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本音の観察(2) [2017年10月13日(Fri)]

本音の観察
(2)本音とは嫌悪、執着、行動基準など

 人はみな、自分を安心させるために、自己中心的なところがあります。エゴイズムです。
これがあるために、互いに傷つけあったり、自分で自分をしばって悩むことがあります。
西田幾多郎博士は、このことから、自己の独断・我執を捨てよといます。その生き方が「至誠」です。
(http://mindful-therapy.sakura.ne.jp/senmonka/jissen-sisin.pdf 「至誠」)

 自己洞察瞑想療法(SIMT)では、エゴイズムの心理、独断・我執を「本音」と言います。 別表のように多数あります。

http://mindful-therapy.sakura.ne.jp/m&a/honne-1.pdf 
 マインドフルネスSIMTで観察する本音の一覧です。本音とは嫌悪、執着、行動基準などです。 専門家のエゴイズム、本音は、詳細にリストアップしていく必要があります。たとえば、組織内で一つの見方を強制して組織員の自由を奪うことです。批判的なものをいじめたり、排除することです。全体主義、画一主義、還元主義がその例です。学問の形式をもっていますが、自分の都合のいいように、膨大な文献から、選択的抽出主義、還元主義、画一主義のものがあります。よく知らない市民は、専門家のいうことだからと信じてしまいます。しかし、これは社会全体の発展を阻害します。その本人は、尊敬されて満足でしょうが、世界の立場からは損失です。すぐれた方法の開発がされずに、救われたはずの人が潜在的な被害を受けることになるわけです。自殺したり、カルトにはいって抑圧された人生になったり。

 マインドフルネスSIMTでは、自分を苦しめている程度の本音を観察するので、うつ病や不安症、PTSD,過食症などが治るのです。また、家庭や職場における対人関係の悩みを軽くできるのです。

 エゴイズム、本音は、どの自己の階層にも起きます。うつ病や対人関係の悩みなどを持たない人は他者を苦しめたり、社会の発展を妨害する本音をもちます。悪いことをしている意識がないのです。他者を苦しめるのが自分のエゴイズムであることの自覚がない人がいます。「(悪いことをしている)本音の意識がない」のです。〇〇ハラスメントのように。

 それであとで説明する図のように、どの段階の自己でも、マインドフルネスの実践で、本音に気づき、捨てていく実践行動を続けます。大乗仏教では、対象的論理でわかったものは、真実ではなく押し付けてはいけないもので、自己の事実を「観察」するという領域のことは、 勝義諦が真実であるというのと関係があります。もちろん、プラクシス(自己の創造)だけのことです。 ポイエシス(世界創造、社会的技術など)のことではありません。勝義諦が、全く人間のエゴイズムがないありかたですから。

 うつ病や不安症などの場合、本音は自分を傷つけたり自分を苦しめますが、そういう精神疾患でない専門家(宗教者、経営者、学者、政治家など)の本音は他者を苦しめ、社会の発展を妨害するような形で発現します。これは、今後研究していかねばなりません。
 〇〇ハラスメントやストーカーは、その一例です。また、社会的に成功していると評判の高い人が、エゴイズムの行為をしているならば、それも叡智的自己のエゴイズム、本音です。 悪いことをしているという意識がない人もいて、本人が変えることが難しいです。法律でいえば、過失犯、確信犯、罪の意識がないケースなど3種がありそうですが、法律上の犯罪ではないケースは、指摘が難しいです。
 「自分は精神疾患ではない」と思って活躍している人たちは叡智的自己ですが、 無限に広く深い事実の世界のごく一部の狭い領域の専門家にすぎないのに、慢心して、 彼らも本音を持ち、自己中心的です。自己は満足していて、自分を苦しめていないだけです。

 日本的マインドフルネスでは、こうした本音、エゴイズムの心理を観察します。
 次は、後期西田哲学の実践指針です。

【西田幾多郎博士の言葉】
★世界に独断・我執・偏見
 「 否定すべきは、我々の自己の独断と我執でなければならない。無論、矛盾的自己同一的な世界は夢と偏見とに充満することが、それに本質的でなければならない。・・・各人の独断、各人の我執というものが、この世界に本質的でなければならない」(『経験科学』)旧全集【9巻301頁】

★自己の独断・自己への執着を捨てる
 「否定すべきは、抽象的に考えられた自己の独断、断ずべきは対象的に考えられた自己への執着であるのである。」(『場所的論理と宗教的世界観』)【11巻424頁】


この記事は、次の連続記事の一部です。
<目次>本音の観察
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Posted by MF総研/大田 at 11:56 | さまざまなマインドフルネス | この記事のURL