昨日の社会イノベーター公志園東北大会は、百人を超す参加者、エントリー者の皆さんが参加し、熱い闘いが繰り広げられました。闘いと言っても、エントリー者からの真摯な熱い思いを、参加者が受け取り、なんらかの形でエールを送る、そんな大会です。
最初に、大滝精一東北大学大学院経済学研究科教授(地域イノベーションセンター長、せんだい・みやぎNPOセンター代表理事)から、挨拶です。
社会イノベーターと呼ばれる人たちには、今までのビジネスのイノベーターとは違う4つの特徴があるといいます。
1.徹底して当事者として、現場から、問題に取り組んでいく
2.安易な解決策はないのだから、試行錯誤、実験を繰り返し取り組んでいく
3.取り組みは総合的統合的分野横断的に取り組み続けていく
4.解決のためには手法を独占せず、より広くより大きく伝え拡げていく
そして、社会イノベーター公志園東北大会を開催する意義と展望について語っていただきました。
次に、今回の企画の実施にあたり、世話人として応援にあたっていただいた皆さんの紹介をさせていただきました。最終的には以下の方々に、世話人として名前を連ねていただき、事前の告知、参加者の勧誘、当日の参加とコメント、審査などにご協力いただきました。人づかいの荒いイベントですみません。感謝申し上げます。
□東北公志園世話人:
浅見紀夫 株式会社一ノ蔵 代表取締役名誉会長
一力雅彦 株式会社河北新報社 代表取締役社長
氏家照彦 七十七銀行 取締役頭取
風見正三 宮城大学事業構想学部事業計画学科 教授
齋藤昭子 財団法人みやぎ・環境とくらし・ネットワーク 副理事長
千葉儀憲 日本カーソリューションズ 理事・盛岡支店長
西井英正 弘進ゴム株式会社 代表取締役社長
西出優子 東北大学大学院経済学研究科 准教授
畠山 明 株式会社セレクティー 代表取締役
藤代典子 株式会社ノースビレッジウエルネス 代表取締役
真部正美 株式会社マナックビジネス 代表取締役
間庭 洋 仙台商工会議所専務理事
村井京太 桃川株式会社
望月 孝 株式会社プロジェクト地域活性代表取締役
(アイウエオ順・敬称略)
そのあと小生の進行で、最初に、鳩山元首相の発言などで、ちょっと有名な「裸踊りの映像」を皆さんにご覧いただきました。
http://www.youtube.com/watch?v=qdwO1l5nKygご覧いただければわかりますが、キャンプ地かどこかで、一人のばか者が裸踊りを始めます。すると遠巻きに見ていた人々の中から、一人が一緒に踊りだします。やがて、三人目が一緒に踊りだし、次々と踊りの輪に人々が加わっていきます。解説者は、これをムーブメントの起こし方で大事なことは、最初に裸踊りを始めるばか者=リーダーのことではなく、二番目に踊りだした人に注目します。フォロワーとして二番目に踊りだす勇気をもった人がいたからこそ、大きなムーブメントは起きたのだと。
ユーチューブのコメント欄には、広告業界などの人を扇動するテクニックだよね、という厭味もありました。そういう側面もある話かもしれません。でも、私もそうですが、なかなか社会的な支持を得にくい社会問題に取り組んだことのある人ならわかると思うのですが、身近な人からも「やめた方がいいよ」とか「無理だよ」と言われ続けてきた経験から、そんなときにたった一人でいいから、「応援するよ」「チケット買うよ」と言われることが、どんなに大きな励ましになるか、ということもあるのです。
そんなことを申し上げて、参加者の皆さんとグループワークに入りました。「私たちの社会や地域の問題で気になるもの」を書き出してもらい、「自分はこうしたらいいと思う、やってみたいということ」を、グループで話し合ってもらいました。短い時間でしたが、参加者同士、エントリー者と参加者、世話人の交流ができました。
そしていよいよ7人のエントリー者と応援者のプレゼンテーションが始まりました。一組10分という短い時間に、人生を賭けて取り組んできたテーマや思いをきっちり話していただき、さらに世話人から、応援と感想のコメントをいただくという濃い2時間でした。
プレゼンテーションは、以下の順に行われました。
株式会社明天 貝沼 航さんと応援パートナー岩崎大樹さん
https://blog.canpan.info/meiten/ →世話人からのコメントは、同じ会津から参加された真部正美さんにお願いしました。
特定非営利活動法人アマニ・ヤ・アフリカ 石原 邦子さんと応援パートナー福井大輔さん
http://amani-ya.com/project.html →世話人からのコメントは、MELONの齋藤昭子さんにお願いしました。
特定非営利活動法人ワンファミリー仙台 立岡 学さんと応援パートナー本村博幸さん
http://www.onefamily-sendai.jp/ →世話人からのコメントは、仙台商工会議所の間庭洋さんにお願いしました。
特定非営利活動法人ネットワークオレンジ 小野寺 美厚さんと応援パートナー藤村武大さん
https://blog.canpan.info/orange-orange →世話人からのコメントは、西井英正さんにお願いしました。
轄sc自動車学校 田村満さんと応援パートナー菊地新一さん
http://www.tono.si-dsg.com/senior/index.html →世話人からのコメントは、盛岡から参加いただいた千葉儀憲さんにお願いしました。
特定非営利活動法人20世紀アーカイブ仙台 坂本英紀さんと応援パートナー佐藤尚人さん
http://www.d2.dion.ne.jp/~clip/20thcas.html/ →世話人からのコメントは、七十七銀行頭取の代理で出席された大川口信一さんです。
特定非営利活動法人みやぎ発達障害サポートネット 伊藤あづささんと応援パートナー小岩孝子さん
https://blog.canpan.info/mddsnet/ →世話人からのコメントは、自身の仕事でも発達障害者への学習支援を行っている畠山明さんでした。
どのエントリー者もほんとうに素晴らしい活動を、深い思いを持って取り組んで来られたことが良くわかるお話でした。そしてそれぞれに特徴があり、可能性があるということを伝えてくれたと思います。
約100人の参加者は、企業人、行政人、NPO人、大学人などですが、今回の特徴は、半数近くが企業人だったことでしょうか。私たちは日常的にNPOの方々と接して活動の様子を伺っていますが、多くの方々にとっては、エントリー者の挑戦していることは、初めて聞くことも多く新鮮であったと思います。
また、エントリー者は、NPOの方ばかりではなく、明天の貝沼航さんや高田自動車学校の田村満さんのように、地方の企業経営者としての挑戦をお話いただいた方もいらっしゃいました。本当に素晴らしかったです。
そして、参加者の皆さん91人からの投票と、審査員8人による投票の合計の結果を踏まえて、審査委員会の総意によって、全国大会出場者二人を決定したしました。
(審査の間は、参加者の皆さんとエントリー者は移動した別室でお茶とクッキーの交流会)
エントリー者7人から選ばれて、全国大会に進む栄誉を得たのは、福島県会津若松市で、伝統工芸と若者インターンシップを結びつけ、地域活性化に取り組んできた若き企業家、株式会社明天の貝沼航さんと、宮城県気仙沼市で、障がい者支援の事業を立ち上げた特定非営利活動法人ネットワークオレンジの小野寺美厚さんでした。おめでとうございます。
また、出場はかないませんでしたが、素晴らしい発表をいただいた5団体の皆さんにも、熱い拍手と感謝を申し上げたいと思います。
みやぎ発達障害サポートネットの伊藤さんは、こんなふうにブログに書いていらっしゃいます。
https://blog.canpan.info/mddsnet/archive/2024そして、1月22日の全国大会に向けて取り組みを進めると共に、エントリーされたすべての皆様の団体・企業の取り組みがより成長し、成果を上げていくように、参加された皆様と共に、協力、支援、協働していきたいと思っています。
写真はネットワークオレンジの皆さんです。
ごめんなさい。貝沼さんの写真は取り忘れてしまいました。
最後に、たくさんの方々に助けられて今回の東北大会を開催することができました。皆様のご協力に感謝申し上げます。
特に、株式会社デュナミスの渡辺一馬さんには、大変お世話になりました。当センター理事でもあり、ついつい身近な存在なので、当日も、弁当を買いに走っていただいたり、交流会の会場予約をしていただいたりと、とんでもなく働いていただいたのに、世話人にも、共催や協力団体にも名前を連ねていただくことを失念していました。ゴメンナサイ!事後ですけど、特別協力団体にお名前を連ねさせていただきます!!ご容赦ください。
○(株)明天
http://meiten.biz/○(特活)ネットワークオレンジ
https://blog.canpan.info/orange-orange