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幼児さんから、小・中・高・大学生・大人まで学べる塾「スペースわん」での出来事や
子育て中のパパさんママさんへのメッセージ、
そして、介護中のみなさんへお伝えしたいこと、などを
つらつらと書いてみます。
安心子育て、応援したい。安心介護も、応援したい。
そんな私の学びやつながりも紹介します。
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「約分感覚」 [2015年09月16日(Wed)]
「約分感覚」?

「何のこと?」と思われるでしょうね。

まず、次の分数を、約分してみて下さい。

A) 6∕8=    10∕20=    22∕33=


B) 52∕65=    65∕78=    51∕85=   
 
  51∕68=    36∕54=    38∕57=   

  38∕95=    42∕63=

分数表記の仕方がわからなくて取りあえずこう表記しましたが、
やりにくい場合は、こちらをクリックして下さい。分数.pdf

AとB、どちらが簡単かと問えば、
おそらくほとんどの方が「A」と答えるでしょう。
「分母と分子の最大公約数」が見つけやすいですから。
「2」とか「10」とか「11」が比較的楽に見つかりますよね。

でも、Bの場合、
この「分母と分子の最大公約数」が見つけにくい。
お時間のある方は挑戦してみて下さい(^^)

この「2つの数字に共通して割れる数」、
さらに「その中で最大の数」をパッと見つけ出すのは、
Bのように、
分母と分子の数字にすぐに共通項が見つけにくい場合、
かなり練習が必要です。

また、それ以前に、「割り算感覚」が必須です。

この「割り算感覚」を身につけた上での「約分感覚」は、
思った以上に、数学を解く際に重要になってきます。

例えば、平方根の問題。

√54=√9×√6=3√6
というのは出てきやすいけれど、
√56となると、56=7×8 や、56=28×2はすぐ出てきても、
56=4×14が出てきにくいのではないでしょうか?
つまり、√56=√4×√14=2√14という答えが出てきにくい。

これは、4、9、16、25、・・・といった二乗の数字のうち、
どれで割れるかがスッと出てくるかどうかが関係します。

これがスッと出てこないと、
√50ー√32= とか、
√12+√48ー√27= といった問題に時間がかかります。
50は25、32は16、12は4、48は16、27は9で割れる、
ということがスッと出てくると、
5√2ー4√2=√2 や、
2√3+4√3ー3√3=3√3 が、
さほど苦労せず出てきます。

また、分数が絡む問題では、当然、
通分や約分が必要になってきます。
つまり、
この「割り算感覚」、
そして「約分感覚」をしっかり身につけているかどうかで、
数学の問題を解く際の負担が大きく変わってくるのです。

ですから、「らくだメソッド」のプリントは、
割り算と約分にかなり力が入れられています。
「割り算感覚」「約分感覚」を徹底的に磨くのです。

という、
数学の成績向上の話で終わるのではありません。

だって、これを読んで下さっている多くの方は、
「でもぉ、普段ルート使わないしぃ〜
 分数も、簡単なのしか使う機会ほとんどないしぃ〜、
 日常生活に関係ないじゃん(( ̄∀ ̄))ノ」
と思っておられるでしょうから。

ただ、子どもさん、特に小中学生をお持ちの親御さんは、
知っておいて損はないと思います。
子どもさんが数学が苦手だとか、
思ったように点数が伸びない、
といった原因の一つがここにある場合が結構ありますので。

割り算や約分に限らず、
足し算や引き算においても、
それらを「道具」として使えるまでしっかり練習することが、
どれだけできているか疑問です。

だから、
小学校高学年であろうが、中学生・高校生であろうが、
大学生や大人であろうが、
まずは足し算にさかのぼって、
その人が「道具」として使いこなせていない部分を、
きちんと使いこなせるようにしてから次に進むのが、
「らくだメソッド」です。
「道具」を使いこなせると、自信もついていきます。

で、多くの生徒さんたちがちょっと手こずるのが、
「引き算筆算」「割り算」「約分」、そして、
「異分母の分数の足し算引き算」です。
その中でも、「割り算」「約分」が大きな「カベ」。
(ここを乗り越えるには、当然、
 「足し算引き算かけ算」
 という「道具」を使いこなせていることが必須)
逆に言えば、この「カベ」を乗り越えたら、
「異分母の分数の足し算引き算」や、
中学・高校の数学の問題を解くのが、
グッと楽になるのです。
つまり、「道具」を使いこなせるようになったので、
「職人」として、本業に専念できる、
というわけです。

さてさて、
このブログのカテゴリーを「学力」としましたが、
これは「学力」以外のことにもつながると思っているので、
この続きは、別のカテゴリーで書こうと思います。

どういうことかというと・・・。

「あなたは65、私は78。さて、公約数は何?」

これが、コミュニケーションの基本だと思っている、
という話です。
さらに、
今日まさにヤマ場を迎えている安保法案をめぐっての話や、
大阪での住民投票の話にまでつながっていくと、
私は思っています。

「えっ?? 数学の話から何で?」
「約分感覚の話がどうして?」

と思われたでしょうね(^^;;

こんなことを考えたのも、
先日、鴻上尚史作・演出、「虚構の劇団」の、
「ホーボーズ・ソング〜スナフキンの手紙Neo〜」を観てきて、
その劇を観たことと、
いつもの鴻上さんの「ごあいさつ」を読んだことが、
刺激になったからです。

またまた「えっ? 何で?」
と思われることでしょうね(^^;;

では、続きをお楽しみに〜(^−^)/。
Posted by 永田 at 16:29
お試しのプリント2枚で「宝物」発見! [2015年03月22日(Sun)]
先日、「スペースわん」で
「らくだメソッド」のプリントのお試し体験をした
小1の男の子。

お試しでは、何種類かプリントを見せて、
どれをやってみるか本人さん自身に選んでもらいます。

その前に、以前の生徒さんがやった実際のプリントを見せます。
それは、ミスがいっぱいあって、時間もかかったプリントと、
必要なところに戻ってきちんと積み上げたあとの、
ミスが減って時間も縮まったプリント。
「スペースわん」のホームページの
「生徒さんたちの変化」
に載せた
「プリント ビフォーアフター」です。
「同じプリントでこうも変わるのだ」ということが一目瞭然!

「ミスは宝物だよ」
「いっぱい間違ったら、
 いっぱい間違い直しができて練習になるから、
 こんなふうにミスが減って時間も縮まるんだよ」
ということを、本人さんと親御さんに伝えた上で、
今やるプリントを本人自身に選んでもらいました。

彼が選んだのは横式の足し算のプリント。
すると、そのプリントを1枚やっただけで、
「17+3」や「18+4」といった繰り上がりの問題を
間違いやすいことがわかりました。
ミスが30個近くあり、
時間も目安時間の倍ぐらいかかったので、
もうしんどいかなあと思ったけれど、
本人はしんどくないと言い、もう1枚やると言いました。

そして、次に彼が選んだのは、
もっと簡単で楽にやれるプリント。
「+1」ばっかりの「小1-1」のプリントです。
すると、時間は目安時間を少しオーバーした程度で、
ミスの数も3つだったのですが、
「19+1=30」「39+1=50」となっています。

「ここにあったね! あなたの『宝物』手(チョキ)

そこで、足し算の前の、数字を書くプリントを見せて、
「19の次は?」と聞くと、「20!」と答えられます。
そのあと「19+1は?」と聞くと、
これも「20!」と答えられました(^^)/
でも、時々、「29」の次が「40」になったり、
「49」の次が「30」になったりします。
何度か「29の次」や「49の次」を練習したあと、
「29+1」や「49+1」を答えてもらうと、
間違いが減ってきました\(^∇^)/
数唱と「+1」が結びつけば大丈夫!

そして、家でやるお試しのプリントとして、
数字を書くプリントを数種類と
「小1-1」のプリントを2枚、
自分で選んで持って帰りました(^^)

百マス計算でつまずいたという彼。
その原因はおそらくここです。
たった2枚のお試しプリントと質問で見つかりました!
そして、自分でプリントを選ぶ体験もできました!
あとは彼のペースを大事にして練習するだけ\(^^)/

まずは、その子の今の課題を見つけること。
その課題こそが、力をつけるための「宝物」。
そこがスタートです!
Posted by 永田 at 21:46
学力をつけるポイントと、子どもの成長・発達を考えるポイントは同じ! [2014年06月12日(Thu)]
5/31(土)、SaveForestX主催
「個性と向き合う大人の楽校」その壱
「個性と向き合う連続講座」の第2回、
「ちょっとかわってても大丈夫
  〜発達のみちすじと個性に応じた関わり方」
という講座に参加しました! 
講師は、元堺市子育てセンター所長の小仲久子さん。

まずは、
「クマのプーさん」の作者であるアレクサンダー・ミルンの詩
「6つになった」の紹介から始まりました。


1つに なったとき ぼくは なにもかもが はじめてだった

2つに なったとき ぼくは まるっきり しんまいだった

3つに なったとき ぼくは ようやく ぼくになる

4つに なったとき ぼくは おおきくなりたかった

5つに なったとき ぼくは なにからなにまで おもしろかった

6つに なったとき ぼくは ありったけ おりこうです

だから ぼくは いつまでも 6つで いたいと おもいます


年齢は、一人ひとり個人差があるかと思いますが、
子どもたちは、まずは
「何もかもが初めての体験」というところから始まります。
だから、何をやってもなかなかうまくはいきません。
でも、
そうやっていっぱい失敗しながらも次の段階に進んでいき、
だんだんいっちょまえにプライドも芽生えていきます。
「自分でやる!」と言いつつできずに
「ママ助けて〜」となったりしつつ(^^;)
いろんな世界に少しずつ出会い、
自分がまだできないことができる大きな子に出会えば
「あんなふうになりたい」と思ったりし、
いっぱい失敗しながらも少しずつできることが増えて、
いろんなことが面白くなってきて、
そんな自分を誇らしげに「ありったけおりこう」だと思うv(^ ^)v

そんな子どもたちの
「成長・発達を考えるポイント」が3つあるとのことでした。
・個別性=みんな違ってみんないい
・順次性=急がずに、そしてていねいに、そして確かなものに!
・適時性=タイミングが大切


「一つ一つの歩みを大事に!」
「『積み上げ』が大事!」
「積み上げて、次の段階にいくタイミングも大事!」
「その子のリズムに合わせて」
「焦ってやると失敗」
「大人の都合でやると失敗」

といった話を、
トイレットトレーニングや卒乳を例にあげて
話して下さいました。

これを聞いて、
「学力をつけるポイントも全く同じだ」と思ったのですが、
生活面に比べて、知的面ではより早く早くと
急ぎやすくなってきているとのこと。

焦るとダメなんですよね〜。
また、
「身体の機能は、体幹から末端へ」という話もされたのですが、
これも、学力を考えた場合、
基礎の土台をしっかりやらずに「末端」のことばかりやっても
本当の力になりませんよね。

「学力」に関しては、
この「個別性・順次性・適時性」は大事だと認識されつつも、
現実では無視されてしまってるよな〜と思ったのでした。

この3つの「成長・発達を考えるポイント」を
学力に当てはめると、
・個別性=一人ひとり、力を身につけるペースは違って当たり前
・順次性=一つ一つきちんと積み上げ、確実に身につける
・適時性=その子にとってちょうどのタイミングで、次の段階へ


これを徹底させようと思えば、
一人ひとりそれぞれのペースを大事にして、
一人ひとりの「今」に合う教材で基礎から積み上げ、
その子が必要なだけ練習して身につけた上で次の段階へ進む、
ということをしないと無理なわけです。

私が教師を辞めて「らくだ」の指導者になろうと決断した理由が
まさにこの3点に凝縮されていると感じました。

おそらく、理屈では共感する人は多いだろうと思うのですが、
これを徹底してやれる環境というのは、
ものすごく少ないのではないでしょうか。

特に、「積み上げ」の大事さは、日々痛感しています。

というか、
その子のペースでしっかりと「積み上げ」られなかったために、
長年しんどい思いをしてきた子がどれだけ多いかということを
痛感しています。

「スペースわん」の生徒さんが、入会したての時、
「ここまでもどれるんや〜」と言ったことがあります。

それまできちんと「積み上げ」ができずに
中学生になった子にとっては、
小学校の算数の足し算引き算に戻ってきちんと練習できる
ということが、よかったようです。
それは、中学生であろうが、高校生であろうが、
小学校の中学年・高学年であろうが、同じはず。

どこに戻って、どう進んでいくかも、
一人ひとり違って当たり前。
でも、どうしても
「今何年生だからこれを勉強しなきゃダメ」
というふうになってしまいがち。
今の学年の勉強と基礎のやり直しは、
同時並行でやることだってできるんですよ。

「スペースわん」で行っている「らくだメソッド」の学び方は、
この「子どもの成長・発達」「身体の機能」の
大事なポイントを押さえているのだ! 
だから、「障がい」のある子もない子も学べるのだ!
と改めて思ったのでした〜!

できれば、しんどい思いを長年してから戻るよりも、
最初からそういうやり方でやった方が、楽なはず。
だから、できれば早く出会えたらと思うのです。
でも、「もう遅い」なんてことも絶対ない!
戻ればいいんですから。

「適時性(タイミング)」のこともとても大事だと思ってるので
書きたいのですが、また次の機会に(´∀`)ノ

ちなみに、
「個性と向き合う連続講座」の第3回は、
6/14(土)10:00〜12:00、
「うちの子落ち着きありません〜家庭児童相談所の現場から」
和泉佳津江さん
(臨床心理士、自治体での発達相談・就学前相談)
のお話です。
私も参加する予定です(^_^)
Posted by 永田 at 23:10
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