大浦湾のエビ・カニ類 [2009年11月25日(Wed)]
もう既に新聞などで紹介されていますが、今週末のサンゴ礁学会で、沖縄島大浦湾における甲殻類の種多様性に関する発表をします。調査場所が話題になっている場所だけに大きく取り扱われているようですね。
今回の調査では、510種(十脚目496種、口脚目14種)を採集することができましたが、そのうちの1割以上にあたる種が、未記載種(39種)か日本初記録種(29種)でした。記載作業は研究チームの研究者各人がこれから進めていく予定ですが、上記の写真のうち、左から2列目の真ん中のカニは、Uruma ourana Naruse, Fujita & Ng, 2009としてすでに新種記載が終了しています。和名はまだつけていませんが、大浦湾にちなんだ名前でもつけましょうかね。 <論文> Naruse,T., Fujita,Y., & Ng,P.K.L., 2009. A new genus and new species of symbiotic crab (Crustacea: Brachyura: Pinnotheroidea) from Okinawa, Japan. Zootaxa, 2053: 59-68. さて、今回の話題は、色々なマスコミに取り上げられているので、以下に各マスコミの記事を紹介します。読み比べてみると、記者さんがどのような意図をもっているのかが見えてくるようでなかなか興味深いですね。昨日は電話インタビューに追われていましたが、どこのマスコミに対しても、同じ資料を配布し、電話取材でも同じようなことを説明したのですが、これほどに記事のトーンが変わるのですね。特に共同通信の記事は、相当意図的に編集されてしまっていて、なんかスゴイですね(しかも、それをさらにgooニュースは省略掲載)。前後の文脈を一切削除し、一部の発言だけを切り取ってつなげられています。日々目にするニュースとはこうして作られているのだなぁと。 WWF Japan 沖縄タイムス 琉球新報 朝日新聞 共同通信 gooニュース NHK(夕方のローカルニュース) QAB(琉球朝日放送) |