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(119)マインドフルネス瞑想療法士講座の第3回でした [2016年08月20日(Sat)]

(119)マインドフルネス瞑想療法士講座の第3回でした

第3回 マインドフルネスと
前頭前野/神経生理学的フュージョン

テキスト
 各20ページ程度、発行:日本マインドフルネス精神療法協会、大田健次郎著。毎回、こういうテキストが3−4冊配布される)
    (A)マインドフルネスSIMT基礎講座 第3
       『マインドフルネスSIMTと神経生理学的フュージョン』
    (B)『うつ病と前頭前野の機能』
    (C)『神経生理学的なフュージョン
       〜ワーキングメモリとSIMT』
    (D)『運動と病気〜うつ病は運動で治る』

    <参考資料>

    セッション3の参考図

学習内容

第1 広範な障害が起きているうつ病

 うつ病の患者の脳にはあちこち変調が起きている。完治しきくいのはそのため。背外側前頭前野、前部帯状回、海馬、眼窩前頭葉皮質、自律神経、扁桃体、HPA系。

第2 うつ病と前頭前野

 うつ病と前頭前野の関係を報告している脳科学の諭文から要点を学習。 マインドフルネスSIMTの効果との関連考察。

第3 神経生理学的フュージョン(NPF)

 =ワーキングメモリ(作業記憶)と
デフォルト・モード・ネットワークとSIMT

 脳科学でワーキングメモリ(作業記憶)とデフォルト・モード・ネットワークの研究がある。これを学習する。ワーキングメモリは、マインドフルSIMTの意志作用とほど重なる。だから、意志作用のトレーニングでうつ病が治るということを、脳科学からも人間哲学(東洋の哲学、禅の哲学、西田哲学)論理的に説明できる。支援者とクライエントが理解することで大きな動機づけとなる。
 新人のマインドフルネス瞑想療法士でもすぐに「治す」支援ができるのは、こういうところに理由があると私は思う。人は目的をもってしか行動しない存在である、創造的世界の創造的要素であるというのが西田幾多郎博士。マインドフルSIMTには、うつ病を治すために必要な理論を内部にとりこんだ。他の心理学、仏教などを参照しないでいいように。心理学はポイエシスの支援であり、プラクシスの要素の強いものはヴィクトール・E・フランクルのロゴセラピーにあり、それと同様のことは西田哲学にあるので、マインドフルSIMTだけで完結できる体系のしたい。効果があるものは、SIMTの体系の中に位置づけていく。
 人間は作られた世界に生まれ、作られた世界から恩恵、愛を受けて、世界の創造の一角を担う、世界を作っていく。人間の講座がそのようにできているので、世界のために十分に働くことができない(うつ病、不安症、死を意識する、など)と、苦悩するようにできている。だから、深い宗教実践は世界を創造できる自己を形成する自己洞察実践(「自己形成」「プラクシス」という)でなければならない、、働く人すべての社会のために働く(「世界創造」「ポイエシス」という)現場に常にあるものでなければならないと。西田幾多郎博士はいった。(目的を持たない瞑想は「閑人の閑事業」といった西田博士) ポイエシスとプラクシスは、9回に集中的に学習する。

第4 運動の改善効果

 運動の脳科学を学習する。運動すると背外側前頭前野、運動野が動く。まさに意志作用である。マインドフルSIMTの、意志作用と運動が関連づけられる。だから、うつ病患者には、課題として運動をしてもらう。 運動だけでも、うつ病が治り、再発が少ないというアメリカの研究がある。マインドフルSIMTでもそのわけを説明できる、運動するんは、意志作用を起こすのである。変調を起こしていた脳部位のリハビリテーションの意義がある。

第5 セッションの実習のポイント
セッション3 =「感情を知る」
『うつ・不安障害を治すマインドフルネス――ひとりでできる「自己洞察瞑想療法」』のp66-67の「第3セッション課題」
心の病気の人の中には、感情がどういうものか知らない人、感情と思考の区別がつかない人がいます。そうすると、回復方法や再発防止法を理解したり実践できません。
こういうふうに意識されるのが「感情」というように、感情の実際、事実を「言語化」(ラベリング)する。自分の意識現象の知識を得るためであり、問題悪化の理論、治す理論、治す手法(マインドフルネス的方法)を言語的に理解するため、感情、身体反応、気分、抑うつ気分の区別を理解する。
【洞察を深める実践D】感情の1次、2次、3次
 うつ病を治すためには、まず3次(想起から思考へで起きる感情)のコントロールが大切。1次2次は初心には難しい。まず、3次から取り組むと、新しく脳を傷つける局面の反応パターンが改善する。だが、傷ついた脳はそれだけでは、回復しない。傷ついた脳を回復させ局面が必要である。健全な意志作用的行動を継続する。呼吸法や運動行動である。観るだけでは不十分である。行動への思考と、行動そのものが必要である。観る、考える、働く(行動)の3つの局面にマインドフルの工夫があるという西田哲学の実践論にささえられる。 社会で生きていくすべての局面(ポイエシス)で、いつも同時に自己洞察(プラクシス)がなければならない。これが、西田博士の最終的な実践論=マインドフル実践論。
 講座では、第9,10回に学習する。

講演会

 9月4日に、蓮田の会場で「『後期西田哲学の実践論』の説明会を行います。
http://mindful-therapy.sakura.ne.jp/program/a1-tomonokai-saitama.htm
 元来は、会員のみを対象としますが、これを権覧の方も参加したいかたはご連絡ください。元来は、マインドフルSIMTの講座を終了した人向けの西田哲学の実践論の集約ですので、難しいです。 哲学の「実践論」は「いかに生きるか」です。マインドフルネスの実践論です。一方「実在論」は「自己とは何か」です。実在論の哲学あってこそ、それに対応した実践論があります。これらのない実践は技術です。技術は必ずしも科学ではありません。西田博士はそういいます。

「がん哲学外来」に寄せて ⇒目次

【目次】日本のマインドフルネスの再興を
Posted by MF総研/大田 at 21:21 | 新しい心理療法 | この記事のURL