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【レポート】小さな自治体のための特別セミナーin仙台〜協働環境構築セミナー「協働がわかる、動ける、成果がでる」〜 [2008年11月20日(木)]
昨日、宮城県仙台市で、せんだい・みやぎNPOセンターさん主催により、

協働環境構築セミナー「協働がわかる、動ける、成果がでる」in仙台
〜小さな自治体のための特別セミナー〜


が開催されました。

このセミナーには、34名の方にご参加いただきました。
みなさん、どうもありがとうございました!

それでは、このセミナーのレポートをお送りします。

【レポート】
協働環境構築セミナー「協働がわかる、動ける、成果がでる」in仙台
〜小さな自治体のための特別セミナー〜


■講義「協働の意義と協働のしやすさについて」
川北秀人さん(IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]

○協働の事例紹介
・愛媛のフィルム・コミッションにおける、えひめフイルム・コミッション(行政)とアジア・フイルム・ネットワーク(NPO)。
・新潟県長岡市での、学校給食の残さの回収プロジェクト。
・今自治体がやっていることをやってくれるところに安く下請けに出すことが協働ではない。
・異なる力を持ち寄り、持ち寄らなければ出来ないことを実現するのが協働。

○日本の現状
・2020年までの潜在成長率は1.57%。宮城県の成長率は1.22%(下から22番目)(国の調査による発表)
・昭和と平成では時代環境が大きく異なる。平成は、少子+高齢+低成長がトリプルセット。
・行政の権限を委譲、配分するという思考では限界がある。
・地域の未来を考えると、地域の総力を集めて全力で取り組む必要がある。
・できないフリしない、あきらめない、他力本願にならない、甘えない、この4つが必要。

○協働とは?
・「共通の目標(目的ではなく目標!)」のために、「責任と役割を共有・分担」し、「ともに汗をかき」、「成果を共有」すること。
・責任はやらされる側=市民にあり、権限はやらせる側=行政にある、では協働ではない。
・協働の目的は「自治の回復」=まち・むらの課題をまち・むらの力で解決するためである。
・例えるなら、「レストランで行政が決めたメニューを食べる」のは下請け、行政的協働。
・例えるなら、「レストランのメニュー決めも含めて経営を一緒に行う」のが本当の協働。
・協働には、市民と行政双方の「当事者性」と「専門性」の両方が必要。
・地域を耕すために協働する。

○指定管理者制度の問題
・指定管理者制度の本来の目的は、「多様化するニーズ」に「効率的に対応する」ため、「民間の能力を活かし」て、「サービス向上」を図る。
・現実は、多くのところが「コスト削減第一主義」の運用をされている。
・OBや業界団体のための施設、都合の良い運営になっていないか?
・狩猟型=搾取の行政から農耕型=地域を耕す行政になってほしい。
・3年後、5年後にどんな地域でありたいか?をもとに制度設計や運用を考えて欲しい。

○行政の誤解
・行政改革と財政改革は異なる。
・コスト削減の手段として協働を利用(NPOを安い下請け先として利用)するのは根本的に間違い。
・行政サービスの「質」と「スピード」を改善すれば、その成果として「コスト削減」が実現できる。
・まずは自分たち自身で改善の努力をすること。
・その上で、自分たちだけでは難しい場合には、パートナーとしてNPOを選んでもらいたい。
・責任をゆだねるなら、予算と権限も委ねるのが当然である。
・誤った協働は、地域の時間と力を奪ってしまう。かつ将来に向けて育つチャンスも奪ってしまう。

○NPOの誤解
・活動資金の財源として行政に期待してはいけない。
・今の日本の状況では、10年後も行政に今の規模で予算を確保することはほぼ不可能。
・自発的に収入をかせぐことをもっと考えなければいけない。

○協働を推進するために行政がすべきこと
・指針や条例をつくるだけでは協働は推進できない。
・各部署単位の協働推進計画を策定する。(佐賀県の例:県の全ての事業を市場化テストする)
・属人的な協働ではなく、仕組みで協働を進めること。

○協働環境調査について
・2004年、2005年、2007年の3回実施。
・第3回目の2007年は、全国の都道府県、政令指定市、県庁所在地、中核市、東京都の特別区など、計252自治体を対象に調査。
・協働環境とは、「条例や指針」、「策定プロセス」、「人材育成」、「推進体制」、「提案制度」、「情報公開」がどう整っているか?それを7段階で点数化。
・3回を比較すると、制度の制定は進んできたが、制度の活用、プロセスへの参加はまだまだ。
・地域が小さくなればなるほど、選考のフィードバックが適切に行われるかどうかが非常に大事。

○質疑応答
Q.計画段階から住民を巻き込むのは実際には大変・・・なにか工夫は?
A.田舎型と都会型で異なる。
・田舎型は生活環境を共有しているが、都会型は時間と空間しか共有していないので、テーマの共有が必要。
・社会教育、社会福祉など、「社会」がつくものは本来協働が必要なもの。対して、制度福祉や制度教育など「制度」がつくものは協働が必要とは限らない。
・地域の負担を増やす協働から、地域の負担を減らす協働へと思想の転換が必要。
・3年間でこの地域をどうしたいのか?というビジョンをトップが示すことが必要。

Q.施設利用者の住民をうまく巻き込んだ事例は?
A.不忘アザレアは住民をうまく巻き込んだ事例の一つ。
・ポイントは、ただの利用者から、いかに、担い手へと変化させることができるか。、
・利用者はお客さんではなく、パートナーであるという発想の転換が必要。



■事例報告「自治体における協働推進の取り組みについて」
石垣千佳子さん(岩沼市さわやか市政推進課

○事例報告
・市民と行政がそれぞれ協働について話し合う場として「ワイワイがやがや」という取り組みを行った。
・それぞれで話し合った内容を定期的に合同会議で突き合わせる。
・付き合わせると、市民側と行政側の思考、文化、言葉の違いが明らかになる。この違いをどう歩み寄るかが大変。
・仕事と割り切っている職員よりも、もう一歩頑張る職員に市民も相談しにくる。仕事と割り切っているうちは市民との付き合いは難しい・・・かも。
・一方で、個人として仕事をするのか、組織として仕事をするのか、悩ましいところ。

○加藤さんから
・岩沼市は、総合計画では協働をうたっているが、具体的な施策などには落とし込めていない。
・公共的な施設を行政と市民が手を組んで利用するという事例はそれまでもあったが、制度や体制になっていないので、個人仕事になっていた。
・行政は上から整理していくのは得意、市民が下から現実的な課題を積み上げていくのが得意、というようにまったく異なっていた。
・この「ワイワイがやがや」の取り組みを通じて人材の育成が少しずつ進んでいる。

○川北さんから
・制度が選考していないのは良いことでもある。
・今の「ワイワイがやがや」の会議や他の自治体の先例を参考に進めることが出来るのはチャンスでもある。
・本気で協働を進めるための2つのツール(Q&A集と2年間以上のロードマップ)をつくると良い。
・マニュアルよりもQ&A集の方がよ良い。(マニュアルは読まないし、困っているときには分かりにくい)

○質疑応答
Q.検討委員会はどんな構成?
A.いろいろな部署から14名が参加。
・当初は協働の可能性がある部署から選出したが、異動などでバラバラになっている。
・(川北さんから)強制制度とは別に立候補制度も併用すると良い。(現在、県単位で制度を導入しているのは大分県と宮崎県だけ)



■事例報告「ウェブを活用した協働事例の発信と報告」
荻上健太郎日本財団CANPAN運営事務局ポータルプロジェクト担当)



■ミニワーク「協働しやすさを高めるために協働の「?」質問集を作る」
○ワークの内容
・個人ワーク:「行政がすべきこと」「市民がすべきこと」を、時系列(今年度中、来年度前半、来年度後半、22年度以降)で挙げてみる。
・グループワーク:「行政が急いで実現すべきこと」「市民が急いで実現すべきこと」を共有し、「質問」をまとめる。

○質問
Q.ニーズ調査の手法のポイントは?
A.共通の目標を立てるためにも、ニーズの調査、把握は大事。
・ここが抜けていると、何を話していても会話がすれ違ってしまう。
・官民が一緒にニーズ調査をするとよい。
・ニーズとは必須、不可欠であり、欲しい=wantsではない。
・ニース調査では、過去の分析と現状の把握だけでなく、未来の予測、把握も必要。


Q.行政に提案するタイミングは?
A.予算策定時期と議会開催時期の見極めがポイント。
・予算が必要な協働の提案であれば、当たり前だが、予算策定時期より前に提案するのは必須。

Q.協働と協力の違いは?
A.協力はどちらかが主体。協働は両方が主体。

Q.当たり前のようにやっている協働を伝えるための共通言語化?
A.マスメディアを活用する。
・市の広報誌で協働の事例を紹介していく。

Q.行政の意識改革はどうすればよい?
A.意識よりも行動改革が重要。
・人の意識を変えるのは難しい。意識が変わるよりも、行動が変わらざるをえないルールを整える。

Q.プロセスの評価は?

Q.広く市民に聞いていない協働の指針を策定してしまっている自治体の場合の立て直し方方法は?
A.点検、見直しの必要性を議論する。
・見直しが必要なら見直しのプロセスへ。見直しが不要なら、その指針のもとでマニュアルの策定などへ進めていく。
・実は一番大事なのは、市民側が作り直す必要性に気付くこと。
・市民の意識や気付きを生み出すには、出前講座を活用して働きかける。

Q.市民を協働に巻き込むには?

Q.市民と行政のミッションの見いだし方は?
A.行政と市民は立場は異なる。
・共通の目標を見いだすことは出来ても、共通の立場やミッションはありえない。
・立場やミッションの違いを活かしながら、共通の目標を見いだすこと。
・そのときに大事なのがニーズの調査。

Q.団体を把握する、探す方法は?
A.
・行政と市民の協働だけではなく、民民協働、県→市町村への支援も視野に入れて欲しい。
・協働の事例集を作成、公開することで、行政がNPOの信用保証を高めるということも必要。



■開催要項
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