白桃のピクルスはいかが? 岡山で「地産地"賞"」のアートリンク活動 [2010年03月15日(月)]
![]() 赤磐市の桃農園でプロジェクトスタート(昨年5月=「ハート・アート・おかやま」提供) 障害を持つ人も、生活の知恵を伝えるお年寄りや地域の子どもたちとそれぞれの力を出し合い、暮らしの中から豊かな「味」や「美」を見つけ出して行く――。そうした活動が瀬戸内海の陽光をいっぱいに受けながら、岡山県で展開されている。食と芸術を通した地域交流に取り組んでいるNPO法人「ハート・アート・おかやま」の活動がそれで、キーワードは「アート」だ。 |
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例えば岡山県西部、笠岡市の瀬戸内海に浮かぶ白石島や真鍋島での「笠岡諸島カルチャーリンク」、白桃栽培が盛んな旧山陽道沿いの赤磐市や総社市で農家とタイアップしての「地産地賞プロジェクト」、さらには日本海の隠岐まで遠征して西ノ島特産のすり身を使ったハンバーガーの製品化など、活動は地域・人・食さらにはその土地の文化までをもリンクして、まさに「アートリンク」のにぎやかさなのだ。
![]() 間引かれた白桃の幼果が「地産地賞」産品ヘとアートリンク(「ハート・アート・おかやま」提供) なかでも《食と芸術を通した地域交流》を目指す「地産地賞プロジェクト」は、日本財団の助成で具体的成果を生みつつあるプログラム。「地消」ではなく、市場では商品価値がないと顧みられない摘果果実や雑魚などを、むしろ賞賛する意味で「地賞」と表記し、土地のお年寄りが伝えて来た加工方法に新しいアイデアを加え、楽しいパッケージを工夫してマーケットでの流通を目指す、といった挑戦が試みられている。 その一つに、岡山特産の白桃栽培で間引かれる桃の実の活用がある。プロジェクトを理解してくれる赤磐市の桃農家が、畑に立ち入って摘果した実を拾うことを認めてくれた。障害のある人たちも加わって、みんなで桃の実拾いに出かけて山のように集めた。さて、これらの食材をどう活かすか。 地元の伝統的利用法を参考に、みんなで知恵を絞ってピクルスと粕漬作りに取り組んだ。酢の調合など試行錯誤を繰り返し、ついに自信の味が完成した。パッケージにも工夫を凝らし、その名も《モモピク》《モモヅケ》と命名、アーティストスタッフがかわいいキャラクターを誕生させた。プロジェクト商品化の第1号である。 ![]() そしてプロジェクト第1号「モモピク」完成 「ハート・アート・おかやま」の拠点は岡山市のアーケード街、表町商店街の洋品店の2階にある。代表の田野智子さんら7人の専従スタッフと、地元大学の美術専攻学生らアーティストたちが集まって来る《工房》でもある。田野さんは元小学校の先生。県が開設した障害者の通所施設で絵画講師を勤めたことで、アートの持つ力と障害者の潜在力を知り、現在の世界に飛び込んだ。 ![]() モモピクショップの準備に追われる田野さん(右から二人目)とアートスタッフら 拠点を置く表町商店街は、かつては岡山を代表する繁華街だったが、今ではいささか賑わいが薄れつつある。そこで通りの空き店舗を借り、3月限定店舗「GO!GO!GO!ショップ」を開店し、商店街の賑わい復活に一役買っている。販売しているのは全国の福祉作業所の産品などのほか、独自開発商品の《モモピク》《モモヅケ》だ。 ![]() 「GO!GO!GO!ショップ」を展開中の岡山市表町商店街 「ハート・アート・おかやま」は今後、岡山県内にある約400の福祉作業所などとの「地産地賞」のタイアップ活動を模索して行く考えだ。田野さんは「食とアートの地域交流が深まれば、作業所で働く人たちの工賃アップが期待できます」と話している。岡山市民にお披露目された《モモピク》《モモヅケ》は、スタッフも驚く手応えだという。【加藤春樹】 |











