉会(トマトジュース10箱)=北海道◆つきしろ福祉会(純黒糖菓子1000個)=沖縄県◆高知小鳩会(ブルーベリージャム)=高知県◆熊本県社会福祉事業団(い草製の寝ござ20枚)=熊本県◆ゆうわ会(カステラ200本)=長崎県 |