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«自己存在の消滅、無価値についての苦悩、宗教的マインドフルネスが必要 | Main | すべての人の根底の絶対平等»
セラピー(医療、心理療法)以外の領域への適用 [2013年02月09日(Sat)]
4月に日本で開発されたマインドフルネス心理 療法(SIMT)の本が発行になります。 欧米の輸入ではなく、理論も実践も日本人にわかり やすいものとなっています。 重症のうつ病、不安障害でも治る人がいます。
患者・家族会 (2月23日、3月24日)(解決に向けて確かな方向を)
マインドフル ネス哲学研究会(4月13日)
マインドフルネス自己洞察瞑想療法(SIMT)研究会(4月 20日)
専 門家の育成講座・マインドフルネス自己洞察瞑想療法(SIMT) (次回は、2月16日、3 月16日)
心の健康クラブ(うつ病・認知症の予防、自己実現)(5箇所で毎 月)

宗教と宗教でないことの区別(4)

=セラピー(医療、心理療法)以外の領域への適用

 この前の続きです。

自己洞察瞑想法/自己洞察瞑想療法(SIMT:Self Insight Meditation Technology/Therapy)は、セラピー(医療領域、心理療法)の領域への適用と、それ以外 の領域があると想定している。また、まず、 心理療法の領域に適用されるのが、うつ病・不安障害のための自己洞察瞑想療法 (SIMT:Self Insight Meditation Therapy)である。これは、 4月に出版される本でカバーする。59の手法が織り込まれる。意志的自己レベルの SIMTである。ただし、技法は、背景にある哲学と相応するものでなければならない。 人は、気付いていないが、自己の哲学で行動している。カウンセラーには、哲学がなければならないと言われるゆえんである。
 意志的自己の哲学による技法をほぼ、そのまま、うつ病、不安障害など以外の疾患の改善(たとえば、アルコール依存症、心身症)にも適用できるかもしれない。 ここまで、セラピーである。意志的自己レベルのセラピー(医療、心理療法)としてのSIMTの適用 である。
 さらに、応用領域がある。意志的自己による手法を、セラピー(医療、心理療法)ではない領域に適用できる。たとえば、教育、ビジネスなどである。そうなる と、セラピー(心理療法)とはいえないだろう。病理ではないマインドフルネスである。
 まず、第一に、この手法を学ぶ心理士 、医師、看護師などの自己洞察が向上する。クライエントのためではなく、支援者の 自己洞察の向上である。心理士、 医師、看護師は、精神科に限定されない。 支援者自身の業務の質の向上や燃え尽きの防止などに貢献するだろう。次のように、支 援者自身が、自己洞察力を向上させるべきことが指摘される。これは、病理的問題のあるクライエントの ためではなく、心理士や医療関係者が利益を受ける病理ではない側面である。  心理士や医療関係者だけではなく、すべての個人が、59の手法を学ぶことができる 。 すべての人に価値実現、目的実現の願いがあるのであるから、意志的自己の哲学による生き方 がすすめられる。一見、精神疾患でない人は、意志作用を遂行しているのであるが、 ストレスのある状況において、必ずしも、常に意志的自己の実行をしているわけではない。そのために、悩む人が出てくる。 また、瞑想法のない意志作用と瞑想法に裏付けられた意志作用とは違うようである。自己洞察力が違うようである。各領域で成功したかに見える人は、意志的自己に見えるが、それでも、 うつ病になり、自殺する人がいる。ところが、 一度、SIMTで改善すると、発病前の行き方とは違っている。デフォルト・モード・ネットワークなど神経生理学的な変化があるのかもしれない。なぜなのかは、今後、多くのマインドフルネスの研究者によって解明されるだろう。
 瞑想をしない人が、しばしば、うつ病に追い込まれているのは、周知のことである。 従って、意志作用、意志的自己には、瞑想に裏付けられたものと、そうでないものがあ る。すべての人が自己洞察瞑想療法を生活のなかで遂行することができる。家族との関係や友人、職場の同僚との対人関係も変化する。そうであれば、病理レベル、医療の領域で はない。そういうすべての領域への適用であり、自己洞察瞑想法(SIMT:Self Insight Meditation Technology)(狭義)である。欧米のマインドフルネスも、セラピー(医療、心理療法)以外の領域への適用が拡大している。
 SIMTは、日本人である西田幾多郎が解明した独創的な哲学、西田哲学に基づく。 マインドフルネスには、哲学がなければならない。いや、マインドフルネスとは、そもそも哲学である。欧米のマインドフルネス者は、行動分析学、弁証法、襌の哲学であると表明している。 西田哲学は、最近、欧米の人にも翻訳され、研究が広まりつつあるというから、欧米のひとも、私と同様に、西田哲学を応用したマインドフルネス心理学の開発に向かうかもしれない。
 意志作用は、さまざまな作用と意志作用は対立しており、二元観である。 意志的自己は浅い自己の哲学である。 しかし、これさえも自覚されずに、真の意志的自己に生きる人が少なく、さまざまな社会問題が生じている。自分のエゴイズムに気がつかない。あるがまま、見ようとしない。他者の苦脳を推測しない。真に意志的自己でない。国民が意志的自己に生きるならば、それでも、社会問題が激減するだろう。
 襌や西田哲学によれば、さらに深い一元観のレベルがある。 西田哲学によれば、叡智的自己、人格的自己である。この深い領域にも、マインドフル ネス、アクセプタンス(M&A)がある。意志作用段階の心理的苦悩よりも深い深刻な苦悩の受容(深いアクセプタ ンス)し、そういう中でもなお、自己の価値・願いの実現のための行為をしなければな らない。深いマインドフルネスである。この深いM&Aは、やはり、医療領域とそれ以外の 領域への適用が考えられる。
 一例として、スポーツや芸術に従事する専門家が壁につきあたった時の打開である。深い人間哲学を表現した芸術家や小説家、詩人が日本に多い。 がん患者が、うつ病にはならなくても、実存的精神的に苦脳する。心理的セラピーは、支援できない領域である。深い叡智的自己、人格的自己の哲学による支援が期待される領域である。自己存在の罪、無価値感に苦しむ問題もそうであるような気がする。法律的、道徳的罪を犯したと苦しむ人、虐待や犯罪被害者にも、自己存在にかかわる苦脳があるだろう。心理的苦悩支援のセラピー(医療、心理療法)ではなくても、実存的問題で苦しむ人は多く、そういう領域のM&Aは、大きな社会貢献になるだろう。まだ、方向が見えているだけであり、具体的になっていない。具体化への研究を、さまざまな領域の専門家がとりくむべきである。
 これらのすべてが、広義の自己洞察瞑想法(SIMT:Self Insight Meditation Technology)である。これが全体の構想であり、まだごく一部、心理的苦悩のうちのうつ病の領域が定型化、文書化されただけで、研 究課題が多い。
 次にあげた問題の改善支援のために、さまざまなレベルのM&Aが必要になると思う。 (続く)
<目次>宗教レベルと宗教でないレベルのマインドフルネス心理療法
 =宗教と宗教でないことの区別
 =宗教レベルの臨床心理学も必要
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Posted by MF総研/大田 at 22:23 | マインドフルネス心理療法 | この記事のURL