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地方の徴税権どこに、地方分権は本物か。 [2007年12月11日(Tue)]

去る12月11日の日経新聞5面に以下のような記事が掲載されていました。

「住民税、年金から天引き」
政府は公的年金にかかる個人住民税を天引き(特別徴収)する制度を2009年10月支給分から始める方針だ。現在は市町村から送られる通知書をもとに年金支給者が市役所や銀行などで年4回納税しており、天引きの導入で手間が省けるようになる。滞納を防ぐ効果も期待でき、市町村の徴収の効率化にもつながりそうだ。
 与党は昨年末にまとめた税制改正大綱で09年度をめどに天引き制度を導入する方向性を決定。関係省庁で詳細設計を進めていた。天引きは65歳以上の年金受給者が対象。公的年金も含めて一定の収入がある人は市町村に個人住民税を納める義務があり、総務省は65歳以上の年金受給者のうち、約2割が天引きに移行することになるとみている。

以上、転載終了いたします。

国民の方から見ると、「年金」について、国家が個人に支給するもの、単なる収入とは性質が異なるのではないかとお思いの方も多いかと思います。そうしたために、年金から所得税、住民税の納付を行うということ自体に関しても、なかなか納得いただけないところもあろうかと思います。今回の新聞記事を見て、確かに感情として、天引きすることについて、自らの手で納付するという事務的な手間暇がなく、また、自治体の立場から見ても、「取りっぱぐれがない」ということにで、よりよい方法のように一見みえるのではないかと思います。

しかしながら、現在事業所において行われている、所得税の天引き(源泉徴収)についても、サラリーマンの方からすると、納税者としての意識の薄くなってしまう大きな理由になっており、この制度があるために、政府も増税をするときには、まずサラリーマンの所得税から、という順序で行うことが多いかと思います。この源泉徴収にまつわる経緯について述べると、簡単に一冊の本になってしまうので、やめますが、とにかく、国としては大変都合のよい制度であることだけは、確認させていただきたいと思います。

さて、そのような源泉徴収ですが、住民税という地方税についてもなぜ、「国が天引き制度を行うことを決める」ことができるのか、全く理解に苦しみます。ここ数年の地方分権、自治体の大合併の中で、地方政治にも大きな転機がきているわけですが、しかし、税に関して言えば、法的(建前上)には地方にも税制についての権限はあろうかと思いますが、実質上は依然として国がその権限を持ち続けているのが実情であることがわかります。

しかしながら、改正によって、住民税の大幅な上昇がおき、さらには、介護保険の増額、これから後期高齢者医療保険制度の発足など、今、国民の地方に対する目は、明らかに増税からくる不信感に彩られることとおもいます。こう考えると、国は、明らかに「地方いじめ」を行っていると思います。肝心な徴税権については、しっかりと握っているにも関わらず「地方分権」の名のもとに、税負担を地方に負わせるという考えかたについては、理解が困難であるといわざるを得ません。こうした形での国による、地方いじめが続くようであれば、逆に自治体からもしっかりと主張してくべきではないかと感じます。皆様のご意見もおよせください。


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