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【レポート】多摩大学社会的投資研究所 第3回インパクト・サロン「フィランソロピーの革新〜アジアにおけるベンチャー・フィランソロピーの台頭〜」(2019年1月29日開催) [2019年01月31日(Thu)]
2019年1月29日(火)に多摩大学主催で開催された、「多摩大学社会的投資研究所 第3回インパクト・サロン『フィランソロピーの革新〜アジアにおけるベンチャー・フィランソロピーの台頭〜』」に参加しました。

こちらは、28日に開催された特別ラウンド・テーブルに続き、公開にて開催されたベンチャー・フィランソロピーをテーマにしたサロンです。

2日連続で同じテーマの場に参加することで、濃厚な理解ができました。(という気がしておます)

備忘録的なメモをブログにアップします。

【レポート:多摩大学社会的投資研究所 第3回インパクト・サロン『フィランソロピーの革新〜アジアにおけるベンチャー・フィランソロピーの台頭〜』(2019年1月29日開催)】
◆講演
ロブ・ジョン氏(セント・アンドリュース大学)

●自己紹介
・10年ぶりの来日。
・セント・アンドリュース大学は、英語圏では3番目に古い大学。
・80年代、ノーベル賞受賞者(ネギシ博士)のもとで化学の研究していた。
・エチオピアのアジスアベバ大学に転勤した。
・これが自分自身の大きな転機。
・これがきっかけで、ベンチャーフィランソロピーにも関わることになった。
・この20年間、ベンチャーフィランソロピーの分野に関わってきた。
・自分自身のキャリアを振り返りながら、ベンチャーフィランソロピーについて話をしていきたい。

IMG_1342.jpg

●助成金
・助成金を得るために申請し、Yes/Noの結果が出る。
・このやり取りは、銀行ローンの申し込みなどと同じような取り引き。

●NGOとの出会い
・OPPORTUNITY Internationalに参加。
・このNGOの理事会は、その大半がドナーから派遣された人たちだった。
・これが、ベンチャーフィランソロピーに気がついた原点。

●財団との出会い
・WINという財団。
・この財団は、Oxfam等のNGOへの支援
・創業者がなくなる際、WINの傘下に各種事業を置くことで、死後の継続性の確保を図った。
・OPPORTUNITY InternationalはWINから7年間支援を受けていた。
・その後、WINへ。
・金融業界の言葉や手法が、ベンチャーフィランソロピーの世界に次々と導入されていった。

●ベンチャーキャピタルとの相違
・共通項は、@優れた運営チーム、Aデューデリジェンス、B合意書、C積極的な投資家。
・大きな違いは、エグジット戦略における金銭的リターンの有無。
・ベンチャーキャピタルはIPO等により金銭的リターンを求めるが、ベンチャーフィランソロピーは社会的価値をリターンに求める。

●事例紹介
・Speaking Up
・学習障害をもつ成人を支援する団体。
・小規模慈善団体の典型。初期は非常に緩やかな成長。
・野心的なスケールアップを実現するには、小口の助成金ではなく、投資とアドバイスが必要となった。
・成長の第3段階において、Impetus Trustというベンチャーフィランソロピーファンドからの投資を受けた。
・これにより、いわゆる慈善団体から社会的企業への転換を果たした。
・成長の第4段階は、合併。
・BREAK THROUGH Fundというベンチャーフィランソロピーファンドからの投資を受け、合併を果たした。
・このファンドからは、合併に向けたフィージビリティ調査や資金以外の支援等も受けた。

●ベンチャーフィランソロピーファンドの提供サービス
・組織の戦略づくりの支援
・人材に関する支援
・ファンドレイジングに関する戦略的支援
・財務や会計に関する支援
・マーケティングや広報コミュニケーションに関する支援
・法律関連の支援
・IT関連の支援

●ベンチャーフィランソロピーファンドのサービスの提供方法
・人的サービスによる提供
・パートナーシップによる提供
・アソシエイト(会員等)による提供
・コンサルタント(無償/有償)による提供

●ベンチャーフィランソロピーの動向
・2004年にEVPAを設立。
・EVPAは30カ国275組織からなるネットワークへと発展。
・個人投資家が限界を感じていたタイミングでEVPAが組成された。
・AVPNが2010年に設立。
・アジアの500以上の組織が参加。
・行動中心のプラットフォームであることが最大の貢献。

●フィランソロピー
・金融、人材、知見等の資源を社会のために戦略的に活用すること。
・2004年当時は、助成金が主流だった。インパクト投資という言葉もなかった。
・エクイティ型の投資を社会的事業者に投入した。
・ベンチャーフィランソロピーと伝統的な助成の違いは、関与のあり方の違い。

●アジアにおける動向
・シンガポール国立大学でアジアに関する研究を行ってきた。
・Giving Circleの研究。
https://robjohn.academia.edu/

●事例紹介(Edelwise Group)
・上場した際に財団(Edel Give Foundation)も設立。
・財団を通じ資金支援、本社を通じて社員による人材支援を実施。
・社員のモチベーションアップにも。

●ベンチャーフィランソロピーの担い手
・必ずしも、企業や財団などでなくても、個人でも担い手になることは可能。
・Giving Circleという方法。
・Giving Circle. ASIAを参照。
・この方法の重要な点は、NPOにリソースを提供できるだけでなく、Circleのメンバー自身の学びや成長になる。
・SVP TOKYOの例。
・SVP TOKYOのパートナーとソーシャルベンチャーが協働することで、社会的なインパクトを生み出すだけでなく、パートナー自身の成長も実現する。

●おわりに
・ベンチャーフィランソロピーは参加型のアクティブモデル。
・エコシステムを有効にするには、仲介役の役割が重要。
・ベンチャーフィランソロピーへの参画機会は、@フィランソロピスト、A社会起業家、B行政、Cプロフェッショナル、D研究者など、様々な立場とアプローチ方法がある。
・NETFlixでBillionsを観た。
・この中で「Venture philanthropy is the future」というセリフが出てきて驚いた。

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◆質疑応答
Q.インパクト評価について?
A.
・2008年に来日した際、SVP TOKYOはすでに活動していた。
・ベンチャーフィランソロピーのユニークなところは、資金支援だけでなく、あらゆる支援手法を取る。
・AVPNのサイトに、インパクト評価についても様々な情報が掲載されているので、ぜひ参照してもらいたい。
・成功事例だけでなく、失敗事例から学ぶことの方が多い。
・AVPNのサイトには、この失敗事例も載っている。
・資料を読む、人と会って議論する、Giving Circleを立ち上げるなど、行動を起こしてほしい。

Q.エコシステムと仲介機能に関し、日本の現状やコメントは?
A.
・昨日のラウンドテーブルで、簡単なワークショップを行った。
・4つの立場(需要、供給、政府、仲介者)で議論。
・みんなでマッピングし、答えられるようにしていくことが重要。
・日本の現状は分からないが、ぜひ日本での把握を進めてほしい。

Q.日本でも休眠預金がスタートする。助成財団が果たす役割は?ユニークな事例は?
A.
・英国では2000年代中頃に、この休眠預金の活用について個人が呼びかけた。
・Big Society Capital が休眠預金へのアクセスを許可された。
・2014年にこのBig Society Capitalの活動成果について評価が行われた。
・2018年に報告書が出て、この仕組みを休眠預金以外の口座(忘れられた口座)についても応用しようという議論が出ている。
・休眠預金は、将来の大きな資金源になるポテンシャルがある。
・クリフ・プライヤー氏はBig Society CapitalのCEOをしており、日本の動向にも関心があるだろう。

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Q.ベンチャーフィランソロピーの将来イメージは?
A.
・より大きな文脈では、資本主義を見直そうという流れ。
・グローバルなトレンドは、地球や社会への貢献と企業利益の両立、という流れ。
・小さなNPOや小さな社会起業家が大きなインパクトを生み出せるようになる。
・もう一つは、人材(知的資本)という資源をどうやってベンチャーフィランソロピーに活用するか?

Q.最近のトレンド(ブロックチェーンなど)に関する関心は?
A.
・私の話は大きなトレンドの一端にすぎない。
・クラウドファンディングなどもある。
・透明性の欠如が課題の一つ。
・欧米では財団の情報開示(透明性)は進んでいる。
・一方で、ベンチャーフィランソロピーファンドの情報開示(透明性)はこれからの課題。
・若い世代が金融業界などから非営利の世界に入ってきている。
・この若い世代が、金融業界の文化、言語、ノウハウも非営利に持ち込む役割も果たしていく。

Q.ベンチャーフィランソロピー自体が生み出す価値の評価?
A.
・重要な質問。
・ベンチャーフィランソロピー自体の評価が行われないのは偽善。
・特に、自分たちを聖域扱いせず評価を試みる、アウトカム志向フィランソロピーと呼ばれる動きはとても大切なこと。

以上
【レポート】多摩大学社会的投資研究所 特別ラウンド・テーブル「ベンチャー・フィランソロピー〜実践手法とエコシステムの構築〜」(2019年1月28日開催) [2019年01月31日(Thu)]
2019年1月28日に多摩大学主催で開催された「多摩大学社会的投資研究所 特別ラウンド・テーブル『ベンチャー・フィランソロピー〜実践手法とエコシステムの構築〜』」に参加しました。

この特別ラウンド・テーブルは、研究所の設立に合わせて来日にされたベンチャー・フィランソロピー研究・実践の第一人者であるロブ・ジョン氏と、招待制で意見交換しようという趣旨で開催されたものです。

私も、ご縁あってご案内をいただいたので参加しました。

この特別ラウンド・テーブルについては、SNS等での発信はOKですが、発言者が分かる形での発信はNGとのことでしたので、その点に配慮した形でブログにアップしたいと思います。

【レポート:多摩大学社会的投資研究所 特別ラウンド・テーブル「ベンチャー・フィランソロピー〜実践手法とエコシステムの構築〜」(2019年1月28日開催)】
◆講演
ロブ・ジョン氏(セント・アンドリュース大学

●自己紹介
・ノーベル賞受賞者と間違えの経歴を書かれたこともある。
・ノーベル賞受賞者のもとで研究していたことが原因。
・開発支援、マイクロファイナンスに関わる仕事も。
・あるNGOでは、理事会メンバーの半数がドナーの人たちだったことがある。
・そこからベンチャー・フィランソロピーに関心を持つようになった。
・フィランソロピーファンドの運営、EVPAの立ち上げやAVPNにも関わってきた。
・東京に来るのは10年ぶり。2008年の来日が初。
・慶應大学の150周年記念の際に招かれた。
・当時はソーシャルエンタープライズはまだ初期。

●ベンチャー・フィランソロピーの歴史
・最初にこの言葉が使われたのは1969年。ロックフェラー。
・1980年代に入り、若い富裕層が金儲けだけでなく、社会のために使う動きが広がっていった。
・1990年代は、シリコンバレーでのドットコムブームとともに、ベンチャー・フィランソロピーも拡大。
・クリスティン・レッツ氏(ハーバード大学)が比較研究を行った(1997年)。
・ポーター氏とクレマー氏の批判(1998年)。
・2000年移行、ベンチャー・フィランソロピーという言葉は本格的に普及。

●ベンチャー・フィランソロピーの定義
・明確な定義はない。
・定義を試みる。
・@金融資本を有する。
・主に非営利のために投資される。
・A知的資本を有する。
・アドバイスやネットワーク等による支援。
・B社会的資本を有する。
・C投資先の傾向として、小規模な組織や社会起業家がいる組織が多い。
・D非連続的(非漸進的)な成長を期待。
・Eパフォーマンスや成果を重視する。
・Fポートフォリオは小さいが、その分、お互いに学び合う、支え合う。
・G時間に制約がある。投資をしたら、エグジット(3〜5年くらい)も同時に考える。

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●4象限の分類
・関与度を横軸に、ROIを縦軸に取り、4象限に区分。
・@助成(Grant Making)は伝統的な領域(受け身、マイナス)。
・A社会的投資(Social Investment)(受け身、プラス)
・Bインパクト投資(Impact Investment)(能動的、プラス)
・Cベンチャーフィランソロピーファンド(Venture Philanthropy)(能動的、マイナス)
・エンジェル投資家(Angels)(能動的、プラス)
・寄付仲間(Giving Circles )(能動的、マイナス)

●プロセス
・@投資戦略。
・程度やポリシーは様々あるが、投資戦略は必要。
・A投資先の選定
・Bデューデリジェンス
・C決定と契約
・Dポートフォリオ管理
・Eエグジット(いつ、どのように、どのような価値を生み出せたのか)

●プロセスの詳細
・A投資先の選定
・公募で集めるのではなく、自分が投資したいところを、自ら探し、紹介しあい、時にはコンペをし、特定する。
・ある程度特定した後に、審査のプロセスに入る。
・Bデューデリジェンス
・ベンチャーは組織的には脆弱なところも多い。成長させたいと思ったら、強みを成長させることに重点を。
・どのような資金や助言が必要とされているのかを見極める。
・スケールについても、どうしてスケールしたいのか?どのようにスケールしたいのか?をミッションとの整合性も含めて確認する。
・投資後の関与度合いの確認も重要。(ベンチャーの中には投資家の関与をいやがる人もいる)
・C決定と契約
・Noはすぐに伝える、Yesの場合は慎重に。
・Dポートフォリオ管理
・日々のコンタクトと管理(一緒に考え、一緒に問題解決に取り組む)が重要。
・伝統的な助成の場合、新聞の記事で初めて知ったり、1年後の報告書までノーコンタクトだったりする。
・Eエグジット
・3年後くらいに目標設定するが、実際にはフレキシブルになることが多い。
・フレキシブルになることは構わないが、エグジットするという共通認識があることが重要。
・エグジット時には儀式的なことを考えることも。
・エグジット後も、同窓生として関与や関係性を持ち続ける。
・失敗することもしばしば。
・関与や関係性の構築が難しい場合もある。

●事例紹介
・Speaking Upの事例。
・数人が集まって、学習障害に関するボランタリーな活動を行うことからスタート(第1段階)。
・より多くの支援を受けるために、NPOとしての登録を行った(第2段階)。
・この段階では、助成や寄付の獲得のために、代表や中心メンバーが奔走する毎日。
・拡大と持続性の両立が次のステージ(第3段階)。
・この第3段階で、ベンチャーフィランソロピーファンド(Impetus Trust)からの投資(2003年〜2008年)を受けた。
・投資を受けることで、チャリティー型(Charity NPO)から社会事業型(Social Enterprise)へと転換した。
・最初から期限を設定したイグジットの議論をしていた。
・さらに第4段階として、Impetus Fundがイグジットしたこの団体を、ベンチャーキャピタル(Breakthrough Fund)がアドボカシーパートナーとの合併実現を支援。
・結果として、Speaking Upの成長は、投資によって2倍近い成長となった。

●エコシステム
・@需要、A供給、Bマッチメイキング(中間支援)、C規制環境。
・投資家は野心家でもある。
・ベンチャーフィランソロピーとして、社会課題を解決するビジネスの拡大という野心が、@需要の源泉にもなる。
・需要と供給のマッチングは難しい。
・Bマッチメイキングを行うのが中間支援。
・政府が実行・直接関与するよりは、民間に任せ、エコシステムが機能するための環境整備を行うことが望ましい。
・大学や研究機関の役割として、エコシステムの研究を担うことがある。
・バラバラに活動が行われており、つながっていないことが多い。
・エコシステムの機能を調査し、明らかにすることが、つなぐことにもつながる。

●おわりに
・ベンチャーフィランソロピーはムーブメントの一部。
・ベンチャーフィランソロピーは社会的な金融エコシステムの一つ。
・お金以外のリソースの活用を促進する。
・若い世代に機会を提供。
・ベンチャーフィランソロピーやソーシャルファイナンスに関するクリティカルな調査が必要。

◆ワーク
・@日本の現状に関するマッピング。
・A2つのケースを読み、このケースがベンチャーフィランソロピーに当てはまるのかどうかを考えてほしい。

●@のフィードバック
・日本は、@需要やA供給はそこそこあるが、エコシステム全体の情報流通やシステム活性化機能が不足している。
・多摩大学社会的投資研究所のミッションの一つが、エコシステムのインターミディエイト機能を果たすこと。

◆質疑応答
Q.パフォーマンスベースとアウトカムベースは同様の意味か?
A.その通り。
・目標を達成できたかできなかったかだけでなく、なぜできたか?なぜできなかったのかも重要。

Q.ファンドの規模感は?
A.
・自分が関わってきたのは小規模なファンド。
・30万ドル/件程度の規模。

Q.関与度と価値は別の概念では?
A.
・関与度やエンゲージメント度と価値(成功失敗)は別。
・関与度やエンゲージメント度が高いからといって、成功が保証されるわけではない。
・この点はベンチャーフィランソロピーの明るい面とマイナスの面の両方ある。

Q.パフォーマンスについて、C決定と契約の段階でどれくらい考慮する?
A.
・ケースバイケース。
・財務、プロセス(組織的成長)、社会的インパクトの3つの視点で評価。

Q.イグジット戦略として、日本のNPOがM&Aを行うのが法的に難しい。英国は?
A.
・イグジットといっても、一般的な企業のように、上場(IPO)やM&Aが実際に起きるわけではない。
・イグジットというのは、支援を通じて次のステージにステップアップすること。
→日本でも、NPO同士が合併することはできる。
→ただし、譲渡は難しい。
→NPOを株式会社化するのは難しい。
→ただし、事業部門は株式会社、アドボカシー部門はNPOというケースもある。
→別法人で、経営陣を共有するという方法を取っているケースもある。
・英国でも、NPO法人

Q.ベンチャーフィランソロピーファンドのサイズ感は?
A.
・Giving Circleの場合は2万ドル/件くらい。
・財源の確保に加え、時間の確保も重要。

Q.ベンチャーフィランソロピーの持続性を踏まえると、どのような要素が重要か?
A.
・ベンチャーフィランソロピーがパワフルで価値を付加するものであることを見せる。
・そして、具体的な案件で成果を見せれば、次のファンディングにつながる。

Q.ハードルレートの有無は?政府の役割は?
A.
・学会の役割としては、言語の共通化、理解の促進サポート。

Q.ファンドマネージャーの人事評価について?
A.
・ビジネス業界でのキャリアをやめ、NPOやソーシャル領域に転身する人が増えている。
・特に、20代や30代の若者の中で、このような転身をする人が増えていることはとてもポジティブな傾向。

Q.ベンチャーフィランソロピーも手段の一つ。トレンドは?
A.
・コレクティブインパクトはNPO業界の用語。
・ベンチャーフィランソロピー2.0という言い方をすることがある。
・ベンチャーフィランソロピーをコレクティブインパクトの枠組みに組み込む。
・これはトレンドの一つと言える。

Q.ImpetusからBreakthrough Fundへの橋渡し時のコミュニケーションは?
A.
・おそらく、社会起業家を通じて橋渡しをしたと思う。

以上
【レポート】多摩大学社会的投資研究所設立記念講演会(2019年1月21日開催) [2019年01月22日(Tue)]
2019年1月21日に多摩大学主催で開催された多摩大学社会的投資研究所設立記念講演会に参加しました。

この研究所には、以前、日本財団でも一緒に働いた伊藤健さんや小林立明さんが研究員になられたり、アライアンスパートナーに社会的投資推進財団が入っていたりと、なにかと日本財団とのご縁も深い研究所になります。

SDGsやESG投資などの世界的な流れもある中で、まだ日本が遅れている社会的投資の領域でも、研究所やアライアンスが広がることで取り組みが加速していくことを期待します。

備忘録的なメモをアップします。


【レポート:多摩大学社会的投資研究所設立記念講演会(2019年1月21日開催)】
◆所長挨拶(徳岡晃一郎所長)
・イノベーターシップを教えるMBAコース。
・研究開発機構を活用した社会実装的活動。
・2017年にはルール形成に関する研究所(ルール形成戦略研究所)を設立。
・社会的投資研究所は2つ目の組織。
・社会的課題を大きく捉え、ファイナンスの力を活用して解決に取り組む。
・日本は人口減少社会、人生100年時代。
・社会的課題は山積していく一方で、解決の道筋はまだまだ。

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◆研究所の事業計画(堀内勉副所長)
・リーマンショック以降、経済的リターンだけを追い求める金融の限界。
・社会的価値の実現も同時に目指すソーシャルファイナンスへの注目が高まっている。
・マネーが社会の中で好循環することで、社会がより良い方向に変わっていく未来を構想。
・社会的投資推進財団(日本財団グループ)、AVPN、新経済連盟、Japan Times(ESG推進コンソーシアム)等の幅広い機関と連携して取り組んでいく。
・SDGsの考え方が浸透していく中で、コーポレートファイナンスとソーシャルファイナンスの領域の重なりが拡大。
・社会的投資のためのエコシステムを形成していきたい。
・株式会社ボルテックス、ユナイテッド・マネージャーズ・ジャパン株式会社、日本たばこ産業株式会社、株式会社ジャパンタイムズ等のスポンサー。
・当面のテーマは、教育事業とジェロントロジー(高齢者学)の2大テーマを設定。
・具体的な事業としては、ライフイズテック株式会社と連携し、ソーシャルIPOの検討を実施。
・インパクトと利益の両立を目指すIPOがソーシャルIPO。

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◆基調講演(寺島実郎学長)
・社会的投資
・インテグリティ(全体知)が必要。
・多摩大学は社会人大学院。社会人の知の再武装。
・知の武装は3層で必要。
・1層目は18歳人口(大学進学)を対象にした知の武装。
・2層目は40〜50代を対象にした知の武装。
・この世代は知の資産形成ができていない。
・3層目は60代以上(定年移行)の知の武装。
・65歳以上は非生産人口。この非生産人口は30年以上生きる。
・ルール形成は非常に広い概念。
・このルール形成において日本は非常に遅れている。
・私の問題意識をヒントにしてもらいたい。
・三井物産の長期基本戦略に関与。
・三井物産は1979年のイラン革命により、IJPCで7000億円を失った。
・その後1987年にブルッキングス研究所に赴任。
・赴任直後に、マイケル・ミルケン(ジャンクボンドの帝王)の前年度収入が、マクドナルドの売り上げより大きいという記事を読んだ。
・当時の私は、ジャンクボンドのようなマネーゲーム的手法に否定的で、マイケル・ミルケンのことも批判していた。

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・一方で、ジャンクボンドという仕組みが、米国のITベンチャーを育てたとも言える。
・ジョージ・ソロスとも3回本気で議論をした。
・ソロスは最大の投機家でもあり、社会的投資家でもある。
・一方で、金融の景色が変わるきっかけをつくったとも言える。
・1999年から銀行と証券の垣根がなくなり、ますます金融が複雑化。
・冷戦終了後なにが起きたのか?
・驚くほどの勢いで、マネーゲームや商業主義が東側諸国を飲み込んでいった。
・2008年のリーマンショック。
・実体経済と金融経済の乖離。
・実体経済は、約3%の成長(GDPは増大)。
・金融経済がGDPの4倍を超える。
・借金もGDPの4倍を超える。
・金融資本主義が肥大することで、格差と貧困が拡大。
・国際連帯税の議論。
・国際金融取引等に広く薄く課税する。
・当初は技術的に不可能だったが、ビッグデータ等の技術進歩により、技術的にも可能になってきた。
・社会的投資研究所は、できるだけ実際の事業を推進する。
・ジェロントロジーは、高齢者学ではなく、高齢化社会工学と訳すべき。
・インバウンド6000万人を支えるには、ハイエンドのリピーターの受け入れを支える英語ができる高齢者が必要。
・世界にも貢献する新しい産業をイノベートしていく。
・防災はその一つ。
・防災に関して、25年前の阪神淡路大震災の頃から進化したことと全く進化していないことがある。
・進化したことの代表例は、スマホとコンビニ。
・スマホは情報通信手段として。
・コンビニは物資配給等の支援拠点として。
・全く進化していないことの代表例は、避難所や仮設住宅等の災害時の住環境。
・防災に関しては、輸出産業になれる可能性もある。
・日本総研、社会的投資研究所、ルール形成戦略研究所は気持ちとしては一体。

◆来賓祝辞
●青柳光昌氏(社会的投資推進財団代表理事)
・社会的投資推進財団は2年前に日本財団グループとして設立。
・エコシステムを構築していくために、ファンド事業、ハブ事業、シンクタンク事業の3つの柱で取り組む。

●ナイナ・バトラー氏(AVPN代表)
・ビデオメッセージ。

以上
【レポート】水上さんと町井さんにきく「お金の話」(2019年1月17日開催) [2019年01月21日(Mon)]
2019年1月17日に一般財団法人22世紀に残すもの主催で開催された「水上さんと町井さんにきく「お金の話」」に参加しました。

町井さんは元日本財団職員で、私の先輩でもあり、一緒にプロジェクトも進めたご縁のある方なのですが、久しぶりにお会いしたら充実してお元気そうでうれしかったです。

ということで、今回は「お金の話」をテーマとしたトークセッションに参加しましたので、備忘録的なメモをアップします。

【レポート:水上さんと町井さんにきく「お金の話」(2019年1月17日開催)】株式会社シンカ代表取締役社長)

・世界ではキャッシュレス化が進んでいる。
・日本ではまだまだリアルマネーしか使えないことが多い。
・この原因は、お金(リアルマネー)に対する信用が高いから。
・日本は、お金に対する信用が世界でも極めて高い。
・アダム・スミス「人々が自分たちの利益を追求することで社会に富が生まれていく」
・ジョン・ロック「貨幣システムは厳密かつシンプルなルールに従うべきである」
・ユヴァル・ノア・ハラリ「フィクションを信じる力(サピエンス全史)」
・国とはなにか?実態がないのに実態があるように感じる。
・人類統一のための3つのフィクション(@宗教、A貨幣、B帝国)
・@宗教は、社会秩序を守るため。
・A貨幣は、世界を征服する最強の征服者。
・B帝国は、境界線を変え、無尽蔵な欲を持つ。
・資本主義は、世界を統一した唯一の宗教である。
・小麦を生産するようになり、人類の労働時間は伸び、貧富の差や支配と被支配が生まれた。
・監視資本主義(富や権力が一握りのリーダーに握られる)
・GAFAの時価総額は、国家予算の10以内に相当する。
・フリードリヒ・ハイエク「文明が発展できたのは、人間が市場の力に従ってきたから」
・2050年までに、世界人口の70%は都市に集中する。
・経済は予測や合理性が追求され、数字がものを言う世界。自由や偶然性は失われる。
・権力は腐敗し、合理性には限界がある。社会の生産性よりも人間の自由の方が大切。
・成長資本主義の危険性と限界。

href="/kaizokudan/img/IMG_1001.jpg" target="_blank">IMG_1001.jpg

・気にしておきたいキーワード。
・今後5年ほどは、なんといっても「AI(人工知能)」。
・産業革命の比ではない。
・産業革命は100年くらいの時間をかけて進んだので、世代間継承が可能だった。
・AIは10年くらいの時間で進むので、世代間ギャップが激しくなる。
・「シンギュラリティ(技術的特異点)」。
・2035年くらいには。量子コンピューターが実現するとさらに前倒しの可能性も。
・4歳で成長がとまってしまった女性(実年齢は18歳)の存在は、人間とは?という問題提起をした。
・テクノロジーと倫理のせめぎ合い。
・ゲノム操作の是非はその典型。
・悪化する地方財政。
・基礎自治体の多くが、ベーシックインカム級の公費投入で支えられている。
・「ESG(環境、社会、企業統治)」とは?
・SRI投資(社会的責任投資)からESG投資へ。リスクだけでなく、リターンまで含めた投資。
・7ベンチャーへの投資額(2016年)は、米国7.1兆円。中国2.5兆円に対して、日本は0.13兆円。
・GPIFがESG投資を開始。
・ESG投資の規模(投資残高)は、全世界では2500兆円。日本は1兆円。
・現状は、投資資金は集まっているが、投資先が少ない。
・経済合理性から見ても、企業はESG投資との接続に取り組むべき時代。
・ESGを組織戦略できる社員が少ない。
・「仮想通貨(キャッシュレス)」。
・「ブロックチェーン」。
・ブロックチェーンは、分散型台帳技術。

◆トーク2
水上貴央氏(Socio Forward株式会社代表取締役)

・国の借金は1300兆円弱まで膨らんでいる。
・10年後には、国の借金が個人資産額を超えてしまう。
・つまり、国民全員で借金を返そうとしても返せない金額になってしまうということ。
・外国(人)に買ってもらうと?インフラ→円安につながる。
・金融マーケットは3年先を読む。
・つまり、10年後ではなく、7年後に危機が来る。
・GPIFが日本の株式を大量に購入しているので、株価は上昇している。
・しかし、間も無く、年金を払うために株を売却しなければいけなくなり、株価も下がり始める。
・いくら下がるかは分からないが、構造的には下がらざるを得ない。
・世界の平均成長率は約3%。日本は約1%。
・20年間で成長量では1.5倍置いていかれてしまった。
・日本の企業がそこそこ儲かっているのは、輸出と財テク。
・企業の内部留保が大幅(年平均8%)に増えている。
・この8%は、所得倍増計画の時代の成長率(7%)よりも高い。
・インフレと円安が進むと、個人の貯金は目減りし、国の借金も目減りする。
・日本の潜在成長率を世界平均の3%まで持っていくには?
・石炭経済から石油経済に移行したように、原発経済から再エネ経済への移行が必要。
・長期的には、ソーシャルな企業の方が成長率が高い。
・日本は、国民一人当たりの自然遺産が非常に高い。
・東京オリパラが終わると不況がやってくるので、パラダイムシフトしないといけない時期は早い。
・日本の危機は残念ながら避けられない。ソフトランディングも難しい。
・しかし、日本円が暴落しても、日本が滅亡するわけではない。
・経済危機が生じても、日本人が死んでしまわなければ、経済は復活できる。
・通貨の下落は可逆的だが、人の死は不可逆的。
・同じことは幕末にも起きた。
・江戸時代は銀本位制であり、かつ、コメペック制(武士の給料はコメで支給)の貨幣経済だった。
・江戸時代には3回の経済危機(亨保、寛政、天保)があった。
・江戸時代にコメの生産量は倍増したが、強烈なデフレが起きなかったのは、実態的には管理通貨制度(藩札)が導入されていたから。
・幕末には、大量の金が海外に流出し、金融大混乱が起きたが、日本人は死ななかった。
・それは、エネルギーが自給され、日常の決済通貨は藩札で維持され、コミュニティも仕事も変わらずあったから。

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・日本の経済が破綻しても、その先の明るい未来も描けるはず。
・そのためにはテクノロジーの活用が肝。
・ブロックチェーンとAI。
・日本円から独立したSMS(ソーシャルマネーシステム)が必要。
・SMSとビットコインは異なる。
・ビットコインは通貨ではなく、新たな投機手法。
・ブロックチェーン技術をマイニングと紐付け、投機手段にしたのがビットコイン。
・SMSが貨幣システムとして機能するには、発行と吸収が機能することが必要。
・寄付と有価証券の違い。
・寄付は規制が低く、融通も利く。
・SMSの発行は、ふるさと納税の返礼品、環境価値や省エネ価値などとの交換品などで。
・SMSの吸収は、ふるさと納税(地方税の納税)、公共サービス利用料、未利用時の価値減価などで。
・SMSは現代版の藩札とも言える。

◆フリートーク
●参加者から
・小麦の話。食だけでなく、衣食住で、綿のことも今後は触れてほしい。
・藩札の話。
・「22世紀に残すもの」の企画化も。

●町井さん
・日本経済の見立て。
・地方の衰退を目の当たりにしている。
・東京でどんなに稼いでも、地方での間違ったお金の使われ方が変わらないと厳しい。
・一回ポシャらないとダメかもしれない。
・今の日本はなんでも守り。
・戦後もそうだったと思うが、一度壊れた後の日本は強い。

●水上さん
・今のままだと、金融危機が発生した時に、人が本当に死んでしまうかもしれない。
・(参加者から)東京一極集中を変えないといけないのでは?
・経済を労働力ベースで考えることを変える必要がある。
・例えば、国富の利回りをベースにする、あるいは、一人当たりの自然エネルギー量をベースにするなど。
・エネルギーとモビリティがキーワード。
・自動運転はキーになるテクノロジーの一つ。
・例えば、寝てる間に自動運転で移動ができれば、秋田に住んで、東京で働き、移動は寝てる間に行うということも可能になる。

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●参加者から
・7年くらいで危機がくるというのは賛同。
・東京はエネルギーや食などが自給できないから厳しい。
・自給を考えると、地方に行かざるを得ないのではないか。
・もう一つは地震。
・2030年までに東京に大地震が発生する可能性は高い。

●水上さん
・労働人口が足りなくて困っているのが日本。
・他の国は、AIや新技術の話をすると、雇用が奪われると暴動になる。
・AIの活用も、こんなに条件が揃っている国はほかにない。

●参加者から
・SMS(藩札)について、具体的な実現可能地域のイメージは?

●水上さん
・辺境から。
・沖縄や北海道。
・政治的合理性、エネルギーや食料の自給可能性など。
・もう一つは民間企業から。
・例えば不動産関連企業が、賃料の一定割合を地域通貨で行うなど。
・賃料の値下げ競争ではなく、地域通貨で地域を活性化する方向へ。
・企業城下町的な大企業などが、その地域全体でSMSにチャレンジするなど。

●町井さん
・農業も工業化していく。
・空きビルや空きテナントでの工業的農業の普及は、日本でも進むだろう。
・電気は、太陽光発電で自給的にできる唯一のエネルギー手段。
・東京は景観的にも太陽光発電のマッチングハードルは低い。

●水上さん
・電力会社という既得権益のあり方を変えられるかがポイント。
・会計上のルールを変えてあげる必要がある。
・巨大自動車会社が燃料電池車をやめると、既存の系列支配が崩壊する。
・燃料電池車ではなくロボットにシフトしてもらいたい。

以上
【レポート】日本財団学び場「村田諒太選手による講演」(2019年1月15日開催) [2019年01月17日(Thu)]
2019年1月15日に、日本財団主催で開催された日本財団学び場に参加しました。

今回は、日本財団HEROsアンバサダーでもあるボクシングの村田諒太選手を講師にお招きし、復帰を決めるに至った思い、挑戦へのモチベーション、モチベーション維持の方法、日本財団への期待などについて、事前質問に答える形式で講演いただきました。

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備忘録的なメモをブログにアップします。

ちなみに、この学び場は財団職員向けのクローズドになりますが、ブログやSNS等で対外的に発信することについては、村田選手本人のご了解をいただいております。

【レポート:日本財団学び場「村田諒太選手による講演」(2019年1月15日開催)】
Q.試合に負けてから再起を発表するまでに考えたことは?
A.村田選手
・自分の中でハングリーさが足りない状態だったのが、・自分への不満、自分のなさけなさ。負けたらハングリーさが戻ってきた。
・燃え尽きるまでやらないとなかなかやめられないのがボクシング。

Q.周りからの期待や重圧への処しかたは?
A.村田選手
・周りの期待は重い。
・でも、他人に起因することや他人がどう思うかという類のものは、すぐに忘れられてしまうと思うこと。
・周りからの期待や重圧も、主語を自分ではなく、相手においてしまえば楽になる。
・ただし、矛盾するけど、自分を生きるしかない。他人はいずれ自分を忘れる。
・主語は相手に、気持ちは自分に。
・経験が役に立つ。
・ロンドンオリンピックで金メダルを取った際、最初は非常に注目されたが、半年も経てば忘れられてしまうということを経験したので、他人は覚えていないということがわかった。
・恐怖は、正体が分からないから恐怖。
・おばけが怖いのは、正体が分からないから。
・村田流の解消法は、自分と会話すること。
・会話をすることを通じて、恐怖の正体を見えるようにし、対処できることに集中する。

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Q.どん底のときの周りへの対処は?
A.村田選手
・負けた今はどん底ではない。
・どん底だと思うのは、大学職員2年目。
・学生が事件を起こしてしまい、大学のボクシング部自体が窮地に。
・協会の処罰の隙間をついて、自身で全日本選手権に出場し優勝した。
・その経験から、どん底はチャンス。
・三木谷曲線(結果が出なくても諦めず、耐え続けた人だけが、最後に一気に花開く)が腑に落ちた。

Q.今闘いたい選手は?
A.村田選手
・カネロ・アルバレス選手とゴロフキン選手。
・ミドル級で強い王者はこの二人。
・カネロ選手はいわくもあるが、そういうことは関係なく、強い選手と闘いたい。
・村田では勝てないと言われるのもモチベーション。

Q.社会課題として意識していることや日本社会について考えていることは?
A.村田選手
・今の日本はネガティブ社会、足のひっぱりあい社会。
・この足のひっぱりあい文化には嫌気がさしている。
・では、その原因は?
・比較教育にあるのではと思う。
・比較教育は良い競争を生むプラスの効果もあるが、負けを認めたくないというマイナスの面も。
・だからこそ道徳が重要。
・平等には二つの意味がある。
・自分が頑張って上にあがる平等と、相手を引き摺り下ろす平等。
・心の教育、道徳の重要性がより高まっている。
・「キリストの現場」という本を読んだ。
・ニーチェがキリスト教(協会の制度)を批判したことが納得できた。
・キリストは社会的に弱い立場の人を救うことを目指していたのに、協会は政治や権力に寄り添ってしまっているから。
・努力でなんとかなるのかならないのかを見極める。
・本人の努力だけではどうにもならないときに、社会でなんとかする。

Q.施設訪問を始めたきっかけは?
A.村田選手
・オリンピックがきっかけ。
・初めは、どんな子がいるんだろうと興味半分で。
・その後も継続しているのは、人間の本能に基づくと思っている。
・訪問すると、子どもたちに人形劇を見せる。
・すると、人形劇に登場するいじめっ子役の人形にはみんな近寄らない。
・訪問すると力をもらえる。
・ある施設であった女性からは、「両親とはいつか離れるもの。幼いころに自殺した両親には、それに気がつくチャンスを早くもらえたと感謝している」と言われ、むしろ自分が学んだ。

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Q.日本財団について、印象や期待は?
A.村田選手
・HEROsの取り組みに感謝。
・あれがなければ少年院に行くこともなかった。
・アスリートはアイデンティティの確保に苦労する人が多い。
・少年院を訪問した際に聞かれたのは、失敗談が多かった。
・引退したアスリートにとっても良い機会になる。
・日本財団には、アスリートたちにチャンスを与える手伝いを期待する。
・やりたい気持ちはあってもやり方が分からないのがアスリートと思ってもらいたい。
・アスリートよりも自分たちの方が上だと思ってほしい。
・まずしいやもめが寄付した際に、キリストは「どんな金持ちの高額の寄付よりも、この貧しいやもめの少額の寄付に価値がある」と言った。
・財団の職員も同じ。
・社会を良くする仕事に人生の時間を誰よりも使っていることを誇りに思ってほしい。

Q.人生で役に立った、力になった言葉は?
A.村田選手
・高校の恩師の「自分の力の使い方を間違えるな」という教え。

Q.人生で一番辛かったことは?
A.村田選手
・高校の恩師が自殺で亡くなったこと。
・自分に生き方を教えてくれた恩師が自殺してしまったことの辛さ。
・オリンピック選手を出したいという恩師の目標を、亡くなる前に叶えてあげられなかったこと。

Q.モチベーションを保つ方法は?
A.村田選手
・負けず嫌い。
・正当な手段での負けず嫌い。
・目標やモチベーションは立場や状況で変わっていく。
・ただ一歩前に出ること、足を出すこと。
・夢うつつや寝言ではなく、一つずつ達成していくこと。

Q.恐怖の克服方法は?
A.村田選手
・自分に正直に。
・セルフトークしてみる。

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●終わりに
・誇りと自信を持ってほしい。
・事前にいただいた質問の共通点に気がついた。
・それは、何をモチベーションに、何を目指すべきか?にヒントがほしいということ。
・やれることをやる。全力でやる。
・ニーバーの祈り。
・アドラーやフランクルも同様のことを言っている。
・Do your best。

以上

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