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【レポート】加藤哲夫さんのレクチャー「NPOの資金源とその調達方法」【NPO資金講座(北九州編)】 [2006年10月10日(火)]
NPO資金講座(北九州編)のレポート第一弾!
せんだい・みやぎNPOセンター代表理事の加藤哲夫さんのレクチャー「NPOの資金源とその調達方法」について、私なりに抜粋してご報告します。

【レポート【加藤哲夫さんのレクチャー「NPOの資金源とその調達方法」】】

■加藤哲夫さんの自己紹介
・市民活動暦27年
・20年前に市民活動団体を紹介するガイドブックを出版する。
・当時は助成金はまだなかった。
・出版社やお店を経営(市民活動の拠点のため)
・1997年にせんだい・みやぎNPOセンターを設立。
・薬害エイズ問題に関わり、社会問題の後始末としての市民活動から、社会問題を起こさないための市民活動へと転換。

■せんだい・みやぎNPOセンター
・1997年設立。民設民営。
・市民活動センターの指定管理者に。
・地上7階、地下1階のビルの管理運営中。(指定管理者)
みんみんファンド(民が民を支える市民ファンド)
・4年間で3,000万円強の資金を市民活動団体に提供。
・団体にとって簡単な財源は講演料収入。団体のトップの役割のひとつはこの講演料収入を獲得すること。
・有給職員は約25名。
・年間活動規模は約1億円。

■参加型ワーク
・ポストイットに、
上半分:団体として今必要な、欲しい、夢を実現するための金額
下半分:その理由
を記入する。
・お隣さんと二人一組になり、1分間でお互いに説明しあう。
・相手の発表を聞き、支援したいと思ったかどうか。
・重要なポイントは、「寄付の話(お金がほしい)をすることに躊躇しないこと」。
・寄付の話(お金がほしい)はともすると後ろめたさを感じるかもしれないが、「相手に社会貢献する機会を提供する」と考え、堂々と話しをすること。でなければ相手もその気にならない。

■宮城県のNPO調査結果(304団体)
・224団体は3月が決算月。
・ただし、決算月はいつでもよい。年に1回決算をしていれば、税務署に文句は言われない。
・総資産100万円未満の団体が50%強。
・純資産では債務超過の団体が22%。
・総収入(フロー)は100万円未満の団体が40%。
・事業報告書のページ数が1ページしかない団体が63%。3ページ以下の団体は85%も占める。
・宮城県庁の指示する事業報告書モデルを真似ている団体が多い。
・このモデルには、記載例に組織の運営に関する事項の記載がない。これが問題。
・所管官庁が示す事業報告書記載例の影響力を排除し、団体に適した事業報告書の記載例の提供が求められる。
・この役割は各地のNPOセンター、中間支援組織に期待したい。

■そもそもNPOとは?
・公務員がNPOについて分からない、理解できないことのトップ2は、
@資金源
A動機(活動がなぜ起きるのか)
である。
・ボランティア=無報酬で奉仕したい人=奇特な人という先入観。
・この先入観に基づいてるので、無報酬で奉仕したい人がなぜお金を必要とするのか分からない。
・「動機」を理解してもらうことが第一歩。
・市民活動とは、市民による「自発的」な問題解決行動。
・「自発的」であるがゆえに、無償であることが多い。
・NPOとは、一人の困ったを、みんなの困ったにするしくみ。
・徳島県の新町川を守る会の中村さんの紹介。
・新町川は市民自身の庭、自分たちの庭をきれいにするのはボランティアではない。
・ボランティアという言葉が、自分と相手を区別してしまう、相手にとって他人事にしてしまうので、自分事であると説明している。

■市民活動的資源調達
ハンズオン埼玉より
・市民的公共性の3点セット
@私・発の想いからはじめる
A共感した人たちによる円卓会議
B資源の持ち寄りからスタート
・ボランティアは資源(労働力)の持ち寄りの一手段。
・外からの資金導入は、これを壊す危険もある。
・「持ち出し」と「持ち寄り」の違いが重要。
・「持ち出し」は心理的ハードルとなる。自腹で、寄付要求される・・・など。
・「持ち出し」ではなく「持ち寄り」という言葉を使うように心がける。

■NPOの資金源
・共感性財源(会費、寄付、補助金、助成金)
・対価性財源(自主事業収入、委託事業収入)
・ミッション達成直結事業に値段がつくのが一番理想的だが、難しい。
・収益目的事業で収益を確保することが重要。収入ではなく収益(収入ー経費)が重要。

■会費
・会員という制度設計をもう一度見直す。
・会費を出してくれる会員とNPO構成員である会員(社員=議決権あり)を区別して制度設計した方がよい。
・より多くの選択肢を提供することで、より参加しやすい環境を整備する。
・顧客の目で見てベネフィット(利益)は何かを見直す?
・顧客には支援性顧客と受益性顧客がある。
・安すぎる会費の問題。
・安いから会員が増える、高ければ会員が増えないという誤解。


■寄付
・資金に困っているが、そもそも寄付を集めたことのない団体が多い。
・自分ならどういうときに寄付するか?を問いかけることからスタート。
・信用保証、公明正大、小額であることが、寄付行動を起こす条件。
・ドネーションチケット/ドネーションパーティーなど、手法としては政治家のパーティーなどと同様。(手法としては学ぶべきことがある)
・ホワイトバンドのようなグッズ販売による寄付獲得。
・ツールがあれば寄付を獲得できる。ただし、ツールにはもの選びと活用の工夫が必要。ただ作るだけではだめ。
・助成金などをもらった後も、それをきっかけとして工夫することで、さらに寄付を集めることができる。(あの団体は助成金もらってうらやましい・・から次のステップへ)
・自分たちを説明するツールの作り方がカギとなる。グッズもその一つとなる。
・お金を調達する行為そのものがコミュニティに貢献するような企画デザインができるかどうか。
・一ノ蔵の環境保全米ネットワークへの寄付。お酒の価格に寄付金を上乗せしている。

■自主事業収入
・参加者の受益者負担を適正に設計すること。
・ボランティア育成講習などで「ボランティア育成なんだから無料で」という誤解。
・プログラムが生み出す「価値」に対する値づけをする。
・貧乏な自分の懐を基準としない。
・収益のみを目的とする事業を行うと危うい。ミッションとの整合性、関係性を重視することを忘れない。

■受託(委託)事業収入
・本来事業直結型・ミッション達成直結型
・収益のみを目的とする事業を行うと危うい。ミッションとの整合性、関係性を重視することを忘れない。
・施設管理能力があるからといって、全然関係ない施設の管理を受託してはいけない。
・NPO法人は、定款に記載している「目的と事業」に沿ったことしかしてはいけない。
・逆に言えば、「団体の目的とそれを達成するための事業」は定款に明記しなければならない。

■現金以外の収入
・シアトルネイバーフッドマッチングファンドでは、助成額と同額を自己負担しなければならない。
・多くの場合、ボランティアの労働力を金銭化することで確保している。
・ボランティアの活躍(労働力という収入)を可視化することが重要。
弘前環境パートナーシップの報告書
・現物提供
・借り物競争

■助成金
・新規プログラムの開発に活用する。
・助成金をきっかけに、次のステップへ進む。
・団体の通常活動への助成金の活用は適さない。

■みんみんファンドの紹介
・NPO情報ライブラリー。
・事業報告書(総会で使用している)の提出を義務化。
・過去の助成金取得状況も閲覧できるようにしている。

■まとめ
・そもそも本当に助成金が必要か?
・どうすれば、資金提供者の意向とマッチするのか?(良いことしてるからではダメ)
・公的資金導入の意味を全体に周知する。
・事業計画はPDCAサイクルで取り組む。
・終わりよければすべて良し。
・成果の社会化・公開・共有を忘れずに。

〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*

久々に加藤節拝聴しました!

加藤さんのレクチャーを受けたことのある方はお分かりと思いますが、加藤さんのレクチャーの特徴は、話している内容がなんとなく図解されて頭の中に入ってくることです。

加藤さんは図解を多用されます。とてもわかりやすい簡潔な図解です。しかも加藤さん独特な文字での手書き。

ものごとを分解して考え、そして整理して統合する。これができなければわかりやすい図解はできないですよね。加藤さんはお話されながらこれをしてくれるので、聞いていてわかりやすいんだと思います。

加藤さん、ありがとうございました!
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