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チャイケモができること 3 [2008年06月20日(Fri)]

この事実を一人でも多くの方に知ってもらい、『医療は医師・看護師だけでするものではない』ということを広めるのが、NPO法人チャイルド・ケモ・ハウスの使命の一つだと考えます。CLSの活躍の評価は数字では表しにくいことです。現場で肌で感じなければわからないことです。そのため、医療者や患児、患児家族が現場でCLSがいてくれてよかったと感じたことを、現場にいない行政の方々などにもわかりやすく伝えていくこともチャイケモの役割だと考えています。

私達が目指す夢の病院が設立された暁には、徹底的にこども中心の医療をしたいと考えています。文明が進歩し、価値観が多様化しているにもかかわらず、小児がんのこども達の治療環境はほとんど進化していません。

やる気になればできることがたくさんあります。
CLSはすべての小児がんのこども達に必要ですから、十分な数のCLSを導入する必要があります。また各病室にインターネットをつなぐことができれば、テレビ電話を通じて、田舎で心配している祖父母の方々に、元気な孫の姿を映像で伝えることもできます。そうすると、病院でも気が休まらず、家に帰っても他の親族から質問攻めにあう付き添い家族(特に母親)のストレスは軽減されるはずです。また入院によって隔絶された友人とも、いままでと同じようにコミュニケーションをとることができます。

勤務体制を少し変えれば、外来治療中のこども達が、できるだけ学校を休まなくてよいような外来受診時間の設定も可能です。
まだまだ大人が知恵を絞ればできることは沢山あると思います。小児がんのこどもとそのご家族には、病気以外のことではストレスがかからないようにするべきですし、できるはずです。これだけ世の中が進化したのですから

s,kusuki
チャイケモができること 2 [2008年06月11日(Wed)]

こどもがリクエストするものを、すべて手作りで作ってしまうCLSは、こどもにとっては魔法使いのような存在だと思います。そしてこの魔法使いは、プレゼントの品だけではなく、その演出まで手がけます。みんなが誕生日を祝うその時間だけは、病気・治療のことを忘れさせてくれます。
そのこども達を見て
『この子、こんな風に笑うこともあるねんなあ』
『いつもお利口やけど、やっぱり心のどこかで我慢してるんやなあ』
と医療者が再認識する場面でもあります。
パジャマを着て、点滴につながれて長期間入院してると、どうしても『 病院の子』 になってしまいます。
全力で走り回り、笑い、泣き、叫び、踊り、唄っている本来のこどもの姿を、病院というところは忘れさせてしまいます。
その本来の姿をこどもにも、大人たちにも忘れさせないのがCLSです。
『 こども達のために、何かしたい』と思ってくださる方は、たくさんいらっしゃいます。
チャイルド・ケモ・ハウスの活動を始めてから、そのようなお気持ちをもたれている方々にたくさん出会いました。
しかし病院という組織は、非常に閉鎖的であり、新しい試みを始めるには多くの障壁があります。
そして昨今、医療費の高騰が問題となっており、儲からないことには病院はお金を出してくれません。例えば保育士を雇用すると診療点数は上がりますが、CLSを雇用しても1円の儲けにもなりません。医師・看護師など医療スタッフも過剰労働で疲弊しているのが現状であり、CLSを雇うなら看護師を1人雇う、または保育士を雇う、と考えます。
しかし私自身約1年間CLSと一緒に働いてみた感想としては、CLS1人は医師1人雇う以上の効果はあります。今までよりも患者・家族とのトラブルも減っていますし、検査説明の時間も削減できます。そして何よりも、患者・家族と医療者のコミュニケーションがスムーズになっています。

s.kusuki
チャイケモができること 1 [2008年06月10日(Tue)]

こどものころ、一番楽しみだった日はいつですか?
おそらくほとんどの方が『 誕生日』 ではないでしょうか。
1年で1回だけ主役になれる日、1年に1回だけ願いが叶う日。
長期入院が必要な小児がんのこどもたちが、病院で誕生日を迎えることも珍しくありません。
もちろん医療者は『 誕生日おめでとう』と声をかけます。優しい看護師さんは、手作りで何かこどもの好きなものを作ってくれます。ナースステーションで折り紙を使って、アンパンマンなどのキャラクターを作っている看護師さんをよく見ます。
しかし、正直いまいち盛り上がりに欠けます。

ベッドで寝ているこどもに、
『誕生日おめでとう。血圧測るね。』
『 誕生日おめでとう。薬飲んだ?』
『 誕生日おめでとう。痛いところない?』では、誕生日気分もでません。
2007年7月よりチャイルド・ケモ・ハウス理事 馬戸史子がチャイルド・ライフ・スペシャリスト(以下CLS)として大阪大学医学部付属病院小児科病棟に勤務することになりました。
CLSは必ず誕生日を大切にしてくれます。こどもの性格、好きなキャラクター、そして病状を把握して、こどもが一番喜ぶ演出を考えてくれます。

決して自己満足に陥らず、必ずこどもの気持ちを最重要視します。
サプライズを喜ぶ子もいれば、苦手な子もいます。
大好きな医師からのプレゼントを一番喜ぶ少しませた子もいれば、いっしょに入院している友達からプレゼントを渡してもらったほうが喜ぶ幼児もいます。

s.kusuki
「あそびのボランティアさん」と「CLS」A [2008年05月12日(Mon)]

しんどくて、しんどくて自分で起き上がることすらできない状態のときの採血でも、娘は、何とか力をふり絞り、泣き叫び必死で私に助けを求めました。医療スタッフはそれでも仕方がないので、そんな娘を数人で押さえ付け、時にはネットのようなもので身動きができないような状態に縛り、採血を決行しました。

私は娘の叫び声に後ろ髪を強くひかれながら退室をうながされ、自分も泣き叫びたくなるようなストレスの中、検査が終わるまで感情を押し殺し、待ちます。

検査はもちろん採血だけではなく、画像検査、骨髄穿刺などたくさんの種類があります。その検査のたびに親子は恐怖の時間を体験します。
「自分のこどもや孫がこのような状況に度々置かれることになれば、、」と想像して平気な親やおじぃちゃん、おばぁちゃんがいるでしょうか?

CLSの役割のひとつに検査の介入があります。
子供に絵本や写真、お人形、ときには本物の医療器具などを使い、わかりやすく検査についての説明をしてくれます。「なぜ検査が必要なのか?」「検査中には何がどのような順序で行われるのか?」「検査はどこでするのか?」などです。子供は事前にCLSからうけた丁寧な説明とその子向けのリラックスができたり、勇気がでるグッズをお守りに検査に挑みます。説明のおかげで恐怖はやわらぎ、痛むポイントやタイミングもわかります。検査が成功すれば子供の自信につながり、次からの検査がスムーズに進むと言うお話も聞きます。もちろん親も救われます。

CLSの役割は、もちろんここに挙げた限りではありません。こどもとその家族の気持ちの奥深くに寄り添い、闘病生活を送る上で遭遇するさまざまな問題に対して力になってくれます。ここにあげた側面だけから考えてもCLSの存在の必要性は言うまでもありません。医療者も、家族もどうしても解決できそうにないと思っていたこと。「病気なんだから仕方がない」で片付けてしまっていたこと。それに温かく、そしてプロとして寄り添ってくれるCLSの活躍を期待してやみません。

「もし、自分の子供が。もし、自分の家族が。もし、自分ががんになったら、、、」と言う視点で多くの方にCLSならびにチャイルド・ケモ・ハウスへの活動の意味をお伝えすることができれば。。と思います。

あそびのボランティアさんが娘に作ってくださった手作りの作品の数々。



クローバーまさみさまクローバー
「あそびのボランティアさん」と「CLS」@ [2008年05月08日(Thu)]

闘病中の子どもにとって「遊び」は大きな癒しです。
また、付き添いの親にとって子どもの「笑顔」は大きな癒しです。
子どもを癒す「あそび」と親を癒す「こどもの笑顔」はつながっています。
その二つを「あそびのボランティアさん」は、いつも私たちのもとまで運んできてくださいました。

私は闘病中、子どもの体を気遣うがばかりに、子どもから「あそび」を遠ざけてしまいがちでした。「今日はしんどいから、ゆっくり寝ようね。。」
でも、娘はどんなにしんどいときにも「あそび」を求めました。

病状も悪化し、とてもしんどい状況のときでも娘は「あしょんでもらう。。あしょんでもらいたい。。」と部屋先まで「今日はあそべますか?」と訪問に来てくださっているボランティアさんとあそぶことを望みました。
「ブロックしたい。ブロックしゅる。。」といいながらも、やはりしんどさには勝てず、座ったままボーっとしてしまう状態でした。「また今度にしようか。。今日はねんねしようね。」と説得しようとしても、どうしてもあそんでもらいたいと涙を流しながら訴えました。そこであそびのボランティアさんがとられた行動は「自分があそんでいるところを見せる」ということでした。娘はボランティアさんがブロックでなにかを作るところを見ているだけで満足そうでした。

チャイルド・ライフ・スペシャリスト(CLS)のお話の中にもありました「代理あそび」というものがまさにこれだったのだ。。。と思いました。この「あそびのボランティアさん」は後にアメリカへ渡りCLSとなられました。(つづく)

クローバーまさみさまクローバー
小児外科医から見たCLS A [2008年04月25日(Fri)]

CLSが初めて小児外科症例に関わってくれた事例を記します。男の子で、胸に大きな腫瘤が見つかったために緊急入院してきました。呼吸もかなり苦しそうです。仰向けに寝ると腫瘤の重みが心臓や気管(口や鼻から吸った空気を肺に送る管)に直接かかる状態で、座っているか横向きでないと息ができない状態です。とはいえ、病気の診断をつけるためには、頚部のリンパ節を採取して詳しく検査しなければなりません。つまり手術が必要なのです。ところが、全身麻酔で手術をするために筋弛緩薬(筋肉の力をなくす薬)を使うと、腫瘤の重みがもろに大きな血管や気管にかかり、一瞬にして心臓が止まったり、呼吸できなくなってしまいます。そのため、胸に大きな腫瘤がある患児については、局所麻酔だけで意識のある状態で手術をしなければいけません。そこでCLSにお願いをしました。術前にプリパレイションブック(絵や写真で手術室に行ってから病棟に帰るまでを絵本風にまとめた本)を使いながら、年齢に合わせて手術手順を説明してくれました。当日は手術室の中まで患児と一緒に絵本を持って付き添ってくれ、処置中も絵本を読み聞かせてくれました。担当の麻酔科の先生も全面的に協力してくれて、適度に鎮静剤を使いながら、少し眠るくらいの状態を保ってくれました。おかげで、処置をしている間、患児は少しも怖がることなく、夢見るような状態の中で全てを終えることができました。一旦パニックになったら、命に関わるような危険がある処置でした。そう思うとCLSの存在はどんなに高価なお薬よりも価値があったと言えます。その子はその後お薬の治療が奏効し、いまではすっかり元気になって、病棟を走り回っています。ほんとうにすばらしいCLSの手術場デビューでした。

とはいえ、現状では小児内科、小児外科系を合わせた阪大病院小児医療センター内に87床の病床数があり、これを1人のCLSでカバーするのは無理があると思います。毎日の病棟での検査や処置だけでも相当の数があり、1人ずつしっかりと時間をとりながら、患児の心に寄り添ってくれるCLSは何人居てもらっても充分とは言えない状態です。

大阪で、日本で、もっともっとCLSが増えて、病棟のこどもたちが笑顔でいられるように、怖がらないで検査や手術がうけられるようになってくれたらと願っています。

a.yoneda
小児外科医から見たCLS @ [2008年04月23日(Wed)]

ある日、同僚の小児外科医のお子さんが、心臓病のため手術を受けることになりました。

「ドナドナの歌やった。」

ストレッチャーに乗って手術室に運ばれていく我が子を見送った時の父親としての心境を、彼が振り返ってそう話してくれました。「ドナドナ」という歌は、「大切に育てた子牛が市場に売られていく」という内容の悲しい歌です。小学校で習った方もおられると思います。

毎日のように赤ちゃんやこどもたちの手術をしている小児外科医でさえも、自分のこどもが手術室に消えていく時に、このような心境になるのですから、一般のご両親はもっと不安が強いことと思います。まして、運ばれていくこどもたち自身は、「お母さんはなんでついてきてくれへんの?」「これからどんな怖いことが待っているのやろ」といった恐怖心でいっぱいになります。

手術室の入口で泣き叫ぶ子、或いはひきつった顔で固まってしまう子を見るにつけ、小児外科医としてなにかできることはないのだろうか?或いは看護師さんが何とかしてくれないだろうか?しかし自分達にそういうケアをしてあげられる時間的余裕はないし・・・というジレンマを常々感じていました。

「チャイルド・ライフ・スペシャリスト(CLS)」という専門家の存在を知ったとき、「これだ!」と感じたのを覚えています。そして小児病棟で実際にCLSが活躍するようになり、「ドナドナ」を解決してくれるのはCLSをおいて他に居ないと感じるようになりました。(つづく)

a.yoneda