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第9回 西田哲学の場所の論理と行為的直観 [2018年02月18日(Sun)]

第9回 西田哲学の場所の論理と行為的直観

 昨日は「マインドフルネス瞑想療法士」の認定講座の第9回でした。

主なテーマは4つでした。
マインドフルネス(仏教)の哲学は歴史的に大きく変化しました。

 前回、インド初期仏教の哲学を検討しました。他の仏教(インド、中国、日本の仏教)は、インド古代、日本の中世、近世の出家者(家族、職場を捨てた人)中心のもの(親鸞聖人を除く)で, 現代の環境が大きく変化しました。、家族の場、職場ではそのままでは適用できないという西田哲学。現代の環境を足場にした「マインドフルネス」(観察、考え、行為)でなければなりません(西田哲学)。

(1)マインドフルネスの哲学の再確認
 =西田博士から託された課題―西田哲学の実践化
 このような内容です。(⇒テキスト目次)
http://mindful-therapy.sakura.ne.jp/shuppan/simt09-mokuji.pdf

(2)場所的論理と自己の階層(叡智的自己、人格的自己)
 このような内容です。(⇒テキスト目次)
http://mindful-therapy.sakura.ne.jp/shuppan/phy03-mokuji.pdf

(3)叡智的自己の課題
 このような内容です。(⇒テキスト目次)
http://mindful-therapy.sakura.ne.jp/simt-sousho/01-mokuji.pdf
 (これを、本日の「マインドフルネス精神療法研究会」でも、学習します)
何らかの価値を明確にもつ人(すべての職業を持つ人も専門家も、家庭の主婦も)は叡智的自己であり、行為的直観を用いるが、その哲学的な説明を知らない。叡智的自己とは何か。よく哲学を知るものは、叡智的自己のエゴイズムを抑制して「至誠の叡智的自己」としていき、他の叡智的自己と共生できる。しかし、「独断の叡智的自己」が多く、自分に執着し他を排除し共生しようとしない傾向がある。各種の組織で至誠の行動を排除し、自由を束縛している。
(4)行為的直観
 叡智的自己は、意志作用ではなくて行為的直観を用いるが、その哲学的な説明を知らない。 西田哲学によれば、人は重層した集団(民族、国、宗教、組織、学派など)の立場で行為的直観で社会のために行動しているが、行為的直観は対象的に「観察」できる作用ではないから意識できない。通常の対象的意識のマインドフルネス(観察)ではわからない。意志作用を内奥に超えた作用である。
集団(種の論理)の立場で、集団(結局は構成員個人の利益)の利益のために「我こそは最善」と主張し争う(「種の生成発展の問題」)。 このことは人間の構造と我利我執が人間の本質であるから、それが起きるのが避けられない(西田哲学が「種」の論理を説明)。(我利我執が本質的=自分を基体化する ⇒ http://blog.canpan.info/jitou/archive/2218
 そのためもあって、必ずしもどれがよいものが市民には知られない。  行為的直観のありさまは、従来の仏教、禅でも説明されていないようである。もちろん、マインドフルネスでもここまでは観察していない。
やはり、現代人は知っておくべき、自己の有様であろう。専門家は、自己中心性、自己を基体化する心の闇を持つ。これが、社会の発展を遅らせる。

 このような内容です。 (⇒テキスト目次)
http://mindful-therapy.sakura.ne.jp/shuppan/phy04-mokuji.pdf

本『うつ・不安障害を治すマインドフルネス』佼成出版社)の セッション9にあるマインドフルネスSIMTの自己と世界の見方は 行為的直観を浅い意志的自己の見方で説明したもの。このような見方で、うつ病や不安症/不安障害などの問題の改善への動機づけとなると思う。 もちろんマインドフルネスSIMTは、心の病気の人ばかりではなく、エゴイズムで行為してしまう専門家であるすべての人に実践してもらいたい。叡智的自己への入門となる。古来より行われてきた坐禅(深い)による自己の真相の入門となる。

 次回の最終回(10回)は、至誠の叡智的自己が現実の生活の中で、どのようなマインドフルネス実践をするように西田哲学ではいうか。後期西田哲学の実践論です。一言でいえば、「至誠」。 独断を捨てて見、独断を捨てて考え、独断を捨てて働く(行為する)である。 これを実践していると、昔から日本の禅でいっていた悟り(絶対無の体験=見性、身心脱落)ということが起こり、人格的自己の自覚となる。(「場所的論理と宗教的世界観」)

http://blog.canpan.info/jitou/archive/3307 
★一昨年の記事です。これもご覧ください

http://mindful-therapy.sakura.ne.jp/kouza/ix-soudanin.htm 
★10回全部の目次
Posted by MF総研/大田 at 09:05 | 私たちの心理療法 | この記事のURL