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適切に木を植えるには?/堀田佳那 [2015年10月16日(Fri)]
2015年・第46回藤沢大会でポスター賞を受賞された堀田さんからの投稿が届きました!

適切に木を植えるには?
神戸大学農学研究科 森林資源学研究室
博士課程後期1年 堀田佳那


この度、【施工後35年が経過した緑化地における木本群落回復の定量的評価】というタイトルでポスター賞を頂きました。発表当施工後35年が経過した緑化地における木本群落回復の定量的評価日には多くの方にご指導ご鞭撻を頂くことができ感謝しております。ありがとうございました。

施工後35年が経過した緑化地における木本群落回復の定量的評価


20151010_Hotta_image1.jpg 私がこの研究を行うようになったきっかけは、
 人為的な原因で消失した自然を元あった姿にできるだけ戻したい!
 という想いからです。

私は学部4年時から現在までの4年間、緑化地における木本群落の構造や動態に着目した研究を行ってきました。そこで、現行の緑化手法や施工後の評価法に関して疑問を抱くようになりました。まずは、「緑化地ではその周辺の天然林のような群落構造は発達しているのか?」という疑問から緑化地と、緑化地に隣接する二次林の木本群落を比較しました。そこで従来の緑化手法は胸高断面積合計の増加や種構成の再現には有効だが、二次林のような群落構造の再現はできていなかった、と結論付けました。この成果は第44回日本緑化工学会大会(鳥取大学)の研究交流発表会部門で【神戸層群における天然林再生を目的とした法面緑化:10年後の経過報告】というタイトルで発表しポスター賞を頂きました。また応用森林学会にも報告いたしました1)

20151010_Hotta_image2.jpg
写真:施工後10年が経過した緑化地と、その隣接する二次林。
二次林は様々な樹高の木本で構成されているが、緑化地は階段状に樹高が揃う。


上記の問題解決として「群落構造を用いて施工後の評価を行う仕組みを作れば良いのでは?」と考えました。そこで、(非)類似度を用いて緑化地と二次林の木本群落を比較するという着想に至りました。さらに非計量多次元尺度構成法(nMDS)を用いることで、二次元座標上に緑化地と二次林の群落を同時に示すことができ、緑化後の長期的かつ質的な植生変化のモニタリングおよび管理に有効なツールの開発に繋がると考えました。この成果は緑化工学会誌に論文として投稿しましたが、残念ながら掲載には至らず、そこで得たご助言をもとに改良し、Urban Forestry & Urban Greeningに掲載されました3)。本大会において発表いたしましたポスターはその論文に更にデータを加えたものです。

ですが、nMDSを用いた手法にもさらなる改良が必要であることや、そもそもの緑化目標の決め方などまだまだ考えなければいけないことが多く山積していることも把握しております2)。これからも皆さまから多くのご意見を頂くことで知見を広くしたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

神戸大学農学研究科 森林資源学研究室
博士課程後期1年 堀田佳那
139a321a *あっと* stu.kobe-u.ac.jp  (*あっと*は@にお願いします。)


参考文献 (本文中該当箇所に青字で表示してあります)

1) Hotta, K. and Ishii, H. (2015) Evaluation of a natural forest restoration project in Kobe City, Japan ten years after planting, Applied Forest Science 応用森林学会, 24(1): 15-20.

2) 堀田佳那・石井弘明・黒田慶子(2015)アーバンフォレストリー : 多様性の高い都市緑地の創生を目指して,日緑誌40(3):505-507.

3)Hotta,K., Ishii,H., Sasaki, T., Doi, N., Azuma, W., Oyake, Y., Imanishi, J. and Yoshida, H.(2015) Twenty-one years of stand dynamics in a 33-year-old urban forest restoration site at Kobe Municipal Sports Park, Japan. Urban Forestry & Urban Greening, 14(2): 309–314.
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