2006年11月11日(土)に開催された、
営利・非営利の大変革時代とNPO法人の未来
〜新会社法施行、公益法人改革、NPO 法人制度見直しの中で〜
(大阪NPO センター10 周年記念プレシンポジウム2)
のレポート第一弾です!
◆第1部 基調講演
(1)「公益法人制度改革、NPO 法人制度見直しの現状」
山岡義典氏(
法政大学教授、
NPO法人 日本NPOセンター副代表理事)
について、私なりにメモをまとめてみました。
【「公益法人制度改革、NPO 法人制度見直しの現状」(山岡義典氏)レポート】
■今日のテーマは「公益法人制度改革」と「NPO法人制度見直し」
・影響が大きいのは公益法人制度改革。
・1898年に施行された民法(公益法人制度)が110年ぶりに改正される。
■民間非営利セクターを構成する三層の組織類型
・縦軸は規模の大小、横軸は対象地域の広狭。
・任意団体(規模小、対象地域狭)と公益法人(規模大、対象地域広)の間を埋める法人制度が無かった。
・この溝を埋めたのがNPO法人制度。
■公益法人制度改革の背景
・医師会、経団連、学士会などの業界団体のように、相互扶助を目的とした、公益性の少ない団体(非営利非公益団体)をカバーする法人制度がなかったので、みな公益法人の枠の中に取り込まれていた。
・これらの団体は中間法人法でカバーできるが、すでに公益法人としての地位と既得権益が確立されている。
・市民活動団体を対象とした自由度の高い法人制度の欠如は、NPO法でほぼ解決。
・主務官庁制による官民癒着(天下り)の社会問題化し、行政改革の一環として浮上した。
■公益法人制度改革の抜本改革の経緯
・公益法人制度改革は、行政改革の流れの中から閣議立法(閣議決定)へと発展。
・一方でNPO法は議員立法。
・中間法人制度は法務省民事局からという一番オーソドックスな手続き。
■公益法人制度改革関連3法案の概念
・現行は公益法人(社団、財団)、中間法人という構成。
・改革後は公益法人(社団、財団)と一般法人(社団、財団)という構成。
・一般法人はなぜ一般という名称なのか?
・利益の配分はできないが、解散時にしかるべき手続きを取ることで利益配分が可能。つまり、純粋な非営利ではない。この点について行革推進本部がこだわり、名称を一般とした。
■新しい公益法人制度における税制措置の概念
・税制措置レベルの4段階。
・レベル1:原則課税
・レベル2:原則非課税
・レベル3:原則非課税+みなし寄付+軽減税率+金融資産収入非課税
・レベル4:原則非課税+みなし寄付+軽減税率+金融資産収入非課税+寄付金控除
・現行では、中間法人はレベル1、公益法人はレベル3、特定公益増進法人はレベル4、NPO法人はレベル2、認定NPO法人はレベル3〜4。
・新法では、一般法人はレベル1〜2、公益法人はレベル4。
・一般法人になる公益法人はレベルが3から1に下がるので、税制措置が大きく変わる。
・公益認定要件のうち、一番分かりやすいのは、公益目的事業の費用の割合が50%以上となること。
■新しい公益法人制度では中間支援ができる公益法人は存在しない?
・新しい公益法人制度の別表に含まれる対象分野には、団体の運営や活動に関する連絡・助言・援助という項目がない。
・そのまま解釈すれば、新しい公益法人制度では公益法人は中間支援はできないということ。
■選択肢としての新公益法人制度とNPO法人制度
・新公益法人とNPO法人のどちらが選択肢として魅力的かは、公益認定基準の難易度と税制措置の内容に左右される。
■NPO法の課題
・認証は受けたのに登記しない団体をどう扱うか?
・情報公開をきちんとしていない団体をどう扱うか?認証の取り消し?
・認証後から最初の事業報告までの期間の情報公開をどうするか?
・法人名称をどうするか?
・社員数の要件(現在は10名)をどうするか?
【大阪NPO センター10 周年記念プレシンポジウム2 プログラム】
■タイトル
営利・非営利の大変革時代とNPO法人の未来
〜新会社法施行、公益法人改革、NPO 法人制度見直しの中で〜
■開催趣旨(大阪NPOセンターのHPより引用)
新会社法施行、公益法人改革など営利、非営利分野における代表的な法人制度が抜本的に改革された。そして現在、第20 次国民生活審議会総合企画部会においてNPO 法人制度の見直しが検討されている。
NPO 法施行から間もなく8年を迎え、当時と比較して市民活動は全国各地で大きく展開されるようになったが、市民の「営利」「非営利」に対する捉え方は多様化し、「営利」「非営利」の境界は曖昧となっている。例えば、「コミュニティ・ビジネス」にみられるような、ビジネス的手法を用いた社会的事業を展開する動き、また、法人化の際に株式会社、企業組合、LLC など「営利」とみなされる法形態を選択することもみられる。一方、営利事業を中心とする企業においては、CSR を重視し、社会的事業活動に関与することが当然視されつつある。
本シンポジウムでは、現在社会的事業を展開されている実践家と学識経験者を招き、「営利」「非営利」の境界が曖昧となるなかで、日本の非営利セクターの将来像について検討する。
■日時
2006年11月11日(土)13:00〜17:00
■会場
大阪弁護士会新会館
(大阪市北区西天満1−12−5)
■プログラム
◆第1部 基調講演
(1)「公益法人制度改革、NPO 法人制度見直しの現状」
山岡義典氏(
法政大学教授、
NPO法人 日本NPOセンター副代表理事)
(2)「新会社法の施行と法人制度からみる「営利」「非営利」の境界」
三木秀夫氏(弁護士、
NPO法人 大阪NPOセンター理事)
(3)「コミュニティビジネス支援報告」
池田太八氏(
社団法人 大阪青年会議所経済活性化室コミュニティビジネス創造委員会委員長)
◆第2部 パネルディスカッション
[パネリスト]
(1)小多 美恵子氏(
ミエちゃん工房企業組合代表)
(2)佐野 章二氏(
有限会社 ビッグイシュー日本代表)
(3)村田 早耶香氏(
NPO法人 かものはしプロジェクト代表)
(4)三木 秀夫氏(弁護士、
NPO法人 大阪NPOセンター理事)
(5)山岡 義典氏(
法政大学教授、
NPO法人 日本NPOセンター副代表理事)
[コーディネーター]
初谷勇氏(
大阪商業大学総合経営学部教授)
■主催
NPO法人 大阪NPOセンター
■後援
(1)
淡海ネットワークセンター
(2)
社会福祉法人 大阪ボランティア協会
(3)
NPO法人 きょうとNPOセンター
(4)
NPO法人 コミュニティ・サポートセンター神戸
(5)
NPO法人 市民活動センター神戸
(6)
NPO法人 奈良NPOセンター
(7)
NPO法人 わかやまNPOセンター
(8)
社団法人 大阪青年会議所
以上