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風をあつめて

不登校・ひきこもりの支援活動をしているNPO法人フリースクール阿波風月庵の代表をしているかぜさんです。この活動で色んな若者やその親御さんと会いました。人の心っておもしろいです。僕自身も活動の中で、生き方がどんどん楽になってきました。そんな不思議な心の話をしてみたいなあ!


 いざ、成田へ! [2019年02月04日(Mon)]
私の東京ひきこもり時代後半は、東長崎での6ヶ月でした。
そこでは、私の先輩が知人を連れてきては、いつしか私の部屋に2〜3人が、いつも居候をしていました。

いきさつは覚えていません。

しかし、その同居人の友がやって来ては、語り合い、夜を明かし、朝方には解散し、部屋を出て行きます。

 ひきこもりの私は、住人なのでそこにいるのだが、それほど重要視されない存在で、皆の輪の端に位置していました。

 住む所が無い秋田出身の自称詩人は、得意の芸術論を語っては、先人の詩人に対する批判を述べ私に同意を求めるのですが、私にはわかりません。でも、面白かったのです。

 福岡から来たカメラマンは、市民運動に属し報道関係で仕事をしていました。それは雑誌「市民資料」の編集です。

当時、色んな思想が市民の間で拡散され、池袋駅構内では、毎夜帰宅者が集い、輪になり政治的話題を論じ合っていた。
山手線各駅構内では、何処も同じような風景があった。
 
 そんな人が実際を知るために全国の右翼から左翼までの論評を各ニュース別に一覧にした雑誌が「市民資料」だった。

 いつの頃からか、日の出と共に我家から、釘を打ちつけた角棒とヘルメットと白タオルを手にした若者数人が、成田を目指して出かけていき、1週間は帰ってこなかった。

 芸術家にも、カメラマンにも、詩人にも、革命家にもなれない住人は、出かけていく仲間を見送りながら、東京青春時代を温め続けながら、ひきこもっていたのだった。
 
 勿論、彼らと私は語ることは無かったが。

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Posted by 林 at 10:12 | かぜ | この記事のURL | コメント(0)
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