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こどもと本ジョイントネット21・山口


〜すべての子どもに本との出会いを〜

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曼珠沙華と夕陽とがゆきすぎる @ 盲目の秋 [2018年09月22日(Sat)]
庭の曼珠沙華が咲きましたぴかぴか(新しい)
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白い(というより黄色の)曼珠沙華です。
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曼珠沙華は法華経のなどの仏典に由来する天上に咲く花で、白くて柔らかく、見る者に悪を離れさせるはたらきがあるそうです。
IMG_8358.JPG
(以上3枚、9月17日、20日自宅で撮影)

なので、赤い花より白い花の方がより「曼珠沙華」という名前にふさわしいのかもしれません。
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(以上2枚、9月22日吉敷川沿いで撮影)


曼珠沙華といえば、中原中也「盲目の秋」を思い出します。
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こちらは、の曼珠沙華です。
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曼珠沙華と書いて「ひがんばな」とルビがふってあります。
9B4099E7-B33F-43FA-A753-560E1E0F8183.jpeg


   I

風が立ち、浪が騒ぎ、
  無限の前に腕を振る。


その間かん)、小さな紅くれなゐの花が見えはするが、
  それもやがては潰れてしまふ。


風が立ち、浪が騒ぎ、
  無限のまへに腕を振る。


もう永遠に帰らないことを思つて
  酷白
こくはくな嘆息するのも幾たびであらう……

私の青春はもはや堅い血管となり、
  その中を曼珠沙華
ひがんばなと夕陽とがゆきすぎる。

それはしづかで、きらびやかで、なみなみと湛たたへ、
  去りゆく女が最後にくれる笑ゑまひのやうに、

おごそかで、ゆたかで、それでゐて佗わびしく  
  異様で、温かで、きらめいて胸に残る……


      あゝ、胸に残る……

風が立ち、浪が騒ぎ、
  無限のまへに腕を振る。

 

  II


これがどうならうと、あれがどうならうと、
そんなことはどうでもいいのだ。


これがどういふことであらうと、それがどういふことであらうと、
そんなことはなほさらどうだつていいのだ。


人には自恃じじがあればよい!
その余はすべてなるまゝだ……


自恃だ、自恃だ、自恃だ、自恃だ、
ただそれだけが人の行ひを罪としない。


平気で、陽気で、藁束わらたばのやうにしむみりと、
朝霧を煮釜に填
めて、跳起きられればよい!


  III


私の聖母サンタ・マリヤ
  とにかく私は血を吐いた!……

おまへが情けをうけてくれないので、
  とにかく私はまゐつてしまつた……


それといふのも私が素直でなかつたからでもあるが、
  それといふのも私に意気地がなかつたからでもあるが、
私がおまへを愛することがごく自然だつたので、
  おまへもわたしを愛してゐたのだが……


おゝ! 私の聖母サンタ・マリヤ
  いまさらどうしやうもないことではあるが、
せめてこれだけ知るがいい──


ごく自然に、だが自然に愛せるといふことは、
  そんなにたびたびあることでなく、
そしてこのことを知ることが、さう誰にでも許されてはゐないのだ。



  IV


せめて死の時には、
あの女が私の上に胸を披
ひらいてくれるでせうか。
  その時は白粧
おしろいをつけてゐてはいや、
  その時は白粧
おしろいをつけてみてはいや。

ただ静かにその胸を破いて、
私の眼に輻射してゐて下さい。
  何にも考へてくれてはいや、
  たとへ私のために考へてくれるのでもいや。


ただはららかにはららかに涙を含み、
あたたかく息づいてゐて下さい。
──もしも涙がながれてきたら、


いきなり私の上にうつ俯して、
それで私を殺してしまつてもいい。
すれば私は心地よく、うねうねの暝土
よみぢの径を昇りゆく。

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