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【 医療者・親以外は、小児病棟に入れないのか? 】 [2017年06月23日(Fri)]


小児がん治療と感染症について、患者家族と医療者が分かり合えれば、
もっと良い医療ができるのに、、、とずっと思っています。

感染症には、外部から持ち込まれる感染(市中感染)と、体内の菌からの感染(日和見感染)
に分けられますが、前者について意見を述べさせていただきます。



〜 外部から持ち込まれる感染について 〜
インフルエンザ、RSウイルス、ノロウイルスなどです。
これらの感染の原因は、人との接触です。(一部蚊などが媒介するものもあります)
人の鼻水や咳、そして手からうつります。
となると、極論、人と接さなければ、外部から感染することはありません。
医師、看護師を含め、人と接さなければ外部からの感染は防げます。
ーー【感染防御MAX】病室には患児以外の人は入らない
あとは、確率の問題になってきます。

・接する人が多いほど、感染の確率は上がります。
・感染症状(発熱、咳、鼻水、下痢など)のある人と接すれば、感染の確率は上がります。
・子どもは大人に比べ、感染症にかかっている確率は高いです。
・世の中で感染症が流行っていれば(例えば冬のインフルエンザなど)、
 感染の確率は上がります。
・手洗い、うがい、マスクをすれば、感染の確率は下がります。
・面会者の健康チェック(体温チェック、ワクチン接種歴チェックなど)をすれば、
 感染の確率は下がります。

人と接している限り、感染のリスクを0にすることはできません。
その一番の理由は、ウイルスには潜伏期間があるからです。
例えばインフルエンザは発症する1日前から、RSウイルスは発症する4,5日前から、
水疱瘡は10日から21日前から感染力がある、つまり伝染する可能性がある
と言われています。
一方、ノロウイルスは症状が治まってからも便から排出されているので、
治癒後1〜3週間は感染力があります。
つまり、面会者をどれだけ厳しくチェックしても、外部からの感染症のリスクを
0にすることはできません。

外部からの感染の確率を下げる唯一の方法は、手洗い、うがい、マスク、予防接種です。
ノロウイルスは糞口感染なので、石鹸でしっかりと手洗いをした手からは、うつりません。
予防接種で水疱瘡の抗体がついている人からは、水疱瘡は100%うつりません。
感染経路を知ることも大切です。
例えば、インフルエンザは1m以内の飛沫感染と言われています。
つまり、1m以上離れていれば、インフルエンザがうつる確率はかなり下がります。
満員電車などの人混みを避けることで、感染する確率を下げることができます。

このような現実の中、現場でどのような方針にするのか。
これは現場の人々、医療者と患者家族が決めることになると思います。
医療者側としては、患者・家族それぞれの価値観によって規則を変えることが
できないので、一律の方針を決めます。
例えば「両親以外の面会は禁止」「医療者以外の病棟内立ち入り禁止」などです。
接する人を少なくすることにより、感染症のリスクを減らすという方針です。

患者・家族からは、
「両親がいいのに、なぜ祖父母やきょうだい、院内学級の教師、ボランティアは
だめなんですか?手洗い、うがいなど予防行為をしっかりしてもだめなんですか? 」
「他科の受診の待ち合いで、隣の人が咳をしていた。面会制限を厳しく言われているのに
納得いかない」
などの意見をたくさん聞いてきました。

「できるだけ外泊をしたい。」という家族もいれば
「感染症のリスクを少しでも下げるため、治療が終わるまで、家には帰りません。
ずっと個室にいさせて下さい。」という家族もいらっしゃいます。
家族の価値観を尊重したうえで、可能な限りの感染対策をする、ということが理想と思います。

しかし、病院は団体生活です。入院中の患者さんを管理しているのは医療者です。
現場の医療者にルールを決める責任と権利があるとは思うのですが、
ある程度の全国統一ガイドラインはあった方がいいと思います。
その方が、医療者も助かるのではないでしょうか。

「個室の病室または面談室におけるきょうだいの面会は可能。
ただし@体温37.5度以下、咳、鼻水、下痢などの感染症状がないこと
A手洗い、うがい、マスクをすること
Bきょうだいが病棟内を移動する際は、他の患者とは1m以上離れて歩くこと」
「感染対策について熟知していれば、医療者以外にも、院内学級の教師、ボランティア、
などの面会は可能」

とか、いかがでしょうか?


〜 追加 〜
ノロウイルスやO157などの食中毒は、食事から感染します。
食事制限についても、病院によって様々なので、全国統一ガイドラインが
あった方がいいと思います。

「食べ物の温め直し厳禁」「冷ご飯の温め直し厳禁」「持ち込み食は基本禁止。
インスタント食品は可。調理後30分以内のしっかり火を通した料理は
医療者の許可が得られれば可」

など、いかがでしょうか。


〜 最後に 〜
病院にとって一番困るのは、患者さんに訴えられることだと思います。
リスク回避の観点から物事をすすめると、感染症対策は厳しくなる一方だと思います。
裁判は誰も得をしません。まず医療者が安心して患者さんのことを考えられるシステム(契約?)が
必要です。そのうえで、責任をとるのが医師の仕事でもあります。
患者・家族のみに責任を押し付けず、より良い意思決定ができるような丁寧な関わりを
することが医療者の仕事だと思います。


チャイケモ 楠木

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