大橋小橋ほうたるほたる @ 吉敷川と蛍
[2018年09月08日(Sat)]
【昨日の続き】
山頭火の句集『草木塔』に
湯田名所
大橋小橋ほうたるほたる
という句があります。
大橋は、正式名称は「湯田大橋」で吉敷川に架かっています。
小橋は、正式名称は「湯田小橋」で前田川に架かっています。
隣り合わせの橋で、前田川はその先で、吉敷川に合流しています。
私の子どもの頃、蛍狩りといえば、椹野川に架かる鰐石橋か、ここ大橋でした。
湯田大橋畔に「ホタル塚」が1955(昭和30)年6月に設置され、歌人の吉井勇(1886(明治19)年〜1960(昭和35)年)の歌が花崗岩の石に刻まれました。
うつくしき蛍の群のかゝやきを このうつし世の光ともかな 勇
その後、吉敷川の上流にある良城(よしき)橋(山口市吉敷佐畑)が、
▼古い良城橋の欄干
1997(平成9)年3月に改修されました。
1998(平成10)年3月に「ホタル塚」も、大橋から良城橋の袂に移設されました。
吉敷地区ふるさとづくり推進協議会が建立した角柱が建てられています。
良城橋の爛干には蛍の絵や蛍の成長過程が描かれています。
成虫が交尾し、川岸のコケ類に産卵します。
卵が孵化して幼虫になります。
幼虫は、6回脱皮します。
昼は川底の石の下や土中に潜り、夜間はカワニナを食べます。
4月上旬の雨の夜に、幼虫が水中から陸上にあがって土中に潜り、蛹となる準備をしまし、5月中旬より下旬にかけて、蛹となります。
6月上旬頃、土中から出て成虫となり10日間位は生きて飛び交います。
橋の下を流れる吉敷川は、「ホタル護岸」による改修工事が行われました。
河原は砂地が段々に整えられ、カワニナが生息し易いようにして、親水公園として整備されています。
TYSテレビで、5日、山口市立良城(りょうじょう)小学校ホタル委員会(5、6年生の22人)のホタル放流の集いがあり、学校で約3カ月にわたって育ててきた幼虫2万匹を良城橋付近の吉敷川に放した、というニュースを放映していました。
吉敷地区地域づくり協議会がふるさとを流れる川を大切にしてもらおう、と1997(平成9)年から取り組んでいています。
良城小の児童や吉敷地区地域づくり協議会の保護活動が功を奏して再びホタルの名所となっているそうです。
吉敷川には、蛍にちなんだ橋が2つあります。
一つは、清涼橋(山口市吉敷赤田)です。
1988(昭和63)年に架け替えられました。
人道橋で、中央部分欄干に32枚のメロディー板が設置されていて、この板をマレットというばちでたたくと「ほたるこい」のメロディーが奏でます。
でも、今はマレットがありませんでした。
もう一つは、蛍見橋(山口市吉敷赤田)(1991(平成3)年3月)。
中也の詩にも蛍が出てきます。
月の光 その二
おゝチルシスとアマントが
庭に出て来て遊んでる
ほんに今夜は春の宵
なまあつたかい靄[もや]もある
月の光に照らされて
庭のベンチの上にゐる
ギタアがそばにはあるけれど
いつかう弾き出しさうもない
芝生のむかふは森でして
とても黒々してゐます
おゝチルシスとアマントが
こそこそ話してゐる間
森の中では死んだ子が
蛍のやうに蹲[しやが]んでる
※吉敷川は中也の詩に詠まれたり、川近くに墓があったりと中也に関係深い川ですが、これについては今度また紹介させていただきます。
山頭火の句集『草木塔』に
湯田名所
大橋小橋ほうたるほたる
という句があります。
大橋は、正式名称は「湯田大橋」で吉敷川に架かっています。
小橋は、正式名称は「湯田小橋」で前田川に架かっています。
隣り合わせの橋で、前田川はその先で、吉敷川に合流しています。
私の子どもの頃、蛍狩りといえば、椹野川に架かる鰐石橋か、ここ大橋でした。
湯田大橋畔に「ホタル塚」が1955(昭和30)年6月に設置され、歌人の吉井勇(1886(明治19)年〜1960(昭和35)年)の歌が花崗岩の石に刻まれました。
うつくしき蛍の群のかゝやきを このうつし世の光ともかな 勇
その後、吉敷川の上流にある良城(よしき)橋(山口市吉敷佐畑)が、
▼古い良城橋の欄干
1997(平成9)年3月に改修されました。
1998(平成10)年3月に「ホタル塚」も、大橋から良城橋の袂に移設されました。
吉敷地区ふるさとづくり推進協議会が建立した角柱が建てられています。
良城橋の爛干には蛍の絵や蛍の成長過程が描かれています。
成虫が交尾し、川岸のコケ類に産卵します。
卵が孵化して幼虫になります。
幼虫は、6回脱皮します。
昼は川底の石の下や土中に潜り、夜間はカワニナを食べます。
4月上旬の雨の夜に、幼虫が水中から陸上にあがって土中に潜り、蛹となる準備をしまし、5月中旬より下旬にかけて、蛹となります。
6月上旬頃、土中から出て成虫となり10日間位は生きて飛び交います。
橋の下を流れる吉敷川は、「ホタル護岸」による改修工事が行われました。
河原は砂地が段々に整えられ、カワニナが生息し易いようにして、親水公園として整備されています。
TYSテレビで、5日、山口市立良城(りょうじょう)小学校ホタル委員会(5、6年生の22人)のホタル放流の集いがあり、学校で約3カ月にわたって育ててきた幼虫2万匹を良城橋付近の吉敷川に放した、というニュースを放映していました。
吉敷地区地域づくり協議会がふるさとを流れる川を大切にしてもらおう、と1997(平成9)年から取り組んでいています。
良城小の児童や吉敷地区地域づくり協議会の保護活動が功を奏して再びホタルの名所となっているそうです。
吉敷川には、蛍にちなんだ橋が2つあります。
一つは、清涼橋(山口市吉敷赤田)です。
1988(昭和63)年に架け替えられました。
人道橋で、中央部分欄干に32枚のメロディー板が設置されていて、この板をマレットというばちでたたくと「ほたるこい」のメロディーが奏でます。
でも、今はマレットがありませんでした。
もう一つは、蛍見橋(山口市吉敷赤田)(1991(平成3)年3月)。
中也の詩にも蛍が出てきます。
月の光 その二
おゝチルシスとアマントが
庭に出て来て遊んでる
ほんに今夜は春の宵
なまあつたかい靄[もや]もある
月の光に照らされて
庭のベンチの上にゐる
ギタアがそばにはあるけれど
いつかう弾き出しさうもない
芝生のむかふは森でして
とても黒々してゐます
おゝチルシスとアマントが
こそこそ話してゐる間
森の中では死んだ子が
蛍のやうに蹲[しやが]んでる
※吉敷川は中也の詩に詠まれたり、川近くに墓があったりと中也に関係深い川ですが、これについては今度また紹介させていただきます。
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