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精神衛生的観点から宗教による救いも必要 [2013年03月06日(Wed)]
日本で開発された マインドフルネス心理療法(SIMT)の本が6月に発行になります。
『うつ・不安障害を治すマインドフルネス
  −ひとりでできる「自己洞察瞑想療法」』著者:大田健次郎
欧米の輸 入ではなく、理論は日本人の精神構造を論理的に記述した西田哲学であり、理論も実践も日本人にわかりやすいものとなっていま す。 重症のうつ病、不安障害でも治る人がいます。
患者・家族会(3月24日、4月以降も毎月開催)(解決 に向けて確かな方向を)(あと数名です)
マインドフルネス哲学研究会(4月13日)
マインドフルネス自己洞察瞑想療法(SIMT)研究会 (4月20日)
専 門家の育成講座・マインドフルネス自己洞察瞑想療法(SIMT) ( 次回は、3月16日)
心の健 康クラブ(うつ病・認知症の予防、自己実現)(5箇所で毎月 )

精神衛生的観点から宗教による救いも必要

 オーストリアの精神医学者、フランクルは、ロゴセラピ(RT)ーを提唱した。かれは、限界状況の苦悩の人には、宗教的救済も意 味があるという。それは、ターミナルケアである。がんや不治の病気の死である。
 最も内奥の実存は、宗教的だとフランクルはいう。 それも、精神衛生的観点から大きな意味があるという。死の不安が迫っている人の苦悩の支援に重要な意義がある。
 絶対者に触れる体験によって、自分が絶対者に包まれ守られているという意識が現 れる。これが、がん患者などの精神衛生的な観点から重要な 意義を持つ。この意識がない場合、死の不安に苦悩して、家族をも狼狽させ、おだやかな終末を送ることが難しく 、免疫を低下させ症状の悪化を招くこともあるかもしれない。

 「宗教体験においてもっぱら重要なことは、絶対的な背景に対する自己自身の不完全 性と相対性の体験であるからです。宗教的な理解において、人間は絶対的なものへの自 己の関係性、言い換えれば、本来的には《関係しえないもの》への自己の関係性を体験 します。われわれはしかし、このパラドックスに驚くには及びません。この関係しえ ないものへの関係性とは、守護性以外の何でありましょうか。それはまさに、 隠れた者、超越的な者の内に守られていること(守護性)にほかなりません。それゆえ 、たとえこのパラドックスが解消されなくても、われわれはそれに積極的な転換を与え ることができるのです。それと同時に、この積極性には、精神療法ないし精神衛生的観 点から見て、きわめて大きな意義が含まれています。・・・・ 宗教的体験、とりわけ守護性の体験が治療的になお一層重要な意義をもっていることが 明らかになるからです。」(B,106)。

 うつ病を治すという精神疾患の治療ではなくて、心は健康であるが、死を意識した人の極限状況の「ターミナルケア」に、宗教レベルの支援は重要な意味を持つ。
 包まれて、守られているというのは、アクセプタンスされているということであり、 究極のアクセプタンスであり、だからこそ最期の瞬間まで、マインドフルネス、価値実現(態度価値が多いだろうが最期まで創造した人のこともきく)に 生きることができるのである。だが、ここは、医師もできないし、精神療法者でもできないと、フランクルはいう。西田哲学では、この段階は、絶対無の体験により絶対に包まれた人格的自己である。
    (B)フランクル『意味への意志』春秋社

http://blog.canpan.info/jitou/archive/2629
<目次>フランクル
Posted by MF総研/大田 at 21:43 | がん・ターミナルケア | この記事のURL