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平和構築に向け人材育成を 平和大学マニラ分校オープン [2007年04月11日(水)]

中米コスタリカにある平和大学の分校が4月10日、フィリピン・マニラ市のアテネオ・デ・マニラ大学に開校し、第1期生30人の入学式が行われた。アジア地域を中心に平和構築にかかわる人材を育成するのが狙いで、19カ月間、平和教育や紛争予防などを学び国際平和学の修士号を取得、国連機関やNGO(非政府組織)で活動する。

平和大学は1980年に国連総会が設置を決議し、翌年、平和追求に向け軍隊を解散した中南米のコスタリカに開校した。カナダのトロント、スイス・ジュネーブなどに短期トレーニング用のセンターや事務所を設けているが、分校の設置は初めて。入学者は約130人の応募者から書類選考、電話面接などを経て選ばれた。全員に日本財団が奨学金を出し、授業料や生活費を支援する。

内訳は男性13人、女性17人。大半は20〜30歳代で最高齢は韓国から参加する延興淑さんの68歳。半数の15人は日本人で、うち5人は国際協力機構(JICA)が派遣する青年海外協力隊の経験者。日本人最高齢の幸脇一英さん(64)は出版社役員の経歴を持つ。残る15人はインドネシア、フィリピンなどアジア10カ国の出身。

入学式で笹川陽平・日本財団会長は「私達は多くの紛争や戦争の只中に生きている。今回のプログラムが地域の平和構築に向けたプロフェッショナルの育成強化の第一歩となるよう願います」と挨拶し、一人ひとりに奨学証書を授与。平和大のジョルジュ・ツァイ学長代理も「世界は国境を越えた紛争が拡大する時代を迎えている。若い力こそ必要」と激励した。



アテネオ・デ・マニラ大学で行われた授与式
式後、幸脇さんは「今後、自分が活動できるのはボランティアの世界と思い応募した。年齢からいっても駄目だと思っていたので本当にうれしい。“自分のことしか考えないんだから・・”と反対した妻も最後は喜んでくれた。卒業したらシニアボランティアとしてお返しをしたい」と喜びを語った。

ネパールのビナヤ・ドゥンガナさん(24)は「将来は国連職員として働きたい。こうした機会を与えてもらい感謝している」と語り、コンサルタント会社からの転進を図る徳末明子さん(26)は「企業のCSR(社会的責任)とNGOを結び付けるような仕事をしたい。日本の国際化に少しでも貢献できれば…」と意欲を語った。

平和大学は国連関連組織では唯一、学位を授与する権利を持つ大学院大学で、分校に新設された修士課程はマニラでの5カ月間の英語教育とコスタリカ本校での6カ月間の授業、各4カ月間の一般教育とインターンシップから成る。特にアジアで不足が目立つ平和構築分野のリーダー、国際機関やNGOの即戦力となる人材の育成を目指す。

日本財団は1981年の本校創立も支援した。しかし本校の学生の大半が米国を中心とした欧米出身者で占められ、その一方でアジア地域での宗教・民族対立や地域紛争、海上テロなどが増加しているところから、アジア地域での分校開設案が浮上。関係者で調整の結果、これまで日本財団と奨学金制度通じて親交があり、英語教育にも適しているアテネオ・デ・マニラ大での開設が決まった。

卒業後の進路はあくまで本人の選択に委ねられるが、笹川会長は「一人でも多くアジアを舞台に活躍し、10年後には立派なリーダーになってほしい」と期待を寄せている。
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Posted by 日本財団 広報チーム at 10:16 | 国際 | この記事のURL | コメント(0)
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