火星の人類学者 [2013年01月31日(Thu)]
今日 ご紹介したい本ですが、『火星の人類学者』という本です。
この『火星の人類学者』と言う本の著者は、映画化された『レナードの朝』の原作者でもあるオリヴァー・サックス氏です。彼は脳神経科の医師でもあり、副題に「脳神経科医と7人の奇妙な患者」についていて、見た感じSF小説なのか、フィクションなのかわからない感じですが立派な医学エッセイです。 そして、表紙の絵ですが、なんとも奇妙でアウトサイドアートの様な感じです。ヘルマン・セリエント氏の「火の番人」です。 妙に見入ってしまう・・・そんな描画で、なかなか面白い。 本の内容は、実在する7名の脳に障がいがある人たちについてドラマ風に書かれ、その障がいを医学的観点から分析をしながら、同時に障がいとなった本人たちの心理を共感して、寄り添って行くことの大切さを書いておりました。 その中で、自閉症である女性の「テンプル・グランディン氏」が、動物行動学を学んで博士号をとり色々と活躍されているらしい。彼女の障がいである自閉症が、鋭利感覚で動物たちの気持ちが理解できるらしい。 ここに書かれた障がいのある人たちは、自分の持っている「しょうがい」をとっても大切にしており、よく言われる「障がいは、個性の一つである。」という言葉どおり、自分になくてはならないものとして生きている。「もし、ぱちりと指をならしたら、自閉症が消えるとしても、わたしはそうしないでしょう。なぜなら、そうしたら、わたしがわたしでなくなってしまうからです。自閉症は、わたしの一部です。」と言い切る。 この「テンプル・グランディン氏」は、自閉症関係の書物も執筆していて、さらに自伝映画もあるようです。 http://blog.goo.ne.jp/coky74/e/ce4d21285f5f86db84308a2cd3c815e7 |