患者と家族に向き合う 緩和ケア認定目指し広島大で看護師修了式 [2010年03月02日(火)]
![]() 緩和ケア認定看護師を目指す教育課程修了生たち(広島大学で) 「緩和ケア」への関心や期待が高まっている。がんなど「生命を脅かす疾患」に直面している患者とその家族に対し、症状のコントロールだけでなく、家族を含めた心理面や社会的生活のケアにも配慮した、患者の「生きる時間の質」を高めようとする医療アプローチのことだ。社会が求めるこの分野の「認定看護師」になろうと、専門コースに取り組む看護師たちがいる。 |
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2月22日、そうした教育機関の一つである広島大学大学院の先駆的看護実践支援センターで、認定看護師教育課程の修了式が行われた。20人の第3期生はこれから日本看護協会の資格認定試験に臨むことになるが、修了式では6ヶ月間のハードな研修に耐えた努力が讃えられ、認定看護師資格を得て看護現場のリーダーになってほしいと激励を受けた。
「認定看護師」は社団法人・日本看護協会が看護の質の向上を目的に設定している資格認定制度の一つで、特定の看護分野で熟練した看護技術と知識を持ち、水準の高い看護が実践できる看護師を養成し認定する制度。現在特定されている認定看護分野は、緩和ケアや集中ケア、がん化学療法看護など19分野に及んでいる。 ![]() 多くの患者・家族が治療と向き合う広島大学病院 このうち緩和ケア分野の教育機関は、広島大学のほか北海道医療大学、日本看護協会看護研修学校(東京)、静岡県立静岡がんセンターなど全国に10機関ある。認定審査の受験資格は、看護師や保健師などの有資格者で実務経験が5年以上、さらにこれらの教育機関で6ヶ月以上の連続教育を修了していることが前提となる。 ![]() 6ヶ月間の厳しい教育課程を突破した修了生たち 今回、広島大学の教育課程を修了した20人はいずれも女性で、約半数は東京や九州など、広島県外からの受講生だ。いずれも勤務先の医療機関ではベテラン・中堅として仕事をこなす「看護婦さん」たちだが、厳しい現実と向き合う患者や家族に接するにつけ、さらに専門性を深めて認定看護師となり、より行き届いた看護を尽くしたいと考える看護のプロばかり。 6ヶ月間の教育課程では看護管理などの共通科目のほか、「がんのプロセスとその治療」「ストレスマネジメント」など基礎科目75時間と、「患者の心理過程とその支援技術」「患者の家族への支援」「地域に置ける緩和ケア」など専門科目195時間、それに学内外での実習など615時間が用意され、緩和ケアの最新知識や技術を習得する。 これによって「苦痛の軽減技術」「喪失と悲嘆への理解と適切な支援」などを身につけて行くことになるが、久しぶりに「学生」に戻って受ける講義や試験はなかなか大変だったようで、修了式を迎えた安堵の中で漏れた感想は「想像以上の厳しさだったが、仲間と励まし合えたから頑張れた」「看護者としての責任を再確認した」といったものだった。 ![]() 横尾センター長から修了証書を授与される修了生 修了生は日本看護協会による5月の認定審査試験に臨む。センター長の横尾京子教授は「皆さんが傍らにいることによって、患者と家族が安心して治療に向き合って行ける、そんな看護師になる始まりの日として下さい」と、はなむけの言葉を贈った。修了式では新生児集中ケア分野の認定看護師教育課程29人の修了式も行われた。 ![]() 「看護の灯」の碑が見守る広島大学大学院の保健学研究科 市民向けセミナーなど、ホスピス・緩和ケアに関する啓発活動を続けている日本財団は、緩和ケア認定看護師の養成が社会的急務になっているとの考えから、緩和ケア認定を目指す看護師への学費助成を続けている。修了生はその謝辞で「広島大学の講師の皆さんとともに、日本財団の支援に感謝します」と述べた。【加藤春樹】 |











