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テヅルモヅルエビ [2010年12月20日(Mon)]


 最近、甲殻類分類学の故Lipke B. Holthuis を追悼する学術雑誌が刊行されました。そのHolthuis追悼号には、沖縄のエビ・カニ類に関係のある論文が多数掲載されています。今回はその中から昨年の沖縄島大浦湾における十脚甲殻類相調査にて標本が採集されたテヅルモヅルエビについて紹介したいと思います。 

 このテヅルモヅルエビは、大浦調査の共同研究者である千葉県立中央博物館分館海の博物館の奥野淳兒氏らの研究によって発表されました。この論文では、新属「Lipkemenes Bruce & Okuno, 2010」が創設され、同属に対して「テヅルモヅルエビ属」の新標準和名が提唱されました。同時に、Lipkemenes lanipes (Kemp, 1922)の国内初記録として、大浦湾の標本も用いられました(他にも伊江島と久米島からの標本が用いられています)。
 実は、僕はこのエビには、ラニペスラニペスルルルルル...と、とても深い思い入れと苦い思い出があります。自分の研究でもないのに、Holthuis追悼号から思わず いの一番に紹介したのもそのためです。今回、「沖縄から」このエビが日本初報告されたことを心から嬉しく思っていますし、ほっとしています。


<論文>
Bruce, A.J., & Okuno, J., 2010. Designation of a new genus Lipkemenes, with supplementary description and range extension of its type species, L. lanipes (Kemp, 1922) (Decapoda, Palaemonidae). pp. 159-171. In: Fransen, C.H.J.M., de Grave, S., Ng, P.K.L. (eds.), Studies on Malacostraca: Lipke Bijdeley Holthuis Memorial Volume. Crustaceana Monographs 14, Brill, Leiden, 754pp.
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