IIHOEの主催による、『
自治体とNPOの協働環境調査報告会in東京』のレポートをお送りします。
昨年晩秋からスタートした、この協働報告会全国行脚も、ついにファイナルとなりました!
ファイナルというにはさみしい参加者ではありましたが、「協働弱都」を象徴しているのか!?という点では、これもまた意味深いのはないかと思います。
今回もまた、私の独断と偏見で、レポートをお送りします。
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◆東京はなぜ協働弱都なのか?
東京が協働弱都である!とIIHOEが烙印を押した理由は、
「体制は整えるけど、市民が参加していない」
という点にあります。
◆東京という特殊環境
東京には、地方都市にはない特殊な環境があります。その環境とは、
「企業がたくさんあるので、ボランティアや協力活動などを企業がやれてしまう」すなわち、「代替できる企業が存在する」
ということです。
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そんな協働弱都・東京に川北さんが贈る10のヒントとは!?
◆ヒントその1「NPOがネットワークをつくる」
・NPO法(特定非営利活動促進法)の施行以降、むしろ、団体間の連携が減っている。
・海外では、市民団体がネットワークをつくる→支援機能が充実する→支援センターへ発展するが、日本は、支援センターをつくる→ネットワークがない→支援機能が機能しないという悪循環になっている。
◆ヒントその2「市民が評価・監査に参加する」
・個々の協働事業の改善も重要だが、仕組みそのものの改善にも市民が参加することがさらに重要である。
◆ヒントその3「指針・条例の見直しを、市民参加で進める」
・指針や条例の制定時に市民が参加していなかったとしてもしかたない。
・制定時に出来なかったことは見直しで実現すればよい。
◆ヒントその4「協働のニーズ調査を、市民も行う」
・行政だけでニーズ調査を行うと、行政の効率化、改善のお手伝いで終わってしまう危険性がある。
◆ヒントその5「「出前講座」を活用する」
・行政が主催する行政都合に合わせた説明会だけではだめ。
・市民手動で場を設け、行政の出前講座対応義務を活用する。
◆ヒントその6「審議会・委員会をフォローする」
・茨城県牛久市の例
・市民公募委員が、委員会の前日に行政職員を招いて勉強会を開催し、委員会翌日には報告会を開催している。
・こうすることで、市民公募委員の知識レベルが上がるだけでなく、市民のリテラシーを高めることにもつながる。
◆ヒントその7「中間支援機関を強化する!」
・使えない中間支援センターのことは「使えない」ともっと声を大にして言っていかなければいけない。
・福岡県ではこの4月から、中間支援センターの民間委託をやめ、直営とすることになった。この理由は、中間支援センターが地域の基盤強化に貢献できていないから。
◆ヒントその8「職員研修にNPOも参加する」
・現場を知らない専門家の話を、しかもただ聞くだけの研修は意味がない。
・行政は市民の立場を、市民は行政の立場を研修で経験することで、協働への理解が格段に深まる。
◆ヒントその9「「合同お見合い」を開く」
・公的なお見合いの場を設けることに意義がある。
・公的であることにより、行政の都合やスケジュール観などを市民も理解することができる。
◆ヒントその10「議員向けの連続勉強会を開く」
・条例や指針の制定には地方議会の承認が不可欠。
・だからこそ、地方議員の協働への理解が重要となる。
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第2部は参加者も交えてのディスカッションとなりました。
まず最初に、紙とマジックが配布され、
1.弱都東京、私の分析
2.どうすれば弱都は変わる?
3.所属、名前
4.質問、意見
を各参加者が書き、それを順番に発表しながら意見交換が行われました。
◆1.弱都東京、私の分析
・何でもお金で買ってしまう。
・ボランティアは趣味、趣味に市の予算をつけるとはなにごとだと市民同士で足の引っ張り合い。
・市民が怖い、行政が怖い。
・郷土意識が薄い。
・隣の芝生はよく見える。
・住んでいる町と学んでいる町、働いている町が異なる。
・首長のリーダーシップが弱い。
・庁内の協働DNAが弱い。
・協働への評価、人事、給与への反映が弱い。
・都合のいいときだけお互いに利用している。
・協働の必要性を感じていない。
・協働することは本当にいいことなのかわかっていない。
・東京は本当に弱都なのか?
・東京は大きすぎる。
・行政の情報提供不足。
・我が町(地域)への愛着、意識が薄い。
・他市と競い合う関係、意識が薄い。
◆2.どうすれば弱都は変わる?
・時間はかかっても、ボトムアップで取り組んでいくしかない。
・クレームではないお付き合いが必要。
・共通の言葉(相手に伝わる)が必要。
・共通の体験、現場を知る。
・首長のリーダーシップ。
・協働への評価を行い、人事、給与に反映する。
・小学校の学区くらいに分権してしまう。
・協働から始めることにこだわりすぎない。
・協働したほうがよいこと、メリットを実感できる事業を実施してみせる。
・分かりやすい事例の紹介。
・市川市の住民税の1%を補助金とするような制度の導入。
・地域の困りごとを、市民、行政が一緒に集めて取り組む。
・市民側、行政側が一緒になって他市の状況を調査する。
◆4.質問、意見
・初めの一歩の踏み出し方は?
・心理的な壁の越え方。
・合同お見合いの場に行政を引っ張り出すコツは?
・長崎県、神奈川県の研修で、具体的な変化はあるのか?
・市民と行政のお金以外の関係の事例は?
・公設公営センターの引き受けてがいなくて困っている。行政がやりすぎることへの疑問。
・東京のいい協働の事例は?
・NPOと地縁組織の関係がうまくいっていないケースが多いのでは?
・東京の状況について詳しく教えて欲しい。
・公設の中間支援センターの活用の仕方は?
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参加者のみなさんからの質問への川北さんの回答はこちらです。
◆合同お見合い
・市場原理を応用する。
・動かしやすいところから動かしていく。一度動きはじめると他もついてくる。
◆合同研修の成果、変化は?
・人間関係ができたこと。
・自主勉強会の動きも出てきた。
・シンボル的なもの、たとえば川など、をテーマに研修を行うとうまくいきやすい。
◆お金ではない関係
・ビーチクリーンアップなど、行動(アクティビティ)が共通しているものはお金ではない関係になりやすい。
・民も多、官も多という、多対多の関係にするとうまくいきやすい。
◆東京のいい事例
・千代田区の市民活動支援基金
・せたがやまつづくりファンド
・みなとNPOハウス(機能の提供という点ではすばらしい)
・東京の最大の問題点は「仕組み化」されていないこと。
◆NPOと地縁組織の関係
・地域の困りごとに積極的に貢献する。
・町内会が困っているときに手伝いに行けば、よい関係が築きやすい。
・頼まれるまで待つのではなく、自分たちから申し出ること。
◆公設の中間支援センターの活用
・枠の外にはみ出させることをどれだけできるか。
・時間外になったときに、対応してくれるかしてくれないかなどの踏み絵をふませていく。
◆初めの一歩
・小さな課題に積極的に取り組んでいる人たちの公益性を認知させてあげる。
・行政職員がこういう団体のことを認知できるようにさせる。
・
◆最後に
・東京は「仕組み化」がされていない弱都である。
・ポテンシャルが活かせていない町である。
・作用反作用の関係。最初は反応がなくても、作用させていると少しずつ反応が大きく広がっていく。
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長かった協働報告会全国行脚そして私のレポートも、2005年度はこれがファイナルです。
協働報告会を主催されたみなさん、参加されたみなさん、懇親会でお会いできたみなさん、新しいご縁を紡いでいただき、ほんとうにありがとうございました!
2006年度もまた、みなさんとお会いし、ご協力いただきながら、いろんなことを仕掛けていきたいと思います!
