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呼吸法を長くできない場合 [2013年06月27日(Thu)]

呼吸法を長くできない場合

 マインドフルネス心理療法は、呼吸法が中核になる心理療法です。マインドフルネスの基本です。しかし、呼吸法を長くできない人がいます。 3分とか5分くらいしかできないのですが、大丈夫です。 次の事例1をご覧ください。 この人は、最初の2ヶ月は、毎日10分はできませんでした。しかし 、あきらめてゼロにはしませんでした。毎日7,8分やりました。す ると、3ヶ月目には13分できるようになりました。 そして、4ヶ月目には、急に飛躍的に伸びて30分できるようになり ました。 この人は、1年ほど続けて治りました。次のことを理解して、あきらめずに毎日、実践しましょう。
  • はじめの何か月か、10分前後しかできない人は、集中力のワー キングメモリ(作業記憶)(背外側前頭前野から帯状回)の機能が低 下しているためではないかと推測されます。だから呼吸法を長くでき ないのです。こういう状況の人は、勉強や仕事も支障があるのです。 勉強や仕事は、3,40分継続するものですから。
  • しかし、呼吸法をすると、背外側前頭前野や帯状回を使うので、 この部分の神経細胞を興奮させるでしょう。リハビリテーションの原 理です。毎日、呼吸法をするとここが動くので、3ヶ月もするとかな り神経細胞やシナプスが増加するのだろうと推測されます。
  • ひじの付近を骨折するとギブスで1ヶ月ほど固定します。1ヶ月 たって、ギブスをはずすと、折り曲げることができていたひじが曲が りません。使わなかったから、機能低下です。リハビリで、痛くても 折り曲げる訓練を1,2か月続けると、曲げられるようになります。 機能の回復です。たとえ、メタファーです。
  • これと同様に、うつ病であった人が抑うつ症状が軽くなっても、 集中力、記憶力、企画力などが回復しない人がいますが、この段階で 復帰して、通常の負荷のある仕事や責任ある役割を与えられると、仕 事や勉強が出来ないので、叱られて、自分から嘆いて また症状を悪化させて抑うつ症状が現れます。再燃、再発です。
  • 集中力、記憶力、企画力などが劣えている人、呼吸法が30分で きない人でも、あきらめずに、毎日5分、10分続けていると、 前頭前野などの機能が回復してきて、呼吸法も長くできるようになり 、半年、1年継続していくと、ほとんどの症状も回復してきます。 心理的ストレスによってなってしまったうつ病は、そういう経過を たどります。瞑想、呼吸法は背外側前頭前野を動かすので、ここが回 復するのでしょう。薬物療法や認知療法が効果がなかった人でも、マインドフルネス心理療法を 試してみる価値があります。あきらめずに呼吸法をし続 けましょう。
  • 「治す」という長期の目的を持って、行動していく「意志作用」 です。価値実現の反応です。つらくても、難しくても、実践しましょ う。
Posted by MF総研/大田 at 21:01 | 新しい心理療法 | この記事のURL