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留学生を経て、現在なお日本で女性研究者としてご活躍の金貞任氏より後輩の研究者へコメントが届きました。 [2015年01月23日(Fri)]
 現在、8,000件を超える笹川科学研究助成受助成者の中には、外国人研究者も多数いらっしゃいます。
 今回は、先輩研究者の中から、助成を受けた当時は留学生で、その後日本において研究者としての道を歩み続け、現在は大学で学生に教育・指導する立場にいらっしゃる外国人研究者の方から笹川科学研究助成に対する思いをコメントとして頂きました。

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笹川科学研究助成金受領により女性研究者としてスタート

東京福祉大学社会福祉研究科 金 貞任


 日本科学協会の笹川科学研究助成から平成12年度に研究助成金を頂きました。その時は、博士学位論文の完成段階であり、困難を乗り越えるための精神的サポートが必要だったので、本助成金の受領は私に勇気を与えてくれました。本助成金は、私にとって初めて採択された助成金であり、研究者としてこの道を進めてもいいと解釈し、精神的な困難を乗り越えることができました。本助成金を頂くことができたことに、非常に感謝しています。本助成金の受領により、博士学位論文の完成、学会大会などでの発表などが可能だったと考えています。さらに、平成23年度には本財団の海外発表促進助成金を頂き、オーストラリア・メルボルンで開かれたオセアニア老年学会大会で発表することができました。

 私は、出身校のお茶の水女子大学大学院の指導教官・副指導教官、学会大会でなどでの知人・友人などの幸運に恵まれ、博士号取得後は東京都老人総合研究所(現;東京都健康長寿医療センター 研究所)でリサーチ・レジデントとして勤めた後、平成15年度から現職で教育と研究生活を続けています。博士号の学位論文は、韓国の要介護高齢者の家族介護者に焦点を絞りましたが、その後の研究範囲は、日韓の介護保険制度、高齢者などに広がっています。近年は科学研究費助成金も獲得でき、国際研究、とくに東アジアの要介護高齢者の看取りケアに関連する研究をしています。これらは、私の能力だけでは不可能であり、職場の信頼できる上司と同僚など教育・研究環境、外部機関の優秀で信頼できる教育者や研究者、友人・知人に巡り会うことができたので達成可能だったと信じています。

 現在、博士号取得後の若手研究者、特に女性研究者と留学生研究者の中では大学教員などの正規雇用ではなく、不安定な身分で研究を続けている方がたくさんいると思います。成功を信じて、笹川科学研究助成金を獲得するなど、貼り強く研究を続ける努力をすれば、大抵解決の糸口が見つかると思いますので、頑張って欲しいと思っています。

 教育現場では、大学生と大学院生の指導・教育をする立場になっています。学生たちが困難に直面しても成功を信じて、考え抜けられるような教育を提供できるように努力し続けたいと考えています。これらの実践と研究を続けることが、日本へ恩返しすることであると思っています。
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 13:45 | 笹川科学研究助成 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)