チャイケモ (本日読売新聞に掲載いただきましたので改めてご紹介を) [2012年09月23日(Sun)]
チャイルド・ケモ・ハウスは、小児がんの子どもと家族にとって理想の療養環境とは何かを考え、QOLに配慮した日本で初めての小児がん専門治療施設の建設を目指すNPO法人です。
小児がんは、医療の進歩に伴い約7割が治癒し、15歳から35歳の700−900人に1人は、小児がん経験者です。 このような時代に、私たちは小児がんという病気を正しく理解し、偏見をなくし、また小児がんを克服した子ども達が、立派な成人になるためのサポートが必要と考えます。また治癒することのできない難治性の小児がんを患った子どもにも、子どもらしい笑顔と、充実した人生が送れるような、そんな療養環境が必要だと思います。 @ 情報発信:小児がんは1年間で約1万人に1人が罹患する病で、誰もがなる可能性があり、決して親の育て方や、家系が関係するものではないことなど、小児がんに対する偏見をなくし、正しい理解をしていただくために社会へ情報を発信しています。 A 施設建設:現在神戸市のポートアイランドに日本で初めての小児がん専門治療施設を建設中で、2013年春に開業予定です。「小児がんのこどもと家族にとって理想の病院は家です」というコンセプトのもと、家族とともに過ごしながら治療を受けることができる施設を建設中です。新しい医療の形を提供したいと思っています。 B 人材育成:当法人は、医師・看護師などの医療者と、患者・家族が、その壁を越えて忌憚の無い意見を言い合い、小児がんの子どもと家族にとって、どのような人材が必要かを研究しています。ひとつの教育ツールとして、ロールプレイという教育システムを使用し、医療者のコミュニケーションスキルを向上させる「模擬家族プロジェクト」を開発しました。その開発に当たっては、患者家族が実際に体験されたこと、医療者のこのような態度、言動に傷ついた、など本音の意見を聞かせていただき、それをシナリオに落とし込み、ロールプレイをすることによって、これからの医療者が同じ間違いをしないように教育するとともに、患者家族の気持ちを理解するというものです。 良い医療とは、患者さんの人生にとって良い医療、ということのみが医療の世界では真実だと思います。医療者が良い医療をしたと思っても、患者さんが満足していなければそれは決して良い医療ではありません。医学は完璧ではありません。しかし、医学の進歩と、患者さんとの良好な関係が合わさって、完璧に近い医療ができると思います。小児がんの分野で言えば、子どもが子どもらしく笑って、成長できること、それが良い医療だと思います。 s.kusuki |
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