宮沢賢治とクルミの実
[2018年10月06日(Sat)]
日本で最初にクルミの化石を発見したのは宮沢賢治です。
宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』にジョバンニとカムパネルラがプリオシン海岸でクルミの化石を見つける場面があります。
「おや、変なものがあるよ。」
カムパネルラが、不思議さうに立ちどまって、岩から黒い細長いさきの尖ったくるみの実のやうなものをひろひました。
「くるみの実だよ。そら、沢山ある。流れてきたんぢゃない。岩の中に入ってるんだ。」
「大きいね、このくるみ、倍あるね。こいつはすこしもいたんでない。」
「早くあすこんへ行って見よう。きっと何か掘ってるから。」
二人は,ぎざぎざの黒いくるみの実を持ちながら、またさっきの方へ近よって行きました。
(略)
「君たちは参観かね。」
その大学士らしい人が、眼鏡をきらっとさせて、こっちを見て話しかけました。
「くるみが沢山あったらう。それはまあ、ざっと百二十万年ぐらゐ前のくるみだよ。
ごく新しい方さ。
ここは百二十万年前、第三紀のあとのころは海岸でね、この下からは貝がらも出る。
この「クルミ」の話は、賢治がイギリスのテームズ川の上流あるいは白亜の海岸と重ね合わせて「イギリス海岸」と命名したとされる花巻市の郊外、猿ヶ石川が北上川にそそぐ合流地点近くの西岸の泥岩層の中から「クルミ」の実の化石を見つけた実体験に基づいています。
賢治が発見した化石は、当時は「第三紀鮮新世」の「バタグルミ」と思われていましたが、現在では「第四紀」の前期〜中期「更新世」の「オオバタグルミ」であろうと考えられているそうです。
▼『銀河鉄道の夜』(宮沢賢治/文 金井一郎/絵 三起商行 2013.10)
4日、仕事仲間4人でランチ会をしました
その時、Fさんが、オニグルミの実をみんなにプレゼントしてくださいました
手間暇かけて、ちゃんと、炒ってくださって…☆⌒v⌒v⌒☆
有難いです
果実。
果肉が腐ってきたら中の堅果を取り出します。
炒ると少し割れ目ができます。
力を加えるときれいにパッカと二つに割れます。
上手にじわじわと割るといわゆるクルミの形が現れます。
貝合わせのように殻はピタッと合います。
「クルミ」の語源は、「クルクル回る丸い実」、「黒い実」、「樹皮が黒色の染料に使われていたこと」からなど諸説あります。
「オニ」は「核の部分が硬くてなかなか割りにくく、核面のでこぼこが大きい」、「核の表面の模様が鬼の顔に見える」、「実が大きい」ことによるといわれています。
オニグルミは日本原産で、縄文時代から保存食として使っていたそうです。
青森県三内丸山遺跡では、5500年前のクルミが出土しています。
Fさんは、宮城県の出身です
山口と違って、宮城ではクルミの木が多いそうです。
だからでしょう、私の知っているクルミの木は、2本しかありません
5日、実がどうなっているか、久し振りに行ってみました。
下の方の果実は既に落ちていて、上の方にしか果実は付いていません。
木のまわりに堅果がなく果肉だけになったものがたくさん残っていました。
動物?人? リスやネズミの食料としても重要だそうですが・・・。
落ちているきれいな果実を数個発見!
触るとネバネバしています。
果皮にはタンニンが含まれ、その液汁は黒色の染料になるそうです。
家に帰って、果肉を取り除き、洗って乾かしました。
以前に撮ったオニグルミの写真
5月17日のオニグルミ。
まだ、細い感じです。
葉っぱは、大形の奇数羽状複葉です。小葉は4〜10対、卵状長楕円形で、星状毛が多いです。
羽状複葉(うじょうふくよう)とは、小葉が葉の中心の軸の両側に羽のように並び、全体として1枚の葉を形成している葉のことです。
6月1日のオニグルミ。
だいぶ丸くなっています。
青々としてブドウの房のようです。
10月4日のオニグルミ。
ご近所のです。
だいぶ茶色くなっています。
大きさを比較してみました。
私の採取したオニグルミ(左)と比較してみると、いただいた実は、少し小さい気がします。
Fさんによると、今年は、いつもより小さいとのことでした。
オニグルミは、大きさ、形状ともに個体により変異が大きいそうです。
宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』にジョバンニとカムパネルラがプリオシン海岸でクルミの化石を見つける場面があります。
「おや、変なものがあるよ。」
カムパネルラが、不思議さうに立ちどまって、岩から黒い細長いさきの尖ったくるみの実のやうなものをひろひました。
「くるみの実だよ。そら、沢山ある。流れてきたんぢゃない。岩の中に入ってるんだ。」
「大きいね、このくるみ、倍あるね。こいつはすこしもいたんでない。」
「早くあすこんへ行って見よう。きっと何か掘ってるから。」
二人は,ぎざぎざの黒いくるみの実を持ちながら、またさっきの方へ近よって行きました。
(略)
「君たちは参観かね。」
その大学士らしい人が、眼鏡をきらっとさせて、こっちを見て話しかけました。
「くるみが沢山あったらう。それはまあ、ざっと百二十万年ぐらゐ前のくるみだよ。
ごく新しい方さ。
ここは百二十万年前、第三紀のあとのころは海岸でね、この下からは貝がらも出る。
この「クルミ」の話は、賢治がイギリスのテームズ川の上流あるいは白亜の海岸と重ね合わせて「イギリス海岸」と命名したとされる花巻市の郊外、猿ヶ石川が北上川にそそぐ合流地点近くの西岸の泥岩層の中から「クルミ」の実の化石を見つけた実体験に基づいています。
賢治が発見した化石は、当時は「第三紀鮮新世」の「バタグルミ」と思われていましたが、現在では「第四紀」の前期〜中期「更新世」の「オオバタグルミ」であろうと考えられているそうです。
▼『銀河鉄道の夜』(宮沢賢治/文 金井一郎/絵 三起商行 2013.10)
4日、仕事仲間4人でランチ会をしました
その時、Fさんが、オニグルミの実をみんなにプレゼントしてくださいました
手間暇かけて、ちゃんと、炒ってくださって…☆⌒v⌒v⌒☆
有難いです
果実。
果肉が腐ってきたら中の堅果を取り出します。
炒ると少し割れ目ができます。
力を加えるときれいにパッカと二つに割れます。
上手にじわじわと割るといわゆるクルミの形が現れます。
貝合わせのように殻はピタッと合います。
「クルミ」の語源は、「クルクル回る丸い実」、「黒い実」、「樹皮が黒色の染料に使われていたこと」からなど諸説あります。
「オニ」は「核の部分が硬くてなかなか割りにくく、核面のでこぼこが大きい」、「核の表面の模様が鬼の顔に見える」、「実が大きい」ことによるといわれています。
オニグルミは日本原産で、縄文時代から保存食として使っていたそうです。
青森県三内丸山遺跡では、5500年前のクルミが出土しています。
Fさんは、宮城県の出身です
山口と違って、宮城ではクルミの木が多いそうです。
だからでしょう、私の知っているクルミの木は、2本しかありません
5日、実がどうなっているか、久し振りに行ってみました。
下の方の果実は既に落ちていて、上の方にしか果実は付いていません。
木のまわりに堅果がなく果肉だけになったものがたくさん残っていました。
動物?人? リスやネズミの食料としても重要だそうですが・・・。
落ちているきれいな果実を数個発見!
触るとネバネバしています。
果皮にはタンニンが含まれ、その液汁は黒色の染料になるそうです。
家に帰って、果肉を取り除き、洗って乾かしました。
以前に撮ったオニグルミの写真
5月17日のオニグルミ。
まだ、細い感じです。
葉っぱは、大形の奇数羽状複葉です。小葉は4〜10対、卵状長楕円形で、星状毛が多いです。
羽状複葉(うじょうふくよう)とは、小葉が葉の中心の軸の両側に羽のように並び、全体として1枚の葉を形成している葉のことです。
6月1日のオニグルミ。
だいぶ丸くなっています。
青々としてブドウの房のようです。
10月4日のオニグルミ。
ご近所のです。
だいぶ茶色くなっています。
大きさを比較してみました。
私の採取したオニグルミ(左)と比較してみると、いただいた実は、少し小さい気がします。
Fさんによると、今年は、いつもより小さいとのことでした。
オニグルミは、大きさ、形状ともに個体により変異が大きいそうです。