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名人に聞く伝統の技〜聞き書き甲子園の研修会 [2010年08月31日(火)]


森の名人、小峰稚丘さんの木登りの技に驚嘆する高校生ら

樹木の枝を払い、炭を焼く…森に生きる名人の技を高校生が取材し、記事にまとめ成果を発表する『森の“聞き書き甲子園”』。今年は取材対象に『海』と『川』の名人も加わり、8月11日から事前研修会が行われた。来月からの本番に備えて全国88校100人の高校生(男56人、女44人)が3泊4日の日程で東京都八王子市の高尾の森わくわくビレッジに集合、講義に耳を傾け、インタビュー実習などにペンを走らせた。
インタビュー記事の指導にあたる塩野氏

NPO法人共存の森ネットワーク(塩野米松理事長)が日本財団の支援を受けて主催し、今年で9年目。海・川の聞き書きは初めて。元々は、森の中で生活してきた名人の知恵を次代に引き継ぎたいと林野庁等が考えたことが発端。職人の聞き書きを中心に執筆活動を行っている作家の塩野氏が「高校生が聞き書きすることで、その知恵と技がより一層継承される」とビジョンを描き、2002年から高校生の指導を始め“聞き書き甲子園”がスタート、2007年のNPO設立に伴い理事長に就任した。

模擬インタビューの原稿づくりに頭を痛める高校生ら

“甲子園”の仕組みはこうだ。林野庁所管の公益法人「国土緑化推進機構」が、15年以上の経験者などを条件に、9月下旬に100人の名人を認定。そのプロフィールを、応募(今回は165人)の中から選ばれた100人の高校生に送付する。高校生が自分でアポを取り、12月までに計2回取材し、レポートにまとめ、翌年3月のフォーラムで発表。収録された記事は名人宅や学校に贈呈され、インターネット(会員制)でも閲覧できる。今回の名人は「森」が80人、「海・川」が20人で、漁師や海女、船大工、海辺の環境保護に取り組む人々が新たに取材対象に加わるが、誰を取材するかは資料が送られてくるまで分からない。

気分転換を兼ねて、名人に会いに森の中へ

研修会初日。100人は、都民ホールで行われた開校式でエッセイストの阿川佐和子さんからインタビューのおもしろさ、難しさの講演を聞き、2日目は高尾の森で模擬インタビュー。14のグループに分かれ、環境庁の役人や日本財団職員、支援企業の社員ら模擬名人を前に質問を重ね、その日のうちにグループ単位で原稿にまとめた。3日目は塩野理事長の講評。原稿については「下手なカラオケを延々と聞かされた気分」の辛口批評に始まり、インタビュー心得、記事のまとめ方などの指導を受けた。このあと、近くの「高尾百年の森」に移動し、平成15年認定の名人、小峰稚丘さん(64)の木登り、枝払いの技を見学…。

研修生の林ななみさん(群馬県立尾瀬高校1年)は「森の名人に興味があって参加しましたが、研修会では思うように文章が出てこなくて…。でも本番が楽しみです」と前向き思考。スタッフの稲本朱珠さん(同志社大1年)は3年前のインタビュアーで当時を振り返って「私が担当した名人は兵庫県の山奥で炭を焼いていた人で、1月2日に炭を出すからおいでと言われ、3回目の取材をしました。温度が100度。10分いるとフラフラしてきたのに、名人は20分でも平気。知らない世界を知り、自分が変わったと思う。この経験を実際の生活にどう生かすか、私の課題です」と話した。(平尾隆夫)
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Posted by 日本財団 広報チーム at 09:26 | 文化・教育・社会問題 | この記事のURL | コメント(0)
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