竹内行夫・裁判官に×を! [2009年07月08日(Wed)]
最高裁判所の裁判官に対する「国民審査」を知っていますか? 衆議院選挙と同時に行われます。まもなく行われる今度の国民審査では、9人の裁判官の審査が行われる予定です。 「平和のための国民審査実行委員会」では、小泉内閣時代に外務事務次官としてイラク戦争を支持して自衛隊のイラク派兵を推進した竹内行夫氏は、「憲法の番人」であることとは相容れないと指摘して、竹内行夫氏にバッテンをつけることを呼びかけています。 あなたの「×」が日本の司法を変えます! 竹内行夫裁判官に「×」を! チラシは、こちらをクリックして下さい。 【国民審査って、どんな制度?】 遅くとも9月には行われるであろう衆議院選挙の投票の時に、行われている最高裁判所の裁判官の「国民審査」、ってご存じでしょうか? 衆議院選挙の投票所で、衆議院議員候補者の投票を済ませたあとで、よく知らない人の名前が何人か書いてある紙を渡されます。その一人ひとりに×をつけるか、そのまま白紙で出すか、あの投票が「最高裁裁判所の裁判官の国民審査」です。 内閣が選任した裁判官のうち、「憲法の番人」にふさわしくないと思う人がいたら、みなさんは「×」をつけて投票します。「×」が過半数であれば、その裁判官は罷免されます。 【竹内行夫さんって? なぜ「×」をつけるの?】 去年、イラク派兵違憲判決が出た後に、「竹内行夫」さんという人が最高裁の裁判官に任命されました(任命したのは麻生内閣です)。 この竹内行夫さん、外務省の事務次官(外務省のトップ)だった人です。裁判官出身ではなく、外務行政のトップだった人が最高裁の裁判官になった例は過去にもありましたが、竹内行夫氏が問題になっているのは、小泉内閣時代に外務省のトップに君臨していて、ブッシュ政権のイラク戦争を支持して自衛隊のイラク派兵を決定し、実際に実行していった外務行政の責任者だったからです。その際に、イラク戦争に反対したレバノン大使(天木直人氏)を「クビ」にしたのも竹内さんでした。 また、高遠菜穂子さんら3人がイラクで身柄を拘束されたときにも、「自己責任だ」と切って捨て、3人へのバッシングを引き起こしたのも竹内さんでした。 振り返ってみてどうでしょうか? 今ではイラク戦争について、ブッシュ元大統領でさえ「間違っていた」と反省を表明しています。そして、イラク派兵については、名古屋高裁が違憲と判断しました。 竹内氏は、違憲と批判されたイラク派兵を進めた張本人で、麻生内閣は名古屋高裁判決のあとにその竹内氏を「憲法の番人」である最高裁に送り込んだのです。これは、「イラク派兵については全く反省もしない」「これからも今の憲法を守るつもりもない」という意思の表れではないでしょうか。実際に、政府は、違憲のソマリア沖への自衛隊派兵を強行しています。 【最高裁裁判官の立場は?】 最高裁は、「憲法を守る砦」であるはずです。行政が仮に憲法に反する政策を行った場合には、しっかりと「間違っている」と指摘していくことが求められています。民主主義の大切な内容である「三権分立」の原則から見て当然のことです。 しかし、竹内氏に、その役割を期待することができるのでしょうか。憲法を守る最高裁の裁判官には、ふさわしい人を任命すべきです。最高裁裁判官にふさわしくない人には退場していただかなくてはなりません。 【国民審査で国民の権利を行使しよう】 そのためにとても大事な手段があります。それが、「最高裁裁判官の国民審査」です。 最高裁の裁判官は、国民の信任なく、時の内閣によって選ばれてしまいます。でも、それでは国民と裁判所が遊離してしまいます。最高裁判所の裁判官には国民の信任を受ける必要があります。そこで定められているとても大事な制度が「国民審査」で、重要なことなので憲法に規定されていますす。 主権者は、私たちです。裁判所を良くしていくか、悪くしてしまうか、審査をする権限を私たちひとりひとりが活用するか否かにかかっています。 裁判所が平和憲法を守る立場に立つのか、憲法をないがしろにする立場に立つのか、私たちの行動にかかっています。 そのために、今回の国民審査では、竹内行夫氏に「×」をつけることで、「平和憲法を守れ」という「平和への意思」を表明していこうではありませんか。裁判所に対して、政府に対して、「平和憲法を守れ」という声を示すのが、この運動です。 「バッテン」の数値は選挙区ごとに集計されるので、それぞれの地域でどれだけの人が平和への意思を示したかがはっきりします。 また、「公職選挙法」の対象になりませんので、ビラ配りも自由ですし、投票日に投票所近くで「竹内さんにバッテンを」と街頭宣伝することも(交通に支障をきたさないよう道路交通法を守って活動すれば)全くの自由です。ネット上での運動も自由です。 衆議院選挙では、平和の問題はなかなか争点になりません。現在、違憲のイラク派兵の検証もされず、これもまた明らかに違憲のソマリア派兵についても、大多数の国民にはその是非について声を上げる機会すらありません。 今回、竹内氏に「×」をつけることは、決して竹内氏個人を誹謗中傷したり、攻撃をするということではありません。あくまで、竹内氏が進めた違憲の海外派兵を批判する、平和憲法を守り生かす方向を選択する、という意思表示の仕方に他なりません。 あなたの「×」が日本の司法を変えます! 竹内行夫裁判官に「×」を! |