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自分をよりどころにせよ他者に依存せず [2013年06月22日(Sat)]
◆マインドフルネス心理療法の本
『うつ・不安障害を治すマインドフルネス
   ひとりでできる 「自己洞察瞑想療法」』
が出版されました。
  うつ病や不安障害などを治すための新しい心理療法が開発されまし た。 自己とは何かを探求した西田哲学を背景にした心理療法です。も ちろん、やさしく解説しています。本で紹介した課題を実践すると治 ります。
毎日、少しずつ実践して、脳内に生じていた変調に変化 をおこして症状が軽くなるのです。
◆専門家の育成講座

自分をよりどころにせよ他者に依存せず

 人から求められたり、自分から書こうと思う時、第一に思いうかぶ のが、「自らを燈とせよ」です。 これは、元来は、仏教の創始者釈尊の言葉です。  しかし、現代こそ、これが生きる時代です。
 二十数年前、うつ病になって自分があてにならないものだと暗い淵をさ まよっていた頃、めぐりあった言葉でした。 夏目漱石も「自分ほどあてにならないものはない」と弟子に言ったそうです 。釈尊は、あてになる自分を言っていたのに、私や漱石はあてになら ない自分について思ったのです。
 以来、「自らを燈とせよ」という自分とは何かを探求し続けてきま した。
 人、他者は名誉や財産や尊敬されたい欲求などのエゴイズムを持つことが多く 、そういう他者に依存して、他者を燈としてはつまらない人生になる というのです。
 「よくととのえた自分を燈として」生きていきなさい。他者の思惑 、他者におもねって生きていると、何が起きるか予測不可能な(動揺 的=西田幾多郎)世界であり、依存した他者もこちらの思いどおりに 動いてくれるわけではありません。何があっても、自分の責任でよく ととのえた(エゴイズムではなく他者依存でもなく)自分をよりどこ ろとして、自分の個性的な人生の願いを持って生きていきなさいと受 け止めました。西田幾多郎がいう価値実現、フランクルのいう意味へ の意志も同様のことだろうと受け止めています。
 どのような権威であろうとも、学問的に定説であると言われても、 そのままの説は信用しません。自分の人生はたった一度きり、自分の 燈と相談して自分の自由意志で決断していきます。燈は自分の立場でなく 独断を排除した世界の立場だ と言います。自分自身のエゴイズムでも、他人のエゴイズムの自分ではないのです。 他人を依存させる人物が多いです。宮沢賢治が『どんぐりと山猫』で 批判しました。
 私もまたクライエントのかたがたを依存させないつもりです。1, 2年で 自立、つまり、その人自身自らの根底に燈を発見していただいて、お わかれしていきます。自己洞察瞑想療法には自分と対決する真剣さが 求められます。
 「自らを燈に」
 これに加えることがあるのは「他に燈を」です。

 「自らを燈に、他に燈を」です。
 仏教はマインドフルネス心理療法にとても似ているのですが、過去の仏教は一部を除き「(弱い庶民である)他に燈を」が不十分であったようです。強い他、苦しんでいない他だけを見ていた傾向がありそうです。結局、その時代の権力者に、行動を制限されたのです。現代は、縛るものは自分だけです。国家も縛ることはしません。現代人の、庶民の苦、すなわち、うつ病、不安障害、虐待、DV,夫婦親子の葛藤、不登校、ひきこもり、を知る宗教者、仏教学者は少なくなってしまったのかもしれません。現代人の他の苦をよく知る医師、心理士、各種の支援者が釈尊のいう燈の配達人となる時代になったのかもしれません。
Posted by MF総研/大田 at 15:09 | 新しい心理療法 | この記事のURL