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うつ=ストレス病棟(1) [2006年08月13日(日)]
うつ=ストレス病棟(1)
 =患者を生きる(朝日新聞)


 朝日新聞で「患者を生きる」という連載記事が掲載されている。今「うつ」につ いての、連載が続いている。8月8日から13日は、「ストレス病棟」。これは、 うつ病の治療を専門にしている病院の紹介です。要約して、ポイントをおしらせし ます。
 これについては、次の記事でも、紹介されました。今回は、福岡県の不知火病院 で、うつ病を治療した患者を紹介しています。
 福岡県の不知火病院では、89年に、うつ病専門の施設を作った。ストレスケア センター「海の病棟」。「今年(06年)1月まで2615人が入院し、自殺者は 5人。同病院の調査で入院時に47%の患者が自殺を考えていたことからみると、 低い数字だ。」

 ここで、うつ病を治療した患者を紹介しています。
 まず、8日から10日までは、川井田洋一(45歳)さんの場合。 
  • 志望した大学にはいり、外資系企業に就職。結婚して、順調に出世。
  • 02年冬、北京赴任の話。妻は、同行を拒否、03年1月、単身赴任。
  • 接待のあけくれ。慣れない仕事。休日にも、アルコールを飲む。9月、急性膵 炎で入院。10月帰国。挫折。うつ病と診断された。
  • 有給休暇を利用して、週3〜4日の「軽い勤務」でやるすごそうとしたが、0 4年7月の離婚を契機に病状はさらに悪化。11月から1年間の休職。
  • 実家に帰った。「毎日死ぬことばかり考えていましたが、、」
  • 05年2月、通院先の医師が不知火病院を紹介。入院。3か月の計画。
  • 「これまでのしがらみをすべて断ち切る必要がありました。だから、入院その ものが最も有効な治療になりました」と、主治医の横田泰治医師は話す。」--- (A)
  • 「病棟で知り合った仲間たちの存在も大きかった。」---(B)
  • 05年6月、予定どおり3か月で退院。費用負担は約100万円。
  • その後、3か月で職場に完全復帰。
  • 「入院は、自分の性格や考え方をじっくりと見直すいい機会。今ではうつ病で 苦しんだことは、決して無駄ではなかったと思えるようになりました。」--- (C) (朝日新聞 8/8-10/06)
 これが、川井田さんのケースだ。薬物療法で治ったかのように見えるが、必ずし も、そうとはいえない。最初、薬物療法で治らなかった。不知火病院に来てからは 、心理的な状況が変化(A-C)している。仕事から全く解放されて、心理的なストレス が緩和されている。他の人の影響もあり、考え方が変わったといっている。薬物療 法が本当に効果があるのであれば、勤務しながら治るはずともいえる。この例のよ うに、薬物療法だけではなく、ストレスを軽減し、心理的な支援で、考え方を変え ていかないと、治らない。心理的ストレスで、病気になったから当然である。
 薬物を用いずに、3か月、合宿して心理療法を行なっても、治るだろうと思う。 合宿、入院方式ならば、薬物療法で治らない人が、治るにちがいない。心理療法を 徹底して提供できるから。臨床心理士会などがそういう施設を作る構想はないのだ ろうか。
Posted by 埼メンタル協会/大田 at 19:26 | うつ病 | この記事のURL
新しい心理療法(4)=治療法の説明と基本的な実習 [2006年08月13日(日)]
新しい心理療法(4)=治療法の説明と基本的な実習
 =自己洞察瞑想療法(マインドフルネス&アクセプタンス心理療法)

 私どもの心理療法は、うつ病、自殺念慮、不安障害全般(パニック障害、対人恐 怖、PTSDなど)、依存症、自傷行為(リストカットなど)、心身症、がんによる落 ち込み(うつ)、などの治療、予防に用います。
 自己洞察瞑想療法(アメリカでは、マインドフルネス&アクセプタンス心理療法 という)の治療の進め方の概要をご紹介します。

第4、治療法の説明と、最も基本的な最初の実習

 第1段階は、4,50分、クライアント(患者)の問題をきく。うつ病、不安障害などとわかったあとで、こちらの、心理療法が始まる。
 第2段階は、その病気(悩み)になったわけ、治らないわけを理解してもらう。病気の原因の説明である。機能分析法の開始である。
 第3の説明は、うつ病や不安障害(パニック障害、対人恐怖など)が、薬物療法で治らない場合でも、心理療法で治る可能性がある理由を説明する。治療方針の説明である。
 第4は、治療法の説明と、最も基本的な最初の実習である。
 初回カウンセリングでも、実践指導するが、その前に簡単に説明する。自宅でも 実行するのを確実にするために、プリントを渡す。そこに、呼吸法のいくつかと行 動中の実践法が(「形式技法」いくつか)記載されている。
 うつ病を治し、再発防止を期するには、日常生活現場における自動思考を止めた り、反応のしかたを変える必要がある。感覚、思考、感情、身体反応、気分、衝動 、行動などの違いを理解できるようになる必要がある。必要であれば、固定観念や 認知のゆがみを自分で自覚し、自分で修正しなければならない。すぐに、修正でき なくても、感覚、思考、身体反応などの影響されて、すぐ、非機能的な行動に移る ことを抑制することが必要である。こういうことは、初回でも(第一で)説明する が、2回目以降に、常に強調され、あるセッションで、詳細に説明する。
 日常生活の現場で、自己洞察(セルフ・モニタリング)と自己管理(セルフ・コン トロール)ができるようになるために、最も基本的な呼吸法(「形式技法」)や自己 洞察法(「目標技法」)が効果を発揮する。
 また、こういう実践は、前頭前野やセロトニン神経を活性化して、ワーキングメ モリが強化され、抑うつや不安を抑制するという効果がある。呼吸をゆっくり行う と、化学受容器が二酸化炭素の量がふえたのを感知して、セロトニン神経を刺激す る。呼吸法に、注意集中や不要機能の抑制の効果があり、前頭前野が活性化する。
 こういう理由から、生理学的には、呼吸法が、前頭前野やセロトニン神経を活性 化する効果によって、病気が改善する。また、呼吸法などを実施することによって 、不快な思考、陰性の感情、非機能的な行動を抑制できるようになって、病気や問 題が改善される。
 クライアントが毎日、自宅で静かに坐っている時や行動している時などでも実行 できるように、初回カウンセリングでも、最も基本的な実践を指導する。プリント を配布して、それを簡単に説明して、カウンセリングの場で実践指導する。カウン セラーの実地指導で、初回は、次の実践を、30分程度行う。
  • 坐って行うゆっくり呼吸法、それを数える方法
  • 坐って、視覚に傾注する方法
  • 行動中の自己洞察法のうち、「歩く時」の方法、室内で歩く時、外を歩く時
  • 「食べる時」の方法=せんべい、クッキーなどをたべながら実習
  • 身体をゆっくり動かしながら呼吸法をおりこむ(マサチューセッツ大学医療セ ンターで行なわれる「ヨーガ瞑想」に類似)

心理療法の進め方

クライアント(患者)の問題、病気を聞いて、確認した後、次の要領で面接がすす められる。
Posted by 埼メンタル協会/大田 at 09:17 | 心理療法のすすめ方 | この記事のURL