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“守る力”と“開く力” [2008年04月09日(水)]

おとうさん あのなぁ、あめのときは、おひさま、かんがえとるねんで
くものなかで・・・・・・・そとに でようかなぁって(3歳)
「ポッケにいつもお星さま」小椋佳:編より

入院して、本来の笑顔や言葉をなくしてしまうこども達もいます。行き場のない苛立ちを、家族や医療者にぶつけるこども達もいます。弱音を吐くことができず、笑顔で頑張り続けてしまうこども達もいます。どのような時も、まず、ありのまま、そのままを、受けとめ、表面化しないその子の気持ちに思いを寄せ、耳を傾けます。心の扉を少ししか開けていないこども達、抵抗し拒絶するこども達、不安を心の奥に押し込めて笑顔で頑張るこども達にとって、その扉や抵抗や笑顔は、自分の心を守るために作った「とりで」「心のよりどころ」かもしれません。あそびの中で、安心したとき、扉の奥の気持ち、苛立ちの本当の理由、笑顔の奥の気持ちが、あふれ出します。こども自身の「もういいよ」を尊重すること、「まぁだだよ」の間は待つこと、こども自身が持つ、「守る力」と「開く力」、その両方をサポートすることが大切だと、日々病棟で実感しています。

笑顔やことばをなくしていた子が笑い話すようになる、処置に強い抵抗を示していた子がスムーズに乗り越えられるようになる・・・そのような目に見えて分かりやすい劇的な効果があったかかわり、「雨がやみ、雲が切れて太陽が輝き出した」ように見える瞬間は、CLSの介入の成果や効果として、クローズアップされがちです。でも、こども達にとって、そして、CLSの介入として、本当に大切なのは、その背後・前後にある時間、目に見える変化のない部分だと痛感しています。「雲の中で雨をしのぎ、そろそろ外に出ようかなぁ・・・出ても大丈夫かなぁ・・・と揺れている段階」・・・恐怖や緊張で硬くなっていた心や、ストレスやショックで疲れ切った心が、ふわっと解けてゆく・・・そのプロセスのひとつひとつは、たとえ、目に見える変化はなくても、心の中で秘かな変化が起こっています。そして、目に見える変化の後、特にその変化が大人に歓迎された場合、その期待に応え続けなければいけないというプレッシャーを感じるこども達もいます。その“揺れている”部分に寄り添うサポートが、大切なポイントとなるのだと思います。

こども達が病院という場所で、できる限りリラックスして、“本来の”その子らしくいられるように助け、人知れず心の奥に抱えている”痛み”と“強さ”と“揺れ(葛藤)”に寄り添うことが、CLSの大切な役割だと感じています。(つづく)

fumi
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