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マインドフルネスの自己洞察瞑想療法(SIMT)は
 単なる精神療法ではない [2014年12月17日(Wed)]

マインドフルネスの自己洞察瞑想療法(SIMT)は  単なる精神療法ではない

 前の記事で、こう述べました。
       「SIMTは、健全な意志作用のマインドフルネスですので、精神疾患だけではなくて、 広く一般 の人の感情のコントロール、健全な行為のトレーニングに用いることができます。 精神疾患ではな くて、家族の関係が好転したとか、自己評価がたかまったという人が多いです。 マインドフルネスの 手法が、健全な心の使い方の自己洞察法のトレーニングが含まれています。 」
 『うつ・不安障害を治すマインドフルネス――ひとりでできる「自己洞察瞑想療法」』 で、自己洞察瞑想療法(SIMT)の手法をご紹介しましたが、それをご覧になって、 「精神療法」のみと読まれるならば、誤解です。 幅広く活用できる「意志作用」のトレーニングをするマインドフルネスです。 そのために、このSIMTの専門家、マインドフルネス瞑想療法士になるためには、 うつ病以外のことも幅広く学習します。受講生のみなさまも課題の実践もします。
(修了しても活用できないひとがおられるようで、その反省から、講座期間中の課題実践記録の提出を必須とし、その内容も、年々きびしくなっています。)

 課題を実践することが状件となりましたので、受講期間中に実践することによって、医師、臨床心理士、心理カウンセラー、看護師などであっても、自分が自分のことをいかに 知らないことがあったかを知ります。理論と手法との違いもわかります。それが日々の人生を生きる上での賢明な方法であることもわかります。昔から日本の人が壁にぶちあたるとやったことの多い、深い襌の前段階です。襌への入口にあたります。宗教目的をめざさず、賢明な心の使い方です。 支援者にも、人生上さまざまな危機が訪れますが、SIMTは、支援者も救うのです。

「マインドフルネス瞑想療法士」になるために学習すること

 マインドフルネス瞑想療法士の資格認定の講座は、35単位です(日本マインドフルネス精神療 法協会の1期生=通算第15期生から)。1単位が90分で、35単位は次の内容です。 毎月1回、丸1日(3.5単位) の講習を10回受けると、35単位になります。このほかに課題実習記録の提出が あります。この濃密な講座により、従来、うつ病を治す支援ができなかった人も、支援できるように なります。おまけに、うつ病を治す支援のほかに、さまざまな領域に応用できることがわかります。 なぜなら、マインドフルネスそのものの学習単位が多くて、うつ病に関する単位は少ないからです 。マインドフルネスの理論と手法+うつ病の治療支援という体系になっています。うつ病を<治す >支援ほどの手法ですから、働く人の集中力向上、うつ病の「予防」、再発予防は当たり前です。

第1群 マインドフルネス(5単位)
    マインドフルネスの定義(1単位)
    欧米のマインドフルネスの流派(1単位)
    マインドフルネス支援者の倫理(1単位)
    欧米のマインドフルネスの哲学(1単位)
    深いマインドフルネス(1単位)
第2群 マインドフルネスと西田哲学(5単位)
    西田哲学の意志作用(1単位)
    マインドフルネスに必要な西田哲学(4単位)
第3群 マインドフルネスと脳科学(5単位)
    マインドフルネスと脳科学(1単位)=マインドフルネスと前頭前野、デフォルト・モード・ネットワー ク
    呼吸法と脳科学・マインドフルネス(1単位)
    運動と脳科学・マインドフルネス(1単位)
    脳トレーニングと脳科学・マインドフルネス(1単位)
    精神作用と神経生理学(1単位)=神経生理学的フュージョン
第4群 マインドフルネスとうつ病(5単位)
    うつ病の病理(1単位)
    うつ病と前頭前野(1単位)
    うつ病の診断基準(1単位)
    うつ病のマインドフルネスによる支援方法(1単位)
    不安症/不安障害のマインドフルネス心理療法(1単位)
第5群 マインドフルネスと宗教(5単位)
    マインドフルネスと襌(1単位)
    マインドフルネスと初期仏教(1単位)
    マインドフルネスと大乗仏教(1単位)
    マインドフルネス心理療法と宗教との違い(1単位)
    マインドフルネスと日本文化(1単位)
第6群 各セッション指導要領(10単位)
    実習・指導の要点(10単位)

第7群 課題の実践(=宿題:生活の中での基本的自己洞察法と行動時自己洞察)
    第1から第10セッションまで、毎月10日以上
    (15期は、セッション6までが必須。16期から厳しくなる)


人格的自己のマインドフルネスへ
Posted by MF総研/大田 at 20:07 | さまざまなマインドフルネス | この記事のURL