昨日、北海道釧路市で、
NPO推進北海道会議さんと
北海道NPOサポートセンターさんの主催により、
全道NPO・市民活動支援センター研修交流会in釧路が開催されました。
この研修・交流会には、36名(荻上カウントで)の方がご参加されました。
みなさま、どうもお疲れ様でした!
【一言】この研修・交流会には、北海道NPOサポートセンターの小林さんよりお声がけいただきました。
現在CANPANが進めている「
公益ポータル」を、北海道でも連携していくことを模索しようということで、今回のような道内の様々な中間支援組織のみなさんが集まる場でお話をする機会をいただいたという次第です。
【レポート】全道NPO・市民活動支援センター研修交流会in釧路■各地からの事例報告その1佐々木幸子さん(
わたぼうしの家)
・2000年6月に法人を設立。
・地域づくり、介護保険事業、釧路市からの委託事業が事業の3つの柱。
・釧路市の高齢化率は約24%。
・高齢者のニーズ調査を実施。
・食べながらのコミュニケーションの重要性から、食を中心とした活動の展開を。
・活動を広げたい思いと、特定の人に参加が偏ってしまう課題。
・コミュニティレストランとして「地域食堂」をスタート。
・口コミで活動が広がっていくことの喜び。
・集い、語らい、食べるをキーワードに。なので、最初に名前を書いてもらい、相席を進めている。
・課題:メンバーの高齢化と料金と資金のこと。
■各地からの事例報告その2内田祥二さん(
地域生活ネットワークサロン)
・一人一人が持っている力を発揮することで、生き生きとした生活をおくる。
・制度福祉の狭間で困っている人たちへのサポート。
・サポートを制度に合わせるのではなく、サポートをニーズに合わせる。
・コミュニティハウス冬月荘を2007年9月にスタート。
■各地からの事例報告その3三膳時子さん(
霧多布湿原トラスト)
・活動の3本柱、「湿原の保全」「湿原の再生」「ファンをつくる」。
・2002年にセブンイレブンみどりの基金とのパートナーシップ協定を締結。
・50万坪湿原買い上げプロジェクトへの寄付募集中。現在約800万円集まっている。
・認定NPO法人になって3回更新を繰り返している。
■研修その1(中間支援団体のあり方)川北秀人さん(
IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所])
○NPOを支援する基盤は?
・特定非営利活動促進法や認定制度などはできたが不備、不全もある。
・新非営利法人法の施行。
・支援センターは400箇所以上ある。
・ボランティアを志望する人は多いが継続しない。
・助成金の制度は増えている。
・寄付金額は増えていない。
○支援センターの現状は?
・全国で400以上ある。
・官設官営や官設民営のセンターが増えている。
・指定管理者制度による施設運営が中心業務になってしまっている、経営基盤を依存してしまっているセンターが多い。
・ハードが中心でソフトが弱いのは、自分たちの使命をちゃんと理解できていないことが多い。
○支援センターの使命は?
・市民活動を支援することではなく、地域の課題を解決し理想を実現することが使命。
・この使命を勘違いしてしまっているセンターが多い。
・米国では支援センターはスポーツにおけるコーチであると言われている。
・支援センターは往診もできる病院でなければいけない。
○中長期的な展望を
・釧路市の2005年の65歳以上の人口は21.2%、これが2020年には33.9%になっている。
・2020年の社会を支えるために今自分たちに求められている役割は?ということも考えて欲しい。
・自治とは自発的な地域づくりのこと。地域のために、出し惜しみをせず、出来ないフリをせず、あきらめず、誰かに甘えない、ということ。
○支援センターの役割
・支援センターに必要な7つの力。
・相談対応力、調査情報収集力、編集発信力、コーディネート・ネットワーキング力、資源提供力、人材育成力、政策提言力
・支援センター同士で相談を共有することで力を付けられる。(それぞれ事情は異なるので回答は共有しても意味がない)
・ハードの利用促進するには、ハード利用のアイデアを提供すること。
・会議室には会議の上手な進め方の紙をはる、レターケースには悩み事への処方箋を書いたチラシを置いておくなど。
○支援をするために団体から集める情報は?
・組織図、意志決定の流れ、人材育成の仕組みの情報。
・上記の3つは、人に例えると、骨格と神経と筋肉を知ること。
■研修その1(CANPANと公益ポータル)荻上健太郎(日本財団CANPAN運営事務局)
・日本財団とは?
・助成金ではなく情報による支援としてのCANPAN。
・CANPANが個々の団体に提供するサービス(団体情報開示、ブログ、ネット決済、CSRなど)。
・CANPANが地域を支える取り組みに提供するサービス(公益ポータル)。
・公益ポータルと各地の取り組みが連携する意味と効果。
■質疑応答Q.団体登録で★5つになるには?
A.(北海道NPOサポートセンターの小林さんより)自分も★5つにしてみたがそんなに難しくはない。
ちなみに、★5つになるための詳細条件については、
CANPANのご利用ガイドに載っております。
Q.公益ポータルの利用対象に、地域の広さなどの制限はあるのか?
A.地域的な制限は考えていません。
県域でなければだめとか、何団体以上の規模でないとだめという制限は考えていません。
ただし、CANPANとしては、地域ファンドや人・もの・金などの地域資源を循環する仕組みに取り組むために公益ポータルを必要とするところを優先していきます。
Q.理事会のあるべき姿は?
A.(川北さんからの回答)全米NPO理事センターの理事長のメッセージを参考に。
・主体性のない理事には、「5年後にこの組織が存在していて欲しいですか?」と問いかける。
・自分が理事であれば、「10年後にこの組織が存在するために、自分にはなにができるか?」を考える。
■研修その2
研修その2は、
・中間支援組織のあり方
・資金調達と公益ポータル
・全国の動向
という3つの部会に分かれての研修となりました。
このうち、私が担当した「資金調達と公益ポータル」の部会で出た、質問について記載します。
・ホームページをもっと活用、見てもらうには?
・ホームページでどんな情報を発信すると良いか?事例は?
・ネット寄付する人ってどんな人?実際に寄付が集まるのか?
・役員報酬が少ないNPOが多い。助成金の運営費への拠出も考えて欲しい。
・活動歴の短い団体への助成金のあり方は?
・CANPANのカード決済の仕組みを詳しく知りたい。
・みんみんポータルのような公益ポータルを運営するのにかかるコストは?構築費、運用費?
・公益ポータルサイト間の連携を広めるような取り組みも行われるのか?
・他のブログからCANPANのブログへ引っ越す場合には?
・補助金や助成金を活用する団体が意外に少ない。
■開催要項開催要項は
こちら以上