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【レポート】パナソニック創業100周年記念CROSS-VALUE INNOVATION FORUM 2018(2018年10月31日開催) [2018年11月02日(Fri)]
2018年10月30日(火)にパナソニック株式会社主催で開催された「パナソニック創業100周年記念CROSS-VALUE INNOVATION FORUM 2018」に参加しました。

二日目のIDEOの特別セッションを聞いてきました。

自分にはデザイン思考のセンスはないけどセンスのあるなしではなく、考え方やものごとの捉え方、特に「人間中心」という思想と発想にはとても共感しました。

備忘録的にメモをアップ。


【レポート】パナソニック創業100周年記念CROSS-VALUE INNOVATION FORUM 2018(2018年10月31日開催)
◆特別講演
デザインと創造力で考えるビジネスと社会の未来
IDEO CEO ティム・ブラウン氏
IDEO Tokyo 共同代表 兼 パートナー マイケル・ペン氏

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◆IDEOについて
●ブラウン氏
・40年前にデビッド・ケリー氏が設立。
・スタンフォード大学の同級生5人で創業。
・アップルの最初のマウスのデザインを手がけた。
・新しいテクノロジー(パソコン、AEDなど)のデザインを数多く手がけてきた。
・学際的な企業文化は初期からあった。
・人間中心の考え方を重視。
・非テクノロジー分野の多様な人材が集った。
・新しいテクノロジーは、ともすると使うユーザーの視点でデザインされていない。
・テクノロジーのためにデザインするのではなく、人間のためにデザインする。
・多様化することでイノベーションがうまれる。
・文化的な多様性に目を向ける。
・学際的、チーム単位で仕事をする。個人単位では仕事はしていない。
・複雑な問題に取り組むには、一人のスーパーマンの力ではなく、多様なメンバーによるチームでのコラボレーションが必要。

◆デザイン思考について
●ブラウン氏
・組織の多くの人が、自分はクリエイティブではない、自分がクリエイティブになる必要はないと考えている。
・多くの人が、自信を持って、クリエイティブにならないといけない。
・そのために、デザイン思考になることが許容されることが必要。
・デザイン思考は、クリエイティブなプロセスであり、人間中心の考え方が中核となる。
・常に人から始める、これがデザイン思考の肝。
・ニーズを見つけることに長い時間を掛けすぎることはムダになることもある。
・デザイン思考は非常にシンプル。プロセスとエッセンスは3つ。
・1つ目は、問いをどう立てるか?
・正しい問いを立てるためには、好奇心、関心を持つこと。
・2つ目は、アイデアを生み出す。
・チームワークで、できるだけ多くのアイデア、平行して試してみること。
・3つ目は、行動すること。

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●問いの立て方。
・小さ過ぎても、大きすぎてもダメ。
・正しい問いを立てることは、正しい大きさの問いを見出すアートである。

●アイデアの生み出し方
・同じ文脈、同じオフィスで考えているだけではアイデアは生まれてこない。
・一つのアイデアをあまり大事にし過ぎないことも重要。

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◆プロジェクトの事例
●ペルーでの学校デザインプロジェクト
・教育は競争や成長の源泉。
・新しい学校システムを創り、国を変えるチャレンジ。
・ペルーの実業家との出会い。
・将来の顧客や社員を確保し、ビジネスの継続性を確保するには、国の学校システムを変える必要がある。
・学校のデザインを変え、国家規模でスケールしていくチャレンジをペルーで。
・ペルーからラテンアメリカ諸国への展開も。
・ビジョンを持って正しい問いを立てることができた。

●フォードのチャレンジ
・技術的な専門性も大切だが、プロセスそのものの専門性も必要。
・自動車産業も大きな変化の時期を迎えている。
・自動車会社からモビリティカンパニーへ。
・フォードでのチャレンジ。

●薬局のチャレンジ
・イノベーションの領域で面白いのは、競争条件が平等にってきた。
・pillpackのチャレンジ。
・顧客の体験を改善する、デザイン思考でチャレンジ。
・スタートアップとして始まり、ついにアマゾンに買収されるところまで、んずか5年で成長。

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◆新しいテクノロジーへの対応
●IoTやAIなどの新たな技術
・技術中心になってはいけない。
・人々の生活を改善するものでなければ成功しない。
・現存する人々のニーズ、将来のニーズを考える。
・リスクに対処するため、多くの企業で協働し、新しい技術を探索していく。
・co-lab(コラボレーションラボラトリー)という取り組み。

●データの活用
・明るい側面と暗い側面の両面ある。
・協働はまだ不十分。
・データサイエンティストと技術者が協力する。

◆デザイン思考の先にあるもの
・以前は、デザイン思考は一部の部門だけのものだった。
・マーケティング、人材、情報システムなど、あらゆる部門で使われるようになっている。

◆世界が日本から学べること
・文化の一番良いところ。
・エンジニアリングの能力が非常に高い。
・コモディティレベルでの競争が望ましい舞台なのかは疑問。
・直線型から循環型経済への転換が必要。
・製造の工夫、エンジニアリングの工夫、デザインの工夫が必要。
・循環型の経済の分野において、日本のリーダーシップに期待。
・より少ない資源で、より多くの活動を実現する。
・そのためには、デザインが重要。
・ムダの多い業界。アパレル、食品などの業界。
・スピード(速さ)とケア(丁寧さ)のバランスが重要。
シリコンバレーはスピード最優先の風潮が強いが、これは良くない。
・この速さと丁寧さのバランシングに、日本の企業の強みになる。

◆パナソニックへのアドバイス
・速く、丁寧に。
・世界への影響力に対して遠慮しすぎない。
・人々の問題に、思慮深く取り組んでもらいたい。

◆デザイン思考を実践したい人へのアドバイス
・好奇心をもつこと。
・実践をしていくこと。
・立ち止まり、なぜ世界で問題が起きているのか?なぜ身の回りのことがそうなっているのか?を考えてみる好奇心。

以上
【レポート】パナソニック創業100周年記念CROSS-VALUE INNOVATION FORUM 2018(2018年10月30日開催) [2018年11月02日(Fri)]
2018年10月30日(火)にパナソニック株式会社主催で開催された「パナソニック創業100周年記念CROSS-VALUE INNOVATION FORUM 2018」に参加しました。

ユニクロの柳井さんの特別講演を聞きました。

柳井さんの講演は初めて聞きましたが、話の内容はもちろんですが、話し方にも迫力があり、テレビで見るのとは違う、生柳井のエネルギーも堪能しました。

それにしても、LifeCarとLifeHomeの提案はインパクトがありました。「世界中のあらゆる人を幸せにするために」という思想と発想がすでに次元超え。

しかも、10億台、10億軒売れば33兆円の売上にもなるというスケールの大きさも別次元でした。

備忘録的にメモをアップします。

【レポート:パナソニック創業100周年記念CROSS-VALUE INNOVATION FORUM 2018(2018年10月30日開催)】
主催:パナソニック株式会社
場所:東京国際フォーラム

◆特別講演
グローバルな変化を予見し、 企業はどう変わるべきか
柳井正氏(ファーストリテイリング株式会社会長)

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◆松下幸之助と私
●経営者としての出発点
・松下幸之助さんにお会いする機会はなかったが、とても尊敬している方。
・国や社会のために事業をするや水道哲学は、自分にとっての経営哲学の原点。
・1971年早稲田大学を卒業し、ジャスコに勤めたが、すぐに故郷に戻り、家業を継いだ。
・生意気だったので、我流で振舞ったら、従業員が一人残してみんなやめてしまった。
・全て自分でやらなければいけなくなったが、今となっては、これが基礎となっている。

●経営の教科書
・「社員家業」の社員という独立した業を営む存在という考え方。
・グローバルワン、全員経営というコンセプトの原点。
・「水道哲学」から会社・産業の使命を学んだ。ファーストリテイリンググループのミッションにも強く影響を与えている。

●時代に合わせ、未来をつくる
・自分たちの失敗にめげず、自分たちの未来を、自分たちで愚直につくってきた。

◆水道哲学に学び、ユニクロは何を実現してきたのか?
・ライフウェアというコンセプトを生み出し、世界中に届けてきた。
・「服の民主主義」を推進してきた。
・服の歴史。生存のため服→階級の服→社交ビジネスの服→カジュアルウェア。
・欧米は階級社会。
・階級意識の薄い日本からの視点で、「機能」と「美意識」という世界の服の共通項を見出した。
・「部品としての服」服に個性があるのではなく、着る人に個性がある。

●あらゆる人の生活をより豊かにするために
・創業以来の使命としてきた。
・Life Wearというコンセプト。
・ユニクロの服とは、つくり手ではなく、着る人の価値観からつくった服。
・「一部の人のための服」を日常着の世界に解き放つ、高機能で良い服をリーズナブルな価格で提供する、世界中のどこでも安心して買うことができる、これが「服の民主主義」。
・アジア発で「洋服」の常識を覆す。ユニクロのチャレンジ。

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◆パナソニックへの期待
●非常識なくらい高い目標を持つ
・あきれられるくらい高い目標を持つこと、これがイノベーションの源泉。
・ちょっとした改善では無理なので、あらゆることを変革せざるを得なくなる。
・ユニクロは、売り上げがわずか80億円しかなかったときに、GAPを超えて世界一になることを目標として掲げた。

●自分の使命は何か?
・戦後日本の奇跡の復興ストーリー、その主役がパナソニック。

●大きな夢を描く
・自動車のバッテリーのようなBtoBではなく、アップルのようなBtoCにチャレンジしてほしい。
・イノベーションの本質を理解し、それをもとに大きな夢を描かないと、あっという間に他社に飲み込まれる。

●Life Car
・たとえば「Life Car」。世界一の企業になるためにも、パナソニックを代表するするような製品、今の自動車メーカーにはつくれない車をつくりだしてほしい。
・自動車メーカーはモビリティに取り組んでいるが、それとは異なる。
・世界中の誰もが、いつでもどこでも、高品質な車を、リーズナブルな価格で手にすることができる。
・車の民主主義。
・アップルのiPhoneやiPadのような車を、パナソニックにもつくってもらいたい。
・消費者にブランドを理解してもらうために、多くの企業がフラッグシップストアをハイストリートにつくっている。
・成功しているのはアップルストアだけ。
・それは、お客様目線ではなく、メーカー側目線だから。そして、製品がユーザーフレンドリーではないから。

●Life Home
・高品質、快適、大量、リーズナブルな価格、圧倒的なスピードで世界中に提供する、世界一の住宅メーカーななってもらいたい。
・これは住宅の民主主義。

●売り上げ目標
・Life Carを世界で10億台。
・Life Homeを世界で10億軒。
・Life Car30万円、Life Home300万円なら、33兆円の売り上げになる。
・ネーミングは無料で自由に使って構わない。

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◆自ら変わり、世界を変える
●自ら挑戦する
・今の時代を先取りした形に、組織、ビジネス、すべてをつくり革える「ありあけプロジェクト」にユニクロはチャレンジ。
・データがオイルに代わるという考えがあるが、それは違うと思う。
・なぜなら、データにはオイル以外のさまざまなものも含まれているから。
・これを選り分ける力がなければ、データだけでは
・世界中の拠点がダイレクトにつながり、すべての経営者、社員が直にコミュニケーションする。

●Change or Die
・受け身になったら必ず衰退する。
・そして、停滞は死を意味する。
・自ら挑戦していくこと。

●コーポレートステートメントの重要性
・ユニクロは「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」。
・良い企業、良い個人でなければ長続きしない。
・コーポレートステートメントを明示することが、良い企業、良い個人との出会いにつながる。
・このことを教えてくれたのも松下幸之助さん。

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以上
【レポート】INNOVATE with CANADA〜カナダのスタートアップエコシステムを大解説〜(2018年10月30日開催) [2018年11月02日(Fri)]
2018年10月30日(火)に在日カナダ大使館主催で開催された「INNOVATE with CANADA〜カナダのスタートアップエコシステムを大解説〜

スタートアップというとアメリカ、特にシリコンバレーをイメージしがちですが、カナダ大使館のPRという点を差し引いても、カナダのアグレッシブな現状やポテンシャルを知ることができました。

また、カナダの5つスーパークラスターの中に、「Ocean」が入っていることが印象的でした。日本も海洋大国(立国)として頑張らねば。


【レポート:INNOVATE with CANADA〜カナダのスタートアップエコシステムを大解説〜(2018年10月30日開催)】
主催:在日カナダ大使館
場所:dock-Toranomon

◆歓迎挨拶(キャラーリー・ゲリッツ氏(カナダ大使館参事官))
・カナダ政府は人工知能戦略に1億ドル以上を投資。
・人材が新たな通貨になる。
・カナダへのベンチャーキャピタルの投資額は5倍に増加。30億ドル以上(年は不明)。

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◆基調講演『イノベーションの国、カナダ』
(Bill Tam氏(カナダ・デジタルテクノロジースーバークラスター共同創立者)
●カナダの強み
・カナダの人口は東京とほぼ同じ。面積は日本の25倍。
・カナダの一般的な印象は、豊かな自然と観光。
・それだけではない、発明の国でもある。ブラックベリーはカナダ発。
・未来を見据え、成長を続けるには、従来の成長要素に依存していてはダメ。
・不安定な経済情勢、人口動態(高齢化)、仕事の性質の変化、クリーン成長経済への転換(気候変動への対応)など、環境の変化への対応。
・カナダの立ち位置や優位性は?
・オープンで多民族な国家(3分の2はルーツが海外)、世界レベルの大学や研究機関、投資環境などが充実。
・カナダを力を入れる4つの柱。@人材とスキル、Aリサーチとテクノロジー、商業化、B投資やスケールアップ、クリーン成長Cイノベーションプログラム。
・過去10年、G7の中で経済成長率がトップ。(3%超)
・グローバルな人材が充実。北米はもちろん、ヨーロッパ、アジアのどちらにも強い。
・シリコンバレーとの時差もほとんどない。(バンクーバーは)
・ビザ関連のプロセスが簡素化されており、優秀な人材の流入障壁が低い。
・法人税率が低い。(26%)
・デジタル産業(ソフトウエア、デジタルメディアなど)の関連セクターが強い。
・AI、IoT、AR・VR、量子コンピューターなどの分野に強い。

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●スーパークラスターイニシアティブについて
・10億ドル以上を投資。
・研究志向ではなく、産業主導であること。
・野心的なプロジェクトのためのプラットフォーム。
・デジタル産業スーパークラスター以外に、カナダには4つのスーパークラスター(海洋スーパークラスターもある)がある。
・2020年までに、一人毎秒1.7メガバイトの情報を排出するようになる。
・今後5年以内に、500台以上のデジタルデバイスが使われるようになる。
・一方で、世界中の全データのわずか0.5%しか分析されていない。
・カナダはデジタルエコノミーでのリーダーを目指している。
・コラボレーションを通してイノベーションを実現する。
・業界主導であること、顧客側からの目線で取り組む。
・マッチングファンドによりリスクを低減。
・@データコレクション(収集)、Aデータアナリシス(分析)、Bデータビジュアライズ(可視化)と3つのプラットフォームがある。
・産業横断的に対象とし、取り組む。
・共有知化、二重化、カスタム医療ケアへの活用。
・イノベーションのプロセスが重要。プロセス自体をイノベーションすることで、イノベーションが加速する。

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◆プレゼンテーション(『カナダのAIエコシステム』 )
(庄子 尚宏氏(Hike Ventures))
●AIについて
・技術力のある企業が躍進し、ソフトウエア産業が隆盛。
・AIを活用することで、技術の進歩が加速。それに伴い、競争も激化。
・国が基礎研究に投資することで、各分野の基礎コンポーネントが充実し、それが技術の進歩やスタートアップの参入を加速する。
・エドモントン、トロント、モントリオールの3地域がカナダにおけるAI(ディープラーニング)の中核地域。
・CIFAR、Vector INSTITUTE、ami、MILAなどの先進企業。
・カナダはAI関連人材のコストを効率的に抑えることができる。
・データの整備も進んでいる。IVADOなど。
・商用化については、MaRS、CREATIVE DESTRUCTION LAB、UTEST、DCSILなどのインキュベーターがトロントにある。
・インキュベーターと大学の連携も進んでいる。トロント大学で単位が取れるインキュベータープログラムもある。
・FounderFuel、TANDEMLAUNCHなどのインキュベーターがモントリオールにある。
・わ技術をベースに、どうやって商用化するか?に力を入れているのがカナダの特徴。
・2017年のスタートアップ投資額は同程度(約2800億円)。

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◆質疑応答
・人件費はどのくらいの基準?
→1600万円出せば魅力的な給与オファーになる。

以上
【レポート】地域再生に挑戦するアメリカと日本のイノベーターたち〜現場での気づきと学び〜(2018年10月29日開催) [2018年11月02日(Fri)]
2018年10月29日(月)に日本NPOセンター主催で開催された「パブリック・フォーラム『地域再生に挑戦するアメリカと日本のイノベーターたち〜現場での気づきと学び〜』」に参加しました。

私自身、これまで海外の地域再生の取り組みに触れる機会があまりなかったので、日米交流という仕掛けにより生み出されることがらの面白さも含め、興味深く聞かせていただきました。

【レポート:パブリック・フォーラム『地域再生に挑戦するアメリカと日本のイノベーターたち〜現場での気づきと学び〜』(2018年10月29日開催)】
主催:日本NPOセンター
場所:聖心女子大学

◆地域人材の日米交流プログラムの紹介(ベティ・ボーデン氏(ジャパン・ソサエティ

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◆セッション1「アメリカの農村地域で地域再生に取り組むイノベーターからの活動紹介」
●テイラー・スタッカート氏(エナジャイズ・クリントン・カウンティ共同創設者)
・2008年にオハイオ州で会社を設立。
・DHL の撤退により衰退していく地域。
・コミュニティエンゲージメントをつくり、維持するためのスペースづくり。
・自分のコミュニティを知り、インパクトは測り、資源は有効利用し、気運を維持するために、率先して行動する。

●サバンナ・ライオンズ氏(メイデイ・コンサルティング&デザイン代表)
・アパラチア地方の貧困と失業の課題に取り組む。
・農業、食、バリューチェーンと領域が広がっていった。

●パネルトーク(テイラー・スタッカート氏、サバンナ・ライオンズ氏、田村淳一氏(一般社団法人Next Commons Lab理事)、林賢治氏(株式会社FoundingBase共同代表取締役))
・DHL撤退危機に接して始めたフェローシッププログラムに関して、調査でデータを取りながら進めているところが印象的。(田村氏)
・日本では、「よそ者、若者、ばか者」が地域を変える原動力になるという格言的なものがある。アメリカは国土も広大だし、ハーバード大学を出てから地方へ行くのは珍しいのではないか?(林氏)
・同世代でのクラスター的なものは存在する。(くらいのメンバーが似たようなな活動を行なっている)(サバンナ氏)

●コニー・ライマーズ・ヒルド氏(ネブラスカ大学農村未来研究所所長代行)
・ワイルドカード(予測不可能。突然起きる)のようなことが多い。
・巻き込みが重要。

●ジョナサン・ヒラディック氏(農村問題センター政策プログラムディレクター)
・センターは1973年設立。
・地域の人、移民、退役軍人など、幅広い人を対象に。教育に重点。
・アドボカシー(市民運動、政策提言、ロビー活動)

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●パネルトーク(ヒルド氏、ヒラディック氏、関原剛氏(特定非営利活動法人かみえちご山里ファン倶楽部元専務理事))
・日本では、地方は病気(問題がある)だから治療が必要という文脈で語られることが多いがどう思うか?(関原氏)
・地方にはそれだけ可能性(機会、チャンス)があると思えばよい。(ヒラディック氏)
・「田舎は大変だから助けに来た」(呼ばれてもいないのに)という都市目線(上から目線)で地方に向かう人が多いことをどう思う?(関原氏)
・アメリカでも似たような傾向はある。地方はアメリカ経済の背骨であるにも関わらず。(ヒルド氏)

●リチャード・マッカーシー氏(スローフードUSA代表員)
・大きければ大きいほど良いという認識が蔓延。
・スローフードはゆっくり、楽しみながらがキーワード。
・搾取する経済から生成する経済への挑戦。漁業もその一つ。

●パネルトーク(マッカーシー氏、江守氏(一般社団法人日本食べる通信リーグ専務理事))
・一年前の現地ツアーでは、南部の貧困街という、見たこともない地域を一緒に見た。(江守氏)
・食べ物をどう届けるかだけではなく、消費者の価値観をどう変えるか?というチャレンジ。(江守氏)

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◆セッション2「日本の地域訪問を通じた経験・学び」
●田村淳一氏(一般社団法人Next Commons Lab理事)
・個別の社会課題の解決だけでなく、社会構造そのもののOSをつくれないか?にチャレンジ。
・NCL第1号遠野の紹介。
・3年で19名が都市部から遠野に移住してきたが、移住障壁を低くするために、一定の集団性、収入保証(地域おこし協力隊制度)を整えることを意識。
・NCLの拠点は全国10カ所まで拡大中。

●トーク(スタッカート氏、ヒルド氏、田村氏)
・小型の醸造所と大企業(キリン)のコラボは簡単だったのか?(スタッカート氏)
・元々、キリンは遠野のポップを扱っていた。加えて、日本のビール文化を盛り上げたいという目標を共有できた。(田村氏)
・マインドセットを変える、夢を諦めないために、どのような取り組みをしているのか?(ヒルド氏)
・女性が多いので、子育てサポート含めてチームメンバーで関わる。(田村氏)
・コミュニティの外を見ていることが印象的。(スタッカート氏)
・中だけにいると同質化してしまう。また、将来の流動性を生み出すためにも、外を見、外を動く。(田村氏)
・企業の意図を汲み取ることごできる現地のコーディネーターの有無がキーになる。

●江守敦史氏(一般社団法人日本食べる通信リーグ専務理事)
・1.5:98.5=日本における生産者と消費者の比率。
・生産者が減少していることはもちろん、つくる人と食べる人が離れてしまっていることが課題。
・食べる通信は、読む→食べる→つながるを生み出し、モノ→コトにチェンジ、共感→参加の回路をつなぐ。
・フランチャイズではなくリーグ方式。各地域の通信は、それぞれのオリジナル経営。
・地域創生においては、関係人口創出の入り口として注目されている。

●トーク(ライオンズ氏、ヒルド氏、江守氏)
・地縁という旧来型のコミュニティに属さない人が増えている。一方で、SNSを介した地図にないコミュニティの形成もある。(田村氏)
・食べる通信をネブラスカでも実現するには?ファーストステップは何をしたらよい?(ヒルド氏)
・自分たちの地域を愛し、自分たちのために、自分が頑張る人が必要。(田村氏)
・当初は東日本大震災の復興支援の文脈からスタート。(田村氏)

●関原剛氏(特定非営利活動法人かみえちご山里ファン倶楽部元専務理事)
・一日に300カ所の集落が消えている。
・RMO=Region Management Organization(地域経営組織)。
・理事の重要な役割は、他所から来た若者を地域住民から守ること。
・優等生の村が勝ち残る仕組み、優等生をマネする潮流から、平凡な村も生存できる社会へ。
・高齢者の健康年齢が伸びることで、莫大な行政コストの削減(60人×5年分の社会保障費約7億円)を実現した。
・3:7の地域運営、行政運営、クニの運営。

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●トーク(ライオンズ氏、マッカーシー氏、関原氏)
・食とのつながりの部分へのアドバイスは?(ライオンズ氏)
・生産者は生活者としての能力が非常に高い。食は非常に頭を使う。(関原氏)
・こだわり、デザイン、美学が素晴らしい。都市部で実行するとどうなると思うか?(マッカーシー氏)
・田舎だけでなく、都市部でもうまくいくコンセプトではないかと思う。(関原氏)
・高齢者は他の地域の高齢者との接点にも関心があるのか?
・そういう観点ではみたことがないので、自分も知りたい。(関原氏)
・児童生徒のUターン教育のポイントは?
・地域の偉人のことを教えてもダメ。美しいもの、地域の生存能力の高さを教えるのがよい。(関原氏)
・行政との連携は?
・正直、行政の動きは鈍い。でも、勉強会に課長級がみんなくるような時代の変化もある。(関原氏)

●林賢治氏(株式会社Founding Base共同代表取締役)
・他所ものがコミュニティづくりに関わる仕組み。
・自分の生活が好きか嫌いかが、コミュニティづくりの根源。
・人口はどうやっても減っていく。だからこそ、数から価値への転換が大事。

●トーク(ヒラディック氏、マッカーシー氏、林氏)
・これから観光に関してはどのような取り組みを?(ヒラディック氏)
・津和野は元々観光で食べてきた地域ではない。そのことを踏まえた上で考えていきたい。(林氏)
・地域おこし協力隊の制度を改善できるとしたらどうしたい?(マッカーシー氏)
・自分が地方創生大臣だったら、NCLやFBとのコラボに力を入れる。その上で、地域おこし協力隊の仕組みは仕組みとして有効活用を促す。(林氏)
・特別なスキルがある人はともかく、一般的にはマルチワーカーのスタイルが適当だろう。協力隊員の3年間のうちに、マルチワーカーとなるのに必要な出会い、仕事、ネタなどを見つけていけるかどうかが大事。(林氏)

以上
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