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ラオウとケンシロウは黙々と [2011年07月29日(Fri)]
大学近隣の小学校では、夏休み中にプールを開放して生徒を対象に水泳教室が開く。国際武道大学水泳部の学生が指導を担っている。その水泳教室も本日が最終日だった。
写真の結城羅士(ユウキ・ラオウ)主将も4年生だ。小学生への指導はこれが最後になる。3年前、広島弁丸出しの新入生で、私がチューターだった。あっという間だ。

最後に記念撮影。

今年卒業した空手道部OB小泉謙士郎(コイズミ・ケンシロウ)は木更津総合高校の教諭となった。明日、木更津総合高校空手道部の生徒達をつれて合同練習にやってくるという。わざわざ挨拶に来てくれた。

ラオウもケンシロウも黙々と頑張っている。
milk man 準優勝 [2011年07月28日(Thu)]
第18回東京都女子居合道大会が7月23日、東京武道館で開催され、国際武道大学別科生のかカルラ・デラロザ(メキシコ)段外の部で準優勝した。
右は指導の金田和久師範。

milk manを覚えているだろうか
カルラ・デラロザはmilk manの世を忍ぶ仮の姿だ。

ゼミ生のホセ・ゴンザレス君(居合道部主将)のコメント。
「私もカルラを指導しました。だからうれしい。自分も秋の大会で優勝を目指します。勝たないと去年のカピタン(=キャプテン=主将)に怒られます」

カピタン、期待している。
(国際武道大学出身) [2011年07月27日(Wed)]
3年前に卒業した、飯田のぞみ巡査(空手道部OG 茨城県警)が大学に訪ねてきた。

「先生、新しい名刺できました」
彼女は、採用リクルーターもやっている。

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茨城県警察本部

飯田のぞみ
(国際武道大学出身)
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大きく印刷された(国際武道大学出身)というのがいいではないか。
「ネットに載せてもいいですよ」と言われたが、名刺を載せるとそれだけで抵抗感を持つ人もいるだろう。今回は止めておく。

学生時代から大型2輪に乗り(通学は原付ね)、主将として気合いの入った稽古と試合をしてきた。

「先生から頂いた国際武道大学Tシャツ、警察の剣道の選手にあげました。着ろって。先日も高校の練習に本田と行って宣伝しきましたから」
警察官の募集活動だけでなく国際武道大学の募集活動も担ってくれている。

こちらも協力しないといけない。

9月18日は警察官の採用試験。
茨城県警の受験を考えている者は松井研究室へ。


千葉県警の受験を考えている人も沖縄県警から千葉県警に出稿している呉屋君(OB)から資料が送られてきている。これまた是非。
New York の弟子 [2011年07月26日(Tue)]
2年前、望星学塾と柔道教育ソリダリティが共催する国際親善事業で外国から来た高校生柔道選手達が国際武道大学で合宿した際に、剣道体験特別プログラムを提供した。その高校生の中にいたMax Denning君が、Oxford柔道部で活躍していることは以前に紹介した

当時、剣道体験プログラム作成の中心にいたホセ君に、うれしい知らせが東海大学の山口輝義先生から入った。もう1人、アメリカ代表になった生徒が出た。

Yan Kafarskiy君が、先週末テキサスで行われたU.S.Junior Olympicで銀メダル。見事、米国ジュニアチームに選出され、11月に南アフリカで開催される世界ジュニア選手権代表となったのだ。

2年前の写真 写真真ん中の白TシャツがYan Kafarskiy君


山口先生からのメール。
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Yan君はレスリングをやっている影響で悪い癖があり、その修正に時間を割きました。それを素直に聞き入れ、地道な反復練習を繰り返した成果だと思います。なかなか勝てませんでしたが、あきらめなかった姿勢に私の方が学ばされました。
実はYan君は、Rusty Kanokogi先生から最後に預かった生徒です(09年11月逝去のため)。
Kafarskiyさんはソ連崩壊後米国に亡命した家族ですので、Rusty先生はご自身の体験から、特に気にかけてらしたのかもしれません。今回の結果を喜んでくれているでしょう。
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先週末に第18回小学館ノンフィクション大賞の選考があり、Yan君の恩師であるラスティ・カノコギ先生の人生を描いた小倉孝保(毎日新聞外信部)の「柔(やわら)の恩人−−『女子柔道の母』ラスティ・カノコギが夢見た世界」が大賞を受賞した。

ラスティ・カノコギ先生はソ連からユダヤ人移民の子としてニューヨークに生まれた。幼くして父を亡くし、ホットドッグを売る母に育てられた。10代後半には相当ぐれていたが、柔道と出会い、欠場した男性選手の代わりに出場したニューヨーク州大会団体戦で優勝するも女性であることを理由に金メダルを剥奪された(いずれも毎日新聞2009,12,8の小倉孝保記者の記事)。女子柔道の普及に尽力し、松前重義博士との出会い、一緒に92年のバルセロナ五輪で女子柔道の正式種目化を実現させた。

総てがつながっている。
勝手に「New Yorkの弟子」の活躍を喜ぼうではないか。ホセ君。
自らの身体を使った実験 [2011年07月25日(Mon)]
先週、TOKYO FM ホールで和太鼓コンサートがあった。原発事故で避難している楢葉町の和太鼓グループが3月13日に福島で予定していたものだ。

そのコンサートの中に和太鼓の体験があり、客席からおじさん、おばさん、お姉さん、子供が選ばれ舞台に登った。

比較的複雑な拍子の模範演奏があって
「簡単ですね。ではやってみましょう」
となる。

無理無理。経験がない者には出来ない。

「拍子を歌えれば、たたけます」
モンタナ・キング先生のパーカッション授業と一緒だ。

「行きますよ。最初は、まーぼーどーふ(麻婆豆腐)」
みんな「まーぼーどーふ」」4回たたく。
1人、歌わないおじさんが5回たたいてしまった。

「麻婆豆腐 丼、じゃないですよ。麻婆豆腐。声を出して下さい。出せば大丈夫」
覚えるのは拍子ではなくメニュー。
「まーぼーどーふ、やくにくてーしょく、ちゃーしゅうめん」

声をだすと身体がついてくる。
初めてバチを持った人たちも複雑な拍子が打てる。

運動指導時の声出し、脳性麻痺のリハビリに活用されるペトー方式・・・様々なことが結びつく。

そんな話を望月先生と木村先生と話すと更に広がる。ゴルフスイングや、日本語は4拍子になってしまうこと(イントネーションの言語ではなく、拍の言語)などなど・・。

大学に進学すると多くの場合、たとえば音楽の授業は無くなる(小学校教員免許を取得する武大生には音楽の授業があるが、その他の学生にはやはり無い)。

国際武道大学学生が体育を専門とするなる過程で準備すべき総合的な知・教養として、自らの身体を動かして経験し,身体を発見し、理解した身体を言語化する作業が重要だ。リズム・拍子だけではない。150km/hのボールをバッターボックスで見たり、血中酸素がどのように消費されるか水中で確認したり(心を落ち着けてゆっくり泳ぐと25m潜水できる)、自分の体を使った実験が必要だ。

これまでの「教養」は学問分類によって分けられ、それぞれの分野を専門とする教員が解説してきた。知の縦割り構造を見せる限界も認識されて「人間と社会」「自然と人間」といった区分けも出てきた。しかし、それでも縦割りの複数の知を授け、それらの知を横に応用する力の養成の大部分に教員は関与していないように思う。

縦割りの知識など、その分野が複数に及ぼうが簡単に手に入る時代である。縦割りの知を横に応用する知こそ、教養教育の中心となるのではないか。「学生の質が落ちているから」論にすり替えてはいけない。この時代環境の中で、何を学生に伝えたいかという問題だと思う。

大学における教養教育の解体を経て、教養教育の充実が迫られている。それは単なる揺り戻しではなく、新しいチャレンジをもって実現されることになる。
障害者スポーツ指導者資格 [2011年07月22日(Fri)]
中島一郎研究科長の尽力で、国際武道大学を会場に、障害者スポーツ指導者(初級)資格が取得できることになった。講習会(初級)の日程は12月3日(土)、12月4日(日)、12月10日(土)、12月11日(日)だ。

私もかつて千葉県障害者スポーツレクリエーションセンターに通って取得した。そんな私も講師を務める。

国際武道大学学生だけを対象にする講習会ではない。一般のみなさんと一緒に参加申込みをしければならない。定員も70名ほどだと思う。基本先着順(千葉県在住者が優先されると思う)。費用もかかる。意識の高い者だけ参加すべし。

ゼミ生。必須だな。
スポーツ交流実習履修者。取得が望ましい。
千葉県障害者スポーツ・レクリエーション協会のHP
Judo Family Camp [2011年07月20日(Wed)]
欧州はサマーバケーションシーズン。スウェーデンの方々とはメールを含め連絡が取りにくくなる時期。先々週ヨーロッパ柔道連盟が家族向けの柔道キャンプを開催した。情報を山口輝義先生からいただいた。

欧州では夏休みに各地でJudo Campが行われるが、どれも技術講習や競技力向上を主目的とした合宿で、このような趣旨のキャンプは他に無い。

開催場所になっているクロアチアのRovinjは欧州でも有名なリゾート地で、近郊の史跡・観光地巡りも可能な場所。参加費は、6泊7日(食費込み)で、10歳未満が約27,000円、10歳以上(大人含む)が約45,000円。空港まで送迎を希望する場合はプラス約3,000円。これに交通費。
2011_Judo Family_Camp概要

松前柔道塾で30年以上行っている親子柔道教室など日本にも例が無いわけではない。

しかし、このぐらいの費用と日数をかけて、家族で参加するプログラムは無い。無いのはニーズが無いからだと思う。少なくとも私は6泊7日の家族合宿に参加者を集める自信が無い。

理由1:柔道その他の武道に対する欧州と日本におけるイメージに大きな隔たりがあること
Judo - more than sports ! ヨーロッパ柔道連盟のサイトに掲げられているコピー。この言葉の意味内容を日本人も共有しているが、多分、そこから想起されるあこがれが日本には無い)

理由2:欧州と日本の休暇日数の違い
(私が知っている欧州は大人も4週間は休む。日本の家族は少ない夏休みを自由に過ごしたい。家族でキャンプはやっても合宿は行かない)

などなど、文化の違いがありそうだ。

ニーズは調査して知るものではなく、作るものだ。
まずは欧米人の家族キャンプを勝浦でやって、その外国人と一緒に合宿するホスト役日本人家族を募ることか・・・
なでしこ世界一 [2011年07月19日(Tue)]
わたしは、何度も「あー残念」と思った。
失点したからではない。優勝を諦めたのだ。

しかし彼女たちは諦めなかった。


川淵三郎名誉会長も同じことをインタビューで話していた。
「優勝はダメだったけど良くここまできたと思った」

「客観的」な評価、事前の予測など外れる。
そんなことは覆すことができる。

自分が恥ずかしいし、本当に多くを学んだ。
世界一になったことに嬉しいショックを受けたし、自分の態度に反省を迫る強いショックを受けた。

さらに悔しい思いで学んだことがある。
負けたアメリカの反応だ。

キーパーのホープ選手は「私たちも優勝したかった。でも他の国ではなく日本に負けたことは納得できる」と言い、またテレビインタビューに応える一般人も「残念だけどいい試合だった。日本は素晴らしかった」と言う。

アメリカの少女サッカーチームの子供達はアメリカチームが負けて大きなショックを受けた。しかし、試合終了後にインタビューされ「最後まで力をつくすとはどういうことか学んだ」とコメントしたらしい。

こんな格好いいコメントを出せるだろうか。
「スポーツマンシップ」(スポーツウーマンシップ)の有無は、いかにグッドルーザーたるか、すなわち負けたときに見える。対戦相手について語らないという伝統的な態度とは異なる。グッドルーザーとして語るとき、次の勝利が近づいてくる。
出典明示 [2011年07月14日(Thu)]
昨日のミーティングで私が挨拶で語ったことの中に、他の方が仰っていた観点から気づいたことが含まれていた。パクパクしてきた。

先日紹介した創造性教育に関するTED講演の中に「世界中どこでも科目の序列は一緒だ。数学・語学(国語・英語)、その下に自然科学、人文社会。そして下層に音楽・美術・体育」という下りが1つ。体育は受験科目でもない。

そして、「自分の失敗が他者に迷惑をかける科目が体育以外にあるか」という下りがもう一つ。すっかり自分のものとして話している(パクパク)がオリジナルがある。

今週初め大学院生と「自分の失敗が他者に迷惑をかける科目が体育以外にあるか」と話してふと「あれっ、このアイデア、俺が思いついたんじゃないな」と気づいた。
「誰だったかな」
「エルトラック代表取締役の鈴木良和先生です」
「そうだ、そうだった」

全国体育科・体育コース高等学校バレーボール大会のミーティングでもエルトラックの鈴木先生が憑依した。すっかり自分の言葉になっている。出典は鈴木良和先生。

さて、私が考えついた話については著作権フリー。
「松井先生が言っていた」なんて言わなくていい。
自分のことばにして話して欲しい。
全国高校体育科・体育コースバレーボール大会 [2011年07月14日(Thu)]
今年も8月に国際武道大学を会場に全国高校体育科・体育コース女子バレーボール大会が3日間にわったって開催される。現在各地域で予選が進んでいる。

男女バレーボール部員、トレーナーチームの代表が集まってミーティングがあった。
今年の大会実行委員長は藤原匠悟君(国際スポーツ文化学科3年 バレーボール部)だ。

大会実行委員長も競技委員長はもちろん、審判もなにもかも責任者は学生が務める。
今年は参加校が昨年の16校から24校に一気に増える。試合会場も大学だけではなく、勝浦中学校も会場にして行われる。

大学トップ、関東一部で活躍するチームが夏の貴重な日々を大会運営に捧げる。国際武道大学は強ければいい大学ではない。バレーボールで社会を豊かにする使命を負っている。

一言求められた。

 暑い日に炎天下に立ってチームの誘導をする。それは雑務ではない。最初にコンタクトをするする者で総てがきまる。エースが立たないといけない。
 体育科・体育コースを選んで高校に進学した高校生が『体育』にほこりを持つようにしてもらいたい。『もしドラ』で、組織・会社運営の縮図が部活にあることに社会が気がついた。そんなこと我々にはわかっていた。そのことを示してもらいたい。
 世界中どこでも科目の序列は一緒だ。数学・語学(国語・英語)、その下に自然科学、人文社会。そして下層に音楽・美術・体育。本当か?体育こそが社会を切り開く力を養成する。他の科目の中に、授業中の失敗が他者に迷惑をかけることになる科目があるか?
 期待している。

緊張感があっていいミーティングだった。
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