【レポート】協働推進ワークショップ「市民・NPO・自治体をつなぐ、確かな協働」in名古屋(2008年12月13日開催) [2008年12月14日(日)]
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昨日、愛知県名古屋市で、参画プラネットさん主催により、
協働推進ワークショップin名古屋 市民・NPO・自治体をつなぐ、確かな協働 〜指定管理者制度に着目して〜 が開催されました。 このワークショップには、42名(荻上カウントで)の方にご参加いただきました。 みなさん、どうもありがとうございました! それでは、このワークショップのレポートをお送りします。 【レポート】 協働推進ワークショップin名古屋 市民・NPO・自治体をつなぐ、確かな協働 〜指定管理者制度に着目して〜 ■講義「協働を生み育てる環境はどれだけ整ったか?現場が動かない理由は何か?」 川北秀人さん(IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]) ○協働の事例紹介 ・愛媛のフィルム・コミッションにおける、えひめフイルム・コミッション(行政)とアジア・フイルム・ネットワーク(NPO)。 ・新潟県長岡市での、学校給食の残さの回収プロジェクト。 ・今自治体がやっていることをやってくれるところに安く下請けに出すことが協働ではない。 ・協働の本質は、お互いに異なる力(強み)を持つ者がその異なる力(強み)を持ち寄ること。 ・異なる力を持ち寄り、持ち寄らなければ出来ないことを実現するのが協働。 ○日本の現状 ・2020年までの潜在成長率は1.57%。愛知県の成長率は2.33%(上から4番目)(国の調査による発表) ・昭和と平成では時代環境が大きく異なる。平成は、少子+高齢+低成長がトリプルセット。 ・行政の権限を委譲、配分するという思考では限界がある。 ・地域の未来を考えると、地域の総力を集めて全力で取り組む必要がある。 ・できないフリしない、あきらめない、他力本願にならない、甘えない、この4つが必要。 ○協働とは? ・「共通の目標(目的ではなく目標!)」のために、「責任と役割を共有・分担」し、「ともに汗をかき」、「成果を共有」すること。 ・責任はやらされる側=市民にあり、権限はやらせる側=行政にある、では協働ではない。 ・協働の目的は「自治の回復」=まち・むらの課題をまち・むらの力で解決するためである。 ・例えるなら、「レストランで行政が決めたメニューを食べる」のは下請け、行政的協働。 ・例えるなら、「レストランのメニュー決めも含めて経営を一緒に行う」のが本当の協働。 ・協働には、市民と行政双方の「当事者性」と「専門性」の両方が必要。 ・地域を耕すために協働する。 ○行政の誤解 ・行政改革と財政改革は異なる。 ・コスト削減の手段として協働を利用(NPOを安い下請け先として利用)するのは根本的に間違い。 ・行政サービスの「質」と「スピード」を改善すれば、その成果として「コスト削減」が実現できる。 ・まずは自分たち自身で改善の努力をすること。 ・その上で、自分たちだけでは難しい場合には、パートナーとしてNPOを選んでもらいたい。 ・責任をゆだねるなら、予算と権限も委ねるのが当然である。企業より安い下請け先、ボランティアだからタダで当然という感覚は×。 ・誤った協働は、地域の時間と力を奪ってしまう。かつ将来に向けて育つチャンスも奪ってしまう。 ○NPOの誤解 ・活動資金の財源として行政に期待してはいけない。 ・今の日本の状況では、10年後も行政に今の規模で予算を確保することはほぼ不可能。 ・自発的に収入をかせぐことをもっと考えなければいけない。 ○指定管理者制度の問題 ・指定管理者制度の本来の目的は、「多様化するニーズ」に「効率的に対応する」ため、「民間の能力を活かし」て、「サービス向上」を図る。 ・現実は、多くのところが「コスト削減第一主義」の運用をされている。 ・OBや業界団体のための施設、都合の良い運営になっていないか? ・狩猟型=搾取の行政から農耕型=地域を耕す行政になってほしい。 ・3年後、5年後にどんな地域でありたいか?をもとに制度設計や運用を考えて欲しい。 ○協働環境調査について ・2004年、2005年、2007年の3回実施。 ・第3回目の2007年は、全国の都道府県、政令指定市、県庁所在地、中核市、東京都の特別区など、計252自治体を対象に調査。 ・協働環境とは、「条例や指針」、「策定プロセス」、「人材育成」、「推進体制」、「提案制度」、「情報公開」がどう整っているか?それを7段階で点数化。 ・3回を比較すると、制度の制定は進んできたが、制度の活用、プロセスへの参加はまだまだ。 ・地域が小さくなればなるほど、選考のフィードバックが適切に行われるかどうかが非常に大事。 ・ウェブサイトで情報を出すことの重要性。@視覚障害者などの情報アクセスの保障、A開館時間に来るのが難しい人の情報アクセスの保障。 ・指定管理者制度の制度設計・審査や監査・評価への市民参加がまだまだ足りない。 ・市民がもっと制度の作り手であり担い手にならないといけない。 ○行政がすべきこと ・行政は、全体の方針だけでなく、各課ごとの実施計画を立てることで取り組まなければいけない状況にする。 ・行政とNPOが相互によく分からないという状態を打破するには、行政とNPOが出会う場をつくることも必要。偶然の出会いではなく必然の出会いの機会を増やす。 ・事例:たねからみのり(静岡県浜松市)と協働市場(千葉県)。 ○NPOがすべきこと ・「分野を超えた」NPOのネットワークをつくる。 ・出前講座を活用し、NPOもちゃんと勉強する。審議会、委員会を意味あるものにする。 ・議員の教育は市民の仕事。 ![]() ■講義「指定管理者制度とは〜生まれた背景とねらい〜」 藤原通孝さん(静岡県) ○指定管理者制度とは ・2003年に指定管理者制度がスタート。 ・指定管理者制度とは、公の施設を指定し管理する制度。 ・明治維新時には、公の施設の管理運営が自治体の一番大事な仕事だった。 ・明治以来、公の施設の管理に関する制度はほとんど変わっていなかった。(第三セクターも極論を言えば行政のやり方の範囲) ・指定管理者制度は行政の「公の作法の変革」と言えるほどの大きな変化。 ・制度で細かく定めるのは無理と分かっていたので、大枠を定める仕組みになっている。 ○制度誕生の背景 ・(内圧)制度準備の当初は民間事業者(株式会社)を担い手の中心と想定していたが、準備を進めるうちにNPOの存在に着目し、機運が盛り上がってきた。 ・(外圧)保育所の運営に民間事業者が関わるようになり、地方自治体法が障壁になっているというクレームがつくようになった。 ・(外圧)フランスのリヨンで水道事業に携わる民間企業が、日本進出を図るが各種法律が障壁になっていることへのクレームがつくようになった。 ・指定管理施設で会議室を貸し出す場合も、実は、排他的利用権の行使という公権力の行使に該当する。公権力を行使しても本当によいのか?という議論はうやむやなまま。 ○指定管理者制度はどこにいくのか ・そもそも公の施設はなんのためにあるのか?存在意義と目的があるはず。 ・その目的を達成するために、一番ふさわしい者が運営をするのがふさわしい。 ・この当たり前のことを取り戻すことが必要。 ・新しい公の創造へとつなげていきたい。 ![]() ■質疑応答 Q.個別法が一般法に優先することで色々苦労したと思うが、この個別法と一般法の関係について教えてほしい? A.公民館や図書館は個別法の縛りがきついが、個別法が一般法に優先するという原則は今でも変わっていない。 ・一般法が個別法に優先している印象が広がってきているのは、協働の成果とも言える。協働する中で一般法を優先したような仕事の進め方を勝ち取ってきたとも言える。 ・制度の壁を打破するのであれば、個別法を改正することは避けて通れない。 ・個別法の運用を各地域でどうしていくのかを、各地域できちんと詰めていくことが大事。 ・法律で決めすぎると法律がしばりになり足かせになるリスクもある。 ・仙台市では一回登録すればすべての施設にチラシを置いてもらえるなど、運用でもできることは多々ある。 Q.行政が現場を持たなくなることで行政自体がレベルダウンしてしまう問題もあるのではないか? A.行政がやせ細るのはある意味では目指す方向とも言える。 ・やせ細っても行政にしかできない、行政のやるべき仕事はたくさんある。 ・地方自治が小さな政府で成立しているのなら望むべき姿。 ・ニーズアセスメントをきちんとやり、3年後、5年後にこのまちがどうなっていたいのかを明確にし、共有していくことが必要。 ■事例報告「静岡市女性会館」 松下さん(男女共同参画フォーラムしずおか) ・静岡市女性会館は16年目の施設で、中央公民館との複合施設。 ・平成19年度より指定管理者制度を導入。現在は、男女共同参画フォーラムしずおかが管理運営。 ・講座開設や図書コーナー運営などのソフト事業の業務委託から始まったので関わりやすかった。 ・女性会館のインキュベーター機能で育った団体が指定管理者になったこともよい点。 ・静岡県の指定管理者制度は原則公募だが、女性会館は経営の効率化より市民団体との連携や育成が優先される施設に指定され、公募外での募集。 ![]() ■事例報告「名古屋市男女平等参画推進センター」 渋谷典子さん(参画プラネット) ・参画プラネットの特徴は、社会に役立つ研究と実践の両方に取り組むこと。 ・2008年度の重点事業として、公益ポータルの研究、活用によるNPO運営のバージョンアップを目指している。 ・指定管理者制度で名古屋市男女平等参画推進センターを2006年度から4年間運営。 ・指定管理者制度に参入したのは、指定管理事業そのものが男女平等参画を推進する機会にできると考えたから。 ・指定管理者としての主な事業は、(1)企画、(2)情報発信、(3)施設管理の3本。 ・成果:ワークシェアリングで働くスタイルの確立。 ・成果:評価システムの構築。 ・成果:研究の場で研究成果を発表することをスタッフに奨励し取り組んでいる。 ・課題:担い手と組織の今後をどうしていくか。 ・課題:指定管理者の業務に含まれない調査研究と含まれる事業のバランス。(協定書の中身の見直しも必要) ![]() |
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■ワーク「より深い協働を実現するためのロードマップづくり」
○本気で協働を進めるため2つの基礎ツール ・事例:八王子市の協働ハンドブック(ホームページでダウンロード可能) ・基礎ツールは「協働にまつわるQ&A集」と「協働のロードマップ」 ○ワークの内容 ・個人ワーク:協働環境を育てるために、「行政がすべきこと」「市民がすべきこと」を時系列(今年度、来年度前半、来年度後半、再来年度以降)でいつ、誰が、何をすべきかを列挙する。 ・グループワーク:個人ワークで書き出した内容を共有し、質問を一つ作成する。 ○質疑応答 Q.指針づくりはできるが、行政にはその指針を本当に活かせるのかという不安がある。NPOには本当に使える指針なのか?という不安がある。 A.キャッチボールを続けてくことが大事なこと。 ・安全と安心の違いと同じ。安心はお互いの関係性の中でしか築けない。関係性を構築していくことが重要。 ・大事なのは制度ではない、実態をどう高めていけるか。 ・事例:佐賀市の協働推進課は、案件になっていないものの検討議事録も公開している。 ・制度は何が問題なのかをきちんと把握することが重要。ただ使えないと文句を言ってもだめ。 ■事例報告「協働を進める上での情報公開の重要性について」 荻上健太郎(日本財団CANPAN運営事務局ポータルプロジェクト担当) ■開催要項 開催要項はこちら 以上 |










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