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2012年度日本財団助成事業マップ(海洋グループ編)を公開」8/17付け

2011年度日本財団助成事業マップ(海洋グループ編)を公開」8/17付け

2010年度日本財団助成事業マップ(海洋グループ編)を公開」2/24付け

2009年度日本財団助成事業マップ(海洋グループ編)を作成」2/24付け

2008年度日本財団助成事業マップ(海洋グループ編)を作成」8/23付け
【レポート】AI TALK NIGHT 2018(2018年12月13日開催) [2018年12月14日(Fri)]
2018年12月13日(木)に株式会社レッジ主催で開催された「AI TALK NIGHT 2018」に参加しました。

このセミナーはAIとディープラーニングがテーマでしたが、印象的だったことは、登壇者のみなさんが共通して、

・習うより慣れろ。(やってみないと分からない、やってみれば分かるようになる)
・本質は「計測できること」であり、「計測したデータをどう活用するか?」が知恵の見せ所。

とおっしゃっていたことです。

IMG_0008.jpg

備忘録的なメモをアップします。

【レポート:AI TALK NIGHT 2018(2018年12月13日開催)】
◆トークセッション@:これって、AIでできますか?
畠山大有氏(マイクロソフト株式会社プリンシパルソフトウェアデベロップメントエンジニア)
児玉拓也氏(株式会社電通事業企画局チーフ・プランナー)
中村健太氏(株式会社レッジCMO)
橋本和樹氏(株式会社レッジ代表取締役社長)

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●質問:店舗に来店するお客様の満足度測定や、経営業績向上はAI(画像認識系)でできますか?
(畠山氏)
・「伊勢のエビ屋」の取り組みを紹介したい。
・来客者数が予測できれば、ご飯を何合炊くかなどの対応ができる。
・神宮の参道の往来者を画像で定点観測し、来店数予測をし、炊き立てのご飯をムダなく、不足なく提供する試みをした。
(児玉氏)
・満足度とはなにか?ブレークダウンすることで、満足度のシッポをつかむ。
・店頭はミッシングリンク。マーケティングサイドからは実態が把握しずらいことも多い。
・仮説をつくることは、将来的にはAIでもできるようになるのかもしれないが、現状は経営者の腕の見せ所。
・AIの活用で、今まで言語化しにくかったところをできるようになる。例えば、取りっぱなしのアンケートのデータマイニングなど。
(中村氏)
・画像認識から直接的にお客様の満足度測定を行うのは難しい。
・画像認識系では、ネガテイブ系の解析は比較的進んでいるが、ポジティブ系の解析はまだまだ。

●質問:記事コンテンツの生成や、広告キャッチコピーの生成などはAI(自然言語処理系)できますか?
(児玉氏)
・AIでできる。
・AI Planner「MAI&AICO」(http://www.dentsu.co.jp/business/case/ai_planners.html)のデモ版を公開中。
(畠山氏)
・記事コンテンツの生成は大変。
・チャットボット形式が多い。
・音声→判定→振り分け。
・単純がゆえに実装が簡単で、効果も高い。
(児玉氏)
・マイクロソフトのリンダなどもある。
(中村氏)
・完全な生成系は難しい。
・チャットボット系がやはり多い。
・中部経済新聞との新聞記事自動生成の取り組み、など。

●質問:サブスクリプションサービスの加入/定着/解約などの予測はAI(予測系)でできますか?
(畠山氏)
・xboxのサブスクリプションサービスは、日本では売れなかったが、欧米ではかなり売れた。
・ゲームの場合、解約に至る前にオンラインで様々な行動をユーザーが取るので、このデータをもとに予測がある程度可能。
・数字は覚えていないが、ポイントサービスなどを提供することで、解約率の低下につながった事例もある。
(児玉氏)
・予測系は既にサービスも多い。
・データの取り方の設計は必要。
・施策につながらないといけない。
・複雑な予測モデルよりも、普通の統計分析モデルの方が実践的だったりもする。
・シェアレストというサービスがある。
・予測精度を高めるためには、どのようなデータをどのように入れ込むかを、かなり苦労しながら開発している。
・電通の場合、貴重なデータをたくさん持っているテレビマンへのヒアリングなど。
(畠山氏)
・エクセルで見える範囲の解析だけしても足りない。

●動画のディープラーニングはどのような状況か?
(畠山氏)
・発展途上。
・思ったよりも多くの情報を取れるようになってきている。
・音声技術も進んできている。
・処理時間がものすごい掛かるのが課題。(1時間や2時間くらいは普通に掛かる)

●データを前提としないAIはつくれるか?
(児玉氏)
・人の姿勢を検知するなどは、
・今までデータを取れなかったことを取れるようになる。
(畠山氏)
・強化学習。
・結局は、中でデータを取っているし、いかにデータを取れるかがポイント。
(中村氏)
・ありものを組み合わせることで、サービスをつくることはできる。

◆トークセッションA:これから必要なディープラーニング人材とは
小林由幸氏(ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社ソニー株式会社 シニアマシンラーニングリサーチャー)
井崎武士氏(日本デープラーニング協会 理事)
吉崎亮介氏(株式会社キカガク代表取締役社長/東京大学客員研究員)
飯野希氏(株式会社レッジ 執行役員)

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●ディープラーニング人材の定義
・ビジネス力、データサイエンス力、データエンジニアリング力。
・ディープラーニングを使ってビジネスを推進できる人
(小林氏)
・数式の活用ができる人というよりは、クリエイターに近い。
・課題を発見する力が重要。
(井崎氏)
・ビジネス側で応用できる人、実装できる人をジェネラリストと呼んでいる。
・問題が生じたときに、問題を理解し、解決に向けて推進できる人。
・ディープラーニングで何ができるのかを理解するのは意外と難しい。
(小林氏)
・習うより慣れろ。
・とにかく使って、経験して、腹落ちすること。
(吉崎氏)
・論文が出てくるスピードが早い。
・プリファーネットワークのおかのはら氏のツイッターを参照する。
・頭の中でインデックスづけし、必要な時に情報を取ってこれる、引き出せるようにする。
(小林氏)
・英語ができるかどうかで情報収集能力の差がついてしまう。
・英語ができる人には、収集した情報を発信する役割も担ってほしい。
(吉崎氏)
・データサイエンス人材と近い。
・学習と推論の2フェーズある。
・ディープラーニングはそれぞれのフェーズでのアプローチが必要。
(小林氏)
・商社マンが欲しい。
・ディープラーニングの世界はデータの有無と量が勝負。
・商社マンのように、世界中の情報やネットワークが必要。
(井崎氏)
・データにも、使えるものと使えないもの、使える状態になっているものとなっていないものがある。
(飯野氏)
・使えないデータの事例は?
(井崎氏)
・工場のラインで不具合感知をしたいというケースで、画像はあるけど、解像度が低い、データのゴミが多くてクレンジングが必要なケースなど。
(吉崎氏)
・そもそも顧客満足度の定義ができていなかったり、指標となるデータの取得ができていなかったりするケースも多い。

●人材育成のキモ
(吉崎氏)
・コンサルティングのフレームワークを身につけること。
・まずは、人材育成に関する@ゴールを決める、A現状のチェック、Bギャップ、Cギャップを埋める施策、という4つの基本的な枠組みから。
(井崎氏)
・ディープラーニングで何ができるのか?をまずは理解することから。
・手段を持った上で、状況に応じて判断ができるようになっていく。
・統計の一つの形。
(吉崎氏)
・得意な領域がある。
・画像解析など。
(小林氏)
・実際に使わせてみると、機械学習型(課題の分解→パッチ当て)が得意な人とディープラーニング(目的志向(結果志向))が得意な人が異なることが多い。
・得意な人を見つけ、育てること。
(井崎氏)
・外注する時に、従来型のモデル(機械学習型、ウォーターフォール型)を作ると失敗することが多い。
(吉崎氏)
・成長のスピードの違い。
・文系出身の人で急成長する人。
・大枠だけ理解し、オープンソースのものを使って実際にやってみるタイプは成長が早い。
・中身が気になってしまい、自分で考え解決しようとするタイプは成長が遅い。
(小林氏)
・プログラム言語が分からなくても、パソコンを使いこなすことは可能。
(飯野氏)
・教科書から入るタイプの人は時間がかかる。モチベーションが続かないことも多い。
(吉崎氏)
・バディ制や教え合い制で、学習のフォローとモチベーション維持の助けになる。
・一人はつらい。
(井崎氏)
・「期限までにデモをつくる」とゴールがあるときに、エンジニアは楽しんでいる。
(飯野氏)
・目的志向が勝利の方程式。
(小林氏)
・楽しく学べるデザインをしてあげることが重要。
・新しいオモチャを与えられた子どものように。

●活躍するディープラーニング人材
(飯野氏)
・活躍しているディープラーニング人材とは?
・必要なこととは?
(井崎氏)
・学術的に評判が高い人と企業からの評判が高い人。
・顧客の要求を理解し、適切なソリューションを提供できる人。
(飯野氏)
・いわゆるビジネス力が必要。
(小林氏)
・観察力がある人。
・女性のエンジニアに、ディープラーニングの性能向上に貢献できる人が多い。
・細かく観察することで、細かな違いを発見できる。
(吉崎氏)
・アセスメント人材。
・精度と売上が連動するモデル。
・契約書(権利系の定義)や納品形態も大事。
・構想ができる人を育てることがビジネスサイドでは重要。
(飯野氏)
・必要な人が必要な能力をもち、チームとして機能することが大切。

●質疑応答
Q.観察力とは具体的に?
A.
(小林氏)
・例えば画像解析であれば、どのようなエラーがどのような不足原因で生じているのかを把握できる。

Q.ディープラーニングは中がブラックボックス的。どのように理解し、成長させるのか?
A.
(小林氏)
・ディープラーニングは人間に近い。
・人を育てるような感覚で育てる。
(井崎氏)
・理屈ではなく、感覚的な領域が多い。
(吉崎氏)
・インとアウトしか分からないからこそ、コンサル的な直感力が必要。
(飯野氏)
・感覚的な領域が多いからこそ、とりあえず試してみることが重要。

◆トークセッションB:AI導入成功のための勘所
干場久仁雄氏(ALSOK営業統括部次長)
伊藤明裕氏(西川コミュニケーションズ株式会社 AI事業開発室次長)
飯野希氏(株式会社レッジ 執行役員)

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●どうやって車内に啓蒙活動をしていますか?
(干場氏)
・2014年頃からAI登場。
・2015年頃から経団連などでも話題にあがるように。
・オーナー会社なので、トップの意向の影響は強い。
・トップがテクノロジーが好きなので、比較的スムーズに立ち上がった。
(飯野氏)
・初期投資の決め方は?
(干場氏)
・最初は数千万円の企画書を提出した。
・社内の研究所の中にも関心を持っていたメンバーがいたので、連携しながらスタート。
(伊藤氏)
・創業4代目の印刷を中核とする企業。
・新しいもの好きの社風。
・それまではITとロジスティックスに力を入れる計画だったが、本年2月の経営会議で、AIを経営方針の中核に置くことを宣言。
(飯野氏)
・トップダウンのスタートの場合、現場の混乱はなかったのか?
(伊藤氏)
・トップダウンではあったが、ゴリ押しではなかったので混乱はなかった。
・JDLAに加入
(干場氏)
・警備系の企業なので、テクノロジー系への距離感、やらないとまずそうだという意識の醸成は比較的早かった。
・「万引き検知AI」の紹介。
・日本の犯罪件数は減少している中、万引きは減少しておらず、高齢者による事犯が増えている。
・AIで事前に検知することで、逮捕ではなく、予防にもつながる。
(飯野氏)
・システム開発との違い、内部で開発するか?外部で開発するか?の意思決定は?
(干場氏)
・当初は社内で開発していたが、一向に進まない。
・外注し、短期で成果が見えるようになったことで、社内の理解も進んでいった。
・AIの登場でうちの会社の仕事が無くなるという危機感が、あきらめないモチベーションに。
(伊藤氏)
・社内の課題はいくらでもある。
・品質保証の会議の際に、機械的なチェックではクオリティが低いという課題があり、ここにAIを活用したらという案が出た。
・googleのautomlが便利。
・やってみると分かること、見えてくることが多い。

●社内で新しいことをするのに、いちばん大切なことは?
(干場氏)
・よくわからないことをする人、タネになる人がいると良い。
・保守的な会社では、リスク重視、慎重な人も多いのは仕方ない。
・お互いを尊重した上で、丹念に議論を重ねていくこと。
・外から来た人だけでなく、プロパーの人も必要。
(飯野氏)
・自然発火的に手をあげる人が出てくるというのはイメージ出来る。
(伊藤氏)
・新しい企画については社内公募制度もある。
・やりたい人でないとうまくいかない。

●質疑応答
Q.新規事業を一人で担当している。既存業務との兼ね合いはどのように?
A.
(伊藤氏)
・ディープラーニングについてはまだ一人で推進。
・社内の体制や人材育成はこれからの課題。
(干場氏)
・新規事業が始まり、関連性のある領域の営業マンを連れていっていると、徐々にチームになっていく。
・口説き文句は「君のお客さんに会いに行くのだから、一緒に付いてきてよ」と言うことで、自分ごとにすること。
(伊藤氏)
・自分ごとにすることがポイント。

Q.外注先に期待することは?
A.
(伊藤氏)
・システム開発より現場に寄った開発になる。
・現場に実装するところが難しいので、実装まで含めたトータルの難しさを教えてくれること。
(干場氏)
・うちの商売に関心を持ってくれ、一緒にやるという意識と責任感を持っていること。

Q.どこに適用すれば上手くいきそうか、タネを見つけるこつは?
A.
(伊藤氏)
・あくまでも道具なので、なにができるのか?道具の使い方は?を知っていることは前提として必要。
・社内でも、共通言語化するために、社員にG検定の取得などはしてもらっている。
(干場氏)
・今までの当たり前、前提が通じなくなるかもれない、というゼロベースに立つ、一回引いて考えることが必要。
(伊藤氏)
・自分たちの部署で活用できるアイデアを出し合った。
・突き詰めるとワークフローの見直しで終わるようなことが多いので、注意が必要。

◆トークセッションC:なぜ、今AIに取り組む必要があるのか
松本勇気氏(合同会社DMM.com CTO)
大隅智春氏(Sansan株式会社 テクニカル・エヴァンジェリスト)
橋本和樹氏(株式会社レッジ 代表取締役社長)

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●機械学習/ディープラーニング/AI領域の各社の取り組み
(松本氏)
・AI部では、不正検知のプロジェクトなどを進めている。
・不正カード使用への対策。
・リアルタイム検知への展開などを検討。
・個人情報の不正利用、普段のユーザー行動と異なる動きは多い。
・AI部では、各部の困りごとをヒアリングし、AIでの解決策を模索する。
(大隅氏)
・名刺のデータ化の部分で、AIを活用している。
・もう一点は、データ化した名刺データの活用部分でAIを活用。
・2007年の創業以来、取り込んだ名刺画像を、人力でデータ化してきた。
・瞬時に見極めるプロセスを、人力からディープラーニングに置き換える。
・言語区分や項目区分はディープラーニングで判定することで、人力の出番を減らす。
・顔認識と似たような技術で、過去にデータ化されている名刺を作業から除外する。
・抜き出し精度は99.9%まで向上。
・人力の出番は2割程度まで減らしている。

●研究/R&Dと事業の接合
(松本氏)
・R&Dは分類できる。
・事業のシーズ研究的なものと事業改善的なもの。
・新しいアルゴリズムを一々研修する
・大学との連携研究アプローチが有効。
・エンターテイメント領域の研究など、新領域については権威者との連携研究を重視。
・潤沢なリソースがあるので、より広いところに当てつつ、事業のポートフォリオを踏まえた開発研究を進める。
・プルーフオブコンセプト(POC)貧乏。
・R&Dを指揮するためにも、自分たちの技術リテラシーも必要。
・技術に関する知識と限界を理解していることが必要。
・ベンチャー企業やコンサルタントはありがたくても、事業会社にとっては結果が出ずに終わる。
(大隅氏)
・ベンチャー企業らしいR&Dは、事業部からのニーズを起点にするのが基本。
・一方で、シーズ起点も大切。
・人脈の解析に力点を置いている。
・カグー(世界最大のビジネスコンペ)のグランドマスターが2名在籍。
・シーズからでてきた試作品を、SansanLabとして、お客様に試してもらえるようにしている。
・GoogleLabは一つのロールモデル。
(橋本氏)
・人脈に関する開発とは?
(大隅氏)
・マーケティングオートメーションではなく、その先を狙っている。
・CMの「早く言ってよ」の世界が実際にたくさん起きている。
・得意先のキーマンだけでなく、自社側のキーマンも抽出し推薦できるようになる。
・人脈の活用のポテンシャルを提示していきたい。
・名刺が一番確度が高い。
・匿名化したデータをもとに、大学との共同研究にも取り組んでいる。

●これから企業はどうAI/技術と向き合うべきか
(松本氏)
・DMMテックビジョンを公開。
・事業に対し、ビジネスとエンジニアの区別なく取り組めることが肝。
・計測可能性が急激に高まっている。
・より精度の高い予測モデルをつくり、一年後の乖離を検証し、ビジネスモデルを改善する。
・計測し、インサイトを導き出すことが求められる。
・IoTの本質は「計測できる」ことにある。
・意思決定は、どんなレベルのものでもデータに基づいて行われる。
・だからこそ、データを計測し、計測したデータを活用できることが必須。
・前職ではSQL書けないと昇進できないという制度にした。
・データは、これからの時代の石油。
(大隅氏)
・SQLが全員書けるようになろうという取り組みは前職でやったことがある。
・データサイエンティストではなく、データアナリストを各部に配置することを進めている。
・データアナリストは、フロントと開発の橋渡しをする人材。
・このような人材はまだいないので、人材育成から始めている。
・全員がSQLを書けるようになることと、橋渡しができるようになることは、考え方としては共通。
(松本氏)
・新卒採用を見ていると、テクノロジーのリテラシーを身につけている新人類が増えている。
(大隅氏)
・フロント職で採用した人の中にエンジニアバックグラウンドの人がいたり、その逆のケースも多い。
(橋本氏)
・文系/理系、ビジネスサイド/テクノロジーサイドの区分がなくなってきている。
(松本氏)
・勉強材料もたくさんあるので、優先順位をつけ、時間をつくること。
・目の前の仕事も大事だが、10年先を見すえて身につけること。

●最後に一言
(松本氏)
・テックビジョンを地道に進める。
・経営がデータ・ドリブンになること。
(大隅氏)
・エッジAIに力を入れている。
・近々、端末側に新しい機能を実装予定。
・2019年3月にSansanカンファレンスを開催。

以上
【レポート】「レンタル移籍」は人材と組織のイノベーションを促進するか?(2018年12月12日開催) [2018年12月13日(Thu)]
2018年12月12日(水)に株式会社ローンディール主催で開催された「「レンタル移籍」は人材と組織のイノベーションを促進するか?」に参加しました。

人生100年時代、働き方改革、LIFESHIFT、パラレルキャリアなどなど、いろいろな言い方はありますが、今回聞いた「レンタル移籍」という方法は、個人と組織(自社)と移籍先(他社)の三方良しを目指すもの。

「日本的な人材の流動化を創出したい」という原田さんの思いに、個人的にも共感しました。

備忘録的なメモをアップします。

【レポート:「レンタル移籍」は人材と組織のイノベーションを促進するか?(2018年12月12日開催)】

◆主催者挨拶(原田未来氏(株式会社ローンディール代表取締役社長))
・株式会社ローンディールの紹介。
・自身の経験(長年一つの会社に勤務)から2015年に創業。
・16社31名の累計実績。
・2019年度は40名程度の見込み。
・日本的な人材の流動化を創出したい。

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◆講演
●組織に求められること
・イノベーションといえば、以前は新規事業、新しいビジネスアイデア。
・今は、必ずしも新規事業に限らない。
・市場の変化が加速し、ユニコーン企業に成長する年数も短期化。
・ボーダレス化の進行。(トヨタのライバルがGoogleなど)
・組織の成長とともに、イノベーションが起きにくくなる。
・非連続性や不確実性を排除する傾向、向き合いにくくなる。
・司馬遼太郎の革命三世代論。
・思想家→実行家→実務家の3代が必要。
・知の探索と深化のバランス。
・知の探索と組み合わせは、人の仕事。
・人材獲得と育成の競争が激化。
・従業員訴求価値(EVP)の重要性が高まっている。
・ベンチャーキャピタルの成功確率は5年でわずか5%。

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●個人に求められること
・今後15年で50%の仕事はコンピューターで置き換えが可能になる。
・相対的な価値ではなく、絶対的な価値が重要に。
・インタラクティブダイバーシティ(組織の多様性ではなく、個人の中の多様性)。
・複線化によりキャリアの独自性が生まれる。
・VUCA(変動性、不確実性、複雑性、曖昧性)時代。
・「行動する→見る・聞く→共感する→自分ごと化する」この循環。
・スタートアップ思考→モチベーション、個人のダイバーシティ→洞察力、不確実な中での行動力→課題発見力を身につける。

●越境学習
・社員がダイバーシティさや絶対的価値を社外に求めてしまうのはもったいない。
・絶対価値を獲得し、成長した個人が、社内にフィードバックする。
・既存の事業領域での知の深化+越境学習による知の探索。
・越境学習により、個人と組織の両方のニーズを満たしていく。

●ローンディールの事例紹介
・貸出企業も受入企業もそれぞれ費用負担する。
・200社以上のネットサーク(ベンチャー、NPO等も)と成長支援と組織還元支援に強み。
・会社の看板を外し、後ろ盾がない環境で頑張る中で、メタ認知力が身につく。
・部署の無い組織でマルチタスクを担うことで、スピードと俯瞰力が身につく。
・正解がない中で動くことで、自分で考え、自分で決定し、行動する力が身につく。
・安定感のある状況の職場と安定感のない職場では、働き方やマネジメント手法、ツールも異なる。
・異なる経験を通じて成長する。
・レンタル移籍経験者のコミュニティに加え、上司(マネジメント層)のコミュニティも運営。

●個人と組織の関係
・基準や正解がない中で、失敗確率が高い挑戦を続ける。へこたれないレジリエンス力が必要。
・GoogleのAristotleプロジェクト。
・心理的安全性が高いチームがパフォーマンスが高い。
・改めて、企業という組織、企業という存在の価値。
・相対価値は勝ち負けが生まれる。絶対価値は個性が共存する。
・不確実な時代だからこそ、隣の芝は青いではなく、今ここで頑張ることが大事。
・越境学習では、機会提供・支援と絶対価値の還元が両立・循環することが肝。

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●質疑応答
Q.戻る際の注意事項は?
A.
・戻ると必ず凹むので、戻る前からすり合わせのプロセスを行う。

Q.送り出す側の関与は?
A.
・経過の認識、必要なフォローという観点から、ある程度は関与(見守る)してもらう。

Q.やってはいけないことは?
A.
・成功しろとプレッシャーを掛けてしまうこと。

Q.コミュニティの役割は?
A.
・移籍して2〜3か月くらいで、最初の死の谷がくる。
・移籍経験者のコミュニティでは、同じような死の谷の経験を分かち合ったり、支え合ったりしている。
・上司のコミュニティでは、移籍後に戻ってきた社員の受け入れ方の共有なども。

Q.トップマネジメント側の関与は?
A.
・それぞれ。
・レポートや報告会などには出てもらうように働きかけている。

Q.機会は公募?選抜?
A.
・事例としては半々。
・どちらが良いかは分からない。
・公募のリスクは、応募者のモチベーションがバラバラ。
・移籍者になることの責任の重さは強く説明する。
・選抜の場合、候補者のモチベーションが低い場合がある。

Q.移籍後に戻りたくない、やめちゃうというケースは?
A.
・移籍経験者にアンケートを取ったところ、今すぐやめたいという人はゼロだった。
・みなさん、一度は戻った後にチャレンジしたい、あるいは、ベンチャーのつらさはしばらく勘弁という感じだろう。

Q.ベストな期間は?
A.
・半年から1年位が適当。

Q.受け入れ先企業を選ぶときの基準は?
A.
・経営者の人材育成に対する考え方、職場の空気(挨拶や笑顔など)なども重要。

Q.ベンチャー企業側へのフォローアップは?
A.
・移籍者と月1回の面談。その際に、受け入れ側企業にもヒアリング。
・状況の確認とハッパかけ。

Q.移籍元のマネジメント層と移籍先のマネジメント層のコミュニケーションは?
A.
・今はあまりやっていない。

Q.受け入れ側企業のマネジメント層に寄せられる期待や評価は?
A.
・給料という意味での評価はしない。
・受け入れ側企業での役割や環境も様々なので、ケースバイケースという答え。

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以上
【レポート】未来2019二次審査会(2018年12月11日開催) [2018年12月12日(Wed)]
2018年12月11日(火)にIncubation & Innovation Initiative主催で開催された「未来2019二次審査会」に参加しました。

【レポート:未来2019二次審査会(2018年12月11日開催)】
私が参加したのは、二日目の午後。

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プレゼンされたテーマは以下のとおり。

・空き家問題(3軒に1軒)
・再配達問題(1000億円の損失)
・インフラ問題(財源と維持)
・医療問題(医師不足)
・地域コミュニティ問題(地域力の減退)
・物流サービス問題(トラック運転手不足)
・難病・障害問題(支援は手間・コストという常識問題)
・教育問題(教育現場の非効率、人手不足)

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感想や考えさせられた点としては、

・地方創生系のビジネスモデルの場合、ビジネスモデルとしての一定レベルの構築が難しいこと、マネタイズできるか?マネタイズできるまで耐えられるか?がハードル。
・サービスへの参画者のインセンティブをどう設計するか?
・コミュニティやソーシャルの価値の可視化や評価をどうするか?
・ネット、スマホ時代だからこそ、オンラインではなくリアルの場を熱源にすることが重要。
・マイノリティへの配慮=コストという常識をどう変えるか?
・スマホ×ネットワーク×データ×AI→新しいソリューション
・分ける・支援・コスト→分けない・配慮・価値へ

以上のとおりです。

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ビジネス系のピッチの方が、マネタイズを前提に企画・計画している分、具体性や計画性が高いのが印象的でした。

このあたりは学んでいかなければ。

以上
【レポート】DIGIDAY HOT TOPIC Influencer Marketing(2018年12月10日開催) [2018年12月11日(Tue)]
2018年12月10日(月)にDIGIDAY日本版主催で開催された「DIGIDAY HOT TOPIC Influencer Marketing」に参加しました。

インフルエンサーマーケティングというと、有名人の力を借りてバズらせる、それってどうなのよ!?って思っていました。

でも、今回のセミナーを聞き、みなさんが一様に、有名人の力を借りてバズらせるという考え方を否定され、いちばん大事なのは自分たちの熱量であり、その熱量に共感したときに初めてインフルエンサーも動く、ということを力説されていたのが目からウロコでした。

備忘録的なメモをアップします。


【レポート:DIGIDAY HOT TOPIC Influencer Marketing(2018年12月10日開催)】
◆Session1「『熱力学』で見立てる、インフルエンサー施策の極意」
長瀬次英氏(LDH JAPAN デジタルマーケティング部執行役員・CDO)

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・インフルエンサーマーケティングというテーマのいまさらさ?
・デジタル化の流れ。
・メディアもマーケティングも、コンテンツも、マス→ターゲット→パーソナライズという共通の流れ。
・マーケット→顧客→個客の流れ。
・個を知り、個とつながるために、必死に様々な施策を打つ。
・でも、様々な施策を打つことで、つながることができるのか?
・CRMをベースにパーソナライズドした広告を打ち、BtoPをやったことでつながったつもりになっていないか?
・どんな時につながるのか?
・趣味や嗜好?キャリア?ビジネス?SNSのアルゴリズム?
・自分×類友でつながる時に、エンゲージメントやフォロワー数、リーチ率などで判断するか?→しない。
・ブランド×インフルエンサーでつながる時も、同様ではないか?
・大事なのはエネルギー(熱量)。
・つながるにも、伝えるにもエネルギー(熱量)が必要。
・コンテンツパワーはどこから来るか?ブランドの熱量から来る。
・ブランドの熱量はどこから来るか?コンテンツ(語れるストーリー)から来る。
・熱は温度が高いところから低いところへ移動する。
・であれば、ブランドの熱量は高ければ高いほどよい。
・コンテンツが熱いか?多いか?すなわちコンテンツの熱量が重要。
・インフルエンサー戦略も、量→質→熱量へという流れ。
・熱量のはかり方は?
・ブランドの熱量は、何を、どこで、どれくらい語っているか?
・インフルエンサーの熱量は、同じ知識を、同じ世界観を、同じ方向性をどれくらい持っているか?
・同調律は、同じ言葉をどれくらい使っているか?同じ行動をどれくらいとっているか?同じモノをどれだけ持っているか?
・ブランドが熱量を持ち、同じ熱量を持ったターゲットをどれだけ探し、つながることができるか?が肝になる。
・改めて問いたい。
・みなさんのビジネスに熱はあるか?
・みなさんのビジネスに胸アツはあるんか?
・インフルエンサー戦略とは、ソーシャルを使うことでもなく、インフルエンサーを使うことでもなく、同じ熱量を持った仲間を探しつながること。

◆Session2「インフルエンサーマーケティング 米国の動向とその背景〜WOMMAサミット2017を中心に〜」
佐藤達郎氏(多摩美術大学 教授)

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・2004年からカンヌライオンズ日本代表審査委員を。
・WOMMA2017では、インフルエンサーマーケティングがホットトピックスに。
・ブランドアドボケイト(無報酬)からインフルエンサーマーケティング(報酬あり)へ。
・マイクロインフルエンサーの活用が特に話題に。
・マイクロインフルエンサーは、フォロワー数が1000〜2万5千くらい。
・マイクロインフルエンサーに注目があつまるのは、@コストが安い、Aエンゲージメント率が高い、などの理由。
・マイクロインフルエンサーを直接探すのは大変なので、エージェントが中心になる。
・マイクロインフルエンサーの課題の一つは、ステルスマーケティング化の懸念。
・マスマーケティングからマイクロマーケティングへというトレンド。
・マスメディアは広告メッセージを乗せる乗り物。
・以前は唯一の乗り物だったが、デジタルとソーシャルの隆盛で、乗り物の燃費が悪くなってきた。
・トリプルメディア(Paid、Owned、Earned)(欧米ではPOEM)を中心とする統合型ソリューション。
・(Paid、Earned、Shared、Owned)(PESO)という考え方も出てきている。
・EarnedのOrganizationメディアとEarnedのPersonalizedメディアという、OrganizationとPersonalizedという軸で切ることができる。

◆Session3「インフルエンサー選定の極意を公開!PRを成功に導くポイントとは?」
榎本諒氏(クロスフィニティ株式会社 インフルエンサーマーケティングDivマネージャー)
・インフルエンサーマーケティングの課題第1位は、適切なインフルエンサーの選び方。
・ポイント@:プロモーションの目的に応じて使い分ける。
・メジャーインフルエンサーは、真似したい人ではなく、憧れの存在。→話題作りには適している。
・マイクロインフルエンサーは、真似したい人、身近な存在。→話題から行動へつなげるときに適している。
・ポイントA:インフルエンサーにも得意、不得意がある。
・プロモーションの目的(投稿を見たユーザーがどういう状態になってほしいか)に応じ、コンテンツを選び、そのコンテンツが得意なフォーマットとインフルエンサーを選ぶ。
・ポイントB:自社と他社アカウントのフォロワーを分析する。(インサイド分析をいつも行うのは大変なので)
・インフルエンサーを選定するポイントのまとめ。
・エンゲージメント率が高い(特に、コメント件数と内容)か?
・フォロワーからのコメントの質とやり取りが多いか?
・PR投稿時に、通常投稿時と比較してエンゲージメント率が落ちないか?
・世界観がマッチするかどうか?

◆Session4「自ら作り、自らつながる:スノーピークのコミュニティーマーケティング哲学」
高井文寛氏(株式会社スノーピーク 取締役執行役員営業本部長)
長田真氏(DIGIDAY日本版 編集長)

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・本社の敷地は東京ドーム4個分くらいあり、キャンプ場の中に本社がある。
・スノーピークWAYの取り組みから。
・自らもユーザーの一人と位置づけ、ユーザーの立場で考え、お互いに感動できることを目指す。
・年に12会場で開催。
・ブランドと顧客という視点だけでなく、自らもキャンパーの立場で開催。
・SnowPeakWay(1998年から)、Starter Camp、Urban Takibi Talk(2か月に1回)、雪峰祭(地域コミュニティ)を開催。
・90年代でキャンプブームの終焉。
・このブーム終焉にどう立ち向かうか?からSnowPeakWayが始まった。
・98年当時は、顧客と直接向き合うチャネルがなかった。
・スノーピークの売上は、93年以降下降したが、スノーピークWayを開始してから再び伸び始めた。
・最初の年は30人しか集まらなかった。
・山井社長自らが参加し、ユーザーと向き合う。
・参加者からのフィードバックは、@高くて買えない、A売っている場所が少ない、Bコミュニティイベントの継続要望、以上の3点。
・翌年のカタログに掲載し、実現を約束した。
・1993年から掲示板サイトの運営を開始。デジタルとリアルの融合については、かなり早い時期から取り組んでいた。
・コミュニティの重要性。
・リアル、デジタル、店舗の3つのコミュニティをつくっていく
ことが戦略の中心。
・大きなインフルエンサーや大きなコミュニティから、小さなインフルエンサー、小さなコミュニティへという流れ。

◆Session5「『インフルエンサーの未来』を共に創るタグピクのHUB化構想とは?」
吉田健太郎氏(株式会社電通 ビジネスデベロップメント&アクティベーション局産業4部部長プランニングディレクター 情報通信業界コンサルタント)
安岡あゆみ(タグピク株式会社 ファウンダー代表取締役)

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●タグピクの紹介
・2003年からインフルエンサーとして活動を開始。
・2015年に、日本初のインスタグラムPRに特化したPR会社として設立。
・インフルエンサーとフォロワーの行動分析に強み。
・インフルエンサーのキャスティング、SNSブランディング、動画インフルエンサープロダクションや配信ネットワークを手がける。

●吉田氏
・「スマホマーケティング」を出版。
・NTTドコモから電通へ。
・スマホのことをわかった気になっているおじさんに読んでもらいたい。
・広告会社のプランナーとして、PRが変わった、インフルエンサーを活用したPRが増えてきたことを肌感覚で実感。
・インフルエンサーPRでよく聞く悩みは、理解レベルのばらつき、効果検証の難しさ、リスクへの不安など。

●インフルエンサーのリアル
・活動の媒体はたくさんある。
・インスタグラムのインフルエンサーは、Youtuberやアフィリエイターとはビジネスモデルや収入レベルが異なる。
・インスタグラマーは、一つの投稿に時間とコストを掛けている。
・インスタグラマーのモチベーションは、セルフブランディングや承認欲求、世界観の発信欲求が強い。
・インフルエンサーとキャスティング会社の距離が遠い。
・この遠さが、自己やアンコントローラブルの原因にもなる。
・タグピクは、インフルエンサーとの距離を近く、マネージャー的な関係性を目指している。

●ベーシックインカムづくり
・世界観を大切にするインスタグラマーも多い。
・世界観だけでは食べていけない。でも、押し付けても動かない。
・「Timebank」という時間価値を可視化(時間価値で個人が上場)するサービス。
・「HUB」という無料で使える、もらえる一定数以上フォロワーがいるインフルエンサー向けサービス。

●インフルエンサーとの距離を詰めるためには
・2019年6月にインスタグラマーパーティーを開催予定。

◆Session6「ミレニアルズに求められるインフルエンサーとは」
石井リナ氏(BLAST Inc CEO)

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●自己紹介
・平成2年生まれ。
・オプト→COMPASS→BLASTを創設。
・BLASTは、インスタグラムとYouTubeだけで配信するメディア。
・生き方の選択肢を広げる長編コンテンツも。
・性とSEXにまつわるコンテンツも。(これが一番人気)

●ミレニアルズとは
・1980年以降に生まれた世代。
・グローバルでは全人口の3分の1を占める。
・情報へのアクセスを持ち、キャリア重視、個人を重視する世代。
・グローバルなコラボレレーションの重要性を支持。
・インスタグラムとNetflixを愛する。
・インスタグラムは、世界初の言語の壁を超えたサービス。
・グローバルスタンダードな価値観を盛り込んだコンテンツを同一配信するサービス。
・合理主義である。
・日本のミレニアルズは、不安定な時代を見てきた、デジタルネイティブを身につけた世代。
・親兄弟や親族と近くに住むことを支持している。
・刹那的である。
・YOLO(You Only Live Once)=人生一度切り。
・インスタグラムでも、フィードではなく、ストーリーズを好む。
・FOMO(Fear of Missing Out)というSNS依存症に陥っている。
・ダイバーシティ
・多様性を認める価値観を重んじる。
・ソーシャルグッド。
・環境保護、持続可能性などに対する関心が高い。
・Glossier、Everlaneがミレニアルズから愛されている企業の代表例。
・誰からの情報を信じるか?は、インフルエンサー41%、家族友人37%、ブランドが33%。
・インフルエンサーの何を重視するか?は、スタイル60%、共通点41%、フォロワー数は最低の7%。
・クリセル・リン氏、ヘイリー・ウェイト氏(スキンポジティブ)、ローレン・シンガー氏(ゼロ・ウェイスト活動家)が支持されるインフルエンサーの代表例。
・近年のインフルエンサーの傾向は、@物質的な豊かさよりも、文化的、精神的な豊かさ、A多面的な側面、B社会的なメッセージが支持される傾向にある。
・芯があるか?スタイルがあるか?活動をしているか?オピニオンリーダーであるか?がポイント。

以上
【レポート】就労支援フォーラムNIPPON 2018(2018年12月8日開催) [2018年12月11日(Tue)]
2018年12月8日(土)に日本財団主催で開催された「就労支援フォーラムNIPPON 2018」に参加しました。

財団主催イベントでありながら、5回目となる今年が初参加でした。

毎年満員御礼ですごい熱気だと聞いていましたが、たしかに、今年もメイン会場は満員御礼。大勢の方々で賑わっていました。

結構若い方が多いのが個人的には意外でしたが、就労支援の未来を考えるという意味では、やはり若い世代がたくさん参加され、世代を超えてバトンをつないでいくことが大切ですね。

備忘録的なメモをアップします。

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【レポート:就労支援フォーラムNIPPON 2018(2018年12月8日開催)】
◆特別企画「遺言〜未来に託したい思い〜」
小島靖子氏(ANAウィングフェローズ・ヴィ王子株式会社 顧問)
金子鮎子氏(NPO法人ストローク会 副理事長)
村木太郎氏(公益社団法人全国シルバー人材センター事業協会 専務理事)

●自己紹介(金子氏)
・働きたいという人を応援したいという気持ちが強かった。
・NHKに在職中から、どのような関わりや支援ができるのかを研究していた。
・退職後、株式会社ストロークを設立した。
・平成元年1月に、週刊誌の記事に掲載された。
・働くことは大変なこと、でも、大変だからこその喜びもある。

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●自己紹介(小島氏)
・21年前に卒業生を応援する会を立ち上げた。
・当時は、今のような福祉制度はなかった。
・立ち寄れる場所、相談できる場所が無いことが一番の問題だと感じた。
・通える場所を、学校のそばにつくろうという計画を立てていた。
・その時に、ヤマト福祉財団の小倉昌男氏のスワンカフェのことを知った。
・フランチャイズ展開するとのことだったので、自分たちも入れてもらうお願いをした。
・お弁当屋さんよりもパン屋さんの方が今時。
・イートインコーナーを大きめに確保すれば、障害者も立ち寄れるスペースにもなる。

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●質問
・なんの知識もない中での株式会社の設立。一番苦労したことは?手応えは?

●金子氏
・会社の設立や運営に必要な事務関係は大変だったが、専門家にサポートしてもらった。
・もう一つは働く場(仕事)の確保。
・仕事探しでは知り合いのツテに助けられた。
・ヤマト福祉財団の賞を受賞できたのはありがたかった。
・賞だけでなく、仕事もくださいとお願いした。

●質問
・支援費無し(公的補助無し)でどうやって継続できたのか?

●金子氏
・固定費をなるべく減らすため、事務所は借りずに自宅にて。
・運営職員の給料も極力小額で。自分は無給。取締役は3万円/月。

●小島氏
・立地があまり良くなかったので、店舗での待ち販売だけでは難しい。
・店舗販売の他に、パンの宅配サービスや出張販売、注文販売も行った。
・地域に出てお客さんをつかまえる計画を立て、ようやくスワン1号店としての許可がおりた。

●村木氏
・厚労省にお届けサービスを行ってくれていたが、ある時からこのサービスがなくなった。
・それは、省内での人気が高まり、庁舎内に売店ができてしまったから。

●小島氏
・厚労省、内閣府、気象庁などには今でも配達を週1回ずつ行なっている。
・配達サービスを行なっていると、いつもの販売員が風邪で休んだりすると、心配してもらえる。待っててもらえることの喜び。

●金子氏
・苦労したことの一つに、働く障害者の安定的な出勤という問題もあった。
・有料で研修を行なった。
・有料の研修にしてから、ポカ休が減った。

●木村氏
・今なにを?これから何を?

●金子氏
・支援者側が上から目線になってしまうことを何度も見てきた。
・地域の高齢者と障害者がもっとつながり、高齢者向けの仕事を増やしていければと考えている。

●小島氏
・就労している人たちにも定年になった人たちが出てきている。
・シルバー障害者の問題。
・北区は高齢化率が高い。高齢化率の高い地区に入って、高齢者向けのサービスにも着手。
・シルバー障害者がそのままB型施設にいるのは違う気がする。
・S(シルバー)型事業を加えていけたら良い。
・工賃アップはもちろん大事だが、B型施設の中に囲ってしまうのは間違っている。
・共生社会を実現するには、地域に開き、地域とつながらないといけない。

以上

◆パネルディスカッションA「オランダ・ドイツ視察からニッポンを考えてみた」
横内陽子氏(ヤフー株式会社 政策企画本部/紀尾井町戦略研究所 上席コンサルタント)
岩渕祐二氏(公共価値創造研究所 代表)
竹村利道氏(日本財団公益事業部国内事業開発チーム シニアオフィサー)

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●導入(竹村氏)
・報酬がつかないとやらない、というのはどうなのか?
・制度を良くするために動くことは必要なこと。
・社会福祉事業は増えたけど、社会福祉は劣化しているのではないか?という疑問。
・ショートスティ、デイサービス、訪問看護も現場から制度へ。
・お金になるかならないかではなく、居ても立っても居られないという思いで動くことから。
・オランダ、ドイツの視察のフィードバックをみなさんへ。

●オランダ・ドイツ視察の報告(岩渕氏)
・福祉の専門家ではなく、事業評価を専門にしている。

●視察の目的
・雇用割当アプローチ(保護)と差別禁止アプローチ(権利)の2つある。
・世界的な潮流は、差別禁止アプローチ+一般労働市場への統合。
・オランダは4都市5団体、ドイツは4都市5団体を視察。

●オランダの就労支援
・社会雇用法(1969年)に基づく就労支援。
・保護就労等の高コストが問題化してきた。
・参加法(2015年)により、保護就労に加え、一般労働市場への就労支援に力を入れる。
・最低雇用賃金の7割までを福祉制度で保障。残りは雇用主の自助努力。

●ドイツの就労支援
・障害者作業場で、職業訓練や就労の場を提供。
・100人単位の大規模施設。
・2015年に国連が保護就労の段階的廃止を勧告。
・「障害者作業場←→インクルージョン企業←→一般企業」双方向の考え方。
・インクルージョン企業とは、障害者の雇用率など、一定の条件を満たすことで税金等の優遇措置を受けている企業のこと。

●オランダ・ドイツ視察の報告(横内氏)
・障害者に限らないソーシャルインクルージョンの流れ。
・オランダは、大国に囲まれた小国の生き残り戦略に対する強さ。
・雇用情勢や困難さ等のデータをしっかりと調査し、e-サービスに力を入れていることが印象的。
・ドイツは、理念と規律の国。
・国連の勧告は受け止めつつも、ドイツ自国の考え方を大切にしている。
・ネイティブではない人(移民等)へのサポートも対象に入れている。

●竹村氏
・人口が少ないので、総動員で働かないと国が保たない、という考え方が印象的だった。
・オランダは、誰がどこで働いているかをデータ化し、かつ、利活用できるように統合されている。
・個人情報保護法との整合性は必要だが、データの積極的な活用も不可欠。

●横内氏
・国に対する信頼感やセキュリティ対策は当然必要。
・日本は日本の中にデータセンターを持った方がよい。
・GAFAは典型。個人情報はダダ漏れ。守るよりも、自分たちも活用すること。

●竹村氏
・後半は、日本を考えるというテーマで。

●岩渕氏
・オランダもドイツも、就労の場は「企業」である。
・オランダは、補助金は賃金補填の位置づけ。
・オランダは障害者一人あたりの行政支出は24,000ユーロ。そのうち20,000ユーロは障害者の賃金になる。
・一方で、日本は、行政支出は12,340ユーロと少なく見えるが、1,390ユーロしか障害者の賃金にはならない。多くが就労施設にいってしまう。
・結果として、直接の行政支出に加えて、生活保護等の公的支出が必要となり、高税負荷、高公共サービスという印象のオランダよりも、日本は高税負荷、低経済効果になっている。

●横内氏
・ダイバーシティ就労は進めていくべき。
・障害者雇用率は2.35%くらい。
・柔軟な雇用環境、条件は整っている。
・日本の企業も、一部では取り組みが進んできている

●岩渕氏
・今回の視察では、事業所ではなく、広く一般の企業が受け皿になることを目指していることが印象的だった。
・ドイツの長官の「国連に対して、障害者就労に関する我が国の文化的な背景を説明すべきだった。」というコメントが印象的だった。
・大規模施設の閉鎖的な場に閉じ込められているという方式が国連勧告につながったのではないか。

●竹村氏
・措置費から支援費に移行した以降、小規模な施設を街中につくってきた日本の路線は間違っていなかったのではないか。

●最後に(横内氏)
・国政の場のダイバーシティの無さが根本問題ではないか。
・障害者議員率は公式なデータすらない。
・女性議員率も13%程度。
・ICTはダイバーシティとの親和性が高い。
・ICTの積極的な活用の推進も。

以上

◆ザ・プレゼンテーション「就労支援にはドラマがある」
末安民生氏(一般社団法人日本精神科看護協会 会長)
荻原喜茂氏(一般社団法人日本作業療法士協会 副会長)

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●工賃5倍増と地域課題の解決を実現!
野原徹氏(社会福祉法人ふしの学園(山口県))
・仕事を選ぶ9つの基準(@人手を活かせるか、A平易確実であるか、B気をつかわないか、C職人仕事を選んでいないか、D儲かりそうか、E旬な仕事か、F付加価値があるか、G社会にとって必要か、H利用者がやりたい仕事か)
・一般廃棄物処理業の事例紹介。
・定期収集と臨時収集の2種類。
・臨時収集の依頼が急増。
・引っ越し、遺品整理、ゴミ屋敷の整理など。
・人海戦術で一気に片付けが可能。
・遺品整理業者の数がニーズ増に合わせて急増中。
・仕事の依頼者は、1位が個人、2位が行政。その他、不動産業者や廃棄物事業者。
・コンテナ10台所有し、フル稼働中。
・10年前に比べ、売上は倍増、工賃も4万5千円にアップした。
・利用者の変化は、意欲、承認、自己肯定、自己実現、目標などの向上。
・地域の困りごとも解決できた。
・生活困窮者への支援、災害廃棄物の処理など。
・強みを発揮できる仕事→売上アップと工賃向上→地域の課題も解決という好循環。

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●「枠」にはまらない支援で日本の若者をもっと元気に!
後藤千絵氏(一般社団法人サステイナブルサポート
・福祉を志す原体験は?
・2015年10月に岐阜にIターンし、ノックス岐阜をオープン。
・事業はうまくスタートしたが、ずっと気になっていたこと。
・障害者のイメージ
・ノックス岐阜の利用者の多くが大学以上の高学歴。
・大学在学時、就職時、就職後に障害が発症(顕在化)する。
・グレーゾーン学生を対象にキャリア支援をスタート。
・グレーゾーン学生は、発達障害診断も出ておらず、自覚もない、プライド高いなど、支援の必要性に向き合えない人も多い。
・学生支援にのめり込むうちに、スタッフの3分の2が離職してしまった。
・本人が支援の必要性を感じていなくても、予防的支援は可能ではないか。
・誰もが当たり前に、自分らしく生きることを選ぶことができる社会を実現したい、という思いで続けている。
・制度があるからではなく、社会に必要だからをベースに活動したい。
・障害は感動の対象ではない、特別なものでもない。
・覚悟と情熱、明確なビジョンと戦略が必要。
・ユニバーサルな社会を実現していきたい。

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●「就労プロジェクト」の取り組み
多田眞理子氏(医療法人恒仁会近江温泉病院
・平成27年より「近江就労支援レディネスパス」を開始。
・ある利用者の事例で紹介。
・支援センターや職業センターを卒業し、実際に就労を始めた後に、十分にできない自分、周りに迷惑をかけてしまう自分がいやで「やめたい」という気持ちになってしまった。
・精神的なつらさを本人が抱え、自分の思いを伝えられず、周りも理解できず、コミュニケーション不全も起きてしまう。
・中途障害者の就労支援では、アウトリーチ活動が重要。

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●鳴門市の「就労支援部会」がおもしろい!
林弥生氏(鳴門市就労支援部会
・平成23年度から、説明、個別支援、お悩み解決、就職セミナーなどのプロジェクトに取り組む。
・就労移行3年目の就職を実現するプロジェクト。
・お悩み解決プロジェクトは、ある事業所の悩みごとを、その事業所以外の人たちも一緒にみんなで考える取り組み。
・一年目は、視察したい事業所の見学会をみんなで一緒に行った。
・二年目は、講師を招き、当事者も参加して模擬面接を行った。
・(JSN金塚氏)鳴門市支援部会の取り組みは全国でも珍しい。

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●ショートタイムワーク制度について
横溝知美氏(ソフトバンク株式会社CSR統括部CSR部CSR1課)
・日本の雇用は公平か?
・フルタイム労働となんでもできることが暗黙の前提になっている。
・週20時間未満しか働くことができない人(=支援が届きづらい人)への支援を。
・ショートタイムワーク制度を導入。
・「人を雇用し、仕事をあてる」から「仕事を決め、人を雇用する」への発想の転換。
・仕事をトータルで成立させるには、様々な能力や特性が必要になる。
・一方で、仕事を分解することで、特定の能力や特性でも成り立つ仕事へと変換できる。
・一人ひとりが特性を活かし、挑戦できる社会へ。
・20名がショートタイムワーク制度を利用。
・雇用側も労働者側も両者ともに満足度が高い。
・導入ガイドをHPで公開中。
・今後の展望として、ショートタイムワークアライアンスを設立。
・一社の力ではなく、多くの企業の力で。

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●利用者の生きる意欲を高める「啓発事業」という取り組み
鈴木こころ(一般社団法人愛媛県摂食障害支援機構
・高校一年生の時に、摂食障害を発症。
・自身の経験を活かし、当事者目線での支援に取り組む。
・その日の体調で、2つの支援コースから自身で選ぶ。
・自身で選ぶことがポイント。
・働くの前段階に目を向けた基礎力アップ支援。
・どの作業も時給は100円に設定。
・これは、お金が目的ではなく、生きる力と意欲を身につけることを最優先にしたいから。
・自分で判断し、決断し、耐えることも身につける。それが未来を切り拓く力になる。
・障害があると出来ないこともある。でも、チャンスはいつどこに転がっているか分からない。
・B型とその他のサービスを組み合わせ、総合的なサポートを。
・「マゼンダリボン運動」(摂食障害の啓発活動)を当事者主体で関与、推進。

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●感想(末安氏)
・どれもそれぞれに工夫を凝らし、もっと聞いてみたいと思うプレゼンテーションだった。
・自分のやってきたことと重ね合わせると、生活が安定しないと就労にならない。
・生活とは毎日繰り返すことは、簡単なことではない。

●感想(荻原氏)
・枠にとらわれない、領域を超える、他者とつながるなどが共通のキーワード。

以上
【レポート】soar conference 2018「語り」(2018年12月8日開催) [2018年12月10日(Mon)]
2018年12月8日(土)にNPO法人soar主催で開催された「soar conference 2018「語り」」に参加しました。

浦河べてるの家と日本財団は長いお付き合いがありますが、私個人は今までご縁がなく、向谷地さんのお話は初めて聞きました。

統合失調症のことはまったく分かりませんが、「ある意味では、ディズニーの世界が見える、感じることができる人たち」という表現はとても分かりやすかったです。

毎年何千人という人たちと40年以上に渡り向き合ってきた向谷地さん。次世代にバトンタッチしていくことに、静かな炎を燃やされているのが印象的でした。

ドミニク・チェンさんも、しっかりとお話を聞くのは初めて。文章の生成過程を可視化するタイプトレースの紹介はとても興味深かったです。

最後に対話と共話の話を駆け足でしてくれましたが、主語を共有しながら会話が進むという、極めて日本人的な世界。この日本人的な「あいづちの環」の世界が、インターネットの対話的世界による喪失していくのではという問題提起には考えさせられました。

備忘録的なメモをアップします。

【レポート:soar conference 2018「語り」(2018年12月8日開催)】
◆session1「当事者と語り」
向谷地生良氏(浦河べてるの家 理事/ソーシャルワーカー/北海道医療大学教授)
鈴木悠平氏(NPO法人soar理事/LITALICO発達ナビLITALICO仕事ナビ編集長)

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●向谷地氏
・べてるの家の妄想祭りの紹介。
・「部屋でペガサスを飼っている」と思っている人など。
・統合失調症という、様々な幻覚、幻聴、妄想、心の難しさを持つ人たちが一緒に暮らしていくにはどうしたらよいのか?
・発見したのが「語ること」だった。
・統合失調症の人は、社会や世界の現実を鋭く感じ取り、イメージすることができる人たち。
・ある意味では、ディズニーの世界が見える、感じることができる人たち。
・統合失調症とはと問うたら、「五感が幻になる体験」と答えた。
・日本の精神医療は、専ら薬による治療。
・結果として、世界中で日本だけは精神病床が増え続けている。
・子どもの虐待をしてしまう母親に、人の前で話をしてもらう場を設けた。
・その方は「黒い男のささやきが聞こえる」とのこと。
・会場で、「みなさん、せっかく黒い男の人が会場に来てくれましたので、拍手でお迎えしましょう」とみんなで拍手したところ、「黒い男が笑った。笑っているところは初めてみた」とのこと。
・「消えたくない。寂しい」と黒い男が言ってきた。
・それからしばらくして、その方が訪ねてきた。
・「幼少期の寂しい自分がしてもらいたかったことを、黒い男が連れてきてくれていたと思ったら、気持ちがスッと楽になり、受け入れることができるようになった。」とのこと。
・語れないで生きてきた人たちが、自分たちのことを語ること、語れるようになること、することが「当事者研究」。
・相模原事件の容疑者は「ヒトラーの思想が降りてきた」と話していた。
・2016年3月、米マイクロソフトが人工知能の実験を中止。人工知能がヒトラーを礼賛する発言を繰り返すようになってしまった。
・メルロ・ポンティの知覚の現象学。身体化。
・語ることをやめない、あきらめないことが大切。
・対話は社会の濾過機能を持つ。
・対話を通じ、対話を重ねることで、汚れや不純物が濾過されていく。
・ネット社会の浸透により、この濾過機能が喪失されてきている。

●鈴木氏
・当事者が感じていることを、周りの人がどう受け止めていくのか?
・本日が現実のものとして感じていることを、馬鹿にせずに受け入れる文化がどのように培われていったのか?

●向谷地氏
・ねらいや目標をさだめていたわけではなく、一緒に生き、そしてありのままに発信してきた。
・病気の質も変わってくる。
・受け入れられない社会にストレスを感じ、病気になっていく、病気が悪化していく。
・「うつ」もうつになる力を持たされている。
・人間は本来、一定以上のストレスがかかると体がブレーキをかけてくれる機能で守られている。
・それを社会は病気とレッテルしてしまう。

●鈴木氏
・「病気になる力」という話が印象的。
・幻覚や幻聴まではいかなくても心のつらさを抱えている人、べてるの家にいない人たちも、コツのようなものは?

●向谷地氏
・ソクラテスは、対話を中心に社会をつくると、暮らしやすい、生きやすい社会ができると気がついた。
・2000年代に入り、ビジネス領域で対話が重視されるようになった。
・会話と対話の違い。
・「一緒に研究しようか」と言えた瞬間に、自分も相手も楽になれた。
・まずは自分と対話すること。他人行儀に自分と対話する。
・その際には、研究という意識で向き合うと対話しやすい。
・対話を意識して自分の暮らしを立て直してみること。

●鈴木氏
・研究ということが、成功と失敗に限らず続けていけることになる。

●向谷地氏
・ここ10年くらいのノーベル賞受賞者を調べると、計画通りではなく、失敗から想定外の結果が生まれ、世紀の大発見につながっている。

●鈴木氏
・研究という発想がないと、当事者と支援者、支援する側とされる側というような関係性になってしまいがち。

●質疑応答
Q.強い言葉やトゲのある言葉に、自分や周りの人が傷ついてしまうこともある。そういう時はどうしたらよいか?
A.(向谷地氏)
・傷ついた時は、素直に「今の言葉に傷ついた」と言うようにしている。
・その人自信も聞いており、本人が一番傷ついている。自分以上にその人の方が傷ついている。
・「そんな厳しい言葉を吐くことで、つらくないの?良いことがあるの?」と問い返すようにしている。
・「周りに吐くことで、リストカットする下ごしらえしている」と答えた人もいた。
・問い返すことで対話が生まれ、発見につながる。

Q.良い対話とは?良い対話が生まれる場をつくるには?
A.(向谷地氏)
・対話はこれから始めるものではなく、対話の中に生きている。対話的関係の中に生きている。
・人間の体も、脳が命令しているのではなく、全ての臓器が対等に情報交換し、対話をしている。
・まずは、対話のネットワークの中に存在し、対話の中に生きていることを意識すること。
・べてるの家も「あんたたちのようなおかしな人たちが会社つくったって上手くいくわけないでしょ」と言う口の悪い人に触発され、みんな燃えたから。
・全ての会話は、なんらかの糸口につながると、半ばやけくそに思うこと。
・コツとしては、嫌いな人のことこそ、裏で陰口を叩かず、意地になって良いことを言い続ける。

Q.環境は良くなってきているにも関わらず、虚しさがとまらない。回復するとなぜ虚しくなるのか?
A.(向谷地氏)
・回復する時、夢から覚めたように現実が見えてしまう。
・仕事ができ、友だちができ、夢も持てるようになると、虚しさもやってくる。
・虚しくなるということは、ある意味では大成功ということ。
・虚しさは人が本来持っていることだから、それをごまかさない。
・虚しさは人間の本来的テーマでもある。
・思想、哲学、宗教も、ある意味ではその虚しさを見つめるために生まれたもの。
・仕事を得る、お金をもらえるということは、ちゃんと虚しくなれるということ。おめでとうと言いたい。

Q.言葉は命。命のやり取りとも言えるが、傷つくようなやり取りについてどのようにしているのか?
A.(向谷地氏)
・たしかに命のやり取りではある。
・サラッと傷ついたと言うようにしている。
・鷲田きよかつ氏「対話の可能性」は読んでみてほしい。

●鈴木氏
・ミニワーク:自分が好きなことを共有する。

●最後に一言(向谷地氏)
・若い人が多くてワクワクする。
・40年分の経験のエッセンスを次の世代にバトンタッチしていく。
・毎年何千人という人たちと出会い、向き合い、そこから生まれた経験と言葉。
・循環していくためにも、あきらめない、やめないことが大事。
・これまでの医学では、健康寿命は食事と運動。
・AIが導き出したのは、図書館に通い、本を読む人。
・これは、好奇心や関心、調べることに起因しているのだろう。
・デザイン思考の次はリサーチ思考ではないかと思う。
・当事者研究ネットワーク。

●鈴木氏
・自分も受け継いでいく一人である。
・「当事者の語りは獣道」
・べてるの家のみなさんの活動も、獣道をかきわける中で見えてきたもの。
・べてるの家の当事者研究ノートに出てくる「いつでも、どこでも、どこまでも」が好き。

以上

◆session2「インターネットと語り」
ドミニク・チェン氏(早稲田大学文学学術院 准教授/NPOコモンスフィア 理事/株式会社ディヴィデュアル共同事業者)
モリジュンヤ氏(NPO法人soar理事/株式会社インクワイア代表取締役)

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●自己紹介
・研究者をしていると、自分がやっている研究の楽しさを分かってもらえないことが多い。
・分かち合えた時の喜びが半端じゃない。
・人類がみんな研究者になったらよいのにと思ったりもする。
・対話のろ過装置が失われているという向谷地さんのコメントに共感。

●インターネットやテクノロジー
・風刺画のSeve Cutts氏。
・テクノロジーが進化する中で、新しいテクノロジーとの向き合い方、新しい文法を見出さないといけない。
・学生と話をしていると、自分が歳を取っていることを感じる。
・自分の粒度と学生の粒度が違う。
・自分の価値観を押し付けることになってしまうという恐れ。
・違いと本質を考えていこうということを研究している。
・「読むことは書くこと」
・読むという行為のうちに、すでに書くという行為が頭の中で始まっている。
・ドナルド・ショーンの「reflection in action」
・「聴くことは話すこと」
・聴くという行為のうちに、すでに話すという行為が始まっている。
・初めてメールを送った時の感動は今でも忘れない。
・ツイッターのアラブの春。一方でフェイクニュースも。
・黎明期から、良いことだけではなく、ろくでもない事もたくさん起きている。
・あきらめるのはヤダ。
・リスクを批判するだけでなく、創っていくこと。
・10年前にインターネット企業を設立した。
・riguretoという匿名掲示板サービスを2008年9月に始めた。
・凹んだことを打ち明け、みんなで共感しあうサイト。
・ブレストで出たアイデアを5日間くらいでつくったが、Yahooトピックスに取り上げられ、一気にブレイクした。
・その時に、インターネットの可能性を感じた出来事があった。
・話題になると荒らしユーザーがやってくる。
・荒らしユーザーの行為に、riguretoのユーザーが「どうしたの?」「大丈夫?」と声をかけ始めたら、荒らしユーザーが更生し始めた。
・コミュニティが生き物であることを感じたのが、原体験。
・悩みは、生きている限り発生し続けるもの。
・悩みをなくすのではなく、向き合っていくこと。
・2015年にはpicseeというチャットサービスをローンチ。
・言葉ではなく、イメージや写真を相手に送るというサービス。
・当時、Lineでのやり取りに事務的な虚しさを感じていた。
・2016年にはシンクルという、匿名で趣味(偏愛)を語ることができるアプリをローンチ。
・今はCampfireに事業譲渡した。
・様々な偏愛(ドアノブが好き、素数が好きなど)の存在に驚いた。
・タイプトレースというソフト。
・文書が出来上がるタイピングプロセスを記録する。
・2016年12月に文学の触覚展を開催。
・研究論文にもなった。
・息遣いが画面越しに感じれれる。自分に話しかけられているような感覚。
・テキストの再生を通じて、書き手の存在感を感じられるということを発見した。
・ウェブ版のタイプトレースもリリース。
・書いたプロセスを再生すると、ポジティブな感情反応が大きくなる傾向が見られた。
・相手の存在感を感知することが、コミュニケーションの広がり、深まりに影響を及ぼす。
・視覚的コミュニケーションだけでなく、触覚的コミュニケーションを伴うことで、より存在感を感知できる。

●モリジュンヤ氏
・インターネットの匿名性について?

●チェン氏
・フランスの教育を子どもの頃から受けてきた。
・フランスの場合、匿名性に逃げ込むなという価値観。
・匿名と顕名という2次元の構図ではない。
・居心地の良いBarのような感じ。ほどほどの顕名性(紹介)はありつつも、無理には深入りしあわない。
・極一部の有名ユーザーだけが発信し、一般の人たちはクローズした中だけで発信している。
・あいちトリエンナーレ2019「情の時代」by津田大介氏に新作のタイプトレースを出展。
・匿名の伝言をタイプトレースで見える化し、展示する。
・情報と書きつつ、情けも報いもない状況になっている。
・「Webでも考える人」というサイトで「未来を思い出すために」というタイトルで連載。
・その中で、娘への遺言(死後の共話)を書いてみた。
・友人と2人で書き、10分以内で、誰か一人に対して書くというるーるの中でやってみた。
・初めは悲しいトーンだったが、書いているうちにポジティブな内容に変わっていった。

●モリジュンヤ氏
・インターネットの登場により、誰もが発信者になれ、誰もが思想を語れるようになった。
・インターネットで社会は優しくできるか?というテーマでイベントをした。
・みんな役割やレッテルがある。
・その際に、家入一真氏と役割から時には逃げられることの必要性について話し合った。
・肩書きやレッテルから変えていくというのも面白いこと。

●チェン氏
・ウェルビーイングについて。
・ポジティブコンピューティング=人がより良く生きるための情報技術。
・「幸福」は背後の要因を分解するのが難しい。1次元的。
・「ウェルビーイング」は独立した構成要素に分解する。要素に分解することで評価ができる。
・例:セリグマン氏は、人間関係、達成感、ポジティブ感情、没頭などの要素に分けた。
・「芝の家」プロジェクト。
・あなたにとってのウェルビーイングを3つの要素で教えてと聞く。
・同じ人でも、一月後に同じ質問をすると、全く違う答えが返ってくる。
・誰かの定義に従うのではなく、自分なりの、自分の心に素直に向き合って答えることが大事。
・日本的なウェルビーイングの構成要素は、@個(自律性(autonomy))、A他者(思い遣り(compassion))、B整合(受け容れ(acceptance))の3つ。
・@自ら選択肢を作り出し、A他者のウェルビーイングを意図し、B世界との関係性を受容するための整合性を生むこと。
・日本的とは、良くもなるし、悪くもなる、振り子的。
・セリグマン氏のポジティブ心理学は、日本に来て、日蓮宗のお坊さんたちと話をしているときにインスピレーションを受けた。
・「相手が嬉しかったことについて話す時に、その時の状況を思い出せるような質問をする」これが秘訣。
・「そうなんだ」と相槌を打つのはNG。
・表象と喚起は異なる。
・一番喚起的なメディアは俳句や短歌。
・soarの良いところは、18,000字であること。これは論文並みのボリューム。

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●質疑応答
Q.ウェルビーイングにおいて、@自律性について、福祉の現場への展開は?
A.(チェン氏)
・予定はない。
・心理と法務のプロにも参画してもらいながら、慎重に。

Q.タイプトレースは面白い。書き直しなものが本音であるとは限らない。布団の中で浮かぶことも多い。それをどうやって変換していけるか?
A.(チェン氏)
・削除した文章にこそ、面白さがある。
・削除した文章を切り出す機能を実装してみたこともある。
・関係性に起因する。
・誰に向けて書くのか、自分のため?読者のため?それによっても異なる。
・関係性の中で、失敗してもよい、つまんなくてもよい、という関係性をつくれるかどうかが大切。
・安心して実験し、失敗できる関係性。大学でも職場でも。

●共話について
・対話(Dialogue)と共話(Cologue)
・水谷信子氏(言語学者)が研究した概念。
・二人以上の話者が、主語を共有しながら、会話が進んでいく。
・Aさん「今日天気いいね」B「気持ちいいね」
・日本語は「あいづちの環」の世界。
・英語や仏語では通じない、成り立たない世界。
・全部を言わなくてもわかってくれる相手がいることの気楽さ、心の温かさ。コタツのような感じ。
・インターネットは、この共話的な世界を喪失させることにつながっているのではないか?という問題提起もある。

以上
【レポート】『ソーシャルメディア四半世紀』Live〜日本のネットビジネスのプラットフォーム経営のこれから〜(2018年12月7日開催) [2018年12月10日(Mon)]
2018年12月7日(金)に日本経済新聞電子版主催で開催された「『ソーシャルメディア四半世紀』Live〜日本のネットビジネスのプラットフォーム経営のこれから〜」に参加しました。

グリーの田中さんのお話は初めて聞きましたが、米国での失敗という実体験に基づく素直な自分の言葉で、国際的な社会構造や政治構造のあり方を踏まえた上で、インターネットを食料自給率に比した「道州制的な規模感で、データや知的財産に向き合うことの必要性。GAFAとの正面対抗ではなく、日本人、日本文化、日本の存在することそれ自体が競争優位性につながることを大切にしたい、とおっしゃっていたのが印象的でした。

備忘録的なメモをアップします。

【『ソーシャルメディア四半世紀』Live〜日本のネットビジネスのプラットフォーム経営のこれから〜(2018年12月7日開催)】
佐々木裕一氏(東京経済大学コミュニケーション学部教授)
吉松徹郎氏(株式会社アイスタイル 代表取締役社長 兼 CEO)
田中良和氏(グリー株式会社 代表取締役会長兼社長)
奥平和行氏(日本経済新聞社 編集委員兼論説委員)

◆本イベントの経緯
・「ソーシャルメディア四半世紀」について。
・ユーザー参加型のネットメディアの歴史(1994年〜2018年)を綴った。
・今日のテーマはプラットフォーム。
・(2001年@コスメ創業)思想を持ったスモールメディア(投稿するユーザー50万人)。
・(2005年グリー創業)ユーザーを持ったビッグメディア(投稿するユーザー240万人)。
・(2001年当時は)データの価値が顕在化すらしていなかった時代。
・(2003年当時は)SNSブームの前。SNSブームを見越してGREEの開発をスタート。
・(2010年頃)ゲームを起点とするユーザーゲネレイテッドメディアである。
・「これから流行る新しいものには、常に名前はない」と思ってやってきた(田中氏)。
・名前をつけないと伝えられないから、後から名前をつける、ついてくる。

◆トークテーマ@(ユーザーコミュニティの重要性)
●吉松さん
・小売業がやりたいわけではなく、リアルタイムにユーザーのデータを反映していくことを目指している。
・大事なのはデータの正当性。
・正当性について、スマホ時代になっての変化は?
→ブレはそれほどない。バズ(拡散)とレビュー(集合知)。

●田中さん
・日本の会社ができるビジネスではなくなったと感じた。
・インスタやFBなどの登場は、新しいOSをつくるようなもの。
・OSレベルになると、日本の企業でどうこうの次元を超えている。
・日本の企業は、日本の法規制の下で戦わないといけない。
・巨大なコミュニティにおいては、ユーザー間のトラブルは確率論的に必ず起きる。
・日本の法律では、確率論的な発生率についても許容されない。
・機能だけでは、アメリカの巨大ビジネスには太刀打ちできない。
・機能と感性を組み合わせたサービスで勝負する。
・日本のローカル性とITを掛け合わせる、巨大企業の金額単位と異なる単位で戦う。

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◆トークテーマA(投稿に対する経済的インセンティブ)
・2010年頃から、投稿に対して報酬を払うビジネスモデルが普及。

●吉松さん
・@コスメは口コミは無報酬。
・レビューは集合知を可視化させることに価値を見出しているので、報酬を払わない。
・他人の役に立つことを意識した口コミよりも、自分語り的なレビューが増えている。

●田中さん
・GoogleやAmazonがやりそうなことには近づかない、ということが大原則(勝てない)。
・日本的なもの(感性×技術)に活路を。
・アメリカの会社と伍していくのは難しい。
・例えば、アメリカでは社員を雇用する際には、株式を授与しないといけないが、日本の規制でへ非常に大変。
・日本にあること自体が有利になるようなビジネスモデルで勝負。
・日本的なものを求めるユーザーが、世界では日本マーケット以上にいる。
・昔はアルファブロガーはおじさんしかいないと言われていた。
・今では女子高生がツイッターアカウントを一人で5つも持っている。
・技術の変化よりも、ユーザー行動の変化に着目しないといけなない。
・君の名はとアナ雪に衝撃を受けた。
・映画=実写(人が登場)ではなく、アニメでもナンバー1になれる。

●吉松さん
・ポイントがほしいから口コミを書くというユーザー行動を回避したかった。
・化粧品は海外ブランドが圧倒的に多い。
・日本ではないプロダクトでやりたいと思い、化粧品を選んだ。

●田中氏
・グローバルニッチをやらないと、ネットビジネスでは勝てない。

●吉松さん
・コミュニケーションとコミュニティは異なる。
・コミュニケーションをビッグデータと呼ぶ人が多いが、実際に価値化できた事例をみたことがない。

●佐々木氏
・情報からコミュニケーションへ。

●田中氏
・食べログかInstagramのどちらでお店を探すか、という違い。
・「ハッシュタグを3つ組み合わせれば検索できる」などのように、ユーザーのリテラシーがあがってきている。
・食べログはtoB側のビジネスモデルを構築できているが、InstaはtoB側のサービスは難しい。ここが差別化。

●吉松氏
・化粧品を選んだのは、スペックをデータ化しやすいプロダクトだったから。

●田中氏
・大きくなりすぎないこともポイント。
・大きくなりすぎると、AmazonやGoogleの進出驚異にさらされる。
・アニメや漫画文化は、日本以外では中国がキャッチアップしている。

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◆トークテーマB(倫理的なプラットフォーム)
●佐々木氏
・プラットフォームの公正さ、倫理性について。
・プラットフォームは協同組合で運営されるべきという主張も拡がってきている。
・協同組合は共益団体なので、利益の配当はあり。
・例。Stocksy Unitedというカナダの協同組合。
・写真関連のサービス。
・プラットフォーム協同組合が成功するには、出資者間の貢献度合いの差が少ないこと、技術的な更新に関する投資頻度が低い。
・現実的な解としての他の選択肢。
・LLC、二重雨株式構造(Investor StockとPerformance Stock)など。
・プラットフォーム資本主義に対する批判。

●吉松氏
・会社の設立当時から、プラットフォーム協同組合的なことは考えてきた。
・投資の判断をするには、株式会社が一番適当。

●田中氏
・インターネットは2017年で終わった。
・フェイクニュースと過度なSEOが原因。
・フェイクニュースをアルゴリズムで排除できなかったのは、フェイクニュースに人は惹かれてしまうから。
・アルゴリズムは、集合知は正しい判断に導くという前提に基づくが、集合知でも乗り越えられないことがわかってしまった。
・インターネットの自由性が根幹からゆらぐ。

●佐々木氏
・ザッカーバーグの成長を、ポジティブに受け止めていた。
・次から次へと問題が生じる中で、もぐらたたきに終わる状況に。

●田中氏
・完全な自由はない。
・思想と規制の程度の問題。
・テクノロジーとメディア企業は別物。

●吉松氏
・昔は、グローバルな課題の解決については、政治が先、企業が追従する構図。
・グローバルな課題の解決については、企業が先。

●田中氏
・昨日の通信障害の問題。
・一企業のトラブルが日本中に影響を与える。
・ナショナル・セキュリティが企業に左右される怖さ。
・食料自給率と同じ。
・仮に、食料自給率が0%なら食料価格が3分の1になるとしても、食料を海外に依存しきって本当に大丈夫なのか?という不安。
・データ、関税、知的財産は道州制的な規模感で向き合っていくしかないかも。
・ビットコイン。
・ビットコインは非中央集権。インターネット的。
・でも、非中央集権だから、盗まれても誰も捕まえてくれない。
・非中央集権賛成派も多いが、その場合のリスク、自己防衛、自己責任の原則を忘れてはいけない。
・今後、中央集権化は進んでいくと思っている。
・ブロック経済化が進んでいく。ブロックを守り、勝ち抜いていくためにも、中央集権が必要。

●佐々木氏
・若い世代は分散型に夢と希望を持っている。

●吉松氏
・日本初のサービスは、GAFAに比べて規模の桁がまだ小さい。
・GAFAはインフラそのものの次元。

◆GAFAとどう向き合っていくか
●吉松氏
・GAFAはOS。
・GAFAではできない領域で。

●田中氏
・GAFAと対立するようなサービスはやらない。

●吉松氏
・中国企業。
・リアルなプラットフォームとどうつながるかが肝になる。
・流通も含め、リアルの事業者とどのようにつながるか。

●田中氏
・GAFAは政府の問題であり、民間企業の問題ではもはやない。
・GAFAとアリババなども、米中の政治問題と不可分。

●佐々木氏
。日本の政治、社会システムが異なれば、グリーも成功するのか?

●田中氏
・そうではない。
・日本とはなんなのか?という問いになる。
・世界の枠組みが変わるときは、企業にとってはチャンスでもある。

●質問(日本が生きぬために必要なことは?)
●田中氏
・日本人、日本文化、日本にあること、それ自体が競争優位性につながることを大切に。
・技術があっても、文化的背景がなければサービスにできない。
・海外で求められている日本の良さにフォーカスする。
・アニメや漫画もその一つ。

以上
【レポート】FINDERS SPECIAL SESSION ビジネスパーソンこそ今、デザインを学ぼう。Supported By Adobe(2018年12月6日開催) [2018年12月07日(Fri)]
2018年12月6日(木)にFINDERS主催で開催された「FINDERS SPECIAL SESSION ビジネスパーソンこそ今、デザインを学ぼう。Supported By Adobe(2018年12月6日開催)」に参加しました。

太刀川さん、森本さんのお話を聞くのは初めてでしたが、太刀川さんは「猛烈に科学的かつ論理的な思考とデザイン」、森本さんは「感動的にヒューマンかつ行動実践的な思考とデザイン」、対照的なお二人の話を同時に聞けたことがよかったでです。

まったく異なるタイプのお二人でしたが、太刀川さんの「デザインとは、形を通して美しい関係をつくること」という言葉は、タイプこそ違えどお二人の根底に共通するものだと感じました。

今まで、デザインが関係をつくること、というように認識してこなかったので、目からウロコというか、心のひだに染み込みました。

備忘録的なメモをアップします。

【レポート:FINDERS SPECIAL SESSION ビジネスパーソンこそ今、デザインを学ぼう。Supported By Adobe(2018年12月6日開催)】
◆挨拶
米田智彦氏(FINDERS創刊編集長)
・ビジネス、カルチャー、アイテム、ローカル、グローバルの5つのテーマで毎日発信。
・2018年4月に創刊したWEBメディア。
・@カメラのファインダーで世界を覗く、A発見する。
・40万ページビュー、30万ユニークユーザー、男女比は8:2、4分の1が意思決定層。
・ページの平均滞在時間が4分超。読了率が高いメディア。
・経産省と特許庁がデザイン経営を発表。
・デザインを知ることは、企業の価値、製品の価値、イノベーションの価値を知ること。
・ブランド力、イノベーション力、企業競争力の向上につながる。

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◆プレゼンテーション@
太刀川英輔氏(NOSIGNER
・デザイン事務所を経営。
・デザインが大好きだから、以下の@とAを
・@デザインという可能性を最大化したいので、実証実験をしたい。
・Aデザインはわかりにくいので、分かりたい、構造化したい。
・デザインの語源は、「De-signer(デジニャーレ)」(記号化する)というラテン語。
・関係性(見えない部分)と形態(見える部分)が連動。
・デザインとは「形を通して美しい関係をつくること」。
・因縁がすごく大事。その因縁からどのような形が生まれるか。
・かっこいいことは目的ではないが、かっこいいから伝わる。
・言葉も似たようなことが起きている。
・●●さんの言葉だから伝わる。●●さんはわかりにくいなど。
・デザインの言語性を大学院で研究。
・自然と工業製品を比べると、自然の方がシンプル。
・一方で、進化の形態を比較すると似ている。
・エボリューションとイノベーションの類似性。
・進化思考(エボリューション・シンキング)の重要性。
・進化にはパターンがある。
・100年後に私たちは生き残れるのか?
・生物進化から希望を見出す。
・生物では、関係と変異をループしながら進化が生まれる。
・新規事業も同じ。アイデアと関係をループしながら、コンセプト(概念)が誕生する。
・変異のパターンは、@失くす(欠失)(足のなくなったとかげ→へび)、A足す(融合)(カレー+うどん→カレーうどん)、B入れ替える(代入)、C合わせる(同化・擬態)、D移す(転移)(熊野筆→化粧筆)、E変える(変形)、F集まる(集合)、以上がある。
・関係のパターンは、@わける(解剖)、Aマッピング(空間)、B系譜(過去)、未来(予測)、以上がある。
・デザインは、どのような状況、届けたい相手、決める、形にする。
・伝達させたい人は、デザインが必要な人。
・人間は、系譜という関係性の上に成り立っているにも関わらず、その系譜を破壊しまくっている。

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◆プレゼンテーションA
森本千絵氏(goen
・名前が親につけてもらった最初のデザイン。
・千絵という名前のとおり、絵の中でたくさんの人に出会い、多くの問題を解決してきた。
・祖父はテーラー、父は芸能人のマネージャー。
・手を動かすことの楽しさを知った。
・似顔絵が得意だった。
・中学生の時に。デザインに魅せられ、デザイナーに憧れた。
・博報堂に入ることを目標にし、美大へ進学。
・大学の先生から、理屈ではなく、体を動かし、体からデザインを生み出すようにと指導。
・活動再開したミスチルのポスター制作の仕事を受けた。
・沖縄の人たちとの出会いに応えたいという思いで完遂。
・ワークショップ(実際にやってみる)という方法論にこだわる。
・「8月のキリン」「日産のNOTE」「三菱地所の想像力会議」など。
・「超こども」「社会のために進化したこども」がコンセプト。
・家系図を可視化したことがきっかけで、命に寄り添った仕事をしていこうと思い立ち、博報堂から独立し「goen」を設立した。
・最初の仕事が岩波書店の「育児辞典」。
・東日本大震災を機に、「iDEA! FOR LIFE!」を。
・自分がデザインすることにこだわらない。
・震災後のCM自粛期に、電通、博報堂の壁を超えて、契約タレント全員で歌うCMを制作した。
・お墓と霊園のデザインも。ゆりかごから墓場まで。
・自分の人生が、一人でも多くの人を愛せる未来になってほしいという想いで。
・クリスマスは完成度の高い仕掛け。

以上
【レポート】”地域をつなげる30人”の始め方講座〜初級編〜(2018年12月4日開催) [2018年12月07日(Fri)]
2018年12月4日(火)に株式会社フューチャーセッションズ主催で開催された「”地域をつなげる30人”の始め方講座〜初級編〜」に参加しました。

10月のジャパンコレクティブインパクトセッションで、渋谷をつなげる30人の話を初めてお聞きし、面白い方法論だなぁと思っていたので、今回の基礎編にも参加してみました。

備忘録的なメモをお送りします。

【レポート:”地域をつなげる30人”の始め方講座〜初級編〜(2018年12月4日開催)】
◆主催者挨拶
・「渋谷をつなげる30人」の話題性と広がり。
・どのようなニーズやサポートの仕方がありうるのかを一緒に模索したい。
・渋谷の30人は企業20人、NPO8人、行政2人。

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◆株式会社フューチャーセッションズとは?
・2012年6月に設立。
・富士ゼロックスで企業文化や人材開発などに関わってきたメンバー。
・3.11を機に独立し創業。
・セクターを超えて社会的価値を生み出すこと主に活動。
・2016年から渋谷をつなげる30人の活動も開始。

◆渋谷をつなげる30人とは
・渋谷区基本構想をセクターを超えて実現するビジネス生態系をつくるというミッションからスタート。
・企業、自治体、NPO(市民)で構成。
・企業20名、行政2名、市民・NPO8名の構成(都市の持つ多様性を表現)。
・昼間人口が夜間人口の倍。
・行政職員も渋谷という地域はあまり知らない。
・渋谷という地域の課題を解決する団体は地縁団体が多い。
・セクターを超えたつながりを生み出すイノベーションファシリテーターとして30人を育成。
・さらに、外部のステークホルダーをつなげる。
・例:落書きを書いた人、書かれた地元の人、行政の人をつなげるなど。
・ここで学んだことを持ち帰り、自社の組織風土改革にも活用してもらう。

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●渋谷区
・人口23万人。
・昼間人口は54万人。
・人口の半分は京王線エリアに居住。
・2015年の選挙で、企業・NPO・行政すべてのセクターを経験した長谷部区長が誕生。
・2015年10月に、23区初となる民間出身の澤田副区長が就任。
・2019年1月に新庁舎がオープン。
・基本構想を20年ぶりに刷新(ちがいをちからに変える街)。
・シブヤ・ソーシャル・アクション・パートナー協定(SSAP)。
・渋谷区にある企業、大学等を地域の資源と位置づけ、積極的につきあっていく。
・様々な要因が奇跡的に重なっている、つながっている。

●経緯
・2015年〜2016年に「かもづくりフューチャーセッション」事業(区事業)を実施。
・コミュニティFM(渋谷のラジオ)でのパーソナリティ出演やパブリックリスニング。
・渋谷のまちづくりに関わる機運が高まった。

●渋谷をつなげる30人の取り組み
・2016年度にスタート。
・2018年度が第3期。
・参加企業は多種多様。外資系も。
・月1回のミーティングをベースに活動。
・発想→企画→実装の3段階で推進。
・発想(想い→気づき→アイデア)
・企画(クロスセクター→オープンセッション)
・実装(ビジネスモデル→プロトタイプ実践→対外発表)

●生まれたプロジェクトの事例
・渋谷区専用のクラウドファンディングサービス(Campfire)
・渋谷区のワーカーをつなげるイベント(Greenz、Bosch)
・フリースロー大会
・客引きしない宣言店(有料広告を公共広告に開放)(鳥貴族)
・企業対抗ボウリング大会
・ササヅカでYouMake運動会

●秘訣
・中学時代の同級生のような仲の良さ。
・今を語れ、未来も語れる仲間がまちなか(≒友だち)にいる。
・トモダチ経済(サードリレーションシップ)が家庭も仕事も好循環に。
・自治体という行政単位で区切るだけでは、社会課題の解決は難しい。
・信頼ベースのつながりがコレクティブインパクトへ。

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●よくある質問
Q.なぜ30人?
A.1クラスの規模感であり、多様性を担保できる人数。

Q.30人の構成はどう決める?
A.企業20名、行政2名、市民・NPO8名というバランス。
・企業の人にたくさん参加してほしかった、という意図もあり。

Q.どうやって30人集めた?
A.企業へのアプローチはとても苦労している。
・地元との関わりがない企業が多い。

Q.トラブルは?
A.人を出してくれた企業内での理解不足のケースもある。

Q.プロジェクト費用は?
A.参加企業から1名あたり50万円拠出してもらう。
・行政とNPOは無料。
・その分、参加希望者が多いので、慎重に選定する。
・あえて行政からはお金をもらわない。まずは民間からスピーディーに。

Q.どのあたりが難しい?
A.30人の場のマネジメントも難しい。

Q.なぜ仲良くなれる?
A.1枚目の名刺で出会いつつ、会社名ではなく自分の名前でつきあう喜び。

Q.参加者のモチベーションは?
A.業務やノルマにはない喜び、使命感。
・精神的脱藩プログラム。

Q.成果はなに?
A.アウトプットよりも水面下で構築される良質なネットワークを重視。
・目的思考と関係性思考の両立を目指したい。

Q.卒業後のつながりや活動は?
A.2割位の人が活動を継続。
・東急×GreenbirdでSUBACOなど。
・一方で、8割くらいの人は具体的な活動はできていない。
・卒業後の同窓会的な活動は多い。

Q.企業と組むリスク。目利きは?同業他社は?
A.渋谷の場合、渋谷区と参加企業が受発注関係になるケースはない。

Q.ファシリテーションについて。根回し的なところは?
A.正直に言えば、出たとこ勝負な面がある。

Q.渋谷区以外での取り組みは?
A.足立区(2年前)、機運醸成段階は京都市、チューリッヒ、江東区など。
・地域ではなくテーマでの実施も検討中。

●始め方
・自組織外のコアメンバーをつくること。
・機運を醸成するためにも、つながりの旗になる活動。
・まずはつながり交流会から。
・行政とはフラットなつきあいで。
・お金の関係はできるだけつくらない。
・トップダウンはほどほどに。
・相互補完を意識。
・文化や言語の違いを理解できる人、スキル。
・わかりやすい(小難しくない)情報発信。

以上
【レポート】新公益法人制度施行10周年記念シンポジウム〜市民社会へのインパクトと今後の展望〜(2018年12月4日開催) [2018年12月07日(Fri)]
2018年12月4日(火)に公益法人協会主催で開催された「新公益法人制度施行10周年記念シンポジウム〜市民社会へのインパクトと今後の展望〜」に参加しました。

太田会長ご自身も発言されていましたが、このシンポジウム、予備席を出すくらい会場が満員御礼でしたが、9割5分が男性、平均年齢は推定60歳、スーツ率ほぼ100%(私と山田さんくらい)という、公益法人業界らしい空気感につつまれていました(笑)

それはさておき、新しい公益法人制度がスタートしてからのこの10年、温故知新的な意味で、特に、法制度の趣旨や歴史を振り返るには、非常に勉強になるシンポジウムでした。

備忘録的なメモをアップします。

【レポート:新公益法人制度施行10周年記念シンポジウム〜市民社会へのインパクトと今後の展望〜(2018年12月4日開催)】
◆挨拶
雨宮孝子氏(公益法人協会理事長)
・170名以上の参加者。
・2008年12月に施行。それから10年。
・約2万法人が移行。うち、約9,000が公益法人、約11,000が一般法人。
・2018年現在、公益法人は約9,500法人に。
・新公益法人制度改革は、自治体、企業とは相互に自立しつつ、迅速かつ柔軟な民間活動を増進するため。
・本日も、これまでの10年を振り返り、今後を展望する機会に。

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◆来賓挨拶@
山下徹氏(内閣府公益等認定委員会委員長)
・2013年4月より委員長に。
・現状と振り返りについて。
・24,000以上の特例民法法人から、新制度後は、約9,500法人へ。
・一方で、税の優遇を受けている法人の数は10倍に増えた。
・公益目的事業の年間規模は約4.6兆円。
・東京都の税収の8割程度に相当。
・約400億円が奨学金として支出。うち約200億円が返済不要の給付型。
・公益法人の従事者数は約700万人。
・生産年齢人口は約7,500万人。つまり、約10人に1人が従事している。
・振り返りの視点は3つ。
・@旧制度の問題は解決されたのか?A民による公益は増進されたか?B新たな課題(ガバナンスの欠如)や改善すべき点(制度運用面の改善)はないか?
・自律性の向上とガバナンス体制の整備のバランスが肝。
・現在の法制度では、1階部分(一般法人法、ガバナンス)が弱いので、この部分の強化は必要。

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◆来賓挨拶A
二宮雅也氏(経団連企業行動・csr委員長)
・公益法人の新たな役割を考える際には、SDGsは必要不可欠。
・日本企業がなぜSDGsを重視しているのか?連携の重要性について理解いただきたい。
・世界の大きな変化の波。
・貧困や格差の拡大、激甚災害、労働環境の悪化などの深刻化。
・法の支配基づく自由の国際経済・社会の存続への不安。
・デジタル革新をきっかけに、Society5.0の段階へ。
・デジタル革新と多様な価値観による課題の解決と価値の創造。
・2017年11月に企業行動憲章を改定。
・経団連のSDGs特設サイトに事例集を多数アップ。
・垣根を超えた理解、連携、協働が必要。
・設立しやすい法人制度
なることで、営利組織と非営利組織の連携も加速する。

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◆キーノートスピーチ「10年の回顧と今後の展望」
堀田力氏(さわやか福祉財団会長)
●改革の検証
・旧公益法人制度は、旧民法により100年運用されてきたが、制度疲労を起こしていた。
・主務官庁による支配のもと、行政の補完、補助金依存、天下りなどの問題。
・改革の検証@(主務官庁制度の廃止)
・行政の補完という役割から脱却中。
・天下りや癒着(補助金依存)については、公益法人に関しては解消が進んだ。ただし、一般法人はこの限りではない。
・改革の検証A(新たな課題)
・現行の法制度(新公益法人制度)は性悪説に立っている。
・一方で、NPO法は性善説の立場に立つ法制度。
・立法態度の違いが岐路になっている。
・「公益法人はろくなことをしない→規制と監督が必要(官の本能)」(性悪説)
・「民間の活力が必要→公益活動をやりやすく(市民の本能的欲求)」(性善説)
・権力側の方が強いが、市民側もまとまればパワーを持つことは可能。

●主な出来事
・2000年のKSD事件。
・2001年1月に公益法人の総点検が実施。
・日本は非営利法をつくらず、民法で公益法人のみを規定し、他は各監督官庁が個別に。
・2002年11月に抜本改革委員会が設置され、2003年1月に提言。
・法人制度と平行して、税制度についても整備が進む。
・2003年2月に財務省から原則課税の税制案が提示されたが承認されず、大綱策定が延期された。

●10年間の運用から見た主な課題
・NPO法、公益信託制度、税制など様々な関連法制度がある中で、どの法人格を取得するのが良いのか分かりにくい。
・組織の腐敗や天下り、癒着などの問題は相当に解消された。ただし、一般法人に問題が移っている。
・法人数が増えていないという実態をどうとらえるか?無用な法人が淘汰されたと見るか、法人制度が十分に活用されていないと見るか。
・法人制度の抱える障害は、@収支相償の原則、公益目的事業比率、遊休財産の保有制限という3つの縛り。
・A手続きの煩雑さとB行政による監督への対応の負担という問題がある。
・一般からの寄付が不十分。
・特に、旧法人制度からの移行法人の寄付は伸びていない。

●今後の展望
・自分たちの力で良い社会をつくるという意思と原点の確認。
・最大の課題は情報公開等による自律的な自浄作用力の強化。

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◆調査報告・提言@「公益法人制度改正要望の検討結果」
雨宮孝子氏(公益法人協会理事長)
●新公益法人制度の10年間の検証
・民間法制・税制調査会の紹介。
・公益法人制度改革の意図の確認。
・法制度の目的は「公益の増進と活力のある社会の実現」。
・新法制度の実績。
・法人数は、24,317法人(2008年12月末)から8,927法人(2015年12月末)へ。
・公益目的支出は約4.5兆円。
・資産総額は約27兆円。
・常勤役職員数は約21万人。
・寄付金は約3,000億円。
・公益法人を取得して良かった点は、社会的な信用、公益目的事業が非課税、補助金や指定管理等の受けやすさなど。
・一方で、デメリットは、収支相償の制限、事務作業負荷など。

●法制度改正の提言
・提言[1ー@]収支相償原則の是正(撤廃もしくは算入対象収入の軽減)。
・提言[1ーA]公益目的事業比率の是正(収益事業の費用についても、一部公益目的事業比率に算入する)。
・提言[1ーB]遊休財産額の保有制限の是正(現行の1年度分程度から3年度分程度に拡大)。
・提言[2ー@]公益認定申請と変更手続きの簡素化。
・提言[2ーA]行政庁への提出書類の簡素化。
・提言[3]公益認定関連書類等の情報公開の充実と拡大。

●今後の課題
・小規模法人向けの対策(小規模法人向けの法人類型)。
・一般法人法の不備の修正。
・公益法人会計の見直し。

◆今後へ
・是正提言だけでなく、法人自らの自律的なガバナンス強化も。

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◆調査報告・提言A(制度改革が助成財団に及ぼした影響等の調査)
蓑康久氏(住友財団常務理事)
●調査プロジェクトについて
・2017年度から調査を開始。
・2019年度末に報告書と提言書を提出予定。
・アンケート調査(307法人が回答)の結果を報告。

●アンケート調査の結果
・公益法人を選択した理由は、社会的な信頼性が第1位。
・法制度への課題認識は、収支相償の原則が第1位。
・一般法人を選択した理由は、公益認定等の手続きの煩雑さと事務負担への懸念が第1位。
・収支相償の問題は、公益認定法第5条6項と第14条に起因するが、この条項は本来「民間企業による営利事業と公益法人による収益事業のイコールフッティング」を規定したもの。
・条項で収支相償が規定されているわけではいため、改めて、法の趣旨と規定を明確にする必要がある。

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◆パネルディスカッション「公益法人制度改革とこれからの公益法人」
岡本仁宏氏(関西学院大学教授/日本NPO学会会長)
片山正夫氏(セゾン文化財団理事長)
岸本幸子氏(パブリックリソース財団専務理事)
田中雄一郎氏(朝日新聞社論説副主幹)
山岡義典氏(助成財団センター理事長)
太田達男氏(公益法人協会会長)

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●テーマ:公益法人制度改革と市民社会への影響
●岡本氏
・民法の改正は無理だと思っていたので、改正できたと聞いた時の感動が第一。
・本気でできるのか?という危惧と期待を持ってみていた。
・市民社会にとってナショナリズムが大きな問題になると思い、政治思想史の中でもナショナリズムをテーマに研究していた。
・世界的には市民社会の領域が狭くなっている。

●片山氏
・正しい方向の改革という印象。
・旧制度では問題が多かった。
・主務官庁制度も、実態は主務担当制度。異動で担当が変わるとやり直し。
・新しい見方、考え方、やり方でイノベーションを実現するのが民間セクターの役割。
・主務官庁制度による行政補完というのは根本的な矛盾。
・この矛盾を打破することにつながるという点で、制度改革に期待した。
・助成財団にとって、資産の運用も大事な問題。
・0金利時代になっても、資産運用に対する行政スタンスは変わらない。これが様々な機会損失につながっていた。
・ガバナンスの形骸化も問題だった。
・監督官庁の補完と指導のもと、理事会と評議員会もしゃんしゃんの形式的なものが多かった。

●岸本氏
・寄付文化の推進、資金を仲介とした仕事に取り組む。
・ニューヨークコミュニティトラストで勤務。
・日本に帰国後、このトラストを日本でやりたいと言ったら、全ての人に無理だと言われた。これが2000年。
・そこで、パブリックリソースセンターを設立し、調査研究から活動を開始。
・主務官庁制度が外れることへの期待がありつつ、NPO法人で続けるか、新公益法人にするかは数年悩んだ。
・収入の9割は寄付。
・社会的信頼を得るために、公益法人は有効だった。
・全国に数十あるコミュニティ財団のほとんどは公益法人。

●田中氏
・元は経済畑の記者。
・90年代に、非営利セクターの取材に関わる機会。
・公益法人制度改革時のNPO法人関係者の反発と危機感が印象に残っている。
・性善説に基づくNPO法に基づく人たちが一緒になりたくないと反発しているのでは、なにか根本的な問題があるのでは?と見ていた。

●山岡氏
・主務官庁制度に関する議論を30年前にしていた。
・公益法人は利権の集団という印象も。
・2002年3月の閣議決定(行政関係法人だけでなく抜本改革する)に驚いた。
・一般法人法だけで344条もある。NPO法は50条。
・加えて、公益認定法と移行法を加えると膨大な条文。
・NPO法の時は準則主義はできなかったので、一般法人法が準則主義でと聞いた時は驚いた。

●太田氏
・行政改革がきっかけ。
・省益を目的とした法人という批判。
・土光臨調で特殊法人は制限が厳しくなり、公益法人を隠れ蓑に。

●テーマ:制度及びその運用状況に対する評価
●山岡氏
・旧制度の法人を、新法人制度により、5年間で税制上の天国と地獄に仕分けをするということ。
・移行法人ではなく、新しい法人がどれだけできてくるか?がポイントだが、10年間で約700法人に過ぎない。
・一部には新しい動きや法人も出てきているが、社会へのインパクトという意味では足りない。
・一般法人については相当に評価している。もっとおかしな法人が出てくると予想していた。
・一般法人で良い公益活動を行う団体が増えていくのかもしれない。

●田中氏
・2018年4月から関西で勤務。
・認定NPO法人としての活動に加え、公益財団法人を設立した法人の例。
・公益財団法人を設立するのは、認定NPO法人の設立に比べて5倍大変とのコメント。
・年配の方には、NPO法人よりも財団法人の方が通りがよい。
・活動地域についても、県を超える場合は、認定の取り直しが必要。
・スポーツ系の公益法人の不祥事が多い。
・特に、レスリング協会の告発状が届いたケースは、自浄作用の機能不全とお上への依存という意味で残念。

●岸本氏
・この10年間の社会環境の変化も大きい。
・この変化に、公益法人が対応できてこられたのか?という視点も重要。
・経済格差、子どもの貧困、人口減少、インフラ劣化などの社会問題。
・このような時代に、公益法人はどのような存在であるべきか?
・社会的事業体であることが第一であるべき。
・NPO法人は、問題解決したら解散してもよいという前提に立った法人制度。
・一方で、公益法人は、存続すること前提になっている法人制度という印象。
・自分自身も、認定変更申請で非常に苦労した。
・また、枝葉末節な内容での変更申請も多い。報告で十分ではないか?
・収支相償の問題について、なにが問題か?を議論する必要がある。
・小さな法人にとっては、キャパシティビルディングができないのが一番の問題。
・公益認定に基づく報告書は、認定上のチェックには役に立つが、対社会への情報公開としては役に立たない。

●片山氏
・新しい法人がどれだけできるか?が一番の成果指標であるべきなので、新設法人数が少ないのは非常に残念。
・法人化のステージにある団体に支援することが多いが、これまで公益法人になった団体は0。
・法制度としては大きく変わったが、現場の実態としてはあまり変わっていない。
・主務官庁ではなくなったかもしれないが、行政庁としての所管分野の監督責任がある。
・ガバナンスについては、理事会と評議員会の役割と責任が明確に分かれたのは良いこと。
・一方で、評議員会については疑問もある。
・評議員会の力の源泉はどこにあるのか?株主のように出資しているわけでもない。
・財産運用については、とてもやり易くなったし、運用実績も大きく伸びた。

●岡本氏
・一般法人法により、結社の自由が拡大されたと言える。
・使える道具が増えたという意味では、日本の社会がバージョンアップしたとも言える。
・ただし、実態の把握はもっと必要。
・公益法人は、行政的公共性ではなく、民間的公共性を表現しなければいけない。
・この独立性の意識を持てているか?はやや疑問もある。
・mustとshouldの区別も大事。
・都道府県による公益法人管理業務には、分散管理と集中管理の2パターンある。
・分散管理とは、旧主務官庁制度を実質的に維持する方法。
・また、主務官庁制度は、関連する行政庁の関連制度・業務・実態とセットで見ていかないといけない。

●太田氏
・一般法人の中には怪しい法人も多いとは思う。
・法人数は把握できるが、活動内容の把握は難しい。
・公益法人側の自浄作用が弱く、お上依存の風潮があるのは問題。
・認定変更の大変さも大きな問題。
・時代の変化に応じるための変化に対して躊躇してしまう。
・新設法人数が成果指標であることはそのとおり。
・年間80弱、10年間で600程度に留まる。
・行政庁が指導している内容の大半はshouldの内容。
・だから細かくなり、負担も増えてしまう。

●これからの公益法人業界のあり方
●岡本氏
・非営利セクターにおける相互の学び合いが少ない。
・公益法人の比較対象は認定NPO法人。
・認定NPO法人の数が増えてきたのは、度重なる法改正の結果。
・新公益法人制度も、10年を機に、より良い姿を考え、改正していくことが必要。
・小規模法人に関する議論は必須。
・特に地方では力が無い法人が多いので、段階的制度運用も必要。
・休眠預金については、助成財団の出番ではないかと思う。
・ソーシャルインパクト評価は成熟していない。多元性が必要。
・助成財団は、この多元的評価に取り組んできた存在。

●片山氏
・民間公益活動の姿は今後様変わりする可能性がある。
・若い世代は感覚や行動様式が異なる。
・30代前半以下はデジタルネイティブ世代。
・ネット上が様々な活動の主要舞台になっていく。
・また、ブロックチェーンのように、分散型による信用創造も可能。
・公益と非公益の境界線も無くなっていく。
・また、公益と非公益の違いや境界線と問うこと自体にも意味が無くなっていく。
・法人格で縦割りにしていると、視野も狭くなってしまう。

●岸本氏
・法人格ではなく、ソーシャルパーパスが軸になるだろう。
・新富裕層では、新たに財団法人をつくりたいという人が増えている。
・新しいタイプの公益法人が生まれるようになる。

●田中氏
・非営利セクター同士の連携をもっと増やしてもらいたい。
・全国コミュニティ財団協会の例。
・約30の加盟団体があるが、法人格は多様(公益財団法人、認定NPO法人、一般財団法人、株式会社)。

●山岡氏
・地方には支援組織がない。
・市民社会が成長するには、もう少し地方にも支援組織が必要。
・NPO法人については、全国に支援組織があり、ネットワーク化も進んでいる。
・一方で、公益法人や一般法人については不十分。
・地方のNPO支援センターは、公益法人・制度についてはほとんど知らない。
・地域において、法人格を超えて集い、議論ができる場が必要。中央だけではだめ。

●太田氏
・1974年に米国の財団を初めて視察。
・法人?任意団体?信託?と質問する。
・ある企業系の財団に質問した際に、彼らも答えられなかったという新鮮な経験をした。
・公益法人系は男性多く、背広とネクタイ、ブリーフケース、時間厳守。NPO法人系は女性が多く、ラフ、リュック、時間にルーズ。(笑)
・ある団体の寄付者への感謝セレモニーに招かれた。
・寄付者の方々は税金の優遇を期待していない。団体の活動への共感、活動が見える化されていることへの信頼、で寄付し続けている人が大半。

●質疑応答
Q.公益目的支出計画は必須。その一方で、教職員へのサービスを引き下げなければいけないという矛盾した状況になっている。
A.(太田氏)
・事例の共有として受け止めた。

Q.法人事務局の世代交代(人事異動)により、法人移行や法人設立時の思いが継承されにくくなっている。
A.(山岡氏)
・アンケートをすると、半数以上が過去のことが分からないという回答。
・10年前の移行経験者はほとんど残っていない。

Q.公益信託制度の改正の動向について。
A.(太田氏)
・公益信託は主務官庁の許可制。
(岡本氏)
・公益法人と公益信託は競合関係にある。
・関心と監視が必要。

Q.人づくりについて。法人制度改革の影響は?
A.(岸本氏)
・収支相償が将来への投資、特に人材への投資に負の影響を与えている。
・助成には、プログラム助成と組織助成の2種類ある。
・組織助成を行う助成財団が少ないのは、成果評価が難しいから。
・パブリックリソース財団では、組織助成への成果評価の手法を発表した。

◆まとめ、大会宣言
鈴木勝治氏(公益法人協会副理事長)
・財務の基準についての提言(3つの是正(@収支相償原則の是正、A公益目的事業比率の是正、B遊休財産額保有制限の是正))
・公益目的事業等の変更等についての提言(認定申請や変更申請の簡素化、提出書類の簡素化)
・情報公開の拡充と拡大についての提言(認定関連情報の公開範囲・内容、ウェブサイトの見直しなど)

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◆閉会挨拶
田中晧氏(助成財団センター専務理事)
・新公益法人制度は、その準備段階も含めれば20年近い歴史。
・骨太の方針2019の5つのPTの1つが公益法人等のガバナンス改革。
・今後の動向への注視も必要。
・以下3つの課題に共感いただきたい。
・@大会宣言への賛同。
・A提言の実現に向けた取り組み。
・B自発的な公益活動の強化による活力ある市民社会の実現。

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以上
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