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マインドフルネスはまだスタートしたばかり [2019年06月12日(Wed)]

マインドフルネスはまだスタートしたばかり

 前の記事で、こう述べました。

 「ジョン・カバット・ジン氏は、わかっているのです。「全体性」が不退転となる体験で知る深い哲学があることをご存知ですから。
http://blog.canpan.info/jitou/archive/3085

 「”全体性”は、生まれたときからもっていたものです。つまり、 ”全体性”という視野をもつことで 、今までとは違ったとらえ方がで きるようになり、分裂した思考も、恐怖、弱さ、不安なども乗り越 え ることができるということです。絶望さえも乗り越えることができる のです。  しかし、”全体性”や”内的な結びつき”を理解するのは、一生の 仕事です。瞑想トレーニング は、それらを理解するために意識的にふ みだした最初のステップにすぎないのです。」 」

 ジョン・カバット・ジン氏は、ひとは生れた時から”全体性”を持っていたといいます。仏教で、こういうものは、大乗仏教でいう「仏性」でしょう。仏、空、無、如、無分節、超個、絶対的一者などとも言われています。MBSR, MBCTのマインドフルネスは、入口です。しかし、その先に ”全体性”がある。そうすると「今までとは違ったとらえ方がで きるようになり、分裂した思考も、恐怖、弱さ、不安なども乗り越 え ることができるということです。絶望さえも乗り越えることができる のです。」というのです。

 こんなにすばらしいものですから、マインドフルネスの専門家は、それを目指すべきですね。浅いところで満足してしまったら、「分裂した思考も、恐怖、弱さ、不安など」「絶望」に沈む人が救われないではありませんか。無視傍観しては、大智度論の作者がいうように、自分さえよければ苦しむひとはどうでもいいというエゴイズムではありませんか。 無評価のマインドフルネスは、そのような非情なものなのでしょうか。そうではありませんよね。次のステップ、”全体性”への研究にも入っていくのでしょうね。
 ポージェスのポリヴェーガル理論が出たアメリカでは、もう、それに入っていて、数年後のある時、突然、翻訳出版されて驚くでしょうね。アメリカの人たちのほうが、”全体性”を知っているのですから。もちろん、深い仏教を欧米に伝えた鈴木大拙博士の業績を通じてのことです。鈴木博士は、すべての根源(全体性)を「超個」とか「無作用」とかいています。個人のすべての働きは「超個の個」「無作用の用」といっています。西田幾多郎博士は、個の働きは「絶対的一者の射影」という。 欧米のひとは、「評価の現場のマインドフルネス」の研究に着手しているでしょう。
 MBSRは安心安全な場での知的意識の探求、SIMTは感情が渦巻く評価の場での意志作用の探求が主です。今、もっと深いマインドフルネスSIMTの本を執筆中です。もっとも深い全体性、無分節までも展望したもの。専門家も悩む人も、自分に関心のある階層のマインドフルネスSIMTを実践していただけばいいのです。宗教ではない階層から宗教レベルまで。全体性は、宗教レベルです。
 注目をあびているひきこもりは、意志作用レベルから、叡智的自己の行為的直観(ここまで宗教レベルでない)から、宗教的苦悩(人格的自己の被差別、愛する人の死など)まであるでしょう。使い分ければいいのです。
http://blog.canpan.info/jitou/archive/2734
★人格的自己のマインドフルネス(自己洞察)
マインドフルネスSIMTはここまでカバーする。これでないと解決しない苦悩があるからです。 そういうものが不要というのは、「私は難病にかかっていないから難病の治療法の開発は不要だ」ということに似ていませんか。そのような深い問題に目を向けないひとのエゴイズムではないでしょうか。身体の病気だけで苦悩するのではありません。精神の深い苦悩の中にあるひともいます。精神医学や宗教のテーマではないでしょうか。

http://blog.canpan.info/jitou/archive/2425
★大乗仏教の人は自分の安泰にはとどまらない
 インド大乗仏教のひとは、「これが悟りだ、これこそ真理だ」としては留まりませんでした。専門家は自分の幸福(スキル、思想、地位、収入などを得た)で満足しがちですが、世界に目を向けると自分が持つもので救済できる可能性があることで苦悩するひとがいます。自分の苦悩ではないからといって無視傍観はしませんでした。大乗仏教の精神が失われているようです。
むしろ、がんや難病の治療の研究開発をする医師に大乗仏教の精神がみられるように見えます。自分はその病気ではないのに、研究に尽力しておられます。宗教者や精神医学者、マインドフルネス者は?

【目次】第4世代の認知行動療法? 第5世代?
http://blog.canpan.info/jitou/archive/4236


【目次】第3世代の認知行動療法
http://blog.canpan.info/jitou/archive/3572
Posted by MF総研/大田 at 22:08 | さまざまなマインドフルネス | この記事のURL