CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る
« ■CSRセミナー | Main | ■中間支援組織関連»
目 次
http://blog.canpan.info/kaizokudan/index1_0.rdf
http://blog.canpan.info/kaizokudan/index2_0.xml
Google

CANPAN全体
このブログの中
<< 2019年03月 >>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
リンク集
月別アーカイブ
【レポート】CSR学習会「地域の企業が本気でCSRしなきゃいけない10の理由」in和歌山 [2009年03月14日(Sat)]
昨日、和歌山県和歌山市で、わかやまNPOセンターさん主催により、

CSR学習会「地域の企業が本気でCSRしなきゃいけない10の理由」in和歌山

が開催されました。

この学習会には、23名(荻上カウントで)の方にご参加いただきました。
みなさま、どうもありがとうございました!

【一言】
今回の和歌山でのCSR学習会で、2008年度にIIHOEさんと一緒に推進してきた「地域・テーマ公益ポータル推進プロジェクト」でのワークショップはすべて終了となりました。

全国18の中間支援組織のみなさんとともに、「情報開示・NPOと自治体の協働、CSR」という3つのテーマで41回におよぶワークショップを開催しました。

あらためて、このプロジェクトにご協力をいただきました、IIHOEのみんさん、そして全国各地の中間支援組織のみなさんに厚く感謝申し上げます。

それでは、最終回となる和歌山の勉強会のレポートをお送りします。

【レポート】
■講義「地域の会社が本気でCSRしなきゃいけない10の理由」
川北秀人さん(IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]



○IIHOEとは?
・市民団体の運営のお手伝いをしている。特定の地域ではなく、各地を飛び回っている(流しの支援センター)。
・年間の予算規模は約5500万円。そのうちの6割は市民団体の運営サポートから。2割は行政の協働、2割は企業のCSRなど。

○CSRレポートについて
・日本の企業でCSRレポートを出しているのは1000社くらい。
・CSRレポートを読むときには、まずは目次に目を通してほしい。その企業がレポートで何を伝えようとしているのかが分かる。
・パンフとレポートの違いは何か?パンフは自分たちに都合が良いことだけ書けばよいが、レポートは不都合なことも書く必要がある。
・CSRレポートの末尾には第三者意見がある場合がある。
・監査と第三者意見の違いは何か?監査は報告内容の正否を問うが、第三者意見は取り組みそのものについて問うもの。
・前年度の第三者意見に対して、翌年度にどう取り組めたのかの回答も求めている。

○CSRとは?
・CSRは社会責任全般のことで社会貢献活動ではない。
・CSR活動は×(頭痛が痛いというの一緒)、CSRの取り組みが○。
・CSRは企業の社会における全ての責任のこと。社会的(っぽい)責任ではない。
・大きな会社には大きな期待と責任が、小さな会社にも小さな期待と責任が。すべての会社に責任があるということであり、できるできないという話ではない。
・CSRは、地域の企業が地域で生き残るために必要な、すべてのこと。
・船場吉兆や赤福も、法律違反が問題だったのではなく、消費者の信頼を裏切ったことが社会問題になった。
・なぜ障害者を雇用するのか?社会貢献のためではなく、それが自社の利益につながり、生き残ることに必要だと判断したため。
・リーバイスは途上国で児童労働の問題が起きたときに、法律を超えた対応(教育機会の提供)をした。
・一方でナイキは、児童労働しない宣言をしたが、翌年に監査を行ったらまだそのままだったので、不買運動が広がった。
・ユニクロの障害者雇用率は7.3%。これは法律を超えた取り組みだが、あくまでも本業の売り上げを考えてのこと。

○法律を超えた社会責任を果たす
・法律の変化よりも社会の変化の方が早い。
・安全と安心は異なる。
・安全であることを主張しても安心に結びつくとは限らない。安心はお互いの関係性に基づくもの。
・原発で事故があった後に、企業側が安全です安全ですと言っても、地域住民は安心と重うとは限らない。
・白い恋人も事件後に品質管理を徹底しているからこそ消費者の信頼を回復してきた。
・対話を通じて責任範囲を確認し、期待に応えていく。
・お互いの関係性を築くためにも、不都合なことも含めて日頃から情報開示していくことが必要。
・社会変化の激しい時代だからこそ、まずはしっかりと守りのCSR(華やかさがないが大事なこと)に取り組む。

○CSRからSRへ(ISO26000)
・ISO26000が2010年に発効予定。
・CSRからSR(すべての組織の社会責任)へ。
・産業界、NPO、消費者、労働者の代表が策定に参加している。
・自主目標設定、自主取り組み、自主開示して社会に評価、という自主性を基本とするガイドライン。
・この自主性という考え方は、日本の産業界が提案したこと。だからこそ、自信を持って、責任を持って向き合ってもらいたい。
・NPO自身も社会責任を果たしているのか?が問われる時代がやってくる。

○本気でCSRしなきゃいけない10の理由
・守りのCSR(それをしないと会社の持続が危うくなる)と攻めのCSR(それをすることで会社の強みを高めることができる)。
・CSRで大事なことの一つが関係者の関係性を良い状態で維持すること。そして、この関係性は中小企業ほどCSRは取り組みやすい。
・自治体も本気でSRに取り組まないと生き残れない。(暮らしやすい、働きやすい、育ちやすいまちとそうでないまちの差が大きくなる)
・コンプライアンスは法令遵守だけでなく、法令と期待にきちんと応えること。

○どう始めるか?どう進めるか?
・CSRは小さな会社ほど関係者が少ないので取り組みを始めやすい。
・まずは本業の基盤の強化、持続性向上につながるところに目を向ける。
・日本でもっとも進んだ取り組みをしているのはデンソー。デンソーは現場で小集団活動がきちんと機能しているから。
・CSRは伊達や酔狂で取り組むものではなく、本業を守り抜くために取り組むもの。
・千葉県の大里綜合管理の取り組みや山口県のミチガミ医院の取り組み。
・朝日酒造(久保田)の取り組みも社員自らが始めみんなで取り組んでいる。
・ただし、これは自然保護が目的ではなく、久保田というブランドを存続していくために自然保護が必要だったから。
・運送会社でのエコ安全ドライブの取り組み。エコドライブに取り組んだら、結果的に事故が半分に減った。そして事故が減ったので保険料が大幅に下がった。
・本業をいかに生きながらえさせるかが柱になり、そのために従業員が本気で取り組める。
・同業他社と一緒に取り組むこと、あるいは地域の他者と一緒に取り組むことで、結果的にお互いの利益や存続につながることもある。
・NPOは課題解決の専門家。企業は地域のNPOのユーザーになってもらいたい。


■話題提供「地域の企業のCSR推進を応援するウェブサイトのご紹介」
荻上健太郎日本財団CANPAN運営事務局)



■ワークショップ(身の丈からCSRを実践するために世界一簡単なSRレポートをつくってみよう!)



○個人ワーク
・A3用紙を二つ折りし、1枚目の上半分「社名(団体名)、企業理念・行動原則、事業概要、事業の経緯」、2枚目の下半分に「安全に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」、裏の上半分に「人権・健康に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」、裏の下半分に「環境に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」を書いてみる。

○グループワーク
・他社・他者のつくったレポートを読んで、第三者意見を書いてみよう。
・付箋(企業の方:緑、市民団体の方:ピンク、行政の方:黄色)に「助言・提案」「気付きを与える質問」を書く。
・もらった付箋をもとに意見交換(=ステークホルダーダイアローグ)。

○川北さんからコメント
・せっかくなので課題も記載するようにした方がよい。
・出来てることも出来てないことも書くことが次につながる。
・紙、ゴミ、電気は環境負荷でカウント取れる基本項目。
・小集団活動にすることで従業員一人一人が自分のこととして認識できるようになる。
・木材資源の豊かな和歌山では県内材の活用をもっと考えてほしい。コスト的には厳しいのは分かっているが、CO2排出量的には有利。これを顧客にもアピールしていく。
・屋上緑化や壁面緑化では実りがありかつ国内植物(サツマイモやゴーヤなど)で。
・時短勤務などのワークライフバランスに本気で取り組むなら、まずは現場に意志決定の権限をおろすこと。
・月曜日朝や夕方以降の会議を減らすことがワークライフバランスに効果を発揮する。


■開催要項
開催要項はこちら(PDFファイル)

以上
【レポート】2009年・企業とNPOがともに考えるCSRセミナーin札幌(2009年2月23日開催) [2009年02月24日(Tue)]
昨日、北海道札幌市で、北海道NPOサポートセンターさん主催により、

2009年・企業とNPOがともに考えるCSRセミナーin札幌
〜世界一簡単なCSR報告書の作り方〜


が開催されました。

このセミナーには、40名(荻上カウントで)の方にご参加いただきました。
みなさま、どうもありがとうございました!

【一言】
札幌のセミナーには、神戸から16時間の移動でようやくたどり着けたこともあり、特別な感慨がありました!

今回は、地元札幌を中心に多くの企業の方にもご参加いただきましたので、苦労した甲斐があったなぁと、自分勝手な都合ながらしみじみ感じました。

【レポート】
2009年・企業とNPOがともに考えるCSRセミナーin札幌
〜世界一簡単なCSR報告書の作り方〜


■講義「地域の会社が本気でCSRしなきゃいけない10の理由」
川北秀人さん(IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]



○IIHOEとは?
・市民団体の運営のお手伝いをしている。特定の地域ではなく、各地を飛び回っている(流しの支援センター)。
・年間の予算規模は約5500万円。そのうちの6割は市民団体の運営サポートから。2割は行政の協働、2割は企業のCSRなど。

○CSRレポートについて
・日本の企業でCSRレポートを出しているのは1000社くらい。
・CSRレポートを読むときには、まずは目次に目を通してほしい。その企業がレポートで何を伝えようとしているのかが分かる。
・パンフとレポートの違いは何か?パンフは自分たちに都合が良いことだけ書けばよいが、レポートは不都合なことも書く必要がある。
・CSRレポートの末尾には第三者意見がある場合がある。
・監査と第三者意見の違いは何か?監査は報告内容の正否を問うが、第三者意見は取り組みそのものについて問うもの。
・前年度の第三者意見に対して、翌年度にどう取り組めたのかの回答も求めている。

○CSRとは?
・CSRは社会責任全般のことで社会貢献活動ではない。
・CSR活動は×(頭痛が痛いというの一緒)、CSRの取り組みが○。
・CSRは企業の社会における全ての責任のこと。社会的(っぽい)責任ではない。
・大きな会社には大きな期待と責任が、小さな会社にも小さな期待と責任が。すべての会社に責任があるということであり、できるできないという話ではない。
・CSRは、地域の企業が地域で生き残るために必要な、すべてのこと。
・船場吉兆や赤福も、法律違反が問題だったのではなく、消費者の信頼を裏切ったことが社会問題になった。
・なぜ障害者を雇用するのか?社会貢献のためではなく、それが自社の利益につながり、生き残ることに必要だと判断したため。
・リーバイスは途上国で児童労働の問題が起きたときに、法律を超えた対応(教育機会の提供)をした。
・一方でナイキは、児童労働しない宣言をしたが、翌年に監査を行ったらまだそのままだったので、不買運動が広がった。
・ユニクロの障害者雇用率は7.3%。これは法律を超えた取り組みだが、あくまでも本業の売り上げを考えてのこと。

○法律を超えた社会責任を果たす
・法律の変化よりも社会の変化の方が早い。
・安全と安心は異なる。
・安全であることを主張しても安心に結びつくとは限らない。安心はお互いの関係性に基づくもの。
・原発で事故があった後に、企業側が安全です安全ですと言っても、地域住民は安心と重うとは限らない。
・白い恋人も事件後に品質管理を徹底しているからこそ消費者の信頼を回復してきた。
・対話を通じて責任範囲を確認し、期待に応えていく。
・お互いの関係性を築くためにも、不都合なことも含めて日頃から情報開示していくことが必要。
・社会変化の激しい時代だからこそ、まずはしっかりと守りのCSR(華やかさがないが大事なこと)に取り組む。

○CSRからSRへ(ISO26000)
・ISO26000が2010年に発効予定。
・CSRからSR(すべての組織の社会責任)へ。
・産業界、NPO、消費者、労働者の代表が策定に参加している。
・自主目標設定、自主取り組み、自主開示して社会に評価、という自主性を基本とするガイドライン。
・この自主性という考え方は、日本の産業界が提案したこと。だからこそ、自信を持って、責任を持って向き合ってもらいたい。
・NPO自身も社会責任を果たしているのか?が問われる時代がやってくる。
・ISOの範囲はとてつもなく広い。
・ネスレは以前にアフリカで粉ミルク販売の大キャンペーンを展開したが、不衛生な水しか入手できない人たちへの配慮がなかった。

○本気でCSRしなきゃいけない10の理由
・守りのCSR(それをしないと会社の持続が危うくなる)と攻めのCSR(それをすることで会社の強みを高めることができる)。
・CSRで大事なことの一つが関係者の関係性を良い状態で維持すること。そして、この関係性は中小企業ほどCSRは取り組みやすい。
・自治体も本気でSRに取り組まないと生き残れない。(暮らしやすい、働きやすい、育ちやすいまちとそうでないまちの差が大きくなる)
・コンプライアンスは法令遵守だけでなく、法令と期待にきちんと応えること。

○どう始めるか?どう進めるか?
・CSRは小さな会社ほど関係者が少ないので取り組みを始めやすい。
・まずは本業の基盤の強化、持続性向上につながるところに目を向ける。
・日本でもっとも進んだ取り組みをしているのはデンソー。デンソーは現場で小集団活動がきちんと機能しているから。
・CSRは伊達や酔狂で取り組むものではなく、本業を守り抜くために取り組むもの。
・千葉県の大里綜合管理の取り組みや山口県のミチガミ医院の取り組み。
・朝日酒造(久保田)の取り組みも社員自らが始めみんなで取り組んでいる。
・ただし、これは自然保護が目的ではなく、久保田というブランドを存続していくために自然保護が必要だったから。
・運送会社でのエコ安全ドライブの取り組み。エコドライブに取り組んだら、結果的に事故が半分に減った。そして事故が減ったので保険料が大幅に下がった。
・本業をいかに生きながらえさせるかが柱になり、そのために従業員が本気で取り組める。
・同業他社と一緒に取り組むこと、あるいは地域の他者と一緒に取り組むことで、結果的にお互いの利益や存続につながることもある。
・企業は地域のNPOのユーザーになってもらいたい。

■事例報告その1「北海道内でのCSR事例」
加納尚明さん(札幌市市民自治推進室



・NPO法人札幌チャレンジドから市役所に出向中。
・地元企業71企業を訪問しマーケティング調査を実施。
・札幌企業市民活動研究会(通称:さっぽろまちづくり研究会)を設立。
・企業にも無理なく企業市民として活動に参加してもらいたいが、そのためにはアイデアが勝負。
・元気ショップの応援団に企業にもなってもらいたいと考え、元気ショップの存在を知ってらもうための説明をしてチラシを置いてもらうように働きかけた。
・明治安田生命とイオン北海道の2社が協力してくれた。
・札幌市役所の13階南側に市民自治推進室があるので気軽に連絡してほしい。

■事例報告その2「北海道内でのCSR事例」
石井さん(合資会社neeth

・網走の株式会社丸力朝倉商店の事例。
・産業廃棄物になった魚(ほっけ)を加工食品化(「雪ぼっけ」という商品名)。
・社会貢献ではなく本業の経営課題に対する思いから取り組みを開始した。
・小ぼっけは食用としては活用されないという状況に対するもったいという認識。
・海洋環境を守らないと水産資源が消えてしまうということへの認識。
・地元に雇用の場がなく若者が去っていく、障害をもっている人が働けないという状況。
・産地偽装疑惑などで業界全体に激震が走っていた。
・雪ぼっけの売り上げの1%を海洋資源の保護への寄付へ。
・初年度の取り組みのコストは1500万円。次年度にはコスト回収できそうな状況。
・スタートしてはうまくいってるが、まだ認知度が低く、ムーブメントにもなっていないのが課題。

○川北さんから
・業種別の取り組みをまとめるような動きがあってもよいのでは。
・札幌市も発注者側の強みをうまく活用するとよい。

■話題提供「地域の企業のCSR推進を応援するウェブサイトのご紹介」
上健太郎日本財団CANPAN運営事務局)



■ワークショップ(身の丈からCSRを実践するために世界一簡単なSRレポートをつくってみよう!)
○個人ワーク
・A3用紙を二つ折りし、1枚目の上半分「社名(団体名)、企業理念・行動原則、事業概要、事業の経緯」、2枚目の下半分に「安全に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」、裏の上半分に「人権・健康に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」、裏の下半分に「環境に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」を書いてみる。

○グループワーク
・他社・他者のつくったレポートを読んで、第三者意見を書いてみよう。
・付箋(企業の方:緑、市民団体の方:ピンク、行政の方:黄色)に「助言・提案」「気付きを与える質問」を書く。
・もらった付箋をもとに意見交換(=ステークホルダーダイアローグ)。

○川北さんからコメント
・せっかくなので課題も記載するようにした方がよい。
・出来てることも出来てないことも書くことが次につながる。



■質疑応答
Q.大企業には様々な経営資源があると思うが、どうアプローチすればよいのか?
A.NPOは私たちを応援してくださいというアプローチはだめ。これは恵んでくれというのと変わらない。
経団連も協働という考え方を重視している。どちらかからの一方的な関係ではなく、ともに課題を解決するために手を結ぶという考え方。
日産がワークライフバランスに取り組むのは、車の購入時の意志決定に助成が関わるのは6割もあるから。販売店にも助成の社員が必要だということに気がついた。

Q.協働といいつつ行政はNPOを下請け化しているこの状況は?
A.個別の事象ではなく、手続きそのものを事前に合意することで対抗していく。
合意は紙にすること、記録が残る形式(文書やメール)でのやり取りをすることなど。

■開催要項
開催要項はこちら

以上
【レポート】 CSRセミナーin盛岡「地域で信頼される企業であるための経営戦略、企業が持続発展するCSRとは!?」(2009年2月18日開催) [2009年02月19日(Thu)]
昨日、岩手県盛岡市で、いわてNPOセンターさん主催により、

CSRセミナーin盛岡
地域で信頼される企業であるための経営戦略
企業が持続発展するCSRとは!?


が開催されました。

このセミナーには、14名(荻上カウントで)の方にご参加いただきました。
みなさま、どうもありがとうございました!


【一言】
実は。。。開催直前まで参加申し込みが少なく、開催が危ぶまれていました。

でも、ふたを開けてみれば14名のご参加をいただき、無事に開催することができました。
開催にご尽力いただいたいわてNPOセンターさんに深謝です!

ところで、ポータルプロジェクトの関連で全国でワークショップを開催してきましたが、岩手の特徴は「とても静かでまじめな雰囲気」ということです。

県民性なのか?

とも思いましたが、どうも会場も雰囲気に影響を与えているようです。
といいますのが、岩手のセミナーは会場が広いので、なんとなくお互いに距離感を感じてしまいやすいようなんですね。


【レポート】
CSRセミナーin盛岡
地域で信頼される企業であるための経営戦略
企業が持続発展するCSRとは!?


■講義「地域の会社が本気でCSRしなきゃいけない10の理由」
川北秀人さん(IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]



○IIHOEとは?
・市民団体の運営のお手伝いをしている。特定の地域ではなく、各地を飛び回っている(流しの支援センター)。
・年間の予算規模は約5500万円。そのうちの6割は市民団体の運営サポートから。2割は行政の協働、2割は企業のCSRなど。

○CSRレポートについて
・日本の企業でCSRレポートを出しているのは1000社くらい。
・CSRレポートを読むときには、まずは目次に目を通してほしい。その企業がレポートで何を伝えようとしているのかが分かる。
・パンフとレポートの違いは何か?パンフは自分たちに都合が良いことだけ書けばよいが、レポートは不都合なことも書く必要がある。
・CSRレポートの末尾には第三者意見がある場合がある。
・監査と第三者意見の違いは何か?監査は報告内容の正否を問うが、第三者意見は取り組みそのものについて問うもの。
・前年度の第三者意見に対して、翌年度にどう取り組めたのかの回答も求めている。

○CSRとは?
・CSRは社会責任全般のことで社会貢献活動ではない。
・CSR活動は×(頭痛が痛いというの一緒)、CSRの取り組みが○。
・CSRは企業の社会における全ての責任のこと。社会的(っぽい)責任ではない。
・大きな会社には大きな期待と責任が、小さな会社にも小さな期待と責任が。すべての会社に責任があるということであり、できるできないという話ではない。
・CSRは、地域の企業が地域で生き残るために必要な、すべてのこと。
・船場吉兆や赤福も、法律違反が問題だったのではなく、消費者の信頼を裏切ったことが社会問題になった。
・なぜ障害者を雇用するのか?社会貢献のためではなく、それが自社の利益につながり、生き残ることに必要だと判断したため。
・リーバイスは途上国で児童労働の問題が起きたときに、法律を超えた対応(教育機会の提供)をした。
・一方でナイキは、児童労働しない宣言をしたが、翌年に監査を行ったらまだそのままだったので、不買運動が広がった。

○法律を超えた社会責任を果たす
・法律の変化よりも社会の変化の方が早い。
・安全であることを主張しても安心に結びつくとは限らない。安心はお互いの関係性に基づくもの。
・原発で事故があった後に、企業側が安全です安全ですと言っても、地域住民は安心と重うとは限らない。
・白い恋人も事件後に品質管理を徹底しているからこそ消費者の信頼を回復してきた。
・対話を通じて責任範囲を確認し、期待に応えていく。
・お互いの関係性を築くためにも、不都合なことも含めて日頃から情報開示していくことが必要。
・社会変化の激しい時代だからこそ、まずはしっかりと守りのCSR(華やかさがないが大事なこと)に取り組む。

○CSRからSRへ(ISO26000)
・ISO26000が2010年に発効予定。
・CSRからSR(すべての組織の社会責任)へ。
・産業界、NPO、消費者、労働者の代表が策定に参加している。
・自主目標設定、自主取り組み、自主開示して社会に評価、という自主性を基本とするガイドライン。
・この自主性という考え方は、日本の産業界が提案したこと。だからこそ、自信を持って、責任を持って向き合ってもらいたい。
・NPO自身も社会責任を果たしているのか?が問われる時代がやってくる。
・ISOの範囲はとてつもなく広い。

○本気でCSRしなきゃいけない10の理由
・守りのCSR(それをしないと会社の持続が危うくなる)と攻めのCSR(それをすることで会社の強みを高めることができる)。
・ユニクロの障害者雇用率は7.3%。これは法律を超えた取り組み。
・CSRで大事なことの一つが関係者の関係性を良い状態で維持すること。そして、この関係性は中小企業ほどCSRは取り組みやすい。
・自治体も本気でSRに取り組まないと生き残れない。(暮らしやすい、働きやすい、育ちやすいまちとそうでないまちの差が大きくなる)
・コンプライアンスは法令遵守だけでなく、法令と期待にきちんと応えること。

○どう始めるか?どう進めるか?
・CSRは小さな会社ほど関係者が少ないので取り組みを始めやすい。
・まずは本業の基盤の強化、持続性向上につながるところに目を向ける。
・日本でもっとも進んだ取り組みをしているのはデンソー。デンソーは現場で小集団活動がきちんと機能しているから。
・CSRは伊達や酔狂で取り組むものではなく、本業を守り抜くために取り組むもの。
・千葉県の大里綜合管理の取り組みや山口県のミチガミ医院の取り組み。
・朝日酒造(久保田)の取り組みも社員自らが始めみんなで取り組んでいる。
・ただし、これは自然保護が目的ではなく、久保田というブランドを存続していくために自然保護が必要だったから。
・運送会社でのエコ安全ドライブの取り組み。エコドライブに取り組んだら、結果的に事故が半分に減った。そして事故が減ったので保険料が大幅に下がった。
・本業をいかに生きながらえさせるかが柱になり、そのために従業員が本気で取り組める。
・同業他社と一緒に取り組むこと、あるいは地域の他者と一緒に取り組むことで、結果的にお互いの利益や存続につながることもある。
・企業は地域のNPOのユーザーになってもらいたい。

■話題提供「地域の企業のCSR推進を応援するウェブサイトのご紹介」
荻上健太郎日本財団CANPAN運営事務局)


■情報提供「企業のためのNPO紹介」
早坂良和さん(いわてNPOセンター

・企業のための岩手県内のNPOリストを3月末までに冊子として作成予定。
・NPOニュースいわてとは、岩手日報社といわてNPOセンターの協働で、毎月最終週にカラー一面をNPO紹介の場として提供してもらっている。
・このNPOニュースいわての内容をブログ(http://blog.canpan.info/iwate-npo/)でも発信中。


■ワークショップ(身の丈からCSRを実践するために世界一簡単なSRレポートをつくってみよう!)

○個人ワーク
・A3用紙を二つ折りし、1枚目の上半分「社名(団体名)、企業理念・行動原則、事業概要、事業の経緯」、2枚目の下半分に「安全に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」、裏の上半分に「人権・健康に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」、裏の下半分に「環境に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」を書いてみる。

○グループワーク
・他社・他者のつくったレポートを読んで、第三者意見を書いてみよう。
・付箋(企業の方:緑、市民団体の方:ピンク、行政の方:黄色)に「助言・提案」「気付きを与える質問」を書く。
・もらった付箋をもとに意見交換(=ステークホルダーダイアローグ)。

○川北さんからコメント
・せっかくなので課題も記載するようにした方がよい。
・課題を書くとそれに対してコメント、ヒントをもらえる可能性も高くなる。
・北国、雪国ならではの取り組みがあれば、絶対に書いた方がよい。また名刺にも書いた方がよい。
・山口県の安成工務店の取り組み。
・積水ハウスの5本の木の取り組み。
・JALの機体の着氷を融雪する取り組みやゴミ削減(コーヒー用のミルクと砂糖を別にする)の取り組み。
・BAは社会責任を進めるためにお客さんにも荷物を減らすことに協力してくれるように呼びかけている。
・自社内、業界内、地域内、さらに広がりをもって取り組んでもらいたい。

■開催要項
開催要項はこちら(PDFファイル)

以上
【レポート】地域でCSR・SRをすすめるためのセミナーin広島(2009年2月10日開催) [2009年02月11日(Wed)]
昨日、広島県広島市で、ひろしまNPOセンターさん主催により、

地域でCSR・SRをすすめるためのセミナーin広島
「地域の会社が本気でCSRをしなきゃいけない10の理由」


が開催されました。

このセミナーには、18名(荻上カウントで)の方にご参加いただきました。
みなさま、どうもありがとうございました!

【一言】
今回の講座で事例発表いただいた重富寛さんが、なんと次の日にCANPANブログを開設してくださいました!

重富さんのブログ
PTA会長の徒然日記

これまで各地でCSRセミナーを開催してきましたが、こんなに速効でご縁が広がったのはたぶん初めてです。感謝感謝!


【レポート】
地域でCSR・SRをすすめるためのセミナーin広島
「地域の会社が本気でCSRをしなきゃいけない10の理由」


■講義「地域の会社が本気でCSRしなきゃいけない10の理由」
川北秀人さん(IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]



○CSRレポートについて
・日本の企業でCSRレポートを出しているのは1000社くらい。
・CSRレポートを読むときには、まずは目次に目を通してほしい。その企業がレポートで何を伝えようとしているのかが分かる。
・パンフとレポートの違いは何か?パンフは自分たちに都合が良いことだけ書けばよいが、レポートは不都合なことも書く必要がある。
・CSRレポートの末尾には第三者意見がある場合がある。
・監査と第三者意見の違いは何か?監査は報告内容の正否を問うが、第三者意見は取り組みそのものについて問うもの。
・前年度の第三者意見に対して、翌年度にどう取り組めたのかの回答も求めている。

○CSRとは?
・CSRは社会責任全般のことで社会貢献活動ではない。
・CSR活動は×(頭痛が痛いというの一緒)、CSRの取り組みが○。
・CSRは企業の社会における全ての責任のこと。社会的(っぽい)責任ではない。
・大きな会社には大きな期待と責任が、小さな会社にも小さな期待と責任が。すべての会社に責任があるということであり、できるできないという話ではない。
・CSRは、地域の企業が地域で生き残るために必要な、すべてのこと。
・船場吉兆や赤福も、法律違反が問題だったのではなく、消費者の信頼を裏切ったことが社会問題になった。
・なぜ障害者を雇用するのか?社会貢献のためではなく、それが自社の利益につながり、生き残ることに必要だと判断したため。
・リーバイスは途上国で児童労働の問題が起きたときに、法律を超えた対応(教育機会の提供)をした。
・一方でナイキは、児童労働しない宣言をしたが、翌年に監査を行ったらまだそのままだったので、不買運動が広がった。

○法律を超えた社会責任を果たす
・法律の変化よりも社会の変化の方が早い。
・安全であることを主張しても安心に結びつくとは限らない。安心はお互いの関係性に基づくもの。
・対話を通じて責任範囲を確認し、期待に応えていく。
・お互いの関係性を築くためにも、不都合なことも含めて日頃から情報開示していくことが必要。
・社会変化の激しい時代だからこそ、まずはしっかりと守りのCSR(華やかさがないが大事なこと)に取り組む。

○CSRからSRへ(ISO26000)
・ISO26000が2010年に発効予定。
・CSRからSR(すべての組織の社会責任)へ。
・産業界、NPO、消費者、労働者の代表が策定に参加している。
・自主目標設定、自主取り組み、自主開示して社会に評価、という自主性を基本とするガイドライン。
・この自主性という考え方は、日本の産業界が提案したこと。だからこそ、自信を持って、責任を持って向き合ってもらいたい。
・NPO自身も社会責任を果たしているのか?が問われる時代がやってくる。
・ISOの範囲はとてつもなく広い。

○本気でCSRしなきゃいけない10の理由
・守りのCSR(それをしないと会社の持続が危うくなる)と攻めのCSR(それをすることで会社の強みを高めることができる)。
・ユニクロの障害者雇用率は7.3%。これは法律を超えた取り組み。
・CSRで大事なことの一つが関係者の関係性を良い状態で維持すること。そして、この関係性は中小企業ほどCSRは取り組みやすい。
・自治体も本気でSRに取り組まないと生き残れない。(暮らしやすい、働きやすい、育ちやすいまちとそうでないまちの差が大きくなる)

○どう始めるか?どう進めるか?
・CSRは小さな会社ほど関係者が少ないので取り組みを始めやすい。
・まずは本業の基盤の強化、持続性向上につながるところに目を向ける。
・日本でもっとも進んだ取り組みをしているのはデンソー。デンソーは現場で小集団活動がきちんと機能しているから。
・CSRは伊達や酔狂で取り組むものではなく、本業を守り抜くために取り組むもの。
・千葉県の大里綜合管理の取り組みや山口県のミチガミ医院の取り組み。
・朝日酒造(久保田)の取り組みも社員自らが始めみんなで取り組んでいる。
・ただし、これは自然保護が目的ではなく、久保田というブランドを存続していくために自然保護が必要だったから。
・運送会社でのエコ安全ドライブの取り組み。エコドライブに取り組んだら、結果的に事故が半分に減った。そして事故が減ったので保険料が大幅に下がった。
・本業をいかに生きながらえさせるかが柱になり、そのために従業員が本気で取り組める。
・同業他社と一緒に取り組むこと、あるいは地域の他者と一緒に取り組むことで、結果的にお互いの利益や存続につながることもある。
・企業は地域のNPOのユーザーになってもらいたい。


■事例報告その1「地域の企業のCSR実践事例」
森浩昭さん(料亭久里川

僕らのアトリエの取り組み紹介
・「誰も損をしない福祉」を目指す。
・個々の事業よりも作業所と企業をお互いに得する形でつなぐコーディネートが重要。


■事例報告その2「地域の企業のCSR実践事例」
重富寛さん(居酒屋 四斗平

・PTAに関わり、現在は広島市のPTA会長をしている。
・お父さんの地域活動への参加があまりにも少ない。


■話題提供「地域の企業のCSR推進を応援するウェブサイトのご紹介」
荻上健太郎日本財団CANPAN運営事務局)


■ワークショップ(身の丈からCSRを実践するために世界一簡単なSRレポートをつくってみよう!)
○個人ワーク
・A3用紙を二つ折りし、1枚目の上半分「社名(団体名)、企業理念・行動原則、事業概要、事業の経緯」、2枚目の下半分に「安全に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」、裏の上半分に「人権・健康に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」、裏の下半分に「環境に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」を書いてみる。

○グループワーク
・他社・他者のつくったレポートを読んで、第三者意見を書いてみよう。
・付箋(企業の方:緑、市民団体の方:ピンク、行政の方:黄色)に「助言・提案」「気付きを与える質問」を書く。
・もらった付箋をもとに意見交換(=ステークホルダーダイアローグ)。



■質疑応答
Q.NPOでCSRレポートをつくる場合、環境、人権、安全が柱になるのか?
A.中小企業向けの柱であるこの「環境・人権・安全」はNPOがレポートする場合も柱になる。
イベントを開催する際の安全対策や会議の際の健康配慮などは中小企業のCSRと似ているもの。
レポートはパンフレットではないということをもう一度思い出してほしい。

Q.山村では木材がたくさんあるのに売れない。この木材をつかって省エネの推進に取りくんでもらえないか?
A.課題はペレットストーブと同じく火力の調整の難しさ。
この火力調整が簡単にできるようになれば普及ももっと進みやすくなる。

Q.CO2の削減などの算出はどうやっているのか?
A.算出のための係数が色々ある。
この係数を使って算出するのが一般的。
たまに自社独自の計算方法をしている場合は、その係数を開示する必要がある。

Q.定量的なものと定性的なものがあるが、定性的なものはどう表現すればよい?
A.非常に大事な視点。
例えば社会貢献については定量化するのが難しい。
評価にはアセスメント、エバリュエーション、エスティメーションの3手法がある。
3手法のどれでも、数える、比べる、尋ねるの3つを行えば多くの場合は意味のある定量化ができる。

○川北さんからコメント
・2010年にCOP10が名古屋で開催。
・COP10の注目点は、生物多様性に関する「名古屋目標」「遺伝子資源へのアクセス権」。
・生物多様性は、企業活動と密接に関連している。原材料の確保など。
・羊羹の虎屋はWWFの会員。なぜか?「虎」屋だから。もう一つの理由は羊羹の原材料が「大豆」と「寒天」。温暖化するとこの原材料が国産でまかなえなくなる。
・清水寺は200年後の木材を確保するために森林を買っている。
・BOOK OFFとJENのBOOK MAGICは社会貢献ではない。本業としての本の仕入れのため。
・CSRは社会貢献ではない。本業を持続させていくため。

■開催要項
開催要項はこちら(PDFファイル)

以上
【レポート】CSRセミナーin名古屋「地域を育てる企業に変わる!〜ISO26000を経営戦略に活かすために〜」(2009年2月4日開催) [2009年02月05日(Thu)]
昨日、愛知県名古屋市で、地域の未来・志援センターさん、参画プラネットさんの主催により、

CSRセミナーin名古屋
「地域を育てる企業に変わる!」
〜ISO26000を経営戦略に活かすために〜


が開催されました。

このセミナーには、69名(荻上カウントで)の方にご参加いただきました。
みなさま、どうもありがとうございました!

【一言】
今回のセミナーは豪華なキャストになりました。

ISO26000策定の日本メンバーの中心人物である関さん、世界でも最高水準でCSRに取り組むデンソーのCSR推進室長の岩原さんをはじめ、地域を代表する中間支援組織のみなさんやマネジメント支援の第一人者である川北さん、さらには「天然CSR」という言葉生みの親である村田さんなどなど、まさに名古屋に集結!という感じでした。

ともすると、メンバーが豪華になると通り一遍のコメントだけで時間が終わってしまうことが多いパネルディスカッションですが、今回は、コーディネーターの方がしっかりとマネジメントしていただいたので、短い時間でしたが濃縮された中身になったと思います。

たくさんの話が出たので、ちょっと頭がウニ状態ですが・・・・自分なりに印象に残ったことは、

・結局は人づくりなんだ!(社員として、家族として、親として、子として、市民としてなどなど)
・CSRって突き詰めると一人一人の市民としての責任なんだ!

ってことです。


【レポート】
CSRセミナーin名古屋
「地域を育てる企業に変わる!」
〜ISO26000を経営戦略に活かすために〜


■基調講演「地域企業の社会的責任への取り組みについて〜ISO26000最新動向説明会〜」
関正雄さん(株式会社損害保険ジャパン



○CSRとは?
・欧州委員会の定義から。
・キーワードは、「持続的なビジネスの成功」「ステークホルダーとの交流」「自主的」「本業への統合」。

○ISO26000の動向
・2010年9月に発効予定。
・認証基準ではなく手引き(ガイダンス)である。
・社会的責任は企業だけでなくすべての組織が果たすべきことであるという考え方のもとに検討がスタート。
・2008年9月のサンチアゴ会議で、ワーキングドラフトからコミッティードラフトへとステージが上がった。

○ISO26000における社会的責任
・「持続可能な発展」「ステークホルダーへの期待」「国際的な行動規範の尊重」「統合」「関係の中で」というキーワード。
・社会的責任に関する課題は大項目で7項目に整理されている。
・社会的責任に取り組むことによるメリットや中小企業向けのアドバイスも盛り込まれている。
・大企業には大企業なりのメリット/デメリットが、中小企業には中小企業なりのメリット/デメリットが。

○社会的責任における消費者行動の重要性
・消費者の行動が及ぼす影響の大きさ、重要性。
・ISO26000においても消費者というステークホルダーの重要性への認識が高まっている。

○ISO26000の策定プロセス
・ISOでマルチスークホルダープロセスを採用したのはISO26000が初めて。
・先進国よりも途上国からの参加者の方が多いのも特徴の一つ。(当初は先進国の方が多かったが途中で逆転した。)
・委員における男女比率もほぼ1:1になってきた。

○ステークホルダーエンゲージメント
・CSR時代のエンゲージメントは企業とその他ステークホルダーのエンゲージメントが中心。
・SR時代のエンゲージメントは、企業だけでなく、様々なステークホルダーと様々なステークホルダーどうしのエンゲージメントへと多様化する。

○CSRからSRの時代へ
・ISO26000は「競争力」と「協働力」をつけるためのツール。
・世界におけるグローバルな競争力を身につける。
・地域におけるローカルな協働力を身につける。

○SRI
・従来のSRIは社会的責任投資(Social Responsibility Investment)。
・最近は持続性と責任の投資()Sustainable and Responsible Investment)

■話題提供「日本財団公益コミュニティサイトCANPAN CSRプラスの紹介」
荻上健太郎日本財団



■パネルディスカッション「なせ企業戦略として攻めのCSRを行うのか?」
岩原明彦さん(株式会社デンソー
関正雄さん(株式会社損害保険ジャパン
横井暢彦さん(有限会社ワッツビジョン
村田元夫さん(サステナブル経営研究会



○デンソーの取り組みの紹介
・CSRを始めるきっかけは?
・トップダウンかボトムアップかでいえば、ボトムアップ。
・2002年に課長クラスが集まって話し合いを始め、デンソーの状況を点数化したりした。
・2005年に「デンソーグループ企業行動宣言」を策定した。
・課題:サプライチェーンのどこまで?
・課題:社員の巻き込みをどうするか?
・CSRレポートは社員もあまり読まないので、漫画によるCSR社員便りをつくった。
・CSRへの理解と促進のために、外部評価の結果も活用している。

○川北さんからコメント
・デンソーのCSRは世界のトップレベル。
・その秘訣は「ボトムアップ」にある。
・社員自身が「自分たちにはもっとできることがあるはずだ」と取り組んでいる。(やらされている感がない)

○関さんからコメント
・CSR(企業の社会的責任)とESR(従業員の社会的責任)。
・従業員一人一人が取り組むCSR。
・日本の企業にも「従業員」が頑張っている取り組みは多い。

○ワッツビジョンの取り組みの紹介
・従業員10名ほどの会社。
・経営理念は「ものづくり・ひとづくり・まちづくり」
・従業員との3つの約束「フリータイム就業」「完全能率給」「託児制度」
・CSRの取り組みによる効果:いわゆる3Kの職場にも関わらず人材確保が簡単に。

○村田さんからのコメント
・20000票の投票のうち、2000票を獲得してワッツビジョンがCSR大賞のグランプリを受賞。
・女性が働きやすい会社というCSRの内容への共感。
・投票者も、環境や安全という視点ではなく、働き方という視点への共感の広がりが背景にある。

○関さんからコメント
・CSRでいちばんだいじなことの一つは人を育てること。
・経営者が判断すればすぐに実行できることはうらやましい。
・大企業の取り組みの場合、意志決定にも時間がかかるし、無難なものに収斂してしまうことが多い。
・足もとがしっかり地域に根ざしているのはすばらしいし、うらやましい。

○岩原さんからのコメント
・デンソーの強み、弱みを調べたら、「女性の活躍」はデンソーの弱点(女性の管理職比率は1%未満)であることが分かった。
・もともと女性が少ない職場であった上に、途中でやめてしまう人が多い。
・女性をターゲットに女性のための施策を考える前に、大多数である男性をターゲットに施策を考え、風土を変えていかなければいけない。

○関さんからのコメント
・SRIの話をすると女性からの共感が高い。
・ISO26000は完成形ではない。社会はどんどん変化していくものである。

○横井さんからのコメント
・CSR大賞のグランプリを受賞したからといって業績が良くなる、悪くなるとかいう変化は特にはない。
・ワッツビジョンは利益を追求する会社ではないから。(でもこれは零細企業だからできることでもある)
・こういう会社と取り組みがあることをもっと伝えて欲しいというエールをたくさんもらった。

○岩原さんからコメント
・経営状態が悪化してくると、社員のモチベーションやモラルに不安が出てくる。
・デンソーは製造業で地域密着型企業である。このことを忘れてはいけない。

○関さんからのコメント
・本業の中に不可分なものとして組み込んでしまえば、景気の善し悪しに左右されることも少なくなる。
・CSRレポートをつくることでヘトヘトになってきている傾向があるのが少し心配。
・CSRで本当に大事なのはレポーティングではなく、コミュニケーションやエンゲージメント。


まだまだ続きがありますよ!
続きを読む・・・
【レポート】新春!企業向け特別セミナーin仙台「世界一簡単なCSR報告書の作り方」(2009年1月26日開催) [2009年01月27日(Tue)]
昨日、宮城県仙台市で、せんだい・みやぎNPOセンターさん主催により、

新春!企業向け特別セミナーin仙台
世界一簡単なCSR報告書の作り方
 〜地域の企業が本気でCSRしなきゃいけない10の理由〜


が開催されました。

このセミナーには、18名(荻上カウントで)の方にご参加いただきました。
みなさま、どうもありがとうございまいました!


【一言】
今回のセミナーの中でとあるNPOの方がこうおっしゃいました。

「自分はNPOの一員だけど、自分たちの社会責任については意識したことがなかった」

そうなんです。

意識しないんですよね。

NPO=いいことをしている。
いいことをしている=それだけで善である。
それだけで善=まさか社会責任なんて思いもしない。

という構図にとかくなりがちです。

CSRセミナーなので企業の方が中心でしたが、こんなことを改めて考えさせられました。


【レポート】
新春!企業向け特別セミナーin仙台
世界一簡単なCSR報告書の作り方
 〜地域の企業が本気でCSRしなきゃいけない10の理由〜


■講義「地域の会社が本気でCSRしなきゃいけない10の理由」
川北秀人さん(IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]



○CSRレポートについて
・日本の企業でCSRレポートを出しているのは1000社くらい。
・CSRレポートを読むときには、まずは目次に目を通してほしい。その企業がレポートで何を伝えようとしているのかが分かる。
・パンフとレポートの違いは何か?パンフは自分たちに都合が良いことだけ書けばよいが、レポートは不都合なことも書く必要がある。
・CSRレポートの末尾には第三者意見がある場合がある。
・監査と第三者意見の違いは何か?監査は報告内容の正否を問うが、第三者意見は取り組みそのものについて問うもの。
・前年度の第三者意見に対して、翌年度にどう取り組めたのかの回答も求めている。

○CSRとは?
・CSRは社会責任全般のことで社会貢献活動ではない。
・CSR活動は×(頭痛が痛いというの一緒)、CSRの取り組みが○。
・CSRは企業の社会における全ての責任のこと。社会的(っぽい)責任ではない。
・大きな会社には大きな期待と責任が、小さな会社にも小さな期待と責任が。すべての会社に責任があるということであり、できるできないという話ではない。
・CSRは、地域の企業が地域で生き残るために必要な、すべてのこと。
・船場吉兆や赤福も、法律違反が問題だったのではなく、消費者の信頼を裏切ったことが社会問題になった。
・ユニクロの障害者雇用率は7.3%。これは法律を超えた取り組み。
・なぜ障害者を雇用するのか?社会貢献のためではなく、それが自社の利益につながり、生き残ることに必要だと判断したため。
・リーバイスは途上国で児童労働の問題が起きたときに、法律を超えた対応(教育機会の提供)をした。
・一方でナイキは、児童労働しない宣言をしたが、翌年に監査を行ったらまだそのままだったので、不買運動が広がった。

○法律を超えた社会責任を果たす
・法律の変化よりも社会の変化の方が早い。
・安全であることを主張しても安心に結びつくとは限らない。安心はお互いの関係性に基づくもの。
・対話を通じて責任範囲を確認し、期待に応えていく。
・お互いの関係性を築くためにも、不都合なことも含めて日頃から情報開示していくことが必要。
・社会変化の激しい時代だからこそ、まずはしっかりと守りのCSR(華やかさがないが大事なこと)に取り組む。

○CSRからSRへ(ISO26000)
・ISO26000が2010年に発効予定。
・CSRからSR(すべての組織の社会責任)へ。
・産業界、NPO、消費者、労働者の代表が策定に参加している。
・自主目標設定、自主取り組み、自主開示して社会に評価、という自主性を基本とするガイドライン。
・この自主性という考え方は、日本の産業界が提案したこと。だからこそ、自信を持って、責任を持って向き合ってもらいたい。
・NPO自身も社会責任を果たしているのか?が問われる時代がやってくる。
・ISOの範囲はとてつもなく広い。

○本気でCSRしなきゃいけない10の理由
・守りのCSR(それをしないと会社の持続が危うくなる)と攻めのCSR(それをすることで会社の強みを高めることができる)。
・CSRで大事なことの一つが関係者の関係性を良い状態で維持すること。そして、この関係性は中小企業ほどCSRは取り組みやすい。
・自治体も本気でSRに取り組まないと生き残れない。(暮らしやすい、働きやすい、育ちやすいまちとそうでないまちの差が大きくなる)
・宇都宮市のまちづくり貢献企業認証制度。認証された企業は入札で有利になるなどの特典がある。

○どう始めるか?どう進めるか?
・CSRは小さな会社ほど関係者が少ないので取り組みを始めやすい。
・まずは本業の基盤の強化、持続性向上につながるところに目を向ける。
・CSRは伊達や酔狂で取り組むものではなく、本業を守り抜くために取り組むもの。
・千葉県の大里綜合管理の取り組みや山口県のミチガミ医院の取り組み。
・高校生を対象に本気の就業体験やインターンシップに取り組む。なんちゃって就業体験は×。
・朝日酒造(久保田)の取り組みも社員自らが始めみんなで取り組んでいる。
・ただし、これは自然保護が目的ではなく、久保田というブランドを存続していくために自然保護が必要だったから。
・運送会社でのエコ安全ドライブの取り組み。エコドライブに取り組んだら、結果的に事故が半分に減った。そして事故が減ったので保険料が大幅に下がった。
・本業をいかに生きながらえさせるかが柱になり、そのために従業員が本気で取り組める。
・同業他社と一緒に取り組むことで、結果的にお互いの利益や存続につながることもある。

■事例報告「せんだい・みやぎNPOセンターのCSR推進の取り組みから」
加藤哲夫さん(せんだい・みやぎNPOセンター

・NPOと行政、企業との連携のサポート、促進する。
・地域の関係者の仲介を。
・企業のCSRにNPOがどう関わるか?
・環境だけでなく、人権や安全などの分野でももっと関わりが進むとよい。
・宮城県の100社くらいの企業がCSRレポートに取り組めば、全国で1000社くらいしかCSRレポートを発行してないのに比較して、大きな意味を持つようになるのではないか。



■話題提供「CSR大賞受賞企業のとCANPAN CSRプラスのご紹介」
荻上健太郎日本財団CANPAN運営事務局)



■ワークショップ(身の丈からCSRを実践するために世界一簡単なSRレポートをつくってみよう!)
○個人ワーク
・A3用紙を二つ折りし、1枚目の上半分「社名(団体名)、企業理念・行動原則、事業概要、事業の経緯」、2枚目の下半分に「安全に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」、裏の上半分に「人権・健康に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」、裏の下半分に「環境に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」を書いてみる。

○グループワーク
・他社・他者のつくったレポートを読んで、第三者意見を書いてみよう。
・付箋(企業の方:緑、市民団体の方:ピンク、行政の方:黄色)に「助言・提案」「気付きを与える質問」を書く。
・もらった付箋をもとに意見交換(=ステークホルダーダイアローグ)。



○質疑応答
Q.ISO26000は自己責任のガイドラインということは、評価も自己評価でやるというこか?
A.その通り。
なので、大企業は逆に悩んでいる。どこまでいいのか分かりにくいので。

Q.ステークホルダーにはお客様だけでなく従業員もいる。従業員向けの情報発信の取り組み事例などの情報源は?
A.
CSRレポートを読んで欲しい人は?という質問への回答の第一位は圧倒的に「従業員」。従業員が最大のステークホルダーであるという認識。
CSRレポートとは別に社内報などで従業員向けに配布している企業もある。

Q.CSRレポートの章立てや中身に面白さが少なくなっているのでは?
A.CSRレポートに必ず必要な要素は計画と結果のデータ。
たしかに、この必ず必要な要素に力を注ぎすぎてる企業も多いかもしれない。
イオンモールや松下時代のパナソニックのCSRレポートはとてもよく書けている事例の一つ。

Q.CSRレポートを従業員向けに作成する場合、読んでもらいたいことを中心に作成しても良いのか?
A.CSRレポートの読者は、圧倒的に従業員に関する情報の開示を求めている(CSRレポートの読者調査の結果から)。
従業員が働きやすい、働きたいと思う会社でなければ、お客さんがくるわけがない。

Q.CSR(SR)に対する意識があまりないことに気がついた。周りのメンバーにも意識をもってもらうには?
A.社是や設立の理念を振り返り、実現しようから始めること。
そして、大きな理念を小さな目標に細分化して、できることを見つけ、それから取り組む。

○川北さんからコメント
・レポートするだけではモノローグでしかない。ダイアローグ(対話)を通じてコミュニケーションを。
・さらに、コミュニケーションを通じてエンゲージメント(お互いに相手を巻き込み、相手の力を借りる)へ。
・良いことばかりではなく、信頼してもらうことにつながる情報開示にするには、まずはデータを取り、出すこと。
・CSRにきちんと取り組めている企業は、トップダウンだけでなくボトムアップがしっかり効いている。現場の小集団活動が成功している。
・世界でもトップ水準でCSRに取り組めているデンソーの秘訣は、各部門で小集団活動が実践できているから。そして、小集団活動を基盤とするボトムアップを補うためにCSR担当部門(トップダウン)を設置した。


■開催要項
開催要項はこちら

以上

【レポート】地場企業・中小企業のためのCSR学習会in京都〜地域の企業が本気でCSRしなきゃいけない10の理由〜 [2009年01月21日(Wed)]
昨日、京都府京都市で、きょうとNPOセンターさん主催により、

地場企業・中小企業のためのCSR学習会in京都
〜地域の企業が本気でCSRしなきゃいけない10の理由〜


が開催されました。

この学習会には、20名(荻上カウントで)の方にご参加いただきました。
みなさま、どうもありがとうございました。

【一言】
大変な時代だからこそCSR。

これはまさにその通りなんですが、それを説得力をもって伝えることの難しさを実感します。

やっぱり、長年にわたって信念をもって取り組まれてる人の言葉には重みがある。
やっぱり、長年にわたって地道に取り組まれてる人の言葉にはすごみがある。

そんなことを感じる一日でした。

【レポート】
■基調講演「地域の会社が本気でCSRしなきゃいけない10の理由」
川北秀人さん(IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]

○CSRレポートについて
・日本の企業でCSRレポートを出しているのは1000社くらい。
・CSRレポートを読むときには、まずは目次に目を通してほしい。その企業がレポートで何を伝えようとしているのかが分かる。
・パンフとレポートの違いは何か?パンフは自分たちに都合が良いことだけ書けばよいが、レポートは不都合なことも書く必要がある。
・CSRレポートの末尾には第三者意見がある場合がある。
・監査と第三者意見の違いは何か?監査は報告内容の正否を問うが、第三者意見は取り組みそのものについて問うもの。
・前年度の第三者意見に対して、翌年度にどう取り組めたのかの回答も求めている。

○CSRとは?
・CSRは社会責任全般のことで社会貢献活動ではない。
・CSR活動は×(頭痛が痛いというの一緒)、CSRの取り組みが○。
・CSRは企業の社会における全ての責任のこと。社会的(っぽい)責任ではない。
・大きな会社には大きな責任が、小さな会社にも責任が。すべての会社に責任があるということであり、できるできないという話ではない。
・CSRは、地域の企業が地域で生き残るために必要な、すべてのこと。
・船場吉兆や赤福も、法律違反が問題だったのではなく、消費者の信頼を裏切ったことが社会問題になった。
・ユニクロの障害者雇用率は7.3%。これは法律を超えた取り組み。
・なぜ障害者を雇用するのか?社会貢献のためではなく、それが自社の利益につながり、生き残ることに必要だと判断したため。
・リーバイスは途上国で児童労働の問題が起きたときに、法律を超えた対応(教育機会の提供)をした。
・一方でナイキは、児童労働しない宣言をしたが、翌年に監査を行ったらまだそのままだったので、不買運動が広がった。



○法律を超えた社会責任を果たす
・法律の変化よりも社会の変化の方が早い。
・安全であることを主張しても安心に結びつくとは限らない。安心はお互いの関係性に基づくもの。
・お互いの関係性を築くためにも、不都合なことも含めて日頃から情報開示していくことが必要。
・社会変化の激しい時代だからこそ、まずはしっかりと守りのCSR(華やかさがないが大事なこと)に取り組む。

○CSRからSRへ(ISO26000)
・ISO26000が2010年に発効予定。
・CSRからSR(すべての組織の社会責任)へ。
・産業界、NPO、消費者、労働者の代表が策定に参加している。
・自主目標設定、自主取り組み、自主開示して社会に評価、という自主性を基本とするガイドライン。
・この自主性という考え方は、日本の産業界が提案したこと。だからこそ、自信を持って、責任を持って向き合ってもらいたい。
・NPO自身も社会責任を果たしているのか?が問われる時代がやってくる。
・例えば、里山保全活動の団体がフィールドまでばらばらに車で乗り付ける、果たしてそれで良いのか?
・ネスレの粉ミルク提供プログラムも、途上国の衛生状態、経済状態を考慮しないと本当の役に立つプログラムにならない。
・ISOの範囲はとてつもなく広い。
・ネスレが粉ミルクをアフリカに普及した際も、衛生状態の悪い水のことを配慮せずに、粉ミルクの販促だけ行った。

○本気でCSRしなきゃいけない10の理由
・守りのCSR(それをしないと会社の持続が危うくなる)と攻めのCSR(それをすることで会社の強みを高めることができる)。
・千葉県の大里綜合管理の取り組み。
・山口県のミチガミ医院の取り組み。
・CSRで大事なことの一つが関係者の関係性を良い状態で維持すること。そして、この関係性は中小企業ほどCSRは取り組みやすい。
・自治体も本気でSRに取り組まないと生き残れない。(暮らしやすい、働きやすい、育ちやすいまちとそうでないまちの差が大きくなる)
・宇都宮市のまちづくり貢献企業認証制度。認証された企業は入札で有利になるなどの特典がある。

○CSRがうまくいく秘訣は「現場」が機能すること
・C(Corporate)SRとE(Employee)SRの両方が必要。
・CSRにきちんと取り組めている企業は、トップダウンだけでなくボトムアップがしっかり効いている。現場の小集団活動が成功している。
・世界でもトップ水準でCSRに取り組めているデンソーの秘訣は、各部門で小集団活動が実践できているから。そして、小集団活動を基盤とするボトムアップを補うためにCSR担当部門(トップダウン)を設置した。

○どう始めるか?どう進めるか?
・現在の不況はチャンスでもある。不況だからこそ、無駄を省く取り組みなどは実施するチャンス。
・まずは本業の基盤の強化、持続性向上につながるところに目を向ける。
・CSRは伊達や酔狂で取り組むものではなく、本業を守り抜くために取り組むもの。
・高校生を対象に本気の就業体験やインターンシップに取り組む。なんちゃって就業体験は×。
・朝日酒造(久保田)の取り組みも社員自らが始めみんなで取り組んでいる。
・ただし、これは自然保護が目的ではなく、久保田というブランドを存続していくために自然保護が必要だったから。
・運送会社でのエコ安全ドライブの取り組み。エコドライブに取り組んだら、結果的に事故が半分に減った。そして事故が減ったので保険料が大幅に下がった。
・本業をいかに生きながらえさせるかが柱になり、そのために従業員が本気で取り組める。
・同業他社と一緒に取り組むことで、結果的にお互いの利益や存続につながることもある。

○企業とNPOの付き合い方
・企業はNPOの支援者(サポーター)ではなく、利用者(ユーザー)になってほしい。
・NPOは企業にお願いしに行くのではなく、提案をできる存在になってほしい。
・このような関係になることで、継続性のある深い関係を構築することができる。

■話題提供「地域の企業のCSRを応援するウェブサイトの紹介〜日本財団公益コミュニティサイトCANPANの紹介〜」
荻上健太郎日本財団CANPAN運営事務局)





■ワークショップ(身の丈からCSRを実践するために世界一簡単なSRレポートをつくってみよう!)
○個人ワーク
・A3用紙を二つ折りし、表の上半分「社名(団体名)、企業理念・行動原則、事業概要、事業の経緯」、表の下半分に「安全に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」、裏の上半分に「人権・健康に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」、裏の下半分に「環境に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」を書いてみる。

○グループワーク
・他社・他者のつくったレポートを読んで、第三者意見を書いてみよう。
・付箋(企業の方:緑、市民団体の方:ピンク、行政の方:黄色)に「助言・提案」「気付きを与える質問」を書く。
・もらった付箋をもとに意見交換(=ステークホルダーダイアローグ)。

○川北さんからコメント
・レポートするだけではモノローグでしかない。ダイアローグ(対話)を通じてコミュニケーションを。
・さらに、コミュニケーションを通じてエンゲージメント(お互いに相手を巻き込み、相手の力を借りる)へ。
・良いことばかりではなく、信頼してもらうことにつながる情報開示にするには、まずはデータを取り、出すこと。
・NPOも、ただ企業にお願いする、支援してもらうというところでとまらないように。企業との対話を通じて、お互いの力を借りあえる関係に。
・コストが合わないと感じるのは短期的視点でしか見てないから。長期的な持続性を考えれば、コスト的にも見合うことが多い。
・中部国際空港の例。コスト削減のために残業時間を減らすために、業務を徹底的に見直している。
・できない・やらない理由を並べるのはもうやめよう。現場が本気になれば必ずできる。



■開催要項
開催要項はこちら

以上
【レポート】これからの時代を生き抜くために CSR入門セミナーin岡山〜地域・生活者と共に歩んでいくためのCSRを学ぶ!〜(2009年1月19日開催) [2009年01月20日(Tue)]
昨日、岡山県岡山市で、岡山NPOセンターさん主催で、

これからの時代を生き抜くために CSR入門セミナー
〜地域・生活者と共に歩んでいくためのCSRを学ぶ!〜


が開催されました。

このセミナーには、28名(荻上カウントで)の方にご参加いただきました。
みなさま、どうもありがとうございました!

【一言】
「CSRのセミナーでなんでウェブサイトなのか?」ということが分かりにくいというお声を耳にしました。

そこで、プレゼンの最初に、

「CSRを推進するには、関わるひと同士の関係性が大事ですよね。そして、良い関係性を構築するには、お互いに信頼できる関係であることが必要ですよね。その信頼の基盤になるのが情報開示ですよね。今の時代、情報開示とウェブサイトは不可分ですよね。」

というお話をさせていただきました。

みなさんいかがですか?お分かりになります?

【レポート】
■基調講演「地域の会社が本気でCSRしなきゃいけない10の理由」
川北秀人さん(IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]

○ワークショップの経緯
・地域でNPOの情報開示を応援する取り組み、加えて地域を地域で支える取り組みが行われている。
・この取り組みを行っている、もしくは行いたいと考えている中間支援組織と連携し、勉強&取り組みの促進のためのプロジェクトを開催
・このプロジェクトの一環として、「NPOの情報開示」「NPOと行政の協働」「CSR、そして企業とNPOのパートナーシップ」の3つのテーマでワークショップを開催。

○CSRレポートについて
・日本の企業でCSRレポートを出しているのは1000社くらい。
・CSRレポートを読むときには、まずは目次に目を通してほしい。その企業がレポートで何を伝えようとしているのかが分かる。
・パンフとレポートの違いは何か?パンフは自分たちに都合が良いことだけ書けばよいが、レポートは不都合なことも書く必要がある。
・CSRレポートの末尾には第三者意見がある場合がある。
・監査と第三者意見の違いは何か?監査は報告内容の正否を問うが、第三者意見は取り組みそのものについて問うもの。
・前年度の第三者意見に対して、翌年度にどう取り組めたのかの回答も求めている。

○CSRとは?
・CSRは社会責任全般のことで社会貢献活動ではない。CSR活動は×、CSRの取り組みが○。
・CSRは企業の社会における全ての責任のこと。社会的(っぽい)責任ではない。
・CSRは、地域の企業が地域で生き残るために必要な、すべてのこと。
・ユニクロの障害者雇用率は7.3%。これは法律を超えた取り組み。
・なぜ障害者を雇用するのか?社会貢献のためではなく、それが自社の利益につながり、生き残ることに必要だと判断したため。
・リーバイスは途上国で児童労働の問題が起きたときに、法律を超えた対応(教育機会の提供)をした。
・一方でナイキは、児童労働しない宣言をしたが、翌年に監査を行ったらまだそのままだったので、不買運動が広がった。

○法律を超えた社会責任を果たす
・法律の変化よりも社会の変化の方が早い。
・安全であることを主張しても安心に結びつくとは限らない。安心はお互いの関係性に基づくもの。
・お互いの関係性を築くためにも、不都合なことも含めて日頃から情報開示していくことが必要。
・社会変化の激しい時代だからこそ、まずはしっかりと守りのCSR(華やかさがないが大事なこと)に取り組む。

○CSRからSRへ(ISO26000)
・ISO26000が2010年に発効予定。
・CSRからSR(すべての組織の社会責任)へ。
・産業界、NPO、消費者、労働者の代表が策定に参加している。
・自主目標設定、自主取り組み、自主開示して社会に評価、という自主性を基本とするガイドライン。
・この自主性という考え方は、日本の産業界が提案したこと。だからこそ、自信を持って、責任を持って向き合ってもらいたい。
・NPO自身も社会責任を果たしているのか?が問われる時代がやってくる。
・ネスレの粉ミルク提供プログラムも、途上国の衛生状態、経済状態を考慮しないと本当の役に立つプログラムにならない。
・自治体も本気でSRに取り組まないと生き残れない。(暮らしやすい、働きやすい、育ちやすいまちとそうでないまちの差が大きくなる)
・ISOの範囲はとてつもなく広い。
・例えば、トヨタが残業削減で定時帰社を行ったところ、同時刻に帰る社員が多くて地域の道路が各地で渋滞。このケースでは、渋滞を起こさずに残業時間を減らす工夫を考えるところまでやらないといけない。
・ネスレが粉ミルクをアフリカに普及した際も、衛生状態の悪い水のことを配慮せずに、粉ミルクの販促だけ行った。

○本気でCSRしなきゃいけない10の理由
・守りのCSR(それをしないと会社の持続が危うくなる)と攻めのCSR(それをすることで会社の強みを高めることができる)。
・千葉県の大里綜合管理の取り組み。

○CSRがうまくいく秘訣は「現場」が機能すること
・C(Corporate)SRとE(Employee)SRの両方が必要。
・CSRにきちんと取り組めている企業は、トップダウンだけでなくボトムアップがしっかり効いている。現場の小集団活動が成功している。
・世界でもトップ水準でCSRに取り組めているデンソーの秘訣は、各部門で小集団活動が実践できているから。そして、小集団活動を基盤とするボトムアップを補うためにCSR担当部門(トップダウン)を設置した。

○どう始めるか?
・現在の不況はチャンスでもある。不況だからこそ、無駄を省く取り組みなどは実施するチャンス。
・まずは本業の基盤の強化、持続性向上につながるところに目を向ける。
・CSRは伊達や酔狂で取り組むものではなく、本業を守り抜くために取り組むもの。
・高校生を対象に本気の就業体験やインターンシップに取り組む。なんちゃって就業体験は×。
・朝日酒造(久保田)の取り組みも社員自らが始めみんなで取り組んでいる。
・ただし、これは自然保護が目的ではなく、久保田というブランドを存続していくために自然保護が必要だったから。
・運送会社でのエコ安全ドライブの取り組み。エコドライブに取り組んだら、結果的に事故が半分に減った。そして事故が減ったので保険料が大幅に下がった。
・本業をいかに生きながらえさせるかが柱になり、そのために従業員が本気で取り組める。
・同業他社と一緒に取り組むことで、結果的にお互いの存続につながることもある。

○企業とNPOの付き合い方
・企業はNPOの支援者(サポーター)ではなく、利用者(ユーザー)になってほしい。
・NPOは企業にお願いしに行くのではなく、提案をできる存在になってほしい。
・このような関係になることで、継続性のある深い関係を構築することができる。



■岡山県内の事例紹介「障がい者雇用の取り組み」
岡本睦美さん(株式会社ベネッセビジネスメイト

○会社の概要
・ベネッセコーポレーショングループの一つ。
・ベネッセの社名は企業理念を意味している。ベネ=よく、エッセ=生きる→一人一人のよく生きるを支援することが企業理念。
・教育、生活、語学、介護の4つの柱で事業を展開。
・ベネッセビジネスメイトは、障がい者の雇用創出を図ることを目的とした特例子会社。
・2005年4月に多摩で事業所をオープンし、2006年4月に岡山事業所をオープン。
・現在の障がい者従業員が84人で雇用率は2.32%。

○岡山事業所について
・従業員56名。うち31名が障害者。
・クリーン(清掃)サービス、メール(グループ内郵便)サービス、図書館の運営サービス、オフィス(グループ内事務)サービス、OA(コピーなど)サービス



■岡山県内の事例紹介「複数企業による取り組み」
永山久人さん(岡山YMCAフィランソロピー協会)

○岡山YMCAフィランソロピー協会について
岡山県内の23社が協力して設立。
・官だけの公益から民も公益に。その一翼を担う。
・落書きの消去活動、パラリンピックの卓球代表の応援、ホームレースのサポートなど。
・日本社会がもっていた相互扶助の精神を忘れずに、頑張っていきたい。

■質疑応答
Q.ISO26000は自主性が基本なので外部チェックが入らないとのことだが、これだと表向きだけやってるように見せかけるところが出てくる心配はないのか?
A.心配はある。
実際に、認証やラベルを期待する動きもある。その方が企業(特に大企業)は楽だから。
認証システムやラベルは構築にお金がかかるし、そこが不正の温床にもなる。

Q.ISO26000を地域の中小企業にも分かりやすく説明するものはないのか?
A.各地域でつくるしかない。
ISO26000がなぜゆるい規定になっているのか?それは、組織経営という文化的な要素が強いから。工業規格はかっちりしないと事故になるが、文化は規格でしばるのことではない。

Q.CSRは社会貢献ではないと言うが、社会貢献というイメージが強い。
A.経済団体はかなり以前からCSR=社会的責任と定義してきたが、一番分かってないのはマスコミ。
でも、一般市民に一番目に触れるのはマスコミなので、ある意味ではマスコミが混乱を招いているとも言える。

Q.(岡山YMCAフィランソロピー協会さんへ)一社ではできなかったことが、協会ができたことで相乗効果はあったのか?
A.旭川荘という福祉施設での草刈りの際に、協会参加各社の持ってる強みをお互いに持ち寄ることが出来た。
庭の枝払いをしているときに参加者が落下して怪我した。翌年は中国電力が高所作業車で協力してくれた、など。


■話題提供「Web×CSRの可能性〜日本財団公益コミュニティサイトCANPANの紹介〜」
荻上健太郎(日本財団CANPAN運営事務局)



■ワークショップ(身の丈からCSRを実践するために世界一簡単なSRレポートをつくってみよう!)
○個人ワーク
・A3用紙を二つ折りし、表の上半分「社名(団体名)、企業理念・行動原則、事業概要、事業の経緯」、表の下半分に「安全に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」、裏の上半分に「人権・健康に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」、裏の下半分に「環境に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」を書いてみる。

○グループワーク
・他社・他者のつくったレポートを読んで、第三者意見を書いてみよう。
・付箋(企業の方:緑、市民団体の方:ピンク、行政の方:黄色)に「助言・提案」「気付きを与える質問」を書く。
・もらった付箋をもとに意見交換。

○川北さんからコメント
・レポートするだけではモノローグでしかない。ダイアローグ(対話)を通じてコミュニケーションを。
・さらに、コミュニケーションを通じてエンゲージメント(お互いに相手を巻き込み、相手の力を借りる)へ。
・NPOも、ただ企業にお願いする、支援してもらうというところでとまらないように。企業との対話を通じて、お互いの力を借りあえる関係に。



■開催要項
開催要項はこちら

以上
【レポート】CSRセミナー「地域を育てるCSRを経営戦略に!」in横浜(2008年12月16日開催) [2008年12月17日(Wed)]
昨日、神奈川県横浜市で、神奈川子ども未来ファンドさん主催により、

CSRセミナー「地域を育てるCSRを経営戦略に!」in横浜

が開催されました。

このセミナーには、44名(荻上カウントで)の方にご参加いただきました。
みなさん、どうもありがとうございました!

【レポート】
CSRセミナー「地域を育てるCSRを経営戦略に!」in横浜

■基調講演「地域の会社が本気でCSRしなきゃいけない10の理由」
川北秀人さん(IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]

○CSRレポートについて
・日本の企業でCSRレポートを出しているのは1000社くらい。
・CSRレポートを読むときには、まずは目次に目を通してほしい。その企業がレポートで何を伝えようとしているのかが分かる。
・パンフとレポートの違いは何か?パンフは自分たちに都合が良いことだけ書けばよいが、レポートは不都合なことも書く必要がある。
・CSRレポートの末尾には第三者意見がある場合がある。
・監査と第三者意見の違いは何か?監査は報告内容の正否を問うが、第三者意見は取り組みそのものについて問うもの。

○CSRとは?
・CSRは社会責任全般のことで社会貢献活動ではない。CSR活動は×、CSRの取り組みが○。
・CSRは企業の社会における全ての責任のこと。社会的(っぽい)責任ではない。
・ユニクロの障害者雇用率は7.3%。
・リーバイスは途上国で児童労働の問題が起きたときに、法律を超えた対応(教育機会の提供)をした。

○法律を超えた社会責任を果たす
・法律の変化よりも社会の変化の方が早い。
・安全であることを主張しても安心に結びつくとは限らない。安心はお互いの関係性に基づくもの。
・お互いの関係性を築くためにも、不都合なことも含めて日頃から情報開示していくことが必要。
・社会変化の激しい時代だからこそ、まずはしっかりと守りのCSR(華やかさがないが大事なこと)に取り組む。

○CSRからSRへ(ISO26000)
・ISO26000が2010年に発効予定。
・CSRからSR(すべての組織の社会責任)へ。
・NPO自身も社会責任を果たしているのか?が問われる時代がやってくる。
・ネスレの粉ミルク提供プログラムも、途上国の衛生状態、経済状態を考慮しないと本当の役に立つプログラムにならない。
・日産が女性職員を雇用するのはマーケティング上メリットがあるから。(車を購入する際に女性の影響力は大きい)
・自治体も本気でSRに取り組まないと生き残れない。(暮らしやすい、働きやすい、育ちやすいまちとそうでないまちの差が大きくなる)

○本気でCSRしなきゃいけない10の理由
・守りのCSR(それをしないと会社の持続が危うくなる)と攻めのCSR(それをすることで会社の強みを高めることができる)。

○CSRがうまくいく秘訣は現場
・C(Corporate)SRとE(Employee)SRの両方が必要。
・CSRにきちんと取り組めている企業は、現場の小集団活動が成功している。
・世界でもトップ水準でCSRに取り組めているデンソーの秘訣は、各部門で小集団活動が実践できているから。そして、小集団活動を基盤とするボトムアップを補うためにCSR担当部門(トップダウン)を設置した。

○どう始めるか?
・まずは本業の基盤の強化、持続性向上につながるところに目を向ける。
・CSRは伊達や酔狂で取り組むものではなく、本業を守り抜くために取り組むもの。
・朝日酒造(久保田)の取り組みも社員自らが始めみんなで取り組んでいる。
・運送会社でのエコ安全ドライブの取り組み。エコドライブに取り組んだら、結果的に事故が半分に減った。そして事故が減ったので保険料が大幅に下がった。
・本業をいかに生きながらえさせるかが柱になり、そのために従業員が本気で取り組める。

○企業とNPOの付き合い方
・企業はNPOの支援者(サポーター)ではなく、利用者(ユーザー)になってほしい。
・NPOは企業にお願いしに行くのではなく、提案をできる存在になってほしい。
・このような関係になることで、継続性のある深い関係を構築することができる。

○質疑応答
Q.企業とNPOの連携の事例を教えてほしい。
A.チャイルドラインの事例。
NTTとNPOが連携したら、男性からの相談電話が増えた。
このように直接関係が分かりやすいものはもちろんだが、企業として関心があることなどでNPOにアプローチするのも良い。



■事例紹介「スタッフ一人一人貢献をモットーに「社会的責任ある企業」として地域社会に貢献」
野老真理子さん(大里綜合管理株式会社

○どんな会社か?
・千葉県九十九里の大網白里に本拠地のある会社。
・別荘地などで持ち主が日頃は不在な土地の管理を中心に。
・50名以上の人がなんらかの形で関わってくれている。

○会社としてのCSRの取り組み
・毎月100人くらいのフォーラムを地域で開催(東京に行かなくても地元で話しを聞ける機会を提供するため)。
・「カムカムはっぴぃ」というチラシを毎月配布。
・チラシも捨てられないチラシづくりを心がけている。(チラシがそのまま申し込み用紙になるなど)
・大里ダイニング(会社の2階をコミュニティダイニングとして提供)もCSRの一つ。
・仕事と子育てを分ける、仕事と家庭を分ける、のではなく、むしろ一緒にしてしまう。・会社を親の背中を子どもが見られる場所にする。
・子どもの目から見てもすてきなものが仕事としてもすてきなはず。だからこそ子どもが絶えず出入りしている会社にする。
・経営計画書の社是にも地域貢献企業としてのCSRへの取り組みを明記。



■事例紹介「建築業の魅力再生プロジェクト」
工藤圭亮さん(昭和建設株式会社)

○横浜建設業青年会について
・1977年設立。
・横浜市内に事業所を置く建設業者のうち、20歳から40歳までの人の集まり。
・横浜市長の懇談会、現場見学会など。

○建設業の魅力再生プロジェクト
・常盤台小学校、横浜国立大学、横浜建設業青年会の3者で連携して取り組んだプロジェクト。
・次世代の育成に重点を置いて取り組む。
・子どもたちへのアンケートを基に学生と話し合い、小学校の改良プランを作成した。
・お互いに感謝して手を取り合うことが出来るという、建設業の本来の姿を実現することが出来た。



■質疑応答
Q.(野老さんへ)経営計画書の作成過程は?
A.社長が作る。
・経営計画書をきちんと作るのが社長の仕事であり責任。
・作成に必要なデータなどは社員に協力してもらう。

Q.(野老さんへ)評価はどうしているのか?
A.結果はあまり問わない。
・大事なのはプロセスである。
・ISO14001やISO9001は導入しきちんとしたマネジメントは行うようにしている。
・最終的な責任は社長にあるが、それもあまり問い詰めすぎないように心がけている。

Q.(野老さん、工藤さんへ)従業員の理解は?
A.(工藤さん)会員全員が楽しめるように、会員が会えば必ず握手し声をかけるを徹底した。
A.(野老さん)道路清掃や駅の掃除なども社員教育として位置づけている。
・最初は渋々かもしれないが、お客さんや誰かから「ありがとう」と感謝される経験を得られる機会を提供していく。
・仕事の本質は人の役に立つこと。その本質に触れ、理解する機会を提供する。
・時にはいやなこともやってもらわなければいけないが、そのときはしっかりとコミュニケーションを取る。
・いやなことでもやってよかったと社員に思ってもらえるところまでが社長の責任。
・地域貢献活動=販促活動という理解が広まってきた。
・地域の高校生が地域貢献活動に関わり、そして就職するというケースも出てきている。

■話題提供「横浜CSRサイトの紹介」
影山摩子弥さん(横浜市立大学CSRセンターLLP

○横浜CSRサイトの紹介
・横浜CSRサイトは地域のCSR情報のポータルサイト。
・横浜と宇都宮で準備中(2008年度内にスタート予定)
・地域のCSRの社会システムを構築することが目的。
・CSRの本質はシステムである。(ステークホルダーとの関係性において成立するということ)
・システム化によってシナジー効果を生み出すことがCSRサイトのねらい。



■話題提供「日本財団公益コミュニティサイトCANPANの紹介」
荻上健太郎日本財団CANPAN運営事務局)



■話題提供「横浜型地域貢献企業認定制度の紹介」
柴田仁夫さん(横浜企業経営支援財団

○横浜型地域貢献企業認定制度のご紹介
・2007年度より運営開始。
・中小企業でもすばらしいCSRの取り組みをしている企業がたくさんある。その企業にスポットライトをあてたい。
・CSRは企業だけのことではない。市民、消費者のSRもある。
・特徴その1:地域性を重んじたCSRを評価対象としている。
・特徴その2:10人以下の小規模企業から1000人以上の大規模企業までを対象にしてる。
・メリット:認定のプロセスを通じた社会性や認知の向上。
・認定の条件:CSRシステム構築の有無と地域への貢献度。

■川北さんからコメント
・人的多様性やワークライフバランスになぜ企業は本気で取り組まないといけないのか?
・2020年の状態を予想して打つべき手を打てるかどうか。
・2020年に競争力を維持するために、どんな雇用・労働環境を整備するのか。
・休暇が取得しにくい会社は、個人の責任がブラックボックス化していたり、いざというときの余分な準備をしすぎている。


■質疑応答
Q.サブプライム問題の不況でIBMや日産も雇用カットしたことをどう理解するか?
A.突き詰めると株主が誰かによる。
・短期的な利益を要求する株主が多い企業は、利益確保への圧力が高いので気の毒。
・長期保有する機関投資家が多い企業は雇用カット対応しているところが少ない。
・ワークライフバランスは今がチャンスという声も多い。(残業禁止が結果的にワークライフバランスの向上のきっかけにもなる)


■開催要項
開催要項はこちら

以上
【レポート】CSR(企業の社会的責任)を知る・考えるセミナーin 関西(2008年12月11日開催) [2008年12月12日(Fri)]
昨日、大阪府大阪市で、宝塚NPOセンターさん主催により、

CSR(企業の社会的責任)を知る・考えるセミナーin 関西
 ■□■「地域に根ざす企業がCSRを進めるために」■□■


が開催されました。

このセミナーには、40名(荻上カウントで)の方にご参加いただきました。
みなさん、どうもありがとうごございました!

それでは、このセミナーのレポートをお送りします。

【レポート】
CSR(企業の社会的責任)を知る・考えるセミナーin 関西
 ■□■「地域に根ざす企業がCSRを進めるために」■□■


■基調講演「地域に根ざした企業がCSRを進めるために〜全国のCSR事例を紹介しながら〜」
川北秀人さん(IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]

○CSRレポートについて
・日本の企業でCSRレポートを出しているのは1000社くらい。
・CSRレポートを読むときには、まずは目次に目を通してほしい。その企業がレポートで何を伝えようとしているのかが分かる。
・パンフとレポートの違いは何か?パンフは自分たちに都合が良いことだけ書けばよいが、レポートは不都合なことも書く必要がある。
・CSRレポートの末尾には第三者意見がある場合がある。
・監査と第三者意見の違いは何か?監査は報告内容の正否を問うが、第三者意見は取り組みそのものについて問うもの。

○CSRとは?
・CSRは社会責任全般のことで社会貢献活動ではない。CSR活動は×、CSRの取り組みが○。
・ユニクロの障害者雇用率は7.3%。
・リーバイスは途上国で児童労働の問題が起きたときに、法律を超えた対応(教育機会の提供)をした。

○法律を超えた社会責任を果たす
・法律の変化よりも社会の変化の方が早い。
・安全であることを主張しても安心に結びつくとは限らない。安心はお互いの関係性に基づくもの。
・お互いの関係性を築くためにも、不都合なことも含めて日頃から情報開示していくことが必要。
・社会変化の激しい時代だからこそ、まずはしっかりと守りのCSR(華やかさがないが大事なこと)に取り組む。

○CSRからSRへ(ISO26000)
・ISO26000が2010年に発効予定。
・CSRからSR(すべての組織の社会責任)へ。
・NPO自身も社会責任を果たしているのか?が問われる時代がやってくる。
・ネスレの粉ミルク提供プログラムも、途上国の衛生状態、経済状態を考慮しないと本当の役に立つプログラムにならない。
・日産が女性職員を雇用するのはマーケティング上メリットがあるから。(車を購入する際に女性の影響力は大きい)
・自治体も本気でSRに取り組まないと生き残れない。(暮らしやすい、働きやすい、育ちやすいまちとそうでないまちの差が大きくなる)

○CSRがうまくいく秘訣は現場
・C(Corporate)SRとE(Employee)SRの両方が必要。
・CSRにきちんと取り組めている企業は、現場の小集団活動が成功している。
・朝日酒造(久保田)の取り組みも社員自らが始めみんなで取り組んでいる。
・運送会社でのエコ安全ドライブの取り組み。エコドライブに取り組んだら、結果的に事故が半分に減った。
・本業をいかに生きながらえさせるかが柱になり、そのために従業員が本気で
・企業はNPOの支援者ではなく、利用者になってほしい。
・NPOは企業にお願いしに行くのではなく、提案をできる存在になってほしい。
・このような関係になることで、継続性のある深い関係を構築することができる。



■事例紹介「近畿における企業のCSR事例紹介」
サラヤ株式会社(小辻昌平さん)
・1952年に創業。石けん液容器の製造からスタート。
・衛生、環境、健康をテーマに企業活動。
・1971年からヤシノミ洗剤を製造。
・ヤシノミ油の原料調達地であるボルネオ島で環境破壊が進む。
・ヤシノミ油のプランテーションは現地人にとっては重要な経済作物であり収入源。
・環境保護のためのボルネオ保全トラストを立ち上げ取り組を開始。
・ヤシノミ洗剤の売り上げの1%をトラストに拠出。生産地視察キャンペーンも実施。
・日本国内でも各種取り組み。
・「手洗いの啓蒙」「新型インフルエンザへの対応」「働きやすい環境づくり」など。
・インターネットが普及した現代では、情報を隠しても隠しきれない。むしろ積極的に情報公開していった方が後々良い。
・職員の行動規範を定めることも今後の課題。



近畿ろうきん(法橋聡さん)
・CSRは企業の社会的価値(社会的責任+本業の社会的価値+価値創造の営み)そのものである。
・NPOが企業とつながることで、相手(企業)の原理・文化・風土を知ることができる。
・企業の担当者は企業内部では闘っている人も多いので、ただ求めるだけではなく、応援するという視点も必要。
・自分たちの要求を押し込むのではなく、企業のニーズを知るという姿勢が必要。
・2000年4月に日本の金融機関で初めてNPOへの融資を開始。
・156件11億円の融資実績。融資がこげついたのは0件!
・金融機関はお金の流れであらゆることに関連している。だからこそ金融機関の役割、使命は大きい。
・グラミン銀行など、社会的金融ともいうべき、金融を通じて社会を変えていこうという動きが広がっている。



■話題提供「Webを利用したCSR推進事例」
荻上健太郎日本財団CANPAN運営事務局



■話題提供「CSRとの連携事例〜関西ええこと.motのご紹介〜」
金森康さん(ソーシャルデザインファンド
加藤友佳子さん(ソーシャルデザインファンド

・講座や研修、ときどきコンサルタントをスポット的に行う中間支援組織ではなく、実務的なサポートをきちんとできる中間支援組織になりたい。
・宝塚NPOセンターはネットワークの支援を中心に、ソーシャルデザインファンドは資金面での支援を中心に。
・事例紹介:ぷちぱんそー(NPO)とSEEDS・CASA(企業)の連携。工事現場の保護シートに子どもたちがイラストを描く。
・事例紹介:アートセンター叶(NPO)とオートバックスセブン(企業)の連携。サンシャインアートで子どもたちが
・一つのNPOと組むと他のNPOからも組んで欲しいという要望がくるので、実は困ることもある。
・中間支援組織が企業とNPOの橋渡し役を果たしていくことが必要。
・そのときに必要なのが中間支援組織そのものの信用力。



■ミニワーク
・A4用紙に、「今日学んだこと、気がついたこと」「質問、未解決の課題」を書き出してみる。

○質問
Q.ISO26000の中小企業向けの展開は?

Q.サラヤさんへ:地域での取り組みは?
A.地域の防犯協会の活動の協力など。

Q.川北さんへ:労働組合のこれからのあるべき姿は?

Q.サラヤさんへ:パーム油はCO2を出さないというのは本当か?

※時間切れのため回答は後日、宝塚NPOセンターや川北さんの個人ブログでも紹介。

■開催要項
開催要項はこちら

以上
| 次へ