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マインドフルネスSIMT・家族の本音(信じる、支援する) [2018年08月09日(Thu)]

マインドフルネスSIMT・家族の本音(信じる、支援する)

 =うつ病が治らない・本人や家族の独断だが影響は自分家族の範囲
 =日本では心理療法が普及しない(患者が治る利益を得られない)・専門家の独断偏見・影響が甚大・多くの患者家族の救済が遅れる

 禅の哲学や西田哲学によれば、すべての人に、独断があります。 様々なものをとても好きである(執着)とか、とても嫌いです。

クライアント(患者)が治るかどうかは、その家族の本音が大きく影響します。

重症の患者は、理解力が低下しています、重症のためにカウンセラーのもとに 行くのをやめたい本音(*回避逃避)があります。 そこで、最初の面談と継続セッションに家族が同伴すると、患者が10回、10か月の 長期間、脱落せずにSIMTを受けて治る可能性が高まります。
重症だった患者さんは、たいてい家族がいっしょでした。ある患者さんは、鉛様麻痺感の最悪の症状 であったので、自立歩行ができませんでした。家族が車で連れてきて、グループセッションの会場に 肩をかかえられて入場し、机に頭をのせて顔だけ私のほうを向けて聞いていました。
別の患者さんは、住まいが何百キロも離れていて、家族が同行しました。

ここにあった家族の本音は何でしょうか。家族の本音があったからこそ、患者さんが治ったのです。

薬物療法を受けても 長く治らない患者(A)の様子を観て、患者の家族(B:配偶者や親)は、このままではずっと治らないのではないかと 思う。
家族Bが持つ本音(*)によって、行動が違う。
1. 家族Bが薬物療法にまかせる(*a)本音をもつ場合、5年でも10年でも推移する。しかし、
2. 家族Bが薬物療法絶対主義(*a)ではない場合、他の治療法があるはずとさがす行動に出る。 マインドフルネスに出会う。マインドフルネスも種々あることを知る。どれを選択するかも、Bの本音によって選択する。
BはSIMTにしようと評価し決断する。BがSIMTカウンセラーと連絡して予約する。

このあとも家族Bの本音の違いで、行動が違う。
1. 患者Aだけを面談、継続セッションに行かせる
2. 家族Bが同伴する。

初回の面談やセッションに家族が同伴した場合も、家族の本音によってちがう。
1. 家族BにSIMTへの信頼(*b)が生じる場合
2. 信頼を生じない場合とで、
Bの行動が違う。
1.BがSIMTへの信頼(*a)を強くもった場合と、
2.持たない場合(*b)
とでは、家族Bの行動が違う。

信頼の本音をもった家族は、セッションに参加しつづけることをすすめて、 仕事を休んでまでも同伴することも多い。

家族が同伴するメリットは、
1. 患者の理解力が低下してカウンセラーの説明を理解できなくても家族が理解していて、課題を実践する時に家族が教えることができる。
2. 家族Bの理解が増し、信頼(*a)が強化されて、患者Aが脱落しないようにすすめて、努力する行動をする。

こうして、家族Bの本音が、患者Aが治るかどうか「に影響する。 家族Bが信頼しない(*b)場合は、患者Aが、「もうやめたい」と(*b逃避)言えば、受け入れてしまう。治らない。
患者Aが治るかどうか、家族Bの本音が強く影響する。 すべての、人間が各人の本音によって、観て考えて行動する。「無評価」ではありえない。

  注(*)印は「本音」です。(*a)は好きである=執着系の本音で、(*b)は、 嫌悪系の本音です 患者さんにだけあるのではありません。すべてのひとにあり、専門家の本音は弊害が大きいです。本音を「ゴリ押し」することを強くいうと地位の低い他者を怖がらせて、他者の自由を奪い、市民の苦悩から解放される行動などを自粛させ救済を妨害します。


『マインドフルネス精神療法』創刊号、日本マインドフルネス精神療法協会、p45
大田健次郎「東洋哲学・実践にあるマインドフルネスの多様な局面」


https://blog.canpan.info/jitou/archive/3835
【New 目次】非定型うつ病のマインドフルネスSIMT

Posted by MF総研/大田 at 16:51 | 新しい心理療法 | この記事のURL